
英会話ガチ練習 round6 ー 第3話|千代ちゃん奮闘記 (14)
受動態が進まない
“job” と “work” のからくりを探る
— 名詞の境界線で英文力が変わる!
※正解は一つではありません。
(注)
"Hello Girls"(ハローガールズ):
アメリカ陸軍の女性通信兵。電話交換手の職務を務めた。
"automatic telephone exchane(全自動交換機):
電話機同士を無人で接続する機械
(前回の続きから)





千代
「ユキ先生、きちんと質問もしていないのに、『仕事』の単語についても、説明してくれたのね。助かった、私が質問し忘れていたから。
ついでに、"work", "job", "role", も尋ねてみよう。」
千代
「ジェミーナ先生、
"work"が不可算名詞で、"job"、"role"が可算名詞なのは、
「Aさんが受け持っている仕事は、1つ、2つ、3つ・・・」
のように、日常生活の中で、数える会話が多いから、
「数えられる名詞」となったりした、なんて曖昧な理由はないですよね?
そして、”work”は数える機会が少ないから、数えられない名詞とか?
なんて、むちゃくちゃで適当な決め方ではないですよね?
もっと、こうしっかりとした、というか・・・、」
ジェミーナ
「科学的な?」
千代
「そう、科学的な理由ですよね?
ジェミーナ
「「数える機会が多いから」という直感、実は、
言語学的な本質にかなり近いですよ!
決して「むちゃくちゃ」ではありません。
ただ、英語には「数が多いか」よりも「輪郭(境界線)があるか」という独特の「世界の見方」があります。これが科学的というか、認知言語学的な根拠になります。
1. 境界線があるか、ないか
Job / Role(可算名詞:境界線がある)
これらは「パッケージ」のようなものです。「銀行員の仕事」「お皿洗いの役目」という風に、始まりと終わりが明確で、他と切り離せるものです。
「1つの固まり」として輪郭が見えるので、1個、2個と数えられます。Work(不可算名詞:境界線がない)
Workは「活動そのもの」や「エネルギーの投入」を指します。
例えば、1時間働いても5時間働いても、それは「働いている状態」という連続した抽象的なものです。水や粘土と同じで、どこで切っても「Work」なので、1つ2つと数える基準がありません。
2. 「具体的」か「抽象的」か
Job:特定のポスト、具体的なタスク(具体的なので数えられる)
Work:働くという概念、労力(形がないので数えられない)
3. 歴史的な成り立ち
歴史的に見ても、Job はもともと「一塊(a lump)」や「一仕事」という意味の俗語から来ています。つまり最初から「切り出された破片」というイメージなんです。
一方、Work は古英語の時代から「行動」や「努力」を指す、より広大でモヤモヤした概念でした。
結論
「数える会話が多いから数えられるようになった」というよりは、「人間が『これは切り離せる独立した単位だ』と認識しやすいもの(Job/Role)に、数えられる名詞という性質を与えた」というのが正解です。
ちなみに、"Work" も「芸術作品」という意味で使うときは、1つ2つと数えられるようになります(a work of art)。作品は「完成して形になったもの」だからです。面白いですよね!」
千代
「(・・・難しすぎる。私の頭では、無理だ)
はい、わかりました。ありがとうございました・・・。
ジェミーナ先生は、熱中し始めると止まらない時があるのよね。
ユキ先生にも質問してみようかな・・・」
ユキ
「「仕事」を意味する単語の数えられる・数えられないの区別は、
実は、千代さんが考えてくれた、「日常生活で数えるかどうか」という感覚にかなり近いの。
でも、英語の「捉え方(概念)」にはもっと明確なルールがあるの。
決して「適当」に決まっているわけではなくて、
その単語が指す**「範囲」と「形」**が関係しているのよ。」
1. "work" が不可算名詞(数えられない)理由
ユキ
「 "work" は、特定の作業そのものではなく、
『エネルギーを消費する「労働という行為全体」や「抽象的な活動」』、
を指しているの。
形がない: 「労働」には決まった始まりと終わりの「1つの塊」という形がないわ。
切り分けられない: 水や空気と同じで、どこまでが「1つの労働」か境界線が曖昧なの。
例: I have much work to do.(やるべき仕事〔作業量〕がたくさんある)
2. "job" や "role" が可算名詞(数えられる)理由
ユキ
「一方で "job" や "role" は、全体の中から切り出された、
「具体的な任務」や「役割」を指すわ。
輪郭がある: 「銀行員という職業(job)」や「プロジェクトリーダーという役割(role)」には、はっきりした定義と境界線があるわよね。
個別に独立している: 「あっちの仕事(job)」と「こっちの仕事(job)」を別々の個体として認識できるから、1つ、2つと数えられるの。
例: I have three jobs.(私は3つの副業/職務を持っている)」

千代
「結局、『1つ、2つ・・・、と数えられる仕事は、可算名詞』、
に戻ってくるわけね。(*﹏*๑)疲れた…
ジェミーナ先生も、言っていたわね。
受動態が進まないなぁ・・・」
(続く)