
【読書記録 -197】AIと本を読む
タイパの時代
『AIと本を読む』
AGIラボによる、AIを活用した読書術の本だ。

本書では、Gemini Notebookを使って書籍の内容を要約し、インフォグラフィックなどに整理する方法が紹介されている。
AIを使えば本の内容を短時間で要約できる。
各種あるAIの中でもGemini Notebookは独特な使い方ができる。それは単に文章を短くするだけでなく、図解にしたり、スライドにしたり、動画にしたり、クイズにしたり、マインドマップにしたり… ボク自身も割と高い頻度で利用するAIのひとつだ。
そして、Gemini Notebookのアプリをスマホに入れてアカウントを連携させておけば、いつでもどこでも見返すことができる。時間も場所も選ばない。
便利な時代だ。
そしてタイパの時代だ。
最近は映画やドラマを1.5倍速で観る人も多いそうだ。音楽をイントロやアウトロを省いて(場合によっては)サビ部分だけを聴いたりする人もいるらしい。
本を読むことだって例外ではない。
AIの進化によって「本を読む」ことさえタイパの時代になったのだ。
誰が要約した本を読みたいのか
ちょっと待てよ。
オーディオブックなら1.5倍速で聴くことができて、結末までたどり着く時間を三分の二にすることができる。だけど音楽のようにサビ部分だけ抽出してしまったら… それは読書として成立するんだろうか。
先日、ボクはゲーテの『ファウスト』を読んだ。
それは、子供向けの要約版だ。
しかもAudibleで1.2倍速にしてだ。
やってるね。
やってたわ。
なんでこども向けに要約された『ファウスト』を読んだかというと、それは「ファウストを読みたかった」からではなく、「ファウストを読んだ人になりたかった」からだ。
世の中には「読みたい本」と「読んでおくべき本」があるように思う。
ゲーテやシェイクスピアのような世界的な作家の作品は、内容を知っていると、なんとなく教養があるような気がするし、教養があるように見せることができる。だからといって、ありとあらゆる原作を読むための時間はない。それは誰でも同じだ。
一日24時間、一年で8760時間。その限られた時間の中で、多くの人は読書を優先することはないだろう。けれど、読書を習慣にしている人はなんとなく「すごい人」と思われがちだ。
それが目的であるなら、「本を読んだ人になる」という考え方は非常に合理的だ。タイパの良いやり方じゃないか。
みんなで「本を読んだ人」になろう
大切なのは「目的」だ。
ボク自身も割と多読だと自負している。
読む本の多くはビジネス書だ。だけど、読んだ本の内容を事細かに記憶しているわけじゃない。「たしかあんなことが書いてあった本だったなあ…」という朧げな記憶が残っている程度だ。
だけど、ボクの読書はボク自身の仕事に活かすためのものなので、本を読みながら付箋を貼ったりメモやAIにログを残したりしながら読んでいる。それは、経営論やマネジメント論を解説しなければならない場面の時に、記憶を辿り、記録を遡ることができるようIndexを置いているということだ。
だから、ボクにとっては「〇〇を読んだ」という事実が重要で、その内容の多くはこのnoteにログとして(読みながら感じたことも一緒に)残しているのだ。
AIが要約したものを読むか、自分が読んだものを要約してAI(やSNSなど)に残しておくか。入口と出口は逆だけれど、読書を通じて得たものを後から利用できるようにするという点では、案外似ているのかもしれない。
本を読んだ人になる。
それを目的として読書をしてもいいじゃないか。
参考リンク
Amazon:AIと本を読む