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『人を動かすのは効率や華じゃない。信頼だ』|会社を1%マシにする教訓 #020

    『人を動かすのは効率や華じゃない。信頼だ』


    ■ 意味

    どれほど理路整然とした説明や魅力的なプレゼンを並べても、日々の誠実な積み重ねがなければ、人は本気で自分の足を踏み出してはくれないということ。

    ■ こんなとき

    「この進め方のほうが無駄がなく合理的です」
    「これをやれば会社の業績も上がります」
    完璧に練られたスライドと熱意あふれる言葉で、新しい提案を周囲にぶつける。相手も「言っていることは正しい」と頷いてはくれるものの、いざ実行の段になると誰も動こうとせず、結局自分一人だけが空回りしてしまうシーン。

    ■ なぜ?

    人は、提案の中身がどれほど正しく、華やかであっても、それだけで身体を動かすことはできない。誰かの指示に従って動くということは、失敗したときの責任や手間のリスクを一緒に背負うことだからだ。

    それは、深い谷にかかる「吊り橋」を渡るかどうかの判断に似ている。

    「向こう岸には素晴らしい宝がある」「渡りきれば時間が半分で済む」とどれだけ華やかな言葉で説明されても、足元の板がギシギシと音を立て、ワイヤーが錆びついているように見えたら、誰だって足がすくんで一歩も踏み出せない。

    人が見ているのは、向こう岸の景色ではなく「この橋は自分の体重を預けても本当に落ちないか」という頑丈さそのものだ。

    約束の時間を守る、嘘をつかない、面倒な事実を隠さない。

    そうした日々の地味で目立たない行動の一つひとつが、吊り橋を支える頑丈なワイヤーを編み上げていく。「この人が言うなら渡っても大丈夫だ」という確信(信頼)があって初めて、人は重い足を持ち上げて橋の向こうへと歩き出せるのだ。

    ■ どうする?

    相手が動いてくれないとき、さらに理屈を重ねたり、強い言葉で説得しようとするのをやめてみる。「自分はこの相手にとって、体重を預けられる頑丈なワイヤーになれているだろうか?」と、足元の橋の作りを振り返ってみる。

    人を動かそうと焦る必要はない。
    日々の小さな約束を静かに守り続けることこそが、相手が自ら歩き出すための最も揺るぎない土台になる。


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    サラリーマン歴20年超|MENSA会員 それでも明日は会社に行く。 『会社を1%マシにする教訓』 『サラリーマンRPG思考術』連載中。 出版•執筆などのご依頼はDMへ。

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