
日本人だけど英語の名前をもっている
日本人は英語の名前を持っていないが、多くのアジア人は英語の名前を持っている。
ある日、香港の映画俳優、「ルイス・クー」さんの話をしていた時のことだ。
「ルイス・クーのかっこいいポスターを街で見かけたよ!」
香港に住み始めてから、いろんな香港映画を見るようになった。そこで知った彼の名前を得意そうに話す私。
でも、香港の友達になぜか通じない。しばしのやりとりの後、
「ああ、グーティンロのことか」
そうか。彼は世界では「ルイス・クー」だが広東語の名前は、ルイスさんじゃないんだ!

そして、これは俳優さんに限らず、香港の人たちも、だいたいみんな英語の名前がある。だから、英語と中国語の2つの名前を持っている。
香港だけじゃない。アジアの多くの国、台湾やシンガポールなどでも、英語の名前を持つアジアの人が多い、留学時代に初めてしった衝撃の事実を改めて思い出した。
ちょっと待てよ。私は日本人だけれど、実は英語の名前が(こっそり)あるじゃないか!
その理由は…。
スタバでのスムーズなやりとりのため。
そう、私の名前は…「ジェン」なのだ。
ジェニファー(Jennifer)の短いバージョンのJenである。
なぜ?
アメリカで生活していた頃は、仕事やプライベートでスタバに行くことが多かった。お店に入ってドリンクを注文すると必ず聞かれるのが名前だ。
ドリンクができた時に呼ぶためだけじゃない。ドリンクには「ありがとう、Jen!」とか、「今日も良い1日を、Jen!」とか書いてくれるのだ。
最初は、カウンターで日本語の名前をまじめに伝え、アメリカ人に言っても1回では通じないから、毎回、名前のつづりまで丁寧に伝えていた。このやりとりだけでも、まあけっこう結構時間がかかる。(とはいっても1分かそこらだが)
最初はこのやりとりを楽しんでいたけれど、だんだんとこのつづりを伝えるプロセスをすっとばしたくなった時に思いついたのが、
「英語の名前を作ろう」
だった。
なぜ「ジェニファー」がでてきたのか覚えていないけれど、アメリカの一般的な名前で発音が下手でも通じると思ったからだろう。しかもジェニファーではまだ長いからさらに短縮してジェンである。
それにしても、たかだか1分くらいの店員さんとのやりとりを省きたいとは…。当時の私は、どれだけ生き急いでいたのか。
香港のスタバでは、アメリカのように名前を聞かれることはほとんどない。それでも、スタバにはいると聞かれもしない、自分の英語名を思い出して、くすっとしてしまう。
「日本人なのに、私の名前はジェニファー…」と自分で笑ってしまうこともあるけれど、いやいやここは香港。アジア人でもみんな英語の名前を持っているのだ。
だから、私も時々はまたジェニファーになってもいいかもしれない。

#海外生活
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