メインコンテンツへスキップ
見出し画像

認知英文法:Speaker(話し手)→Hearer(聞き手)の冠詞の使い分け

    Speaker(話し手)→Hearer(聞き手)の冠詞の使い分け
    ×: 未知情報 ○: 既知情報
     S→H
    1) × × ⇒a不定冠詞
    2) ○ × ⇒a不定冠詞
    3) × ○ ⇒a不定冠詞
    4) ○ ○ ⇒the定冠詞 S-H共知情報を徴すthe同定冠詞

    S-Hの情報構造
    2) 既知→○/× →未知の例
    A heavily perfumed woman was sitting one row in front of me.
    (香水のきつい女性が、僕の一列前の席に座っていた。)

    ⇒話し手にとっては既知情報でも、聞き手にとっては未知情報なので、a(n)冠詞名詞句を文頭に置いて主題化して話を始める例。

    ⇒同様の例:   ┌フレーム照応でS-H共知情報 ⇒照応の種類
    There was a fire in the neighborhood last night. ☜相対的時間は無前置詞
         └聞き手にとって未知情報かも知れないのでa冠詞で徴付けマーキング
    「火事が近所で昨夜、あったんだ。」

    3) Sが未知→×/○ →Hが既知の例
    「君、昨日、子猫を拾ったんだって?」
    I heard you picked up a kitten yesterday.

    4) Sも既知→○ ○ Hも既知⇒共知なのでthe冠詞で徴付ける例
    「うん、知ってるよ。その火事の被害は酷かったらしい。」
    Yeah, I know. I heard the damage from that fire was terrible.

    3) S:昨日、君と見に行った映画、感動的だったよね。
    4) H/S:うん。「二十四の瞳」に負けず劣らず、嗚咽して、涙が止まらず困っちゃったわ。
    S: The movie I went to see with you yesterday was very moving, wasn't it?
    4) H/S: Yes, it was. I was sobbing as much as “Twenty-Four Eyes,” and I couldn't stop crying.

    3)のケース:         ┌in the light  対照を徴付けるthe冠詞
    S: ビヨークの映画、” Dancer In The Dark"はどうだった?
    S: What did you think of Bjork's film, “Dancer In The Dark”? 
    2)のケース:
    H/S: あの映画程、バットエンドで、最後、心が落ち込んでいたたまれず、心の持って行きようがなかった映画も珍しいよ。
    H/S: It's rare to see a film with such a bad ending that I feel so depressed and helpless at the end and have no way to take my mind off of it.
    4)のケース:
    H/S: That's exactly right! I don't think I've ever seen an ending like that!
    H/S:まさにその通り!あんな終わり方はないよな!

    S-Hの情報構造におけるa冠詞とthe冠詞の使い分け
    Here is a pen.
    「ほら、ペンがあるよ」
    Here comes the sun.
    「ほら、太陽が照って来た。」
    Here comes the bus.
    「ほら、バスが来たぞ」
    There goes the bus.
    「ほら、バスが行っちゃった。」
    Here comes the rain again.
    「また雨が降ってきた」

    Sの記号表現シニフィアンに対する複数のH等の各々の記号内容シニフィエ
    S: " a tree " →┬H₁<🌲
           ├H₂<🌳
           └H₃<🌴

    記号(シーニュ)は、ソシュールの構造主義言語学において「記号表現(シニフィアン/能記)」と「記号内容(シニフィエ/所記)」の二要素から成る。記号表現は文字や音声などの「感覚的・物理的な形式」、記号内容はそれによって呼び起こされる「概念・イメージ」を指す。これらは表裏一体で、互いの関係に必然性はなく、恣意的に結びついている。

    1. 記号表現(Signifiant / 能記)
    ・内容:
    記号の物質的・形式的な側面。
    ・例: 音声(「ねこ」という音)、文字(「猫」という文字)、信号の光、マークの形状。
    ・特徴: 感覚で捉えられる(見える、聞ける)。

    2. 記号内容(Signifié / 所記)
    ・内容:
    記号表現によって指示される「概念」や「意味」。
    ・例: 「猫」という言葉を聞いて頭に浮かぶイメージ(小動物、鳴き声、毛並みなど)。
    ・特徴:物理的な物体そのものではなく、心理的なイメージ

    3. 関係性
    ・記号(Signe):
    記号表現と記号内容がセットになった全体。
    ・恣意性しいせい: 「犬」という記号内容は、英語では"dog"、フランス語では"chien"のように、表現と内容の結びつきに必然的な論理はない。
    ・差異のシステム: 言語は、他の記号表現との差異(例:aとoの違い)によって意味を確定する。

    例えば、信号の「赤」という色(記号表現)が「止まれ」というルール(記号内容)を表現し、一つの記号として機能している。

    ⇒語句順訳のすすめ
    ⇒桃太郎の情報構造:ハとガ、a冠詞とthe冠詞の使い分け
    ⇒無標主題と有標主題
    ⇒楽器の冠詞
    ⇒象は鼻が長い英語構文
    ⇒コーヒー好き:助詞「は」「が」「を」
    ⇒be動詞:措定文と指定文

     
     
    小比塚アンデン:ソフィアシューレ主催、『あ論』主幹。no-test、no-nukest、now-here man。旭川東高・上智大哲学科卒、法政大大学院で社会学修士号取得。英語指導の経歴:高校教師・進学塾学務主任・(昔、業者テストを手掛けていた会社の)通信教育テキスト執筆 。

    あなたへのおすすめ