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【数学・物理】役に立たない学びが、最強になる理由。

    「それ、何の役に立つの?」

    この一言で、
    やめてしまった学びはないだろうか?

    あとから一番効いてくるのは、
    「すぐに役に立たない知識」だ。

    私はエンジニアとして働く中で
    何度も体感してきた。

    一見関係ない知識が
    問題解決につながったこともある。

    実体験:エントロピーに救われた深夜2時

    あるプロジェクトの終盤、
    どうしても解けないバグにぶち当たった。

    ロジックは正しいはず。
    ログも死ぬほど吐かせた。
    なのに、画面は沈黙を貫く。

    隣で同じく死んだ目をしている後輩が、ボソッと呟いた。

    「……これ、もうコードが腐ってません?
    直せば直すほど、別の場所が爆発するんですけど」

    そのとき、ふと大学時代に学んだ
    「エントロピー増大の法則」が脳内をよぎった。
    宇宙の秩序は放っておくと必ず散らかり、最後には熱的死を迎える。

    画像
    エントロピー増大の法則

    「なあ、これエントロピーやな」

    ワシが言うと、後輩は「……は?」という顔でこっちを見た。

    「このスパゲッティコードに、自然に秩序が戻るわけない。
    宇宙の法則に逆らおうとするから、
    俺たちの精神が先に『熱的死』を迎えてるんや」

    「何言ってるんですか、疲れてるんですよ」と笑われたが、
    その瞬間に憑き物が落ちた。

    全部を一気に解決しようとするのをやめた。
    バグを探す前に、まずは「部屋の掃除」から始めることにしたのだ。

    • 意味不明な変数名をリネームする

    • 100行超えのメソッドを3つに割る

    • 「とりあえず」で書かれたコメントを消す

    「急がば回れ」なんて言葉じゃ足りない。
    「宇宙の崩壊を食い止める」という
    壮大な目的(という名の現実逃避)を持って整理を進めた。
    (半分ヤケクソだった。)

    すると、どうだろう。

    不要な処理を削ぎ落とした瞬間、
    隠れていた「たった1行の「型」のミス」が、
    まるでゴミ屋敷の床から見つかった10円玉のように、
    ポロッと姿を現した。

    結局、救ってくれたのは最新のデバッグツールじゃなかった。
    「世界は放っておくと壊れる。だから意図して整え続けなきゃいけない」
    という、物理の基本原則だった。

    でもそれが、
    状況の「見方」を変えた。

    荘子に学ぶ「役に立たない学び」

    ここで思い出すのが、
    中国の思想家である 荘子 の考え方。

    無用の用。

    画像
    荘子が説く「無用の用」

    一見ムダに見えるものが、
    あとで効いてくる。

    これは精神論じゃない。
    かなり実用的な話だ。

    理由①:思考の「型」が増える

    人は、知っているものでしか考えられない。

    だから、

    ・物理を知っていれば「相転移」と捉えられる
    ・数学を知っていれば「写像」に見える

    問題そのものは同じでも、
    見え方が変わる。

    理由②:行き詰まりから抜けられる

    実務だけやっていると、

    思考はどんどん最適化される。
    同時に、どんどん固定化される。

    そこに、

    “関係ない知識”が入ると、
    強制的に視点がズレる。

    このズレが、突破口になる。

    理由③:そもそも、続く

    これが一番大きい。

    正直、仕事のためだけだと消耗する。

    でも、

    ・宇宙の話が面白い
    ・数学の概念が美しい

    そういう時間があると、

    回復しながら、前に進める。

    僕は、
    数学や物理を

    仕事とは直接関係ない
    「趣味」としても嗜んでいる。

    でも、この時間があるから、
    続けられている。

    だから、答えなくていい

    「それ、何の役に立つの?」

    この問いに、
    すぐ答えなくていい。

    むしろ、
    答えられない学びの方が、あとで効く。

    最後に

    今日、何の役にも立たないことを1つやってみてほしい。

    例えば、
    ・仕事に1ミリも関係ない本を1冊買う
    ・「時間とは何か」で誰かと議論する
    ・理解できない分野に、あえて触れる

    その瞬間は、たぶん何も起きない。

    でもある日、
    まったく別の場所で、線がつながる。


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    エンジニア25年・宇宙記事100本・転職で年収200万UP。物理学徒からITエンジニア、そして宇宙ライターへ。失敗の重力に抗い続けた「けったいなおっさん」です。現状を打破して未知の宙域へ飛び立てるほどの「圧倒的な推力」をあんたのキャリアに注入する。 さあ、点火(イグニッション)!

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