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ニコラス精養堂のサンドイッチ モノとルキ#26

    僕の住むエリアはパン屋の激戦区。オシャレな店が多い。
    焼きたてのバゲットの香りが漂うような、インスタ映えする仕上がりの。
    その中でもニコラス精養堂は少し異質なのかもしれない。
    どこからどう見ても普通のパン屋さん。
    だから、気づかない人は気づかない秘密パン基地。

    自分が一番好きなのは
    「鴨とキュウリのサンドイッチ」
    鴨とキュウリという、普通は思いつかない組み合わせ。
    これが絶妙で、「大人のサンド」と言いたい味わい。
    フレンチドレッシングの酸味が全体を引き締めて、
    気づけばもう一口、もう一口と手が動いている。
    これはマリアージュの妙というやつだ。
    今度ピノ・ノワールと合わせてみようと思っている。

    この店は明治45年創業だと後から知った。
    関東大震災で青山から世田谷に移り、
    陸軍御用達になり、戦時中も早朝5時からコッペパンを焼き続けた。
    カステラで羊羹を挟んだ「シベリア」の発祥の店という説もある。
    創始者の言葉が残っている。
    「世のため人のためにお金は使うものだ」。
    だからこそ、今も価格が抑えられているのだと思う。

    幻のメニューが幾つかある。
    絶妙なセンスの「茎ワカメのスペシャルサンド」は最近見ない。
    ローストビーフサンドやフレンチカレーパンも絶品だったな。
    「また食べたい」と言ったら復活したこともある。
    そして新しいサンドができる度に、その独創的な組み合わせが楽しみだ。

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    鴨とキュウリのサンド。
    そして、奥に見えるのはタンドリーチキンサンド

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