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【2026年最新・NW科目B-2経路制御】ネットワークスペシャリスト試験合格対策|40枠・解答4型

    「冗長構成の切替条件は、検知・判断・実行の3段階に分けて書け」——ネットワークスペシャリスト午後IIの対策として、この型を覚えている人は多いと思います。私もそう書いていました。この記事の旧版が、まさにその3段階を定石として説明していたからです。

    その裏を取るために、IPAが公開している午後IIの解答例PDFを9期分ダウンロードして、解答欄を1つずつ数えました。母集団は平成28年度秋期から令和7年度春期まで(令和2年度はNW未実施のため9期)、18大問・解答枠392。そこに「実行」という語が何回出てくるかを機械で数えた結果は、392枠中0回でした。

    「収束」も0回。「ヘルスチェック」「死活監視」も0回。「可用性」も0回。「判断」「判定」は392枠中1回だけ。つまり、切替条件の定石として広く出回っているあの3段階は、IPAの解答例の語彙としては裏が取れません。

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    図: 対策記事でよく見る語が、IPA解答例392枠に実際に何回出るか(実測)

    これは細かい語の話ではありません。午後II(2026年度からの名称は科目B-2)は120分で2問出題、そのうち1問だけを選んで解答する試験です。解答欄は大問1つあたり20枠前後しかない。そこに、採点者が書いていない言葉で埋めた答案を出すと、部分点の拾いどころがなくなります。年1回・1問勝負の試験で、これは高い代償です。

    経路制御・冗長の設問は「毎期出る」が「解答欄の1割」しかない


    まず頻度を押さえます。392枠のうち、冗長・切替・経路制御に関する語(冗長/二重化/現用/予備/切替/迂回/経路/ルーティング/OSPF/BGP/VRRP/STP/スタック/検知 など)を解答例に含む枠は40枠、全体の10.2%でした。うち15字以上の記述枠が28、記号・穴埋めが12です。

    • 1枠以上出た大問は 18大問中14 (77.8%)

    • 9期すべてで、その期のどちらかの大問に必ず出ている

    • 期別の枠数は 平成28秋5 / 平成29秋1 / 平成30秋4 / 令和元秋4 / 令和3春10 / 令和4春4 / 令和5春6 / 令和6春5 / 令和7春1

    読み方は2つあります。ひとつ、捨てられない。9期連続で出ているので、選んだ大問にほぼ確実に含まれます。もうひとつ、ここだけで受からない。解答欄の1割です。だから対策の目的は「経路制御を極める」ではなく、「出てきた1〜6枠を取りこぼさない」ことになります。

    そして、この1割は平均より難所です。IPAの採点講評が「低かった」「やや低かった」と評価した設問に属する枠の割合を出すと、該当40枠では70.0%。全392枠のベースラインは59.2%なので、10.8ポイント高い。記述枠だけに絞ると71.4%(20/28)が低評価設問でした。

    解答例が実際に採っている書き方は4つある


    では、IPAは何と書いているのか。28本の記述解答例を全文並べて分類すると、4つの型に落ちます。

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    図: 記述枠28本を4類型に分けた内訳と、型ごとの低評価率(実測)

    4類型で説明できるのは28本中19本(67.9%)です。残り9本は「設定項目を列挙せよ」「区間を答えよ」といった形式で、型に落ちません。ここは正直に書いておきます。

    無料部分では、このうちA型とB型を書き方まで渡し切ります。この2つは覚えれば取れる型だからです。

    A型: 冗長化の目的ではなく「経路が結果的にどうなるか」を書く(5本)


    「可用性を高めるため」と書きたくなる場所で、IPAは経路や通信が具体的にどう変わるかを書いています。

    • 平成28秋 問2 設問5(4) / 50字: 「どのサーバアクセスも,VRRPのマスタルータが稼働する機器に接続されたWAN回線を経由して行われる。」

    • 令和元秋 問1 設問2(3) / 27字: 「Y-GWの設置の有無によって,異なる経路が使われるから」

    • 令和5春 問1 設問2(4) / 46字: 「VRRPマスターになったR13が経路情報を保持していないと受信したパケットを転送できないから」

    • 令和5春 問1 設問3(1) / 16字: 「ルーティングのループが発生する。」

    型は「〈どの通信が〉〈どの機器・どの回線を経由して〉〈どうなる〉」です。主語は必ず具体名詞(サーバアクセス、パケット、Y-GW)で、抽象語は使われていません。書き出しに「可用性」「冗長性」と置いた時点で、この型から外れます。

    B型: 優先順位を「大小の比較」として数値で書く(4本)


