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Photo byys1970

「もし東野圭吾がカップ焼きそばの作り方を書いたら」by sanngo


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    あ〜、もう既に原型を
    留めずにsanngoオリジナルに
    なってしまっている(苦笑)
    だが「実に楽しい!」

    じゃ、いってみよう♪

    東野圭吾風

    『湯切りの方程式』(或いは、湯川の方程式)


    ​「実に面白い」
    男は白衣の袖をまくり上げ、湯を注いで正確に180秒を待つ。湯切り口から流れ出る湯の放物線を見つめながら、彼は論理的な思考を巡らせていた。

    「湯切りの角度が与える容器の中の流体運動、及びそこに残留する水分量がソースと絡み合う粘着性に微妙な影響を与える。これを最適な数値に収束させなければ、完璧な味は再現出来ない」

    男は眼鏡の奥の目を光らせ、フタの裏に付着したキャベツの一片すら見逃さない。すべては完璧な計算のもとに行われなければならない。

    この世界に、科学で証明出来ない「旨み」は存在しない。

    男は突如として机の上の研究資料を投げ落とし、そこへチョークで激しく、流体力学の数式を書き出した(何故?黒板があるのに)

    「湯川先生、焼きそば伸びちゃいますよ~。んも〜、私が食べちゃいますね〜」
    警視庁捜査一課の刑事、内海薫は待ちきれずに割り箸を割り、焼きそばをすすった。

    が!!

    「ぶっ! 実に不味い!」
    内海は、湯川の舌が、インスタントコーヒーで十分満足することを思い出していた。


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    『容疑者Xの湯切り』

    ​
    アパートの薄い壁の向こうから、隣に住む母娘の楽しげな話し声が聞こえてくる。
    石神は首に巻き付けたロープを解き、「まだ生きていてる価値が私にもあるのかもしれない」と思いとどまった。
     そのまま彼は台所に出向き、たった一つ残った「カップ焼きそば」に手を伸ばした。
     彼は湯が沸くのをひたすら待った。
     やがて、ヤカンが白い湯気をおびただしく、その口から噴き上げた。

    石神は静かに湯を捨て、残された不器用な顔をした焼きそばを見つめた。
     自分がこの世に生を繋ぐための、ただの燃料のような食事。

    だが、あの母娘を守るためなら、自分はどんな理不尽な計算だって完璧にやり遂げてみせる。湯切りで残った一筋の麺を見つめながら、石神は静かに眼鏡の奥の目を伏せた。
    「ああ、明日もまた、あの弁当屋へ行こう」


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    ​

    『白夜切り』(もしくは「紙切り」或いは「湯切り」)

    ​

    ​「ぼくの太陽は、もう沈んでしまった」
    薄暗いダクトの影で、少年は静かに湯が沸くのを待っていた。
    手元にあるのは、安っぽい四角いフィルムに包まれたカップ焼きそば。いや、さっきまで包まれていたはずなのに……それは包まれていなかった。
    「おや?」
    不審に思う少年に、冷たい床に座る雪穂が、紙切りはさみを手に掲げ、痛々しい微笑みを少年に向けた。
    「わ、た、し、だよ」
    その消え入りそうな微笑みに、少年は頷き返すしか出来なかった。

    お湯を注ぎ、三分。

    暗闇の中でじっと秒針を見つめるその瞳には、光も希望も映ってはいない。
     時間が来ると、少年は無言で湯切り口を剥がし、そっと湯を捨てた。

    シンクの底へ消えていく白濁とした湯は、かつて奪われた眩しい日差しと、二度と戻らない幼い日の幻影のようだった。

    ​「……できたよ、雪穂」

    ​少年が差し出した、漆黒のソースが絡みつく麺を、少女は整った顔立ちのまま、冷たい笑みを浮かべ見つめる。

    二人は一度も目を合わせぬまま、ただ黙々とその麺を口へ運んだ。
     昼間の太陽の下を歩くことが許されない二人に許された、これが唯一の、暗闇の中の晩餐だった。
     

    「俺……にも……ひと……くち」
    その傍らで、骸となりつつある少年の父の最期の声は、焼きそばをすする音にかき消され届かなかった。


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    今日も、ここまでお付き合いしてくださって、
    ありがとう🩷


    さて、sanngo風「カップ焼きそばの作り方」に沢山の方が、ご賛同してくださっています。
    一日で四件もシェアして頂いたのは、「創作大賞感想文」以外では初めてのことです。

    恩子さん、またまた、ありがとう♡
    私も大好きです🩷

    カンナさんは、私のリクエストに応えて朗読してくださいまし!!色っぽい♡
    ああ……
    ありがとう♡

    ヤバ猫さんは、天才的筆で、笑わせてくれました(笑)
    是非一度観てみてください(笑)
    お腹を抱えること必至!!
    ありがとう♡

    それでは今日はこの辺で……
    今起きた(笑)
    じゃぬ〜ん♪



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    sanngo

     
     
    最愛の夫を亡くして7年。植物人間だった夫の介護をして7年半。その間に、沢山の人々に助けられました。だから、私に逢う全ての人々を大切に。 「ありがとう」の感謝の心で生きていきたいです。 でも書く物はミステリーが多いです(笑)

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