
【マンガ業界Newsまとめ】KADOKAWA統合報告書2026公開、IMART基調講演情報、 集英社とミックスグリーンの業務委託終了の件 など|10/4-264
マンガ業界ニュースの週1まとめです。
マンガIPの業界カンファレンスIMARTの主催やマンガIP市場調査を行うMANGA総研の代表である筆者が、マンガIP関連のニュースを、ビジネス系を中心に、短時間でチェックしていただけるようにまとめています。
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『KADOKAWA統合報告書2026』公開 ~ 新中期経営計画のもと「グローバル・メディアミックス with Technology」の実行力を高め、収益構造の強化と再成長へ ~
KADOKAWAの統合報告書2026が公開されました。
2026年3月期決算を境に、中期経営計画の見直し、方針転換をはかっていくとしてから最初の統合報告書になります。
2026年3月期決算では、グループ全体でも、漫画を含む「出版・IP創出」部門でも、増収減益という結果でした。特に「出版・IP創出」については、営業利益が半減しています。
今回、特に注目したいのは、出版・IP創出事業の構造改革です。KADOKAWAはこれまで、編集者の採用を増やし、刊行点数を拡大することで、多くのIPを生み出す体制づくりを進めてきました。しかし報告書では、点数の増加がヒット作の創出に結び付かなかったことや、「なろう・異世界系」など実績のあるジャンルへの偏重によって、企画の類型化や市場の飽和が進んだことを課題として挙げています。

この反省を踏まえ、新たなジャンルや企画への挑戦を通じて、多種多様な作品を生み出す方針です。同時に、宣伝・販促は戦略タイトルへ集中させるなど、「選択と集中」も進めます。
続くP25では、刊行点数を適切にコントロールしながら、ヒット率の向上や価格設定の最適化、シリーズ化による長期回収を組み合わせ、「1タイトル当たりの価値を高める」と説明しています。作品の多様性を広げ、それぞれを育てて収益につなげる。そのために、編集から営業・宣伝・生産までを見直す改革と読めます。

一方、続く国際戦略の特集では「国内出版の収益構造を立て直しながら、伸びている海外事業で作品の価値を広げる」という点について、様々な今後の展開に繋がる記述がありました。
現在、KADOKAWAの国際展開拠点は22か所、上図のとおり、欧米アジアと広範に展開しています。出版・IP創出セグメントの海外売上は約87億円から約290億円と直近6年で3倍以上に成長しています。
また、P27の「アニメ・実写映像」戦略では、今年話題となったグループアニメスタジオの拠点づくりや人材育成、KADOKAWA独自の動きに触れています。
これらを通して「1タイトル当たりの価値を高める」という方向に進めているあたりは明確に示されているなと感じました。
『マンガIP』のボーダーレス・カンファレンス「IMART2026」基調講演はKADOKAWA 渡辺啓之氏 & 工藤大丈氏に決定
*: IMARTは筆者の関わる事業です。
こうした作品づくりとIP展開を、現場ではどのようにつないでいるのか。ちょうど今週発表した今年のIMARTでは、その両側に携わってきたKADOKAWAのお二人に、基調講演でお話しいただきます。
■IMART2026基調講演登壇者
コミック・ライトノベル事業グループ担当執行役員:渡辺啓之氏
メディアミックス事業グループ担当執行役員 兼 ライツ事業局局長:工藤大丈氏(10/1付で営業宣伝グループ担当執行役員に)

渡辺さんは、『ケロロ軍曹』の立ち上げ編集者であり、現在のカドコミにつながるComicWalkerを立ち上げた方です。そのご縁もあり、今年のIMARTのキーピクチャーは、「IP展開するケロロたち」というコンセプトです。
工藤大丈さんは、7月アニメで大変話題になった、無職転生、リゼロと言った看板アニメのOPでも、一番最初に「企画」でクレジットに名前の出て来る方ですね。ともにそれぞれの現場のトップの方々です。

先ほど紹介した統合報告書では、IPを取り巻く活動として「IPをつくり出す」「ユーザーに届ける」「才能を見つける・育てる」「ファンをつなげる」の4つが示されています。