    冗長構成で「どちらの経路が使われるか」を問われたときの型です。IPAは必ず両方の値を出して比べています。片方だけ書いた答案は比較になりません。

    • 平成28秋 問2 設問5(5) / 53字: 「インターネットVPN経由のコスト値が最小230であるのに対して,専用線経由のコスト値は200で最も小さい。」

    • 令和3春 問2 設問3(3) / 32字: 「BGPの経路情報よりも静的経路設定の経路情報の方が優先されるから」

    • 令和5春 問1 設問2(6) / 30字: 「経路情報は,BGPと比較して静的経路制御の方が優先されるから」

    • 令和6春 問1 設問2(3) / 34字: 「複数ある経路のそれぞれの経路について,コストの合計値を同じ値にする。」

    型は「〈Xの値〉が〈数値〉であるのに対して,〈Yの値〉は〈数値〉」または「〈X〉よりも〈Y〉の方が優先される」。230と200のように、問題文に数値が与えられていればそれを引き写します。自分で計算した値ではなく、本文中の値を書き戻すのが正解です。

    字数の目安も出しました。該当記述枠28本の字数は中央値38字、25%点34字、75%点50字、40字以下が57.1%。50字を超えたのは8本だけで、最長は76字(列挙形式)です。語尾は用言止め11本・名詞句や列挙9本・「〜から / 〜ため」8本で、理由型の締めは28.6%にすぎません。「理由を問われたら〜からで締める」は、4回に3回は当たらない指導です。

    A型とB型の書き起こし例


    構成図に主経路(専用線)と副経路(インターネットVPN)があり、OSPFで経路を選ばせている——午後IIで頻出のこの状況を例に、2つの型を実際に当ててみます。

    「なぜ通常時は専用線が使われるのか」と問われたらB型です。「専用線経由のコスト値は200で最も小さく,インターネットVPN経由のコスト値230より小さいから」。両方の値を出し、両方とも問題文からの引き写しにします。ここで「専用線のほうが高速だから」と書くと、問題文にある数値を使っていないので比較になりません。

    「専用線が断となったとき、サーバ宛ての通信はどうなるか」と問われたらA型です。「サーバ宛ての通信は,インターネットVPN経由の経路に切り替わって転送される。」主語は「サーバ宛ての通信」という具体名詞で、述語は動詞。ここで「可用性が確保される」と書くと、解答例が9期で一度も使っていない語で枠を潰すことになります。

    同じ構成図でも、設問文が「理由」を聞いているか「どうなるか」を聞いているかで型が切り替わる、というのがこの2つの使い分けです。

    ここまでで、A型とB型は書けるようになったはずです。実際、この2つの低評価率は60.0%と75.0%で、28本全体の71.4%と比べて特別に難しいわけではありません。

    問題は、残るC型とD型が「10枠すべて低評価」だったこと


    分類していて、想定していなかった結果が出ました。

    • C型(切り替わる動作条件を書く)7本 → 7本すべてが低評価設問

    • D型(検知が効かない・誤検知する条件を書く)3本 → 3本すべてが低評価設問

    合計10枠、低評価率100%です。A型60.0%・B型75.0%・型に落ちない列挙44.4%と並べると、この2つだけが突出しています。つまり、経路制御・冗長の設問で受験者が実際に落としているのは、切替時間の秒数見積もりでも副経路の帯域設計でもなく(そもそもその語は解答例にほとんど出てきません)、プロトコルや機器が切り替わる条件そのものと、検知が効かない条件でした。

    採点講評もそこを名指ししています。平成28年度秋期 問2の講評にはこうあります。「機器間の接続が切断されることによる経路テーブルの変化内容が理解できていない解答が散見された。」そして同じ講評は「動的経路制御はネットワークの基盤となる技術なので,是非とも基本技術は習得してほしい。」と結んでいます。

    C型とD型は、A型・B型のように「主語と述語を入れ替えれば書ける」型ではありません。IPAが条件をどの粒度で書いているかを、実物で見ないと再現できないからです。たとえばD型の1本は「輻輳時にエコー応答を受信することがあり検知できない。」という56字。ここには「監視が甘い」といった評価語は一切なく、検知が失敗する物理的な条件だけが書かれています。

    ここから先は、その2つの型を実物から復元して、試験当日にそのまま使える形にして渡します。具体的には、C型7本・D型3本の解答例全文とテンプレ、該当記述枠28本の完全リスト(期・問・設問番号・字数・語尾・低評価の有無つき)、字数と語尾を決める判定フロー1本、解答例に0回しか出ない禁止語と置き換え先の対応表、そして書いた答案を自分で採点する12項目のチェックリストです。答案用紙を前にして「何を書くか」ではなく「どの型で書くか」から決められる状態にして終わります。

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