
人間関係でいつも「自分が悪い」と思っていませんか?自分を責める「癖」は、どうして身についたのか
【 人間関係と心のしくみ|第1回 】
人と会ったあと、ひとり反省会していませんか?
「何か、気に障ることを言っちゃったかな」人と会ったあと、一人になると、さっきまでの会話を何度も思い返してしまう。あの言い方は、よくなかったかもしれない。余計なことを言わず、黙っていればよかったのかもしれない。もっと相手の気持ちを考えるべきだったのかもしれない。
そうして、頭の中で始まる「ひとり反省会」。
しかも、その反省会で責められるのは、いつも自分です。最
初は会話の一部分を振り返っていただけだったはずなのに、考え続けているうちに、「やっぱり、私が何か悪かったのかもしれない」という結論に変わってしまう。
こうしたことが一度だけではなく、職場でも、友人関係でも、家族との間でも繰り返されると、だんだん「どの関係にもいる自分が原因なのではないか」と思うようになります。
けれど、同じような人間関係を繰り返していることと、あなた一人がその原因であることは、同じではありません。
・繰り返すと、「自分が原因」に見えてしまう
一度だけなら、相手との相性が合わなかったのかもしれないと思えることもあります。けれど、職場が変わっても、付き合う相手が変わっても、なぜか似たようなことで傷ついてしまう。同じように我慢して、同じように疲れて、最後には同じように「私が悪かった」と考えてしまう。そんな経験が重なると、共通しているのは自分なのだから、原因も自分にあるはずだと思うのは無理もありません。
「私のコミュニケーションの仕方が何か悪かったのかも」
「もっと上手にできれば」
「どこへ行っても同じなら、私が変わるしかない」
自分に原因を集めることで、次は同じことを起こさないようにしようとしてきたのかもしれません。
けれど、分かりやすい一つの説明が、関係の全体を表しているとは限りません。
・人間関係は一人だけでは作られない
人間関係の中で起きることには、自分の言葉や行動だけでなく、相手の状態や関わり方も影響します。そのとき置かれていた立場。断りにくい環境。
相手が当然だと思っていることと、自分が大切にしていることの違い。
誰か一人が全面的に悪いということではなくても、その時の関係性の相性や状況によって、苦しい関係が作られることがあります。
もちろん、自分の中に、似た場面で起こりやすい反応がある場合もあります。
けれど、
「自分にも、繰り返しやすい反応があるかもしれない」と考えることと、
「すべて自分が悪い」と決めることは、同じではありません。
・性格ではなく、環境の中で身についた反応かもしれない
たとえば、心の奥底ではうっすらと嫌だと感じていても、なぜか無意識に相手に合わせて、表面を取り繕うように、にこやかにしてしまうこと。何か問題が起きると、相手の事情より先に、自分の言い方や態度を振り返り始めること。
「相手に悪い気がして、はっきり言えないから」
「人とのコミュニケーションが苦手だから」
そうやって、今の自分の性格だけが原因だと考えないでください。
親がとても厳しかったり、何をするにも細かく口を出されたり、自分の意見や気持ちを受け止めてもらえない経験が重なったりすると、相手の反応を先に確かめ、自分の気持ちを後回しにするようになることがあります。
子どもの頃は、そうすることが自分を守り、周囲との関係を保つために必要だったのかもしれません。
私自身も、人と会ったあとに「あの時の私の言い方が悪かったかもしれない」「何か気に障ることを言ってしまったかもしれない」と、何度も会話を思い返していました。
振り返ってみると、その反応は、厳しい両親のもとで、怒られないようにいつも顔色をうかがっていた頃から続いていたのだと思います。
だから、人間関係の中で自分を責めてしまう苦しさは、私にとっても外から眺めているだけのテーマではありません。そして、親を悪者にするための話でもありません。
今の自分を性格や声質だけで責めるのではなく、なぜその反応が必要だったのかを理解するための話です。
・自分を振り返ることと、すべてを背負うことは違う
もちろん、自分の関わり方を振り返ることには意味があります。でも、自分に変えられる部分があることと、関係の中で起きたことのすべてを自分が背負うことは、同じではありません。
誰が悪かったのかをジャッジするより前に、その時の関係の中で自分に何が起きていたのかを、少し振り返ってみる。
あのとき、どんな反応をしていたのか。本当は、どんな気持ちだったのか。
その感情を否定せず、
「私は、あの関係の中で苦しかったんだな」と受け止めてみる。
そして、自分だけが気を使い、頑張らなければ成り立たない関係になっていなかったか、相手との間にどのような力の方向性があったかも見てみます。
「全部、私が悪かった」という結論をいったん保留にするだけでも、自分を責める以外の見方が少しずつ生まれてきます。
でも、もう大丈夫です。
どうか、どうかもうこれ以上、「全部、私が悪い」と、自分を責めないでください。
同じような人間関係を繰り返してしまうのには、理由があります。そして、その仕組みを理解し、これまで身につけてきた反応を少しずつ変えていくための方法もあります。
私自身、30年以上、親子関係や人間関係に悩みながら、心理学やカウンセリングを学び、実践を重ねてきました。
なぜ似た反応が繰り返されるのか。どうすれば、自分を責め続けるのではなく、これまでとは違う関わり方を選べるようになるのか。
その仕組みを理解し、実際に自分の関わり方を変えていくための方法も、一つずつ実践してきました。
このnoteでは、私自身の経験と、これまで学び実践してきたことの両方から、同じような悩みを抱えている方に役立つことを、少しずつお伝えしていきたいと思っています。
次回は「なぜ似た反応が起きるのか」
過去の経験の中で身につけた関わり方や、自分を守るための反応は、意識していない場面でも起こることがあります。
次回の「理解編」では、相手が変わっても似た関係になりやすい背景を、無意識や防御という心理学の視点から、日常の例を使ってお伝えします。
自分を責めるためではなく、自分に起きていることを理解し、これからの関わり方を自分で選べるようになるために。
【 人間関係と心のしくみ|第2回 】
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
このnoteでは、人間関係の中で繰り返してしまう反応や、自分を責めてしまう気持ちについて、その仕組みと、少しずつ変えていくための見方をお伝えしています。
一人で整理するのが難しいと感じたら、無理に一人で抱えなくて大丈夫です。
セラピールーム・ツインスターでは、心と無意識の両面から、今の状態を一緒に整理していくセッションを行っています。
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河本 京実(セラピールーム・ツインスター)
大学で心理学を学び、心理とスピリチュアルの両面からサポートしています。
リーブス認定ヒーラー/認定創造療法カウンセラー/認定スーパーバイザー