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Photo bysora_plus11

60歳前後の体の変化とケアに興味がある方へ

    55歳を過ぎて、身体から教えられたこと
    ──これからの身体との付き合い方

    長く、

    人の身体を見てきました。

    それでも、

    自分が55歳を過ぎて、

    初めてわかったことがあります。

    身体は、

    思っていた以上に変わる。

    50代前半までは、

    少しくらい疲れても、

    湯船にゆっくり浸かって、

    しっかり眠れば、

    ある程度は戻ると思っていました。

    でも、

    55歳を過ぎた頃から、

    それだけでは間に合わない日が増えてきた。

    正直、

    かなり甘く見ていました。

    ⸻

    年齢を重ねれば、

    筋肉量や身体の水分量、

    疲労からの回復など、

    身体には少しずつ変化が起こります。

    もちろん、

    誰もが同じように変化するわけではありません。

    生活習慣。

    運動量。

    睡眠。

    食事。

    これまで、

    どんな身体の使い方をしてきたのか。

    いろいろなものが関係します。

    だからこそ、

    年齢を数字だけで見るのではなく、

    今の自分の身体が、

    どうなっているのか。

    そこを知ることが、

    以前より大切になってきました。

    ⸻

    疲れたときだけ、

    何とかする。

    痛くなってから、

    身体を整える。

    それでも、

    若い頃は、

    何とかなったのかもしれません。

    でも、

    これからは少し違う。

    ゆるめる。

    動く。

    休む。

    必要な筋力を保つ。

    どれかひとつではなく、

    そのときの身体に合わせて、

    配分を変えていく。

    僕は最近、

    そんな身体との付き合い方が、

    大切なのだと思っています。

    ⸻

    身体が楽になると、

    動くことへのハードルも下がります。

    少し歩こうと思う。

    外へ出ようと思う。

    階段を使ってみようと思う。

    誰かに会いに行こうと思う。

    身体が動くということは、

    単に、

    関節がよく動くということではありません。

    その人の、

    行動の選択肢が増えることでもあります。

    だから、

    健康寿命を考えるときも、

    何歳まで生きるかだけではなく、

    何歳まで、

    自分の身体で、

    自分のしたいことを選べるか。

    僕はこちらの方が、

    大切だと思っています。

    ⸻

    もちろん、

    ゆるめるだけでも十分ではありません。

    身体には、

    必要な力もいります。

    僕はこれを、

    「貯筋」のように考えることがあります。

    貯金に少し余裕があると、

    選択肢が増えるように、

    身体にも、

    必要なときに使える力があると、

    日常に余裕が生まれます。

    立つ。

    歩く。

    しゃがむ。

    物を持つ。

    特別なトレーニング以前に、

    こうした日常の動作を、

    無理なく続けられる身体でいること。

    そのために、

    必要な筋力を保つことは、

    年齢を重ねるほど、

    大切になってきます。

    ⸻

    ただ、

    身体は機械ではありません。

    左右も、

    完全には同じではない。

    その日の体調によっても、

    動き方は変わります。

    だから、

    「正しい身体」に、

    自分を押し込む必要はありません。

    むしろ大切なのは、

    今日は少し重い。

    いつもより呼吸が浅い。

    歩幅が小さい。

    身体に力が入っている。

    そんな、

    小さな違いに気づけること。

    そして、

    必要なら休む。

    少し動く。

    誰かに身体を見てもらう。

    自分で、

    その都度選べることです。

    ⸻

    55歳を過ぎて、

    僕自身の身体から教えられたのは、

    身体を若い頃の状態へ戻すことより、

    今の身体を知ること。

    そして、

    変化に合わせて、

    身体との付き合い方を変えていくことでした。

    年齢を重ねることは、

    身体が悪くなっていくことではありません。

    ただ、

    以前と同じではなくなる。

    その違いに、

    早く気づけるかどうか。

    「あれ?」

    と思ったときは、

    身体からの小さな知らせなのかもしれません。

    大きく変わってから、

    慌てて戻そうとするのではなく、

    小さな変化のうちに、

    身体を観る。

    これからの身体づくりは、

    そんなところから、

    始まるのだと思います。

    56歳を過ぎた今、

    また少し、

    身体の見え方が変わってきました。

    その続きは、

    また書いてみようと思います。



     
     
    呼吸と身体の専門家|臨床もうすぐ30年 身体を通して、人生の見え方を変える。 呼吸・感覚・無意識から、自分の主導権を取り戻すためのnote。 初めての方へ ▶ 身体を知るための3つの入口 https://note.com/labo402/m/m921dacd5f7fa

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