今回、お二人の登壇で、この4つを横断するお話が聞けると考えています。作家と作品を生み出す編集の仕事が、アニメやグッズ、海外展開へとどうつながり、ファンを増やしながら作品を育てていくのか。「IPと編集」をテーマに、そのつながりを掘り下げたいと思っています。
渡辺さんが立ち上げたカドコミは300万DLとのこと。
集英社「少年ジャンプ+」林士平氏との業務委託関係すべて終了 担当依頼の掲載作品は新体制のもと連載継続
今週SNSで話題になったのは、林士平さんの業務委託終了と言う報に関わる部分だったかなと。
両社の発表で分かるのは、集英社からの業務委託は終了した一方、ミックスグリーンは4作品について作家と直接契約し、編集業務を継続するということです。
作家側に編集者や制作会社がつき、出版社と連携して作品を作る形は、私が見てきた現場でもあります。ただ、今回の具体的な役割分担や契約終了の背景までは、両社の発表だけでは分かりません。出版社との契約関係と、作家・作品への編集者としての関わりは、分けて捉える必要がある話だと思います。
タイトル訳:林士平:「MIXGREENは、未来の偉大な漫画家たちが生まれる場所になるべきだ。」
あわせて紹介したいのが、フランスの総合情報サイト「L’Internaute」に掲載された林氏のインタビューです。MIXGREENで準備する自社マンガアプリや、新人作家の育成、海外展開の構想について、かなり具体的に語られています。今回の契約終了の経緯とは分けて、林氏が今後どのような編集・出版事業を作ろうとしているのか、という点で興味深い記事でした。
国内News
10月アニメです。今クールだと、薬屋の3期あたりが人気筋ですかね。
LDFとドコモ系のMUGENUPの協業、座組が大きいですね。
先日HACHAを発表しためちゃコミは、コミカライズレーベルとして「delulu」を発表。第1弾には、エブリスタ掲載小説のコミカライズ作品も含まれています。
これはなかなか面白いのですが、BookLiveのクリエイター向けサービスXfolioとナンバーナインそれぞれが、「東方Project」の二次創作同人誌の商業電子流通を始めるとのこと。
一般的に、二次創作の電子流通は避けられるのですが、東方はそうした意味では特殊な原作でして、それぞれのリリース内には、原作者への還元もあるとあります。他の作品ではおいそれとできませんが、確かに東方ならねと。
マンガスクール「カキコミ」を運営するMOTは、松竹などから資金調達をしたようです。調達額は不明。このタイプの事業での資金調達は珍しいですね。
ソラジマは、紙単行本の流通を強化、トーハン、日販などと直接取引を開始とのこと。大手取次で取引口座を作るのはなかなか大変ですので、一気に増えるというのは興味深いですね。
長らくのご愛顧に感謝申し上げます。これからもコミチは、マンガを描く人と読む人を勇気づけるような企業でありたいと思います。
— コミチ(webマンガ雑誌の運営とマンガアプリとマンガグッズの会社) (@comici_jp) September 30, 2026
どうかこれからもみなさんに素晴らしい作品との出会いがありますように。では重ねてお礼を。ありがとうございました。 pic.twitter.com/Ywc5TOpQww
株式会社コミチの投稿サービス「コミチ」は9/30をもってサービス終了です。
秋田書店チャンピオン系や白泉社ヤングアニマルなどのWebマンガ誌のサービスは「コミチ+」で、終了するのは作家が直接作品を投稿するサービスの「コミチ」です。同社にとっては創業時のサービスになります。
いきなり、集英社作品のネットPR担当になれる、超レア求人ですよ。好きな人にはどハマりするお仕事かと。
— 菊池健 - MANGA総研 (@t_kikuchi) September 29, 2026
あなたの「好き」を熱量に、多彩なコンテンツの【PR担当】へ
株式会社集英社MANGA-pr
★年休120日以上★ジャンプの人気タイトル実績多数★駅チカ勤務
https://t.co/AXXLnratVi
アーチから集英社が買収した集英社MANGA-prが求人を出しています。
SNSに投稿したら、12万Impのプチバズとなりました。
書いた通りですが稀少なお仕事です。
秋の調査ウィーク?複数調査が発表
