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「受給者証をとるのがこわい」それ、レッテルじゃないかもしれない話

    こんにちは、みみみです。保育士・児発管(児童発達支援管理責任者)として、療育の現場で7年目になります。

    発達が気になる子の保護者の方や、支援者の方に向けて書いています。

    今日は、受給者証のしくみと、よく聞く3つの心配について書いていきます。


    療育をすすめられたとき、多くの保護者の方が最初に立ち止まるのが「受給者証」という言葉です。

    「受給者証をとったら、うちの子は"障害がある子"になってしまうんでしょうか」

    現場で、何度も聞いてきた言葉です。そう感じるのは、とても自然なことだと思います。

    ここでは、この受給者証を「レッテル」ではなく「チケット」として見る、という話をします。

    受給者証って、そもそも何?

    受給者証(正式には「通所受給者証」)は、児童発達支援や放課後等デイサービスなどを使うために、市区町村が出すものです。

    ひとことで言うと、「この支援を使っていいですよ」という利用の許可証です。

    障害者手帳とは、別のものです。受給者証は「この子は障害がある」と証明するものではなく、「支援を使える」ことを示すものです。

    よく聞く3つの心配

    診断がないと、とれないの?

    診断がついていなくても、申請できることが多いです。医師の意見書や、保健センターなど公的な機関の意見で「療育が必要」と認められれば、申請の材料になります。

    ただ、必要な書類は自治体によって違います。まずは、お住まいの市区町村の窓口に聞いてみてください。

    発達検査や診断が気になっている方は、「発達検査を受けるのがこわい」の記事も読んでみてください。

    学校や将来に、影響するの?

    受給者証を持っていることを、学校に伝える義務はありません。伝えるかどうかは、ご家庭で決められます。

    受給者証には有効期間があり、必要がなくなれば更新しないこともできます。一度とったら、ずっと続くものではありません。

    お金は、どれくらいかかるの?

    利用料は原則1割負担で、世帯の所得に応じて、ひと月の上限額が決まっています。

    ただし、年少〜年長にあたる3年間(満3歳になって初めての4月1日から3年間)は、児童発達支援などの利用料が無料になります。おやつ代などの実費は、別にかかることがあります。

    それ以外の時期の上限額は、次のとおりです。

    • 生活保護世帯・市町村民税非課税世帯:0円

    • 市町村民税課税世帯(収入がおおむね920万円以下):4,600円

    • 上記以外:37,200円

    わたしの見立て:受給者証は「チケット」

    わたしは、受給者証を子どもに貼るラベルではなく、支援という場所への入り口をひらくチケットだと思っています。

    チケットは、その子に何かを書きこむものではありません。行きたい場所に入るために、手に持っておくものです。

    そしてチケットには、「使える時期」があります。子どもが伸びていく時期に、合う支援につながれること。それが、受給者証のいちばんの意味だと考えています。

    とはいえ、すぐに「使う」と決めなくても大丈夫です。

    使うかどうかは、いつでも選べる。
    でも、持っておくと選択肢が広がる。

    そのくらいの距離感で考えてもらえたら、と思います。

    迷っているときの、小さな3ステップ

    1. 窓口に「話を聞きに行く」だけでいい
      相談したからといって、その場で何かが決まるわけではありません。

    2. 事業所を見学してみる
      どんな場所で、どんな関わりをしているのか。見るだけで、イメージが変わることがあります。

    3. 「とる・とらない」は、そのあとで決める
      情報がそろってから決めても、遅くはありません。

    支援者の方へ

    保護者の方が受給者証をためらっているとき、「早めにとったほうがいいですよ」とすすめる前に、何が心配なのかを聞いてみてください。

    受け入れは、まっすぐ進むものではなく、行ったり戻ったりするものだと思っています。心配のひとつに答えることが、いちばんの後押しになることもあります。

    さいごに

    受給者証は、その子の価値を決めるものではありません。その子に合う支援を選ぶための、ひとつの道具です。

    療育の場でどんなふうに関わっているのかは、「療育って、決まったやり方があるの?」の記事に書いています。

    迷ったときは、ひとりで抱えずに、園の先生や地域の子育て相談窓口、かかりつけ医などに相談してみてくださいね。


    ※制度の内容は2026年10月時点のものです。手続きや必要な書類は自治体によって違うため、くわしくはお住まいの市区町村の窓口で確認してください。

    ※記事に出てくるエピソードは、個人が特定されないよう、複数のケースを組み合わせたり内容を変えたりしています。

     
     
    保育士・児発管のみみみです。療育の現場7年目。 負けず嫌いで、あきらめない子のとなりを歩くのが好きです。 「一般的には」より「この子の場合は」。 行動の意味を考える“見立て”を、発達が気になる子のまわりの大人へ。

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