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[log_010] THE SUCCESSOR - MAJ HIP HOP TRIBUTE @Zepp DiverCity (TOKYO)

    🎼 音浴ライブログとは

    ライブ会場の熱気や空気感を記録(ログ)し、ライブの没入体験を通じて「人生」や「ウェルビーイング」について考察します。
    *公演内容に言及しておりますので、あらかじめご承知おきください。



    🎤 “ジャパニーズ・ヒップホップ 40年の歴史” に立ち会う

    私のHip Hopの入り口は、中学生の頃、深夜テレビで『流派-R』という番組に出会ったことがきっかけでした。2001年から放送されていた日本のHip Hop専門の番組で、そこで初めてジャパニーズ・ラップを知りました。
    その中でも特に強烈なインパクトを放っていたのが、キングギドラでした。

    1995年のデビューアルバム『空からの力』は、『流派-R』の遥か前に生まれた作品ですが、今聴いても色褪せません。「見まわそう」「大掃除」「空からの力」「スタア誕生」「真実の弾丸」など、30年前とは思えないほど斬新で完成度が高いトラック、”日本語で韻を踏む”という未知の領域で、ヒップホップカルチャーへの深いリスペクトと理解のもとに作られた楽曲です。

    ちょうど海外では、キングギドラのデビュー前後に、Dr.Dre、Snoop Dogg、2Pac、Jay-Zといったレジェンドが、そして『流派-R』が始まる前後には、Eminem、Lil Wayne、Kendrick Lamar、Drakeらがデビューし、世界的にヒップホップがメジャーになっていった時代でもありました。黎明期の当時、グローバルな潮流と同時並行で、ジャパニーズ・ラップというカルチャーが根を張り、キングギドラが牽引してきたことを後から知りました。

    キングギドラの活動期間は断続的でもあり、当時はライブを観に行くことが叶いませんでした。そのキングギドラが、2022年に「THE FIRST TAKE」で約20年ぶりに復活。『THE SUCCESSOR』の舞台に立つ。
    それだけでも、行く理由として十分すぎるものがありました。

    しかし、このイベントの魅力は、キングギドラだけにとどまりません。ジャパニーズ・ヒップホップ40年以上の歴史を称えるトリビュートセレモニーとして、各時代を代表するアーティストが一夜に集うのです。
    その場に立ち会えること自体が、特別な体験です。


    💡 MUSIC AWARDS JAPAN WEEK SPECIAL LIVE「THE SUCCESSOR - MAJ HIP HOP TRIBUTE」とは

    「THE SUCCESSOR」は、MUSIC AWARDS JAPAN WEEK(6月5日〜13日)の一環として開催される、日本語ヒップホップ40年以上の歴史を称えるトリビュートセレモニーです。その「アワードウィーク」中のスペシャルライブとして、「THE SUCCESSOR」が位置づけられています。
    プロデュースを手がけるのは、高木完、Zeebra、YZERRという3世代にわたる顔ぶれです。

    MUSIC AWARDS JAPANは、2025年に初開催されたアーティスト、クリエイター、レコード会社スタッフ、コンサートプロモーター、音楽出版社、海外音楽賞審査員など、各分野の音楽関係者より構成される5,000名以上の投票メンバーにて厳正なる投票を行ない、受賞作品/アーティストを決定する音楽賞です。

    MUSIC AWARDS JAPAN(MAJ)の主催は、国内音楽業界の主要5団体(日本レコード協会、日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、日本音楽出版社協会、コンサートプロモーターズ協会)が垣根を越えて設立した一般社団法人CEIPA(カルチャーアンドエンタテインメント産業振興会)です。

    ▼ LIVE ACT
    T-Pablow / STUTS / PUNPEE / ¥ellow Bucks / MC TYSON / OZworld / Watson / DJ CHARI & DJ TATSUKI / MaRI / 3Li¥en / RHYMESTER / キングギドラ / NITRO MICROPHONE UNDERGROUND

    ▼ SHOWCASE
    BBOY SHOWCASE:
    djbeat / CRAZY-A / MACHINE / HORIE. Harucalloway / KATSU ONE / YURIE / TENPACHI / RAM / SHUTO / ON1GIRI / REN


