
作者のEA稼働レポート(2026年8月版)
「8月は、EAを止めておいたほうがいい」
自動売買をやっていると、この季節に必ず一度は耳にする話です。
海外の市場参加者が夏休みに入って売買が細り、いつもより少ない注文でも値が飛びやすくなる。だから稼働を止めておきましょう、という考え方ですね。
私の周りでも、8月はEAを停止という方は珍しくありません。
もちろん、私はEA30個をそのままフル稼働させました。
申し遅れましたが、私は裁量トレードが超絶下手です。チャートとにらめっこしても勝てた記憶がほとんどなく、自分の相場観に賭けなくていいFX自動売買を主戦場に選びました。
今はSE時代の経験を頼りに自分でEAを作って回していて、そのいくつかはゴゴジャンでも販売しています。
この記事は、その自作EAたちの2026年8月の稼働レポートです。
結果を先に書きます。8月は10通貨ペアすべてがプラスで着地しました。
マイナスの通貨ペアが1つも出なかったのは、6月以来です。
ただ、手放しで喜べない事情がひとつあります。
確定した数字の裏側で、含み損が増えているのです。
📊 プライベート運用レポート(8/1〜8/31)
2026年8月に決済が完了した取引は156件。合計は次のとおりです。
8月度 合計: +1,485.7 pips
この数字は「取引終了日」基準で集計しています。
エントリーした日ではなく、決済が終わった日でその月に振り分けるやり方です。
月をまたいで持ち続けるポジションがある以上、どちらかに基準を決めておかないと数字がブレてしまうからです。
集計元は私のプライベート口座で、Myfxbookから取得したデータをエクセルで集計しました。

通貨ペア別 損益内訳(単位: pips)。
集計期間は2026年8月1日〜8月31日、取引終了日基準。合計+1,485.7 pips。Myfxbookのデータをもとにエクセルで集計。
図のとおり、棒はすべて右側に伸びています。
左に飛び出した棒が1本もない月でした。
全体を引っ張ったのはGBPUSDの+474.2 pipsとEURJPYの+444.7 pipsで、この2本で合計の6割ほどを占めています。
残りは小さな棒がコツコツ足し算をしている形です。
🔍 先月マイナスだったAUDUSDは、どうなったか
7月に唯一マイナスで着地したAUDUSDは、8月は+19.1 pips(6件)でした。
前号では、6月にエントリーした買いポジションを約40日持ち続け、大きな損切りで手仕舞った通貨ペアです。
先月の-95.7 pipsも、今月の+19.1 pipsも、同じ1つのプログラムが出した結果です。
この2つを並べて見られることが、毎月出し続けることのいちばんの意味だと思っています。
🌏 8月の相場所感
相場の背景にも、確認できた範囲で触れておきます。予想ではなく、8月を振り返っての所感です。
まず日銀は、8月に金融政策決定会合を開いていません。
7月31日に政策金利1.0%の据え置きを決めたあと、次回は9月17日から18日の予定です。
日米ともに、大きな政策イベントの少ない月でした。
その静けさが破れたのが月末です。
8月27日から29日に開かれたジャクソンホール経済シンポジウム(米カンザスシティ連銀が毎年8月に開く、中央銀行関係者と学者が集まる国際会議です)で、ウォーシュFRB議長がインフレへの対処を重く見る姿勢を示したと受け止められ、ドルが買われました。
8月28日にはドル円が159円65銭まで上昇し、米10年債利回りも一時4.69%まで上がっています。
ドル円の水準は、十六銀行が公表している対顧客レートで見ると8月3日の154円79銭から8月31日の159円02銭のあいだに収まっていて、7月末の急変動と比べれば落ち着いた値動きでした。
今月の相場格言は「休むも相場」。
売買しない時間もまた戦略のうち、という古くからの教えです。
私はそれをEAに任せていて、条件が揃わなければ勝手に休んでくれます。
人間の私が「今月は休むぞ」と決めても、たいてい3日で我慢できなくなるので。
🖥️ 止まらない30個と、酷使されているVPS
今月フル稼働させていたEAは30個です。
これらはVPS(24時間動き続けるレンタルのサーバーのことです)の上で、複数のMT4(FXの取引と自動売買を動かすためのソフトです)を同時に立ち上げて動かしています。

