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【短線小説神接の日垞系】出䌚い頭の幜霊 3000字

    HL蟻切区の耇合的なスピンオフ
    蟻切南商店䌚を舞台にした日垞系の話なので、登堎人物がわからないず面癜くないず思うごめんなさい

     公理智暹こうりずもきはその日も幜霊に絡たれおいた。
    「おにいさん、はなさないで、ぜったい」
    「わかったっおば。それで結局迷子なの」
     智暹の手をぎょこぎょこず匕っ匵る蚀葉の拙い幜霊は歳くらいに芋え、背䞭に矜食りが぀いた癜っぜいワンピヌスを着おいる。ずはいえ半透明な幜霊だったので、気持ち手ず手を重ねおいる、ずいう状態だ。智暹の䞻芳的にはれリヌに指を突っ蟌んでるような奇劙な気分だが、うっかりするず手を離すずいうよりは離れかねないその幜霊は智暹の呚りをぐるぐる回り、うるさく隒ぎ立おおいた。たさにポルタヌガむストずいった颚情だ。
     智暹はため息を付いた。
     なにも絡たれたくお絡んでおいるのではない。この幜霊はさっきちょうど車に蜢かれそうになっおいお、ずいうか道の真ん䞭でがんやり突っ立っおいおそこに車が突っ蟌んできたので、智暹は生きおる子どもだず思っお思わず飛び出したらすり抜けたのだ。その結果、智暹がクラクションを鳎らされるずいうはた迷惑な事態に発展した。もずよりなるべく幜霊に絡たれないように生きおいる智暹のこず、幜霊だず知っおいたら助けようずはしなかった、ず思い぀぀どうかなず自問自答しおいるものだから、なんだか぀たらない気分である。
     それで助けたに時に手の端っこがくっ぀いお、今の状態である。智暹ずしおはずっずず手を切りたかったがこれほど必死なものだから、どうにも無碍にしかねた。それに倚分、この幜霊に干枉しようずしたのも智暹ぐらいだろう。だから远い払うのも気がずがめた。智暹は䞭途半端に善人なのだ。

    「たいごじゃないもん」
     子䟛の幜霊は頬を膚らたせ、智暹はなんずなくかわいいなず思い、他のこずはどうでもよくなった。
    「そっか。それで道端で䜕しおたのさ」
    「あくのそしきずたたかうんだよ」
    「悪の組織」
    「ばヌんっおするの」
     智暹は䞀瞬混乱したが、おそらくあの堎にいた悪ずはきっず車のこずで、぀たりこの子は車に蜢かれお死んだのだろうず解釈した。小さい子䟛のこずだ、䜕が起こったか理解しおいないのだろう。死んだこずを悲芳しお地瞛霊なんかになるよりは、その劙に前向きな姿勢はいいのかもしれないず気を取り盎す。
     けれども智暹にずっお、珟圚は子どもずはいえ霊に取り぀かれおいる状態だ。しかもひたすら智暹に話しかけおいるずころを他の幜霊に芋られれば、智暹が幜霊ず話せるず考えた幜霊がよっおきお雪だるた匏に増えおいく可胜性すらある。それはゎメンだった。
     なので目䞋の智暹の目暙は、この幜霊をなんずかするこずだ。幜霊は未緎を解消すれば成仏するかも知れないこずを、智暹は経隓則で知っおいた。

    「あのさ、なんかしたいこずない」
    「あくのそしきずたたかうの」
    「そっか」
     やはり途方にくれた。たさか車を壊しお回るわけにはいかない。
    「でも悪の組織っおいっぱいあるでしょ」
    「そうなんだよ いっぱい」
     子どもはこの䞖の終わりのように倩を仰ぐ。智暹は劙に挔劇感があるず感じ、そもそも商工䌚の打ち合わせに向かっおいるこずを思い出す。この幜霊をそこたで連れお行きたくない。他の人の倚くには芋えたり聞こえたりはしなくずも、芋えたり聞こえたりする人間にずっおは迷惑だろう。今も幜霊はぎゃヌぎゃヌず隒いでいる。そしお頭の䞭で幜霊ず呌ぶのもしっくりこないなず思い返す。
    「ねぇ、名前はなんおいうの」
    「ひみ぀ですヌ。しらないひずにいうわけないじゃん」
    「ああそう  」
     仕方がないので智暹はその幜霊をちろちろず眺め、心のなかで倩䜿くんず呌ぶこずにした。幜霊でちょっず透けおいるのず服の背䞭の矜からだ。それにちょっず浮いおるし。
    「ずりあえず俺は仕事があっおね。その、぀いおこられるず困るんだけど」
    「なんで ひょっずしおおにいさんはあくのそしきのひず」
     倩䜿くんはゞト目で智暹を睚み぀ける。
    「いや、そういうわけじゃないんだけど。仕事だし」
    「だよね、いいひずっぜいもん」
     悪い人ではないず思うがいい人ずいわれるずよくわからないず智暹は自問する。そうしお結局、悪の組織ず戊う方法は思い぀かなかった。

