
GDPは予想より弱いのに、日経は500円上がった。それでも"良い悪い"だけ見てると溶かす
昨日の日本のGDP、数字だけ見ると正直微妙だった。なのに日経平均はその日、500円以上上げて終
わってる。
この2つを並べて見た瞬間、「あれ」ってなった人、たぶん俺だけじゃないはずだ。
まず、今分かってる事実を並べておく。
8/17に発表された4-6月期GDP速報値は、季節調整済みで前期比+0.3%、年率換算+1.1%増。3四半期連
続のプラス成長ではあるものの、民間予測の中心値(年率+2.2%増)を大きく下回った。中身を見る
と、個人消費が前期比-0.02%で8四半期ぶりのマイナス。ガソリン補助金など政府の物価高対策で下
支えされた上でのこの数字、というのが実際のところだった。
なのに日経平均はその日、前週末比+506.45円の69,220.25円で引けてる。5営業日続伸。TOPIXはほぼ
横ばい(-13.09ポイント)だったから、指数を押し上げてたのは半導体関連など一部の銘柄、という
色も強い。
米国側では、S&P500はほぼ横ばい(-0.1%)で終わった。米・イランの停戦期限が切れて交渉が止ま
ってる状況が、地政学リスクとして相場のノイズになってる。
ドル円は月曜のNY時間、一時158円台まで下げた後、159円台に戻す場面もあった。今週はFOMC議事
要旨(19日)と日銀の利上げ観測が焦点で、市場が意識してるレンジは158円台〜161円台。160円は7
月末に日米協調で円買い介入が入った水準にも近くて、上値では警戒されやすい。
ここまでが、今の時点で確定してる話。今日はまだ日経も開いてない。
このGDPと日経の組み合わせ、初心者のうちは処理に困ると思う。ニュースの見出しだけ見て「GDP
弱い→株安のはず」って単純化してると、昨日みたいな日に置いてけぼりになる。
GDPは、国内の消費や設備投資が中心の数字だ。輸出企業の稼ぎとか、円安局面での海外収益の伸び
は、この数字にはあまり乗ってこない。日経平均に入ってる企業は海外で稼ぐ比率が高いところが多
いから、「国内の消費者の財布事情」と「日経に乗ってる企業の業績」は、思ってるより別物として動
く。昨日で言えば、個人消費の弱さより、円安が続いてる分の輸出企業への収益期待の方が、株価に
は効いてた、という理解の方が近い。
俺が指標発表の日に見てるのは、見出しの「増えた/減った」じゃなくて、①予想との差、②中身のど
こが強くてどこが弱いか、の2つ。昨日で言えば、①は予想を下回った、②は個人消費だけが弱くて、
そこは元々織り込みやすい部分だった。この2つを分けて見ると、「悪いニュースなのに株が上がっ
た」への違和感はだいぶ減る。
昔の俺は、指標を見出しの色だけで判断してた。「GDP弱い」の一文を見た瞬間にドル円を売りで入
って、数分で逆行に巻き込まれて損切りしたことがある。後から中身を見たら、俺が売る理由にし
た"悪い部分"は市場の中ではもう織り込み済みで、実際に値段を動かしてたのは別の部分だった。見
出しの色と、値段を実際に動かしてる中身がズレてることに、当時は気づいてなかった。
今は、指標が出ても見出しだけで動かない。予想との差と中身の内訳を確認してから、値段が実際に
どっちに反応してるかを見て、そこで初めて考える。昨日で言えば、「GDP弱い」の見出しを見た瞬
間、売りたくなる衝動は正直あった。でも中身を見た時点で「これは売り材料としては弱い」と分か
ったから、何もしなかった。
今週はFOMC議事要旨、来週は全国CPIと材料が続く週の入り口だ。見出しの色に反応する前に、中身
を見る癖だけは崩さないようにする。
今日の一言。
数字が増えたか減ったかより、その数字の中のどこが動いたかを見る。
この話が刺さったなら、これも。
手法の全部はこっち。