
子どもを理解するとはどういうことなのか
みなさんこんにちは。
特別支援教育に携わるリップスです。
今回のテーマは、みなさん一度は考えたことがあるでしょう。
「子どもを理解すること」についてです。
教育現場では、「子どもを理解しましょう」とよく言われます。
しかし、そもそも子どもを理解するとは、どういうことなのでしょうか。
親子であっても、子どもは自分とは異なる一人の人間です。
どれだけ一緒に過ごしていても、相手の考えていることをすべて理解するのは難しいものです。
では、私たちは子どもの何を理解し、どのように理解していけばよいのでしょうか。
今回は、このことについて考えてみたいと思います。
子どもの意思
当たり前のことですが、子ども一人ひとりに意思があります。
大人が「こうした方がうまくいく」とわかっていても、子どもが別の方向に進もうとすることがあります。
前の記事でも書きましたが、子どもを大人の都合のよいように動かしているだけなら、それは本当の意味で「できた」と言えるのでしょうか。
大人が望む行動をしたからといって、子どもの意思が尊重されたとは限りません。
もちろん、安全を守るために止めなければならない場面もあります。
それでも、大人にとって都合が悪いという理由だけで、子どもの行動を止めてしまっていないでしょうか。
なぜ、その方向に進もうとしているのか。
何をしたいと思っているのか。
すぐに正そうとするのではなく、まずは子どもの意思を考えてみる。
そんな姿勢が、子どもを理解することにつながるのかもしれません。
これまでの経験
特別支援教育に携わっていると、個別の教育支援計画などの資料で、子どものこれまでの歩みを知る機会が多くあります。
そこには、これまでに受けた手術や通っていた施設、経験してきたことなど、さまざまな情報が記されています。
もちろん、書類を読むだけですべてを理解できるわけではありません。
それでも、これまでの経験を知ることで、目の前の子どもの姿を違った角度から見られることがあります。
子どもの今の姿だけを見ていると、「この子はこれが苦手なんだ」「これはできないんだ」と考えてしまうことがあります。
しかし、これまでの経験を知ることで、見方が変わることもあります。
「できない」のではなく、「経験する機会がなかった」のかもしれない。
「やりたくない」のではなく、以前にうまくいかなかった経験があるのかもしれない。
もちろん、過去の情報だけですべてがわかるわけではありません。
それでも、その子がどんな経験をしてきたのかを知ろうとすることは、目の前の姿を理解するための大切な手がかりになるのではないでしょうか。
周囲の環境
もう一つ、目を向けたいのが周囲の環境です。
環境が子どもに与える影響は、決して小さくありません。
例えば、運動会の練習で考えてみましょう。
運動会の練習になると、
* 耳を塞いで固まって動かない子
* 暴れてしまう子
* 指示と全く違う行動をとってしまう子
* その場から逃げようとする子
さまざまな姿が見られます。
では、周囲の環境はどうでしょうか。
* いつもより大きな音が鳴り続けている
* 日常とは違う時間割になっている
* イラストなどで活動の流れを示していない
* 暑い中で活動しているのに、十分な暑さ対策ができていない
このように、普段とは異なる状況があることに気づきます。
もちろん、環境を整えればすべての問題が解決するわけではありません。
それでも、環境を見直すことで、子どもの行動の理由が見えてくることがあります。
子どもの行動だけを見るのではなく、その行動が生まれている環境にも目を向ける。
子どもを理解するために、子ども自身を変えようとするだけでなく、大人や環境の側を見直すことも大切なのではないでしょうか。
理解することにゴールはない
子どもを理解することは、簡単ではありません。
子どもの意思を考え、これまでの経験を知り、周囲の環境にも目を向ける。
そうすることで、これまで気づかなかった姿が見えてくることがあります。
それでも、子どもの考えていることをすべて理解するのは難しいものです。
だからこそ、「この子はこういう子だ」と決めつけるのではなく、「自分はまだ、この子のことを理解できていないのかもしれない」と考える姿勢も大切なのではないでしょうか。
子どもを理解するとは、子どもについて知って終わることではなく、目の前の子どもを理解しようと考え続けることなのかもしれません。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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