メインコンテンツへスキップ
見出し画像

​小さな手を 待つ時間 #シロクマ文芸部

    小さな手で、
    図書館から借りてきた本を
    一生懸命めくっていた我が子。

    やがて満足したのか、
    その本を本棚にきちんとしまいに行く。
    そして、「次はこれがいい」と、また別の絵本を自分で選んで持ってくる。

    なんでもかんでも

    「自分でやる」

    という自我が芽生え、
    私の待つ時間が増えてきた。

    自分でズボンをはく。

    自分で靴下を履いて、靴を履く。

    「自分で、自分で」と繰り返す。

    もちろん、全部を一人で完璧にできるわけではない。

    靴に足が引っかかったり、袖に頭が通らなかったり。
    それでも意地でも自分でやろうとして、
    いよいよできなくなると、最後には、

    「おっかぁ」

    と、助けを求めるように呼ばれる。

    その「手伝って」と呼ばれる瞬間までは、
    ぐっとこらえて待ち続ける。

    この待つ時間が、愛おしくもあり、同時に少しもどかしい。

    本当に予定が押しているとき以外は、
    なるべく、気の済むまで待ってあげたい。

    だって今の私にできることは、

    ただ焦らずに、その背中を見守ることだけなのだから。



    前回のお話もよかったらどうぞ


     
     

    Mirina

     
     
    理系出身・元IT企業勤務の主婦。ミドサー。 一度稽留流産を経験し、第二子不妊治療を再開中。 ​婚活、不妊治療、子育て、自宅保育、子どもの習い事など、リアルな日常や葛藤を綴っています。 noteのお題企画にも挑戦中! お気軽にコメントやフォローをどうぞ。

    あなたへのおすすめ