    「ごめん、俺は悪い人じゃないず思うけど、悪の組織ず戊おうずは思わない」
    「えヌなんでヌ」
    「悪の組織の人にも事情があるかもしれないし」
    「じじょうヌ」
     そこたでいっお智暹は怪獣や怪人の栌奜をしたちんどん屋さんがいるこずを思い出した。ちんどん屋さんずいうのは楜噚を鳎らしながら宣䌝目的で街を緎り歩くこずを職業ずする人たちで、商工䌚のお祭りの賑やかしなんかでたたに呌ぶ。正匏に蚀えば『やさしい怪人協䌚』ずいうNPO法人だ。そういえば今日は春のた぀りの打ち合わせで、怪人協䌚に䟝頌するこずを含めた最終決定をする予定だった。智暹はスマホを取り出す。
    「あ、ボンゞラヌさんですか 蟻切南商工䌚の公理です」
    「ああ、い぀もお䞖話になっおおりたす」
    「今床のお祭りに出挔をお願いしたいんですけど、今ちょっず打ち合わせっおできたすか。頂いた芋積もりず内容の件で」
     智暹は我ながら酷いこじ぀けだなず少し心が咎めた。
    「ありがずうございたす、いいですよ」
     ボンゞラヌは怪人協䌚の代衚者で、倚様なシャボン玉芞を披露する人気者である。い぀行っおもシャボン玉怪人の被り物をしおいる倉な人だ。あのひずならきっず倩䜿くんに乱暎されおも幜霊だから気づかれないだろうし、よしんば芋えおも気にしないだろうし、倚分。

     そう思っお智暹が怪人協䌚にたどり着いたずき、予想倖のこずが起こった。
     倩䜿くんはボンゞラヌに突進し、いきなり殎りかかった。
    「いお、いお、䜕 䜕かいるの」
     智暹が驚いたこずは、倩䜿くんがボンゞラヌに物理的に圱響を及がしたこずだ。
    「このあくのかいじんめヌ」
     同時にボンゞラヌは䜓䞭からシャボン玉を吹き出し始めた。智暹は経費を心配し始めた。
    「やめお やめお倩䜿くん このひずはいい怪人なんだから」
    「あっ。おにいさんがくのこずはなしちゃだめだっおいったのに」
     ボンゞラヌのシャボン玉は䜕故だか倩䜿くんにあたればパチリず匟けお消えた。そこにボンゞラヌが手を䌞ばせば、足を掎たれた倩䜿くんはじたばたず暎れ始める。
    「あれ なんでさわれるの」
    「こい぀か。もう逃さないぞ」
     智暹はそのセリフは怪人感があるなず想った。

    「はなせヌかいじんめヌ」
    「こんなずころにいたんですか」
     支離滅裂な状況に混乱を陥っおいた智暹は協䌚の扉をバタンず開けお珟れた倩塚悟あた぀かさずりにさらに混乱した。倩塚は今どき吟遊詩人を名乗り、時折駅前などの路䞊で歌を歌っおいる。そしおボンゞラヌず同じく春た぀りのオファヌをしおいた。そういえばこの人はい぀も癜いワンピヌスのような長衣に倩䜿の矜を背負っおいお、倩䜿くんず䌌たような栌奜をしおいるなず思い至る。
    「倩塚さんはこの子のお知り合いですか」
    「ええ、ええ。飛び出しおいっおしたい、ご迷惑をおかけしたした。申し蚳圚りたせん」
     智暹はそういえばこのひずも悪を撲滅するず蚀っおよくゎミ拟いなんかしおたなず思い至った。
    「はなしおヌはなしおヌ」
    「本日はこれで倱瀌いたしたす。お詫びは埌ほどいたしたすので、ご容赊ください」
     倩塚はそう述べお頭を䞋げ、嵐のように立ち去った埌にはシャボン玉だらけでべずべずした郚屋が残った。
    「公理さん、いったい䜕だったんでしょう」
    「さぁ  倩塚さんも倉わった方ですから」
     そんなわけで智暹はボンゞラヌず適圓に予算の打ち合わせをしお、商工䌚議所に少し遅れお到着しおいた時には倩塚が持参した菓子折りをみんなが食べおいた。

    Fin

    ★䌌た系列の話

    倉科さんも商工䌚の䞀員です。そういやボンゞラヌの話はUPしおないな。

    ★短線小説のマガゞン

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