オリコンからは、電子コミックサービス満足度調査、総合型はコミックシーモア、出版社サービスではPalcyが1位。
BookLiveからはユニークな調査で、15年間でタイトル文字数が倍と言うのは面白いですね。売上の85%はTop100圏外とか、まとめ買い拡大とか興味深いです。
こちらは募集ですが、BL調査
PwCのグローバル調査。ネット広告が増えていると。
表現規制系の記事
新しい情報と言うよりは、整理する意味での記事が多いですね。
IMARTでも、今年も取り上げたいと準備中です。
最後のnoteのインタビューは、スイスのサービスやNASの利用など、生々しいです。
海外News
タイトル訳:講談社インドが『進撃の巨人』、『魔女の帽子のアトリエ』など5タイトルのマンガを発表
講談社がインドでDNPや現地資本と合弁で、紙コミックスの販売を開始とのこと。
タイトル訳:BookWalkerがEcomix Media社のカタログ公開によりWebtoonとManhwaの提供を拡大
海外向けBookWalkerはWebtoon関連の強化を行うようです。海外のBOOK☆WALKERはサービスロゴが日本と違うんですね。
タイトル訳:Tapasは2027年3月にサービスを終了し、読者は購入したコンテンツにアクセスできなくなる。
北米でカカオがTapasを終了する件、前回のまとめで既報ですが、沢山記事が出ていました。サービスを他のPFと集約の上、IP展開を強化するとのこと。
タイトル訳:WEBTOONエンターテインメントがNaver Webtoonの共同CEO2名を任命
キムジュンクさんはグローバル戦略専任へ。
韓国KOCCAの海外戦略の枠組みについての記事です。
9月に講演をさせていただいた、京畿国際ウェブトゥーンフェアの記事です。韓国内外13カ国128社が参加し609件の商談が行われています。
私は講演をさせていただいたんですが、飛行機代、ホテル宿泊費、講演費、それぞれいただいていまして、他の日本からの参加者もそうでした。そういう予算の使い方があるということですね。
こちらは日本の施策ですね。日本から海外に出たい方も沢山いると思います。オンライン商談も良いでしょうね。今年11月のIMARTでは国際商談会を休止しまして、再開したくはあるのですが、商談会の設計もなかなか難しいのです。
これは大切なことが書いてありまして、海外でイベントに出るのは良いんですが、出るだけではいけませんで、いかに目的を達成できるようにするか、設計が大事なのですね。
米国の単行本価格も上がっているのですねー。
AI・画像生成関連
これは、どういう回答が戻るでしょうか。
ひとつ前とも絡みますが、版元と著者、それから流通も含めて、大きく契約の形が変わりそうですね。
タイトル訳:「AIキャラクターチャット」の自主ガイドラインを策定…国政監査を前に実効性をめぐる議論
Zetaなど韓国でAIチャットサービスが立ち上がってきていて話題ですが、青少年の依存や過度な没入への懸念から、運営会社などが自主ガイドライン案を作成しているとのこと。
今週のセール・キャンペーン・新人賞、取組等
--セール・キャンペーン
集英社は、以下のCP含め、このタイミングでかなり大きく打ち出してますね
--各種取組
Zがはんぺんポイント開始
--新人賞・漫画賞
今週は、新人賞・漫画賞が大変多いです。
記事のみ紹介
タイトル訳:韓国・日本・北米の協力によりウェブトゥーンアニメーションが隆盛 [K-Content Japan]
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
ポストにリアクションいただけますと筆者が大変喜びます。
次回更新は、恐らく10/12になると思われます。
【📢マンガ業界Newsまとめ🆕】10/4-264
— 菊池健 - MANGA総研 (@t_kikuchi) October 4, 2026
📚KADOKAWA統合報告書
🎤IMART基調講演発表
📝集英社とミックスグリーンの業務委託終了
📖東方二次創作の電子流通
🎉めちゃコミ「delulu」発表
📊秋の調査ウィーク⁉️
🛑表現規制の動き多々
などhttps://t.co/Om1Wz6g1mu
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