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Photo bysuzumuraxxxjun

【シロクマ文芞郚 9月最終回】お題月を芋る怪異LABO

    シロクマ文芞郚の1カ月の党お題を䜿っお䞀぀の物語を䜜っおいたす。レギュラヌ郚員は月初めにお題を党郚教えおもらえるので思い぀きたした。今幎で3幎目の挑戊ずなりたす。

    1回目は20字小説、2回目以降は文字数制限のないお話ずいうスタむルで毎月挑戊䞭です。

    第1話はこちら👇

    第2話はこちら👇

    第3話はこちら👇

    月を芋るこずで、男の子の掞のような目に倉化が起きるかもしれないず考えた私は、激しく動く心臓をなだめながら、男の子に声をかけたす。

    「ほらお月様」

    その声に誘われるかのように男の子は空に顔を向けたした。月の光が映り蟌み、男の子の瞳は吞い蟌たれるような暗黒から矎しい銀色の月色ぞず倉化したす。

    「きれい  」
    「ホントだね、お月様きれい」

    私は男の子の瞳がきれいだずいったのですが、意識のちょっずしたズレをずおもかわいらしく感じ、フフフず笑っおしたいたした。

    「なにかおかしいこずあった」

    私の膝の䞊にある本を男の子がのぞき蟌みたす。

    「なんだ。開いおないじゃない。お姉さん、倉なの」

    あははず笑う男の子に私はあいたいな笑みを返したした。そのずきです。

    「迎えにきたよ」

    ず男性の声が聞こえたした。

    「お父さん」

    男の子の顔が茝きたす。父芪が迎えに来おくれたこずがうれしかったようです。

    「お母さんはお母さんはどこ」
    「もう、いいんだよ。お母さんを埅たなくお」 父芪はそう蚀いながら男の子を抱きしめようずしたずき、男の子の顔に圱が差したした。少しず぀埌ろに䞋がり、いやいやず巊右に銖を振りながら父芪から離れおいきたす。

    ビュンビュンビュン

    男の子が銖を振るたびに匷い颚が起こり、コスモス畑の䞭に入ろうずした父芪はブワっずふきずばされコロコロず転がりたした。

    「もういいんだお前は悪くない」
    「違うもん僕が悪いんだもん」

    男の子がボロボロず泣き出すず涙が颚に巻き蟌たれグルグルず回り出したす。颚はい぀の間にか小さな竜巻になり男の子のたわりをたわり始めたした。

    「ど、どうしたの」
    「うわわヌん」

    竜巻に乗った涙は回転するうちに现く鋭い圢状に倉化しおいたす。

    チッ

    䞀粒の涙が竜巻から倖れ私の頬に圓たりたした。

    ツツヌ。

    私の頬から血が流れたす。

    「ごめんねお姉さん僕、悪い子だからみんなを傷぀けちゃうんだ」

    私の頬の傷を芋お男の子はさらに激しく泣き始めたした。ひず぀だった竜巻がふた぀みっ぀ず増えおいきたす。

    「ああヌん。僕が悪い子だからお父さんは転んじゃうし  お母さんは迎えに来ないお姉さんは怪我をしちゃったあ」
    「倧した傷じゃないよ」

    身䜓を震わせ泣く男の子を抱きしめおあげたい。
    そう思うのですが、涙の刃をたずった竜巻が近寄るこずを蚱したせん。

    「ポヌズを取るんだ」

    そのずき、盞棒の声が急に聞こえたした。どこにいるのかずキョロキョロするず男の子の父芪の埌ろで颚に抗い、必死に立っおいる盞棒が目に入りたす。

    「嫌だこの子を攻撃なんかできないあなたは語り人なんだから蚀葉でこの子の魂を萜ち着かせおよ」
    「違う月に向かっおポヌズを取っお話しかけるから、泣くのが止たった瞬間に月に向かっお力を開攟しろ」

    びゅヌん

    竜巻の力が匷たるのを感じた私は考えるよりも先に、月に向かっおポヌズを取りたした。ぐぐぐっずみぞおちに力がたたり始め、がうっず枩たるのを感じたす。

    「ボクお母さんが迎えに来るよ」
    「ホント」

    盞棒の呌びかけに男の子の涙が䞀瞬ずたり、竜巻の動きが鈍くなりたした。

    「いただ」

    ボン

    普段は鎮め人ずしお、怪異の力を止めるためにしか力を䜿わないので、月に届くかわかりたせん。パワヌが匱たり途䞭で萜ちおきたら、受け止めねばず空を芋䞊げおいるず、

    グググググヌン

    耇数ある竜巻の流れにうたく乗り、私が攟った力は月に向かっお䌞びおいきたした。

    サラサラサラ

    力が月に向かっお飛んで行った軌道が空にうっすらず残りたす。しばらくするずその軌道の䞊に銀色の小さな光がたたたき始めたした。光は軌道にそっお地䞊ぞ降りおくるようでだんだんず倧きくなっおいきたす。そのうち、銀色の光は人の圢をしおいるこずがわかるくらいの倧きさになるず女性であるこずがわかりたした。

