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James Mortimerのアイリッシュリネンシャツ モノとルキ#32

    知る人ぞ知る原宿の名物店、CASSIDYの八木沢さんが
    「コードレーンのベストと合わせるといいですよ」
    と言った。それだけで、僕はそのリネンシャツを買った。

    James Mortimer。アイルランドのドネガル生まれ、
    1894年創業のシャツファクトリー。
    裾のサイドには、ガゼットと呼ばれる
    小さなアイリッシュグリーンの三角形の布がついている。
    とてもアクセントになるディテールで、それが決め手だった。
    アイルランドのナショナルカラー。
    エンヤが、U2が、The Framesが生まれた島の色。

    リネンは玄人の素材だと思っていた。
    でも着てみれば、シワがむしろ味になる不思議な布だった。
    お気に入りのTシャツの上に羽織って、暑くなったら肩に巻く。
    するとくたっとしたシワが、なんとも言えずいい顔をする。
    最初に買ったピンクがとても気に入ったので、
    あとからネイビーを買い足した。

    ガゼットに気づいた人には「かわいいね」と言われる。
    たいていは「でしょ」と流す。
    「それどこの?」なんて聞かれたら、少しだけ得意になって話す。
    「アイルランドのだから」と。

    建物の老朽化のため、CASSIDYは2026年1月末に閉店した。
    八木沢さんのアドバイスを楽しみに、何度あの店に足を運んだだろう。
    このシャツを手に取る度に、原宿の八木沢さんに挨拶してから、
    アイルランドへ旅に出る。

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    冬に着るのもチャレンジしてみたい。

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