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ゲーム業界20年のベテランが、40代で詰む構造とその対策

    少し前に、Xであるソシャゲディレクター(だったかな)の悲痛なつぶやきがタイムラインで拡散されていた。

    ちょっと内容が違うかもしれないけど「長年関わってきたサービスが終わった。自分の手元には何も残っていない。しかもやっていることは10年前から変わらず、他社で通用するような大したスキルも残っていない。これから先、どうしたらいいんだ」みたいな感じだったと記憶している。

    分かる。自分も同じような境遇である。でも生きている。なぜだろう。

    それはさておき、これは彼個人の能力不足の話ではなく、今のゲーム業界、とりわけスマートフォンを中心としたゲーム界隈においては、運営に長年携わってきた40代のベテランが直面している「構造的な罠」だと言えるかもしれない。

    ■ サービス終了とともに「すべてが消える」恐怖

    コンシューマーゲームであれば、パッケージとして作品が残る。エンディングのスタッフロールに名前が刻まれ、それがクリエイターとしてのポートフォリオになる。

    しかし、運営型ゲームには終わりがない。終わる時は、サービス終了と同時に跡形もなく形跡が消えるケースもたまにある。

    サーバーが閉じられれば、どれだけ情熱を注いだイベントも、緻密に計算されたパラメータも、すべて電子の海に消えていく。履歴書に書けるのは「某有名IPタイトルの運営ディレクター」という、実態の見えない肩書きだけだったり、悲惨なものは長年開発していたものがリリースされない時だ。

    ■ 「進行管理しかできない40代」に居場所はない?

    さらに残酷な現実がある。

    ゲーム業界において単なる「マネジメント」という職能は、驚くほど他社での需要がない。実際、ディレクターやプロデューサーやってましたっていう人を雇用した時があったが、驚くほどゲーム開発についての知識が足りておらず、スケジュール管理がメインで「ディレクター」という職種だった人がいて、双方大変な目にあったことがある。

    これはゲーム業界に限らないが、単なる進行管理や、定常的な流れ作業ばかりをして月日が経ち、40代になって現場を離れてチームの管理ばかりをやろうとすると、いざ転職しようとした時に「で、あなた自身は何を作れるの?」と問われることになる。

    今この大不況の中、会社としては、若くて体力のある現場人員は求められても、他社の社内政治と人間関係の調整しかしてこなかった40代のマネージャーを高い給料で雇ってくれる会社はない。

    ▪️企業はマネージャークラスを熱望するが、採用されないギャップ

    いや、企業側としては実はマネージャークラスの人材は喉から手が出るほど欲しいといつも言われている。しかしその背景には、「会社内の文脈を即理解してくれて、開発能力が高く、かつ管理能力もあり、過去の経験が豊富で、自社の給与水準内で働いてくれるクラスの要員」という裏文脈が含まれているために、採用されることは相当難しい。というか、そういう人が一般市場にはほぼ流れず、リファラルで即転職が決まることが多い。

    この力学が働いている会社の特徴としては、いつもプロデューサーやディレクターが固定メンツであるというところにある。いわゆる人が育つ環境として弱いか、上に上がりたいと思っている人が社内から上がってこないという状態である。こういう会社には40代が潜り込みやすいかもしれないが、給与は安くなりがちであるという特徴がある(私が知っている限り)。

    とは一般的には言われているが、憂うことはないので、最後までぜひ読んでほしい。

    ■ 会社という船が沈むとき、浮き輪を持っているか?

    GDC2026の最新レポートでも、アメリカのゲーム業界労働者の3分の1がレイオフを経験しているという衝撃的なデータが出たし、切られているのはどれも高給取りとなったベテランたちだとも言われている。

    20代から30代をゲーム運営という終わりのないマラソンに捧げ、気がつけば40代。会社という船が沈みかけた時、自分一人で泳ぐための浮き輪(スキル)を持っていないことに気づく。

    これが、今のゲーム業界(だけに限らない)で起きている「40代のキャリアの詰み」の正体だとも言える。

    では、この絶望的な状況から抜け出すにはどうすればいいのか。過去の経歴を捨ててゼロからやり直すしかないのか。

    いや、そうではない。

    仮にソシャゲ業界10年選手であったりしても、決して「何もない」わけではない。ただ、その見せ方と使い方、市場の選び方を変えるだけで、別業種、別業界でもある程度自分のやりたいことや、やってきたことが活かせる文脈で活躍できる。

    ここからは、40代後半の私の周辺でも実践されている、「個人の力」で生き残るための具体的な方法を書いてみる。

    もしあなたが今、自分のキャリアに漠然とした不安を抱えているなら、ぜひ読んでほしい。


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