EA30個を並行稼働させているVPSの実際の画面(2026年9月1日)。
画面のとおり、かなり無茶な使い方をしています。
チャートウィンドウが所狭しと並び、どのMT4も常時なにかの処理を回している状態です。
普通ならメモリもCPUも悲鳴を上げるところで、「EAを増やしたらVPSが重くなって注文が遅れた」という話は自動売買ではよく聞きます。
それでもこの台数を並べられているのは、EAを自分で作っているからです。
人が作ったEAは中身がブラックボックスなので、重いと分かっても軽くしようがありません。
自作なら、指標をどれだけ計算し直しているか、値段が動くたびに処理させる必要が本当にあるのか、といったところを設計の段階で削れます。
すでに1年半以上この状態で稼働させています。
📈 4月からの積み上がり
このシリーズは2026年4月から続けています。1か月分だけを取り出しても見える景色は限られるので、全期間の推移も載せておきます。

成長比較チャート(2024年3月〜2026年8月25日)。稼働している系統ごとの推移。Myfxbookのデータより取得。
最初の方はEAの差し替えが頻繁にあったので安定稼働はここ1年半ぐらいです
派手さはまったくありません。
一本調子でもありません。途中で沈んだまま戻っていない線は、外部のナンピンマーチンEAでやらかして大きな損切りをしています。(笑)、これ以降自作EAのみの稼働にしています。
それでも全体としては、ゆるやかに上を向いた形になりました。
この地味さは、私にとっては欠点ではなく狙いどおりです。
急な角度で伸びる線は、同じ角度で落ちる可能性も抱えています。
裁量で消耗しきった人間としては、退屈な角度のほうが安心して眠れます。
😔 正直に書いておくと、含み損は増えています
ここまで良い話が続いたので、悩みのほうも書いておきます。
確定した8月の数字はプラスでしたが、まだ決済していないポジションの含み損は増えています。
これが今の私のいちばんの悩みの種です。
pipsの合計というのは、あくまで「決済が終わった取引」の集計です。持ち続けているポジションの評価損は、この+1,485.7 pipsのどこにも入っていません。
つまり今月の数字は、口座の全体像のうち片側だけを写した写真ということになります。
数字が良い月ほど、この点は自分から書いておかないとフェアではないと思っています。
うまく利確で着地してくれればいいのですが、そうなるかどうかは相場次第で、私にもEAにも決められません。
どう転んだかは、来月以降のレポートで報告します。
🔁 マーチンゲール不採用、安全・安定・放置
私が扱っているEAは、マーチンゲールを採用していません。負けるたびに次の取引のロットを倍にしていき、1回勝った時点でそれまでの負けをまとめて取り返そうとする手法のことです。
含み損を抱えているとき、この設計の違いがそのまま効いてきます。
ロットを増やさない作りなので、ポジションが膨らまず、時間をかけて手仕舞いを待てます。もしロットを積み増す設計だったら、今抱えている含み損は枚数の分だけ何倍にもなり、待つ余裕そのものがなかったはずです。
代わりに、その間の資金は寝ています。
待てるということは、裏を返せば動かせないということでもあります。
目指しているのは「安全・安定・放置」です。一撃で当てにいくのではなく、無理のないロットで長く付き合える形を保つこと。それだけです。
⚠️ 免責事項
最後に
この記事の数字は、2026年8月1日から8月31日までに決済が完了した取引を、取引終了日基準で集計した「過去の実績」です。
過去にこうなったという記録であって、今後同じ結果になることを保証するものではありません。
EAの導入や運用の判断は、最終的にはみなさんご自身の責任で行っていただくものです。
🔗 同じように運用してみたい方へ
今回登場したEAたちは、GogoJungleで実際に販売しています。
毎月こうして口座の中身を公開しているのは、「本人が実際に使って結果を出しているのか」をみなさん自身の目で確かめてもらいたいからです。
気になった方は、出品ページも覗いてみてください。
急ぐ理由はないので、来月・再来月のレポートも見てから決めていただければ十分です。
無料お試し版(30日間)も公開しています
GogoJungle 出品ページ: https://www.gogojungle.co.jp/users/600410?via=mymenu
出品ページではMapleがナンピン系、Churrosが変形グリッド系手法を用いているEAになります。
先月のレポートはこちら:https://note.com/ysonop10/n/n84e44fe99ec9
📚 参考にした情報源(8月の相場背景)
· 公表予定(次回金融政策決定会合の日程 / 日本銀行) https://www.boj.or.jp/about/calendar/index.htm
· 当面の金融政策運営について(2026年7月31日 / 日本銀行) https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2026/k260731a.pdf
· ドル高止まり、ウォーシュFRB議長のタカ派発言織り込む(2026年8月28日 / 財経新聞) https://www.zaikei.co.jp/article/20260828/867836.html
· 2026年08月の為替相場情報(米ドル/円の日次レート / 十六銀行) https://www.juroku.co.jp/exchange/2026/08/