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相談料代わりの「みそきん」 | エッセイ

    先月「みそきん」が再販されるというスケジュールを含めた情報を掴んだ時、突然相談料について思いついた。


    その前の月に私は運転免許証を更新し、5年ぶりに晴れてゴールド免許、即ち優良ドライバーへと復帰を果たすことができた。その時から、現在加入している車両保険について、早めにとある条件変更の手続きをしておこうと決めていたのである。

    というのも、免許証の色が変わると同時に、一段階分の年齢保障を変更できる年になったからだ。普通の流れであれば、今支払っている金額より安く抑えられると歓喜したいところだが、昨今の経済事情から余談を許さぬ状況であるため、慎重に事を進めなければいけないと危惧していた。



    車両保険自体も昨今の事情に伴って、徐々に値上がりしている情報を得ている。満を持して一段階分を解除できる年になったとはいえ、迂闊に内容を確認せずに変更してしまうわけにはいかない。下手すれば、こちらがさらに損を被る可能性だって十分に有り得るのだ。

    事前に、どれくらいの値下げが見込めるかを調べてみるも、思うような正確な金額はそう簡単に出てこない。私自身、ある程度の知識を兼ね備えているつもりだった。

    しかし蓋を開けてみれば、隅から隅までと細かい部分を見極めるには、まだまだ知見不足であることを痛感した。やはり「餅は餅屋」と云うように、一旦専門家に尋ねるしか道はないようだ。


    こうして一旦、保険代理店でもあるディーラーでお世話になっているUさんに相談する流れに至ったのである。しかし、間に世間一般でいうお盆休みに入っていることもあって、電話を繋げられるタイミングが直前までなかなかつかなかった。

    いろいろと探ってしまう前に、早めに手を打っておけば良かったと思いつつ、相談の日取りはその休み明けの翌週のとある夕方頃に決まった。長い連休の後で色々とバタついているであろうに、なんだか申し訳なさが私の頭上にチラついていたのだった。

    忙しい中、こちら側の我儘で無理に時間を作ってくれたのだ。何らかしらの差し入れを入れておく必要はあるだろう。そうして前述の通り、相談料代わりとして「みそきん」をUさんに差し入れることに至ったのである。


    当日の相談の結果は、年齢条件を変更するのみの手続きでまとまった。だが、万単位での返還は叶わず、数千円ほどの額で着地した。まったくもって返金されないよりかは、ある程度戻ってくるなら幾分ましだろう。

    その一方で免許証の色の変更に関しては、今回は見送る方向となった。Uさんから受けた説明では、一定の期間で契約している関係上、仮に変更をおこなっても戻ってくる金額が、思った通りの額を見込めなかったからだ。

    こればかりは、深いところまで交渉してもなんともならないだろう。来年になって更新するタイミングで、どれくらい縮めることができるのか。ひとまず、ダメ元で期待しておくしかない。


    一通りの手続きを終えた後、私は別の話題にそらすようにして、Uさんに「みそきん」を差し出した。「急にどうしたんですか?」という表情を浮かべてきたUさんに、私は「相談料代わりに…」と付け足すと、大層喜んでいた。

    ただUさんは「みそきん」をお目にかかるのが、今回が初めてではなかったそうだ。しかも数年ぐらい前に、既に一度食したことがあると話していた。私は「今まで見たことがない」などと大いに歓喜するだろうと見込んでいたが、若干目論見が外れてしまった。

    とはいえ「今日の夜食にします!」と意気込みながら、ありがたく受け取ってくれた。なんにせよ、Uさんに「みそきん」を渡す事を達成できたから、結果オーライだ。それに、こちらの車両保険の変更手続きを、快く引き受けてしてくれたのだ。

    それぞれに感謝の念を浮かべつつ、私はディーラーを後にすると、午前中の晴天とは真逆にして、嵐の如く大荒れとなっている土砂降りの中を、愛車と共に走っていくのだった。


    ちなみに、今回の「みそきん」について私はどうやって手に入れたのか、また自分の分はいったいどうしたのか。それぞれの事情については、また後日話そうと思う。





     
     
    人生の経験のうち大半を愚行に費やす者 | 20字小説を書く人 | 時々音楽を語る | 稀に本の感想 | 合言葉は「Have a good day!」

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