    新たな怪異かず私が再びポヌズを取ろうずするず、盞棒が無蚀で制止したす。

    「お母さん」

    ポカンず空を芋぀めおいた男の子が倧きな声を出したした。その拍子に頬に䞀粒だけ残っおいた涙が銀色を垯びた状態で転がり萜ちたした。それが合図のように竜巻はすっず消え、䞀緒に舞っおいた涙も党おカランカランず地面ぞず萜ちおいきたす。

    「お母さんお母さん」

    銀色に茝く女性に男の子は飛び぀きたす。新たな涙が男の子の瞳から生たれ、それは銀色の粒ずなりコスモス畑の地面を芆いたした。

    「ごめんね、僕が蚀うこずを聞かなかったからごめんね」
    「あなたは悪くない。悪くないのよ」

    母芪は銀色に茝きながら男の子を愛おしげに抱きしめたす。

    フワリ。

    母芪ず男の子が空ぞ浮かび䞊がろうずしたずきです。

    「埅っおくれ」

    男の子の父芪の必死な声が聞こえたした。

    「俺を眮いおいかないでくれ」
    「ごめんなさいね  二人で先に逝っおしたっお。でも、あなたずは䞀緒にいられないの。どうか幞せに」
    「埅っおくれヌ」

    父芪のむなしい声が響き枡る䞭、母芪ず男の子は月ぞの道を昇っおいきたした。父芪はしばらく無蚀で涙を流しおいたしたが、盞棒ず私の方ぞず向くず

    「  ありがずうございたした」

    ず絞り出すように瀌の蚀葉を述べたす。

    「いえ、我々だけではお子さんず奥さんを鎮めるこずはできなかったです」

    そう蚀われた父芪は寂しそうな笑顔を浮かべながら背を向け垰っお行きたした。

    「ちょっず  コスモス畑に怪異LABOの䟝頌があるっおなんで教えおくれなかったのよ」
    「だっおさ、知っおたら男の子に自然な察応できないず思っお。竜巻が起きおくれないず君のパワヌを月たで抌し䞊げられなかったし」

    盞棒の返しにぐっずなりたす。確かにあの男の子が怪異だず知ったら、正盎者の私はぎこちない態床を取っおしたったかもしれたせん。䞍自然な動きでコスモス畑を通り抜けようずしたら男の子が譊戒しお「おいでおいで」をしない可胜性もありたした。

    盞棒の話にも䞀理あるので䞀旊怒りを抑え、質問を倉えたす。

    「男の子はどうしおコスモス畑でずっず母芪を埅っおいたの」
    「あの母芪ず男の子はコスモス畑近くの信号で事故に遭っお呜を萜ずしたんだ」

    二人が図曞通に本を借りようず歩いおいたずきのこずです。コスモス畑のずころで貞し出しカヌドを忘れたこずに気づいた男の子が取りに行くず駄々をこね始めたした。なくおも臚時のカヌドで借りられるず母芪は蚀ったのですが。

    「そのずきだけ男の子は母芪の蚀うこずを聞かず、走りだしたらしい」

    悲し気な衚情を浮かべながら盞棒は説明を続けたす。慌おお母芪が远いかけ、なんずか远い぀いたのですがそこは暪断歩道の真ん䞭でした。そこにトラックが突っ蟌み、二人は  。

    ここたでが事故の目撃者ず父芪から聞いた話だず盞棒が口を閉じたした。

    「自分が戻るず蚀わなければ  その思いが匷かった男の子は自分はコスモス畑で母芪を埅っおいるず思い蟌むようになった、ず父芪が説明をしおくれた」

    事故の埌、コスモス畑から小さな手が「おいでおいで」をするずの噂が流れ、人気だったラむトアップに人が集たらなくなったず怪異LABOぞ盞談が持ち蟌たれおいたそうです。

    「父芪が䜕床か男の子に近づこうずしたらしいんだけど」

    母芪が自分のせいで亡くなったず思っおいる男の子は、父芪が来るずすぐに逃げ出しおしたい近寄れなかったのだず怪異LABOぞの盞談を知った父芪が盞棒の元を蚪れ、珟堎に立ち䌚わせおほしいず願い、盞棒が連れおきたず教えおくれたした。

    「お父さん  二人が空ぞ還っおいくのを芋お぀らかったろうな  」

    ポロリず思わず涙をこがしたずきです。

    「無駄な涙は流さない地面の銀をさっさず拟う今回の報酬だから䞀粒も残さないでね」

    さきほどたでのしんみりずした姿が嘘のように盞棒はかがみこみ男の子ず母芪が流した涙の粒を拟っおいたす。

    「なによ  もう」

    あたりの情緒のなさに怒ろうずしたが、盞棒のドラむさに救われた気がしお私も黙っお銀色の涙を拟い始めたした。

    おわり

    来週からは10月の1カ月物語です。
    小牧幞助郚長、来月もよろしくお願いしたす。


     
     
    第12回ブックショヌトアワヌド9月期優秀䜜品遞出カクペムコン11ではホラヌ「きれいなものだけ」が䞭間遞考突砎創䜜倧賞202325幎連続ベストレビュアヌ賞受賞心に寄り添う文章を心がけるラむタヌです。優しい文章ご入甚ではありたせんか文章の䟝頌お埅ちしおおりたす。

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