    DJ SHOWCASE:DJ Ta-Shi / DJ Kentaro / DJ IZOH / DJ Rena

    NEW DANCE SHOWCASE:ROOTS OF EXILE TRIBE

    BEATBOXING SHOWCASE:AFRA × NOVEL VINTAGE


    Graffiti Art Gallery:KAZZROCK / TOMI-E / TABOO1 / SNIPE1

    プレゼンター:
    近田春夫 / いとうせいこう / DJ YUTAKA / DJ KAORI / COMA-CHI / KEN THE 390 / サイプレス上野 / ZEN-LA-ROCK / 漢 a.k.a GAMI / MC-HULK / GDX / DJ HAZIME / 長谷川忍(シソンヌ)

    出演者:2026.6.8

    🎙️ THE SUCCESSOR(後継者)の意味

    会場は、Zepp DiverCity TOKYO。観客はどちらかというと20代が中心。
    ヒップホップは常に若い世代を魅了し続けているということを、入場した瞬間から感じました。

    アーティストやショーケースを、プレゼンターが紹介していく流れで進むこのイベント。単に出演者が入れ替わるのではなく、プレゼンターが歴史を紐解きながら、ストーリーとしてカルチャーを届けていく構成が素晴らしかったです。

    — オープニング:映画『Wild Style』と『THE SUCCESSOR』の意味 —

    オープニングは、ジャパニーズ・ヒップホップとこのイベント『THE SUCCESSOR』に込められた思いから始まりました。
    ニューヨークから発信されたヒップホップカルチャーが直接日本にもたらされたきっかけは、1982年の映画『Wild Style』。当時、プロモーションで日本を訪れ、「笑っていいとも!」にも出演したといいます。ニューヨーク発祥のカルチャーが直接紹介されたのは世界の中で日本だけ。だからこそ日本がヒップホップの「後継者=THE SUCCESSOR」なのだという、イベントタイトルに込められた意味に、思わず胸が熱くなりました。

    — Bboy Showcase × RHYMESTER —

    日本の日本のストリートダンスシーンを牽引してきたレジェンドダンサー、HORIE. Harucallowayを中心に、様々な世代のB-Boy、B-Girlがステージに登場し、ダンスを披露。そこへRHYMESTERが乱入し、「B-BOYイズム」を披露するという、鳥肌が立つ展開でした。

    しかもダンサーの1人が、かつて一世を風靡したゲーム『パラッパラッパー』のパラッパ役が、HORIE. Harucallowayで、イベントMCのRYUがタマネギ先生役だったとのこと。“胸熱” という言葉しか出てきません。

    — いとうせいこう —

    続いてプレゼンターとして登場した、いとうせいこうが語ったのは、「プレイしないラップ=インストを流しながら歌うこと」に衝撃を受けてラップを始めたという原体験。そしてそれが日本の禅の精神に通じると感じたと言います。当時、ニューヨーク、ロンドン、そして日本がヒップホップの中心にいて、それぞれの国でさまざまな実験が行われていた。
    その言葉には、黎明期を生きた者だけが持つ重みがありました。

    — キングギドラ —

    プレゼンターのMC-HULK、GDX、シソンヌ長谷川によってキングギドラが紹介されると、会場の空気が変わります。
    「未確認飛行物体接近中」「UNSTOPPABLE」、そしてUZIが参加しての「平成維新」がメドレー形式で披露されました。およそ30年前に興味を持ったアーティストのライブパフォーマンスを、ついに生で観ることができた。 その一言に尽きます。

    — AFRA × NOVEL VINTAGE —

    AFRAとNOVEL VINTAGEによるビートボックスショーケースは、ジャパニーズ・ヒップホップの歴史を音で振り返るパフォーマンス。キングギドラ「UNSTOPPABLE」、RIP SLYME「楽園ベイベー」、Awich「Bad Bitch 美学」、Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」まで、時代を追いながら次々と披露。
    ヒューマンビートボックスとは思えない音圧に、ここまでの技術があるのかと驚きました。 AFRAが表に出てきた当時の「できることは全てやる」というスタイルから、引き算するように洗練されたパフォーマンスへ。その進化も見事でした。

    — Graffiti Art —

    映画『Wild Style』のタイトル文字を描いたグラフィティアーティスト、ZEPHYRの言葉が紹介されました。「グラフィティは、ルールに従わない」、マインドドリブンであることが重要だという言葉。そして日本は世界の中でもグラフィティアートが浸透している国であるという紹介。TOMI-Eからも「ヒップホップには感謝しかない」と、グラフィティアートからヒップホップへの賛辞が贈られました。
    会場の随所に展示されたグラフィティアートも素晴らしく、ヒップホップが「マインド」のカルチャーであることを実感しました。

