
【海外現地ラジオ】フランスの海外領土におけるFM/DAB+移行
こんにちは、ラジオと地理です。
これまで、何回もデジタル地上波ラジオ「DAB」について書いて参りましたが(最近ではロンドンでの受信)、興味深いプレスリリースを見つけました。そこで、今回ご紹介したいと思います。
どんな記事があった?
ロンドンに拠点を置くDABの普及団体「World DAB」のメーリングリストに「French National Assembly committee supports DAB+ promotion」といった記事(2025年11月3日付け)を見つけました。
平たく言うと「フランスではDAB+を普及促進する為、90万ユーロ(約1億6千万円 / 2025年11月時点)を割り当てた」と読めます。
以前私の記事でも書きましたが、フランスはDAB化が盛んな国の一つで、World DABによると現状の人口カバー比率は約66%、サービスの数が592もあります(2026年1月)
前述の記事によると、2026年末には80%を目指すとありますね。
よって、フランスでもDABへの移行が加速しそう…といったことですが、前述の通りDABには熱心な国ですから「予想通り」と言いますか、「既定路線」であって、特段目新しいとは思えません。
しかし、私が気になったのは、実はフランス本国ではなく海外領土なのですね。
何が注目すべきこと?
旅行や地理好きの方でしたら、南太平洋の「ニューカレドニア」や「タヒチ(フランス領ポリネシア)」を、きっとご存じでしょう。
私はまだ行ったことがないのですが、いずれもリゾート地として人気が高い観光地で、双方ともフランスの海外領土です。
ニューカレドニアは2024年に暴動・政治危機が発生し、まだ混乱が少し残っているかも知れませんが、タヒチは2024年のパリ五輪でサーフィン競技の会場でしたし、成田から直行便があるので、知名度が高いでしょうね。
本国からみると、殆ど地球の裏側が同じ五輪の会場というのもビックリですが、フランス領であることも背景の一つになった…のかと。
実はフランスの海外領土は島が多いものの、結構幅広く広がっており、Wikipediaによると位置づけ(海外県 etc)には、幾つか種類があるようですね。
これら海外領土は、程度の差こそあれEUや本国の法規制を受けて、ラジオも同様にFM化・DAB化が推進されるのでは?と思ったワケです。
恐らくはEU各国の中で、最も多くの海外領土を持っている国でしょう。
あとはスペインとグリーンランドを領土としている、デンマークが思い浮かびますね。
ちなみに、オセアニアに前述の2つ以外に「ウォリス・フツナ」(Wallis et Futuna)が、フィジーとサモアの間にあります。

実際にDAB局はオンエアしているの?
World DABサイトに、次の記載が見つかりました
A trial has also been underway in Martinique since January 2023, and La Réunion since March 2024.
カリブ海に浮かぶマルティニークと、マダガスカルに近いインド洋のレユニオン島では、既にDABの試験運用が始まっている…そうですね。
DABは欧州、アジア、オセアニア以外の導入国や地域は極めて少ないので、ちょっと驚きです。
幾つか調べてみたのですが、以前私の記事でもご紹介したWorld Radio Mapのマルティニーク、レユニオン島の箇所を読むと、確かにDAB局がリストされていました。
タヒチとニューカレドニアですが、このプレスによると、タヒチでは本国からの指示でFM移行が進められ、ニューカレドニアも恐らくは同様かと察しています。
EU主導で進められるDABも、思わぬ所で行われていることが、良く分かりました。渡航先のラジオ事情は、事前にチェックしましょう!
