
人を雇ったら苦しくなった、は数字のどこに出るのか
人を雇ったら、なぜか前より苦しくなった。
売上は変わっていないのに、手元に残るお金が減っている。
忙しさは少し楽になったはずなのに、月末が前より怖い。
そんな感覚、ありませんか。
これ、気のせいではなくて、ちゃんと数字に出ます。
見る場所は「売上」ではなく「MQ」です。
■ 人件費は、売上ではなくMQから払う
MQは、会社に残る利益の総額のことです。
・P(売値)−V(仕入れなどの変動費)=M(1個あたりの利益)
・M×Q(売れた数)=MQ
売上が1,000万円あっても、そのうち仕入れに消える分は、人件費には使えません。
給料を払える財布は、売上ではなくMQのほうです。
■ 仮の数字で見てみます
(※あくまで説明用の仮の数字です)
・MQ:月200万円
・人件費:月100万円
・その他の固定費(家賃など):月60万円
・残る利益:200−100−60=40万円
ここで1人雇って、人件費が月25万円増えたとします。
・MQ:月200万円(変わらず)
・人件費:月125万円
・その他の固定費:月60万円
・残る利益:200−125−60=15万円
40万円あった利益が、15万円になりました。
MQに対する人件費の割合でいうと、50%から62.5%に上がっています。
「苦しくなった」の正体は、たぶんここです。
■ 雇ったぶん、MQを25万円増やせているか
人を雇うこと自体が悪いわけではありません。
問題は、雇ったあとに「MQが増える仕組み」までセットで考えていたか、です。
たとえばM(1個あたりの利益)が5,000円の商品なら、
25万円÷5,000円=50個。
毎月あと50個多く売れて、ようやく元の利益に戻ります。
Qを増やすのか。
Mを上げるのか(値決めを見直す、仕入れを見直す)。
それとも、新しく入った人の時間で、社長が「MQを増やす仕事」に集中するのか。
どれかの道筋が見えていないと、人件費だけが先に増えて、MQが追いついてこない状態になります。
■ まずは、この1行だけ
・今月のMQ
・今月の人件費
この2つを並べて、割り算してみてください。
人件費÷MQ。
この数字が、雇う前と雇ったあとでどう変わったか。
それだけでも、「なんとなく苦しい」が「どこが苦しいか」に変わります。
あなたの会社の人件費は、MQの何割くらいでしょうか。
明日は、MQのM(1個あたりの利益)に注目して、「1割値下げしたら、何個多く売ればいいのか」を計算してみます。
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