メインコンテンツへスキップ
見出し画像

フォロワーシップ理論|図解ツールで再解釈する

    本や知識の全体像を構造化することでその本質 =「骨組み」を見出し、視覚思考を活かして整理した図解ツールを公開する活動をしています。今回は、これまで作成した「人間心理」や「ドラッカーの組織論」などに関する図解ツールを組み合わせて、リーダーシップ理論の再解釈に挑戦します。

    リーダーシップ理論への反抗文(本シリーズの動機)

    人間を枠にはめて理解しようとする世の中のリーダーシップ理論ではなく、現場の状況を常に俯瞰できる図解ツールを広めたい。
    詳しくは記事をご覧ください。

    今回取り上げるリーダーシップ理論

    フォロワーシップ理論

    専門家ではないため、本記事では詳細な説明は省きますが、簡単に言うと、「部下」という役割を担う者がどのような態度を取り、どのような行動パターンがあるのかを示した理論です。

    ほとんどの人は誰かの「部下」であり、上司でさえもさらに上の上司の「部下」としての態度を持っています。このように、フォロワーの振る舞いを観測する観点が存在します。
    (詳しく知りたい方はネット検索をおすすめします。)
    以下に、私が個人的に整理した1枚の図を掲載します。

    画像
    フォロワーシップ理論 図解

    今回引用する図解ツール

    (単語を修正した「情」Ver.を利用)

    理論の図解ツール再解釈

    現場のメンバーを観察すると、「この人は積極的に提案をしてくれて頼りになるな」とか、「この人は言われたことしかやらないな」とか、「この人はいつも批判ばかりで一緒にいると疲れるな」など、それぞれの特徴を感じることがあるのではないでしょうか。

    フォロワーシップ理論では、メンバーを「仕事への積極的関与」と「仕事や仲間に対する批判(=建設的提案)」という2軸で分類しています。この2軸は、人間の態度や情動を抽象化したものと解釈できます。

    以下に、フォロワーシップ理論の各型と図解ツールの構造に当てはめた図を示します。

    画像
    フォロワーシップ理論 図解ツール再解釈

    こうして振り返ると、今までフォロワーシップ理論の説明を読んで感じていた「もやもや」が、ようやく自分の中で腑に落ちた気がします。

    自分の経験からの考察
    私自身の経験を振り返ると、「いつも批判ばかりで一緒にいると疲れるな」と思っていた人が、あるとき数人で業務の方向性について議論していた際、独自の視点から「将来こういう方向に進むべきだ」と意見を述べたことがありました。その瞬間、私はその人を「模範的フォロワー」と感じました。たまたま話題が、その人がそれまで考えてきた問題点にマッチしたからかもしれません。でもそのとき私が感じたことは、紛れもない事実だったのです。

    また、自分自身を振り返っても、当時の上司の方向性が粗雑に思えたり、組織メンバーへの放任的な態度が気になったことで、私はその上司に対してシニカルな態度を取るようになっていました。これは、私がその上司に対して大きな不信感を抱いた結果、無意識のうちに敵対的な行動をとるようになってしまったのだと考えます。

    現在の視点から見ると、それは上司の忙しさや状況を理解できていなかったことによる、子供じみた情動的反応だったと反省しています。しかし、当時はその感情を抑えることができなかったのも事実です。

    また、転職したばかりの頃は、知り合いも少なく孤独感が大きかったため、必要以上に「いろいろやります、がんばります」と過剰に振る舞っていたかもしれません。当時は自分としては模範的フォロワーを意識していたつもりでしたが、今思えば、孤独感ゆえの隷属的な行動だった可能性もあります。

    フォロワーシップ理論の限界と実践的な視点
    理論にとらわれ過ぎると、「この人は**型だ、別の人は**型だ」という思考に陥りがちです。しかし、同じ人間でも状況によって行動は変わります。

    自分という同じ人間でさえ、状況によって態度・行動が変わるのです。

    そのことを理解すると、人は「この人は**型」と単純に分類されるのではなく、その時点での組織の状況、雰囲気、メンバー同士の関係性、個々の人格傾向など、さまざまな要因によって態度が「表面化」しているに過ぎないのだと捉えられるようになりました。

    組織の改善を議論すると、「模範的でないメンバーをどうやって模範的な方向に変えるか」という論点になりがちです。しかし、人を「変える」ことは不可能であり、できるのは「働きかける」ことだけです。
    そのため、どの部分にどのように「働きかけるか」が重要だと思います。

    • その人の態度の裏にある「無意識の孤独感」や「お互いへの不信感」などを意識する。

    • こちらから適切な自己開示を行い、信頼関係を築く。

    • そのメンバー自身が自己理解を深めるような「働きかけ」を考える。

    このような視点を持ち、相手の表面的な態度ではなく、その背後にある要因を感じ取りながら、こちらからの働きかけを臨機応変に調整していくことが大切なのではないかと今では思えるようになりました。

    みなさんはいかがですか?

    ぜひ、テーマに関連する書籍を読むときは、ぜひ図解ツールを手元に置いて解釈を深めてください。また皆さんの周りの仲間と「お互いの態度」について議論する際の、「論点の地図」として活用していただけるとうれしいです。そして、皆さんの感想や気づきもぜひコメントで教えていただけると、さらに嬉しいです!

    他の反抗文

    リーダーを分類したSL理論への反抗文は以下です。興味のある方はぜひこちらも覗いてください。

    図解ツールINDEX

    このほかにもさまざまなテーマを図解しています。ぜひ、あなたの抱える問いとともに探してみてください。


     
     
    「対話に希望を」 自分との対話、他者との対話を、地に足のついたものに。 心理学や哲学、社会問題を、視覚で理解し俯瞰できる図に。 ときどきエッセイ。 '85生|エンジニア|1児の父|東大|メーカー 入賞「#今年学んだこと」(國學院大學 × note) 図解コンサル|図解写経WS

    あなたへのおすすめ