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    会場には至る所にGraffiti Artが展示されていた

    — DJ KAORI & COMA-CHI —

    DJ KAORIとCOMA-CHIから、黎明期に女性がヒップホップ界で活動する難しさと、女性がヒップホップに進出し躍進している現在地について語られました。
    2人の紹介で登場した3Li¥en、MaRIは、とてもエネルギッシュでセクシー&キュートなパフォーマンスで、新世代の女性のラッパーの勢いを感じました。

    — ROOTS OF EXILE TRIBE —

    ZeebraによるZOOとEXILE、LDHの歴史の紹介に続き、ROOTS OF EXILE TRIBEのパフォーマンスがスタート。MATSU、USA、MAKIDAIのダンスには大人の余裕と風格があり、続く若手ダンサーとAKIRAはダイナミックな動きで圧倒。
    ヒップホップダンスの源流と進化が、同じステージの上に共存していました。

    Zeebra曰く、実はジャパニーズ・ヒップホップの歴史は、ダンスがリードしてきたそうです。ZOOは、テレビ朝日の番組『DADA LMD』で人気が爆発。
    学校の必修科目にダンスが取り入れられ、今では国民にも広く定着しています。ジャパニーズ・ヒップホップカルチャーの拡大と定着に大きな貢献をしてきたのは、ダンスのインパクトが大きかったんですね。

    — DJ Showcase —

    DJ YUTAKA のVTRから「ヒップホップは、MC/ラップ、DJ、ブレイクダンス、グラフィティという4つのエレメントで構成され、これらは別物ではなく一つだ」というメッセージが届けられました。
    DJ YUTAKAの紹介で始まった、DJ Ta-Shi、DJ Kentaro、DJ IZOH、DJ Renaによる4人のDJ Showcaseは、それぞれが個性的なトラックを披露した後、最後は4人が入れ替わりで披露する度肝を抜くパフォーマンス。まさしく一流のDJカルチャーを体感しました。

    — NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / STUTS & PUNPEE —

    ラストパフォーマンスは、LUNA、MaRI、3Li¥en、近田春夫から、NITRO MICROPHONE UNDERGROUND、STUTS & PUNPEEのコール。
    NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの鬼気迫るラップ、STUTS & PUNPEEのメロウなビートに、会場全体が一体となりました。

    — クロージング —

    Zeebraと高木完から「One Hip-Hop、ヒップホップは一つにする力がある」というメッセージ。観客とのコール&レスポンスで、約3時間にわたる壮大なイベントが幕を閉じました。


    🔗 好きでたまらなかった — そこから、カルチャーになった

    このイベントを通じて、プレゼンターとアーティストたちから発信されたメッセージは、驚くほど一致していました。

    「名もなき者が、好きなものにのめり込む。それが受け継がれ、カルチャーになる。」

    憧れを持ち、好きでたまらなかった。それを続けていたら、いつの間にか大きなカルチャーになっていた。なかなか受け入れられない時代もあったジャパニーズ・ヒップホップが、40年を経て新しい世代にまで広がり、日本でもメジャーなカルチャーになり増田。

    これまで、さまざまな事情で分断されてきたかもしれないカルチャーが、垣根も世代も超えて「One Hip-Hop」という一つのメッセージとして届けられました。このイベントが伝えてくれたのは、音楽やカルチャーの話だけではなく、「好きなことを信じて続けることの力」だったと思います。

    自分自身もジャパニーズ・ヒップホップとともにした時間が長かっただけに、感動しました。
    「本当にこのイベントをやってくれてありがとう」、その一言です。


    🌴 おわりに

    最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
    ポッドキャストでも、音楽とウェルビーイングについて、お楽しみいただけます! 『ウィークエンド・ウェルビーイング』では、隔週土曜日の夜に、日々の暮らしを少し豊かにするヒントや、おすすめの音楽についてお話ししています。 よろしければ、ぜひポッドキャストも聴いてみてください。


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    隔週土曜日21時配信 | ポッドキャスト | テーマはウェルビーイング | 働き方・暮らし・心と体の健康・音楽を紹介 | 番組ホスト: techdad(テックダッド)| 組織開発・人事支援コンサルタント(フリーランス)| 一児の父 | アラフォー

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