
勤め先から出禁をくらった地方公務員の引きこもり日記7(議会編)
私はワケあって職場に行くことを禁じられていた地方公務員だ。停職ではない。
今はありがたいことに出禁解除になったが、復帰初日に体調を崩してしまい、そこから病気休暇をとって休んでいる。
9月議会で、議員が私の出禁について役所側に質問することになったらしい。
これは役所側からすれば「痛いところを突かれた」という思いだろう。
だが議会は監視機能を担っている。これでいい。
私は役所が、権力を使って特定の職員に対して「職場に来るな」と命じること自体がかなり異様だと思う。
仮に私が職場で書類を投げたり同僚を罵倒したりしていたなら話は別だ。もし、その場合なら懲戒処分になる。もちろん私はそんなことはしていない。
私の場合は懲戒処分ではなく、「職場に来るな。自宅に居ろよ。」と命じられただけ。
あくまでも業務命令の範疇だ。
だから役所側が「裁量権の範囲内に基づく業務命令ですから違法ではありません。」と主張するならそれは間違ってはいない。
だが、「違法じゃないからOK」というほど世の中は簡単じゃない。
職員がどんどん辞めていき、どの部署も「人が足りない。」と言っているような状況下で、働き盛りの職員を1ヶ月以上も自宅軟禁のような状況に追い詰めるのはいかがなものか。
外部の人間なら当然そう思う。
「なんか、怪しいな。」と議員なら思うはずだ。
おそらく役所側は私に対して「あいつ、議員にチクりやがったな。」とイラついているだろうが、チクり合いはお互い様だ。密告社会が役所組織。特にうちは。
私としてはこのことを多くの人に知ってもらいたいと思っている。あまり広く知られたくないが。
だからテレビで放送される議会でこの件が取り沙汰されることは良いことだと思う。
もしかしたら世論は「でも、その職員は問題児なんだろ?あくまで組織内部の人事の話なんだから議員が口出しするなよ。そもそも出禁になるようなヤツってどんなヤツ?(笑)どうせなんか悪い事してたんだろ。」という方向に行くかもしれない。
この国の人間は叩けるものはなんでも叩く。
世間は「別に誰でも良かった。むしゃくしゃして叩いた。」のマインドだ。
信念をもって生きるからには代償を払わねばならない。叩かれて生きていかねばならない。
私は組織の腐敗を暴きたい。白日の下に晒したい。
閉ざされた組織の中で上層部がいろんなことをコソコソやるばかりだと、不条理がエスカレートしていく。
たまにはこういうことがあったほうが役所組織の風通しが良くなるのではないだろうか。
なぜこんなに職員が辞めていくのかを議員は知らない。知る術がない。組織の上層部でさえ「なんでみんな辞めちゃうの?」とか思ってるかもしれない。
そもそも、私が出禁になった理由がわからない。
具体的に説明されていない。
「ほら、ねぇ、わかるでしょう?」みたいな言い方をされた。
私は「いや、わからないです。記録とか根拠とかを示してください。」と言った。
上司は「これは裁判じゃないから。」と言った。
つまり「あなたは命令を受け入れるだけ。あなたがこれを理解できないなら理解しなくていいよ。あなたに抗弁の機会なんてあるわけないだろ、上位下達なんだから。」ということだろう。
それは正しい。
だが、役所内部が明らかにうまくいっていないことは多くの議員が知っている。
そのせいで行政サービスの質が低下していることも議員はおそらくわかっている。
役所は「働き方改革」を掲げてきた。
だが、効果なし。辞めていく人は増加傾向にある。
私が入庁してから全職員の3分の1が辞めてしまった。
邪魔者であるとみなした私を出禁にして、そのあと別の部署に年度途中で異動させることも「働き方改革」の一環なのだろうか。
そういう考え方もありかもしれない。人事権の範囲内と言える。非常識だとは思うけど。
それならば役所側は議会でその考えを述べればいい。
いったいどんな理屈を吐き出すつもりだろう。
その後の個別の質問や委員会で、さらに質問は議員から深掘りされていくことになるだろう。
だから役所側は嘘はつけない。
もし議員が詳細な記録を持っていたら、「ダウト!嘘をつきましたね。」と暴かれて、嘘つき役所としての汚名を残すことになるから。
議事録は永遠に残る。
役所側は議員がどこまで情報を握っているかを知らない。だから迂闊に嘘はつけない。
かといって正直に話せば「は?そんな中2の女子グループで1人の女子が仲間外れにされるみたいなレベルの話で特定の職員を1ヶ月以上も職場出禁にしてたの!?」と思われるだろう。
私のこういう考え方は「勤勉で善良な日本人」からすると許しがたいものに思えるかもしれないが、私は今回の件で役所組織が健全化に向かうと思っている。
良い機会だ。
きちんと試される時が来たのだ。
今まで表面的な役人答弁でのらりくらりと議員からの質問をかわしてきた役所。
一般質問通告書の提出時に職員が議員に対して「その質問は勘弁してくださいよ〜😭」と言って質問内容の方向性の変更を求めてきた役所。
(実力が無い議員は役所とWin-Winの関係を保たないといけないから追及が鋭くなりすぎないように忖度するらしい。議員は要求は強いが追及は控えめなのだ。ここらへんが麗しきジャパンって感じ。)
大学の法学部で行政法や行政学を学んだ人が地方公務員になったら気が狂うと思う。
あれ、ほとんど「こうだったらいいのにな。」って感じの絵空事だから。
役所に法は無い。
特殊な法域なんだよ。カタギの世界とは違う。
それなのに「行政は法の執行者」という役割だから、構造的に歪むことが約束されている。