
ブラックホールを作りだせる画家 -仙厓展@出光美術館- [ディープ]
今回はなかなか、
衝撃的な体験をした展示のお話です。
出光美術館について
東京駅近辺には大好きな美術館がたくさんあって、
三菱一号館、東京ステーションギャラリー、静嘉堂文庫美術館、
そして、出光美術館。
琳派や南宋画を持っている上に、昨今若冲も大量にコレクションに加えた、日本美術好きには
神がかっている美術館です。
出光美術館は、出光興産の創業者であり、美術館創設者の出光佐三(1885−1981)が70余年の歳月をかけて蒐集した美術品を展示・公開するため、昭和41年(1966)、東京都千代田区丸の内に開館しました。現在、ビルの建替に伴い長期休館しています。
若冲をコレクションに加えたニュースはこちらです。
現在は閉館中で、しばらく東京では
素敵な日本画にお会いできないのが残念ですが。
再開が楽しみですね。
今回はそんな素敵な出光美術館のコレクションの中で
仙厓さんについてのエピソードです。
仙厓さんについて
仙厓 義梵(せんがい ぎぼん、寛延3年(1750年)4月 - 天保8年10月7日(1837年11月4日))は江戸時代の臨済宗古月派の禅僧、画僧[1]。禅味溢れる絵画で知られる。
ざっくり書くと
江戸の禅僧の絵、ということになりますが、
特徴はなんといっても「ゆる絵」
ということになるでしょうか。
出光美術館の仙厓コレクションをご覧ください。
私が行った展示は
出光美術館の
「仙厓のすべて」(2022年9月3日(土)~10月16日(日))
だったと思います。
仙厓さんの展示では
いわゆる「ゆるい絵」が多いのですが
どの絵も味があり
目が離せなくなる魅力があります。
そして、癒される絵が多いです。
まるで「ゆるく生きったっていいじゃないー」と言っているようで。
そんな優しい仙厓さんの絵の中で、
超絶尖った
衝撃的な絵がありまして。
出光美術館で展示されておりました。
忘れられない出会いです。
○△□
出光美術館のコレクションページにも絵の紹介があります。
この絵、サイトで見ると
「まるさんかくしかく」なんて
変な絵だなあという感じですが。
実際、この絵の前に立つと、
空 間 を 強 烈 に 吸 っ て い る !!!!
のです。
ごごぉぉぉぉぉっーーーーーーーーーーーーー
って、吸ってます。ずっと。
若冲さんのように、光とか、波動?みたいなものが
「出てくる絵」的なものは
何度か経験があるのですが、
「吸うタイプ」は、知る限り、この絵のみです。
手とか近づけると、吸われて空間がぶるぶる歪む感じ。
自分も吸われてしまうんじゃないかと思って
ちょっと怖かったです。
当時展示には、
「美術館創設者の出光佐三がこの絵を「宇宙」と名付けた」
という説明があった気もするのですが。
(記憶が定かではありません)
でも、絵の英語名は「The Universe」だったことは、
確かに覚えています。
Webの方では、下記のように解説してあります。
「○」「△」「□」という図形のみを描いたシンプルな図。左端には「扶桑最初禅窟(日本最古の禅寺)」聖福寺の仙厓が描いたとする落款を記すのみで、画中に作品解釈の手がかりとなる賛文がなく、仙厓禅画のなかでは最も難解な作品とされます。「○」が象徴する満月のように円満な悟道の境地に至る修行の階梯を図示したとも、この世の存在すべてを3つの図形に代表させ、「大宇宙」を小画面に凝縮させたともいわれ、その解釈には諸説があります。
「大宇宙」を小画面に凝縮。
みた時も、「この絵はブラックホールなんだな」と感じました。
(ブラックホールが何かはよくわかってないんですが。。)
無。
無が、全てのものを吸い続けている。
すべての終わりであり、宇宙の始まり。
そういった表現を感じます。
壮大な絵です。
大宇宙を一枚に凝縮したという視点からは
この世で一番、縮小した絵、とも言えるかもしれません。
こちらの絵を「宇宙」と名付けた人も、
「空間を吸っている!」を体験して
この絵は宇宙以外のなにものでもないでしょ。ってことで
名づけたんじゃなかろうかな〜なんて、思います。
仙厓さんは、どんな気持ちで、この絵を描いたのでしょう。
ゆるい絵とブラックホール絵。
こんな壮大な絵が描ける禅僧、どんな方だったんですかね。
あらためて、ウェブで「まるさんかくしかく」を見てみると
「吸っている」気が、、、しませんか?
そんなあなたは
出光美術館の再開が、私以上に楽しみになったはず。
早く目の前で、この絵に吸ってみてほしい。ですよね・・・?
抽象画が持つパワー
この絵を鑑賞した後、
他の画家の抽象画で、いくつか不思議な現象に遭遇しています。
丸とか四角とか、図形が並んでいるような絵って
難解で、ぜんぜんわかりやしない笑 って思うんですけど。
でも、不思議な現象が起こりやすいんです。
抽象画を、完璧な配置で描くと
何かしらの力を持ちはじめるのかも?しれません。
その完璧な配置を描き出せた人。
天才の中でも本当にひとにぎり存在するようです。
他にどんな人の絵がそういった絵なのか。
おいおい、体験談をご紹介していきたいと思います。
質問、聞きたいこと、ご感想等、
お気軽にコメントを書いていただけるとうれしいです。
よろしければこちらも読んでいっていただけるたら、さいわいです。
○南宋画 中国画
はじめに01
https://note.com/killamaru/n/n0cb504116a87
書き始めた経緯やこのNoteの説明など
はじめに02
https://note.com/killamaru/n/n3b42879699f8
「はじめに」の続きですが、私のNoteの中では、♡率が高くて、ありがたいです。
はじめに03 -審美眼は何年で身につくもの?
https://note.com/killamaru/n/ne9792bc439fe
<若冲>
若冲からはじめて呼ばれた話 -泉屋博古館東京-
https://note.com/killamaru/n/n79a61287feed
若冲は、今日も私を呼ぶかしら - 三井記念美術館「円山応挙」展 -
https://note.com/killamaru/n/na07051e46676
若冲は、もう1人の天才にためらう、の話 - 東京藝大美術館 -相国寺展
https://note.com/killamaru/n/n85b940e93ef9
<ゴッホ>
[ディープ]ゴッホのひまわりって、おいしいの? - 西洋美術館 ロンドン・ナショナル・ギャラリー展
https://note.com/killamaru/n/n69330619f156
「あなたはどんな鑑賞タイプ?」と「ゴッホの死相」について ゴッホ展 -東京都美術館-
https://note.com/killamaru/n/na3e315c32ca0
<美術展>
ブラックホールを作りだせる画家 -仙厓展@出光美術館- [ディープ]
https://note.com/killamaru/n/n576fe4a903b7
絵から音がしない理由 -ユトリロ展(SOMPO美術館)-
https://note.com/killamaru/n/nd086f4b57077
伊勢物語展 -根津美術館- 岩佐又兵衛に感じるもの
https://note.com/killamaru/n/n522358cdf891
僧侶の背中には、実は何があったのか -特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」-
https://note.com/killamaru/n/nb87fb034c08e
<つぶやき・近況>
近況01 - 近日アップ予定云々 -
https://note.com/killamaru/n/n8ccdcabb85ef