
「発達検査を受けるのがこわい」それ、合格・不合格を決める場所じゃない話
こんにちは、みみみです。保育士・児発管(児童発達支援管理責任者)として、療育の現場で7年目になります。
発達が気になる子の保護者の方や、支援者の方に向けて書いています。
今日は、発達検査で何をするのかと、結果の受け取り方について書いていきます。
園や健診で、「一度、発達検査を受けてみませんか」と言われた。
点数をつけられるのかな。結果によって、何かが決まってしまうのかな。そう思うと、予約の電話をかける手が止まってしまう。そんな方もいるかもしれません。
発達検査は「得意と苦手の地図」をつくるもの
発達検査は、テストのように合格・不合格が決まるものではありません。
その子がどんなことが得意で、どんなところでつまずきやすいのか。それを、いくつかの領域に分けて見ていくためのものです。
また、発達検査だけで診断が決まるわけでもありません。診断は、医師が問診や行動の観察などを合わせて判断するもので、検査の結果はその材料のひとつです。
どんなことをするの?
多くの検査は、検査をする人と子どもが1対1で行います。よく使われる検査を、ふたつ紹介します。
新版K式発達検査:0歳から使える検査です。積み木や絵カードなど、なじみのある道具を使って、遊び感覚で取り組める課題が多いのが特徴です
WISC(ウィスク):5歳0か月〜16歳11か月が対象です。質問に答えたり、パズルのような課題に取り組んだりします
時間は検査や年齢によってちがいますが、1時間前後かかることもあります。
どこで受けられる?
主な相談先は、こんなところです。
市区町村の保健センターや、子育て相談の窓口
発達障害者支援センター、児童相談所
小児科や児童精神科などの医療機関
学校に通う年齢なら、教育相談の窓口
どの検査をするか、費用、予約までの待ち時間は、場所によってちがいます。1か月以上待つこともあるので、気になったら早めに問い合わせておくと安心です。
結果は「その日の様子」のひとつ
はじめての場所、はじめて会う大人。緊張して、いつもの力が出せない子もいます。体調や眠さでも、結果は変わります。
だからこそ、数字だけで受け取らなくて大丈夫です。検査中にどんな様子だったかも、大切な情報です。
「どんなときに、力を出せていましたか?」
結果を聞くときに、こんなふうに聞いてみてください。数字の向こうにある、その子の姿が見えてきます。
場所や相手によって力の出方が変わる話は、「家ではできるのに、園ではできない」の記事にも書いています。
結果を聞くときに、聞いておきたい3つのこと
得意なところ:どんな課題で力を出せていたか
つまずきやすいところ:どこで、なぜつまずいていそうか
これからの関わり:家や園で、どんな工夫ができそうか
その場で全部聞けなくても大丈夫です。あとから質問できるかどうかを、その場で確認しておくと安心です。
検査の前にできること
子どもへの伝え方:「先生と一緒に、クイズや遊びをするよ」と、楽しい予定として伝える
ふだんの様子をメモしておく:家や園での様子を伝えると、結果を読み解く手がかりになります
体調のいい日を選ぶ:眠い時間や、疲れている日はできるだけ避ける
メモのとり方は、「様子を見ましょう」の記事にまとめています。
支援者の方へ
検査をすすめるときは、何のために受けるのかを一緒に伝えてもらえたらと思います。
「この子の得意なやり方を知って、園での関わりに生かしたい」。目的が見えると、保護者の方は「ふるいにかけられる」ではなく、「一緒に知っていく」と感じやすくなります。
結果が返ってきたら、保護者の方と一緒に読み解く時間をつくる。それで、検査がはじめて、その子のための材料になります。
さいごに
発達検査は、その子にラベルを貼るためのものではなく、その子をもっと知るためのものです。
受給者証への不安については、「受給者証をとるのがこわい」の記事に書いています。気になることがあるときは、ひとりで抱えずに、園の先生や地域の子育て相談窓口、かかりつけ医などに相談してみてくださいね。
※検査の種類や受けられる場所、費用、待ち時間は、地域や機関によって異なります。くわしくは、お住まいの自治体の窓口などにお問い合わせください。