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【海外現地ラジオ】豪州ラジオの全般的な状況

    こんにちは、ラジオと地理です。
    以下の記事で、豪州(オーストラリア)のデジタル地上波ラジオ(DAB)といった、いきなり個別の話題に入り込んでしまいました。
    今回はもっと全般的な状況について、書いてみましょう。
    (参考 前回の記事)

    懐かしの「ラジオ・オーストラリア」

    豪州のラジオ局といえば、1970年代に大流行した海外のラジオを聴く「BCLブーム」で、爆発的な人気となった「ラジオ・オーストラリア」の日本語短波放送を思い浮かべる方もおられるでしょう(何を隠そう、私もそうでして・・・)
    日本からみると豪州は地理的に真南となって、季節は逆ですが時差が小さいのはご存じの通りですが、電波の相性が良いことでも知られています。
    つまり、地球の磁場による影響で電波が伝わりやすいことも、後押ししました。(参考 Wikipedia)

    主にネットの急速な普及で短波放送は衰退し、今はマニアックな領域と化していますが、同局の短波放送も全廃され、日本語番組も廃止されています。
    この局は、日本のNHKに相当する公共局ABC (Australian Broadcasting Corporation)の海外放送部門で運営されていましたが、日本でいうところの「NHKワールドJapan」(NHKの海外向けラジオ国際放送)に相当しますね。
    懐かしい「ラジオ・オーストラリア」の名称は今でも残っていますが、2025年2月時点では太平洋地域向けのみで、英語の方言であるピジン英語も使われる系統(チャンネル)になっています。
    なお、豪州からの短波放送は(2025年時点)一部の民間局から行われていますね。
    また、公営局による国内向け外国語番組は、SBS(後述)が担っています。
    (参考 ABCのポータルページ)

    (参考 私のマガジン )

    豪州のラジオは「英国的」スタイルって?

    さて本題の豪州ラジオ事情ですが、あくまでも私の印象で恐縮なのですが「米国(US)的」と言うよりは「英国的」だと思います。
    国旗でも分かる通り英連邦(Commonwealth of Nations)の一角ですから、様々な仕組みや文化が英国的なのは、想像に難くないですね。
    私が意図する「英国的」の趣旨ですが、公営の局が主役となるスタイルで多くのラジオ系統(チャンネル)を展開し、その一方で公営以外(商業/寄付運営 etc )の局も、相当数に達している…ことです。
    実際にシドニーやメルボルンなどの大都市でFM帯を聞くと、周波数帯はビッシリと埋まっており「足の踏み場もない程の混雑」ですから、局数はかなりの数になります。
    この逼迫した状況が、デジタル地上波ラジオ(DAB+)の普及を早めた理由の一つなのでしょう。
    なお、「米国的」の趣旨ですが、ABCや日本のNHKに似た中心的な存在の公営局は無く「NPR」という組織が、各地の公営メンバー局を後方支援する「ゆるやかな連合体」といったスタイルです。
    (参考 NPRについての記事)

    豪州の地理的状況とラジオ事情

    まずABCの全国向けラジオは「Radio National」(総合編成)「News Radio」(ニュース)「ABC Classic」(音楽)「Triple J」(音楽とトーク)などなど、ネットのみも含めて16系統もあり、州ごとに都市向けや小地域向けも多くありますから、かなりの数ですね!(2025年2月時点)
    英連邦の国らしく、クリケットのチャンネルもあって「Wonen's Ashes」も女性クリケットの国際リーグだそうです。
    本家本元の英国やインド等では、とっても盛んですね。
    公営以外の事業者は本当に沢山ありますが、代表的な企業ですと「Southern Cross Austereo」や「Australian Radio Network」があります。

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    ラジオの系統一覧 「ラジオ・オーストラリア」も残っています

    豪州らしい公営局の「SBS」

    ところで、地理的な観点から豪州をみてみると、パッと思いつくのは面積が巨大で人口が都市部に集中していること、そして日本人も含めて移民が多いことですよね。
    これがラジオ事情にも如実に反映されていまして、前述の通り都市部の局数が極端に多いこと、そして英語以外をメインとする局が目立つのが一つの特徴なのですが、その象徴的な存在が何と公営のSBS(Special Broadcasting Service Corporation)です。
    移民や少数民族向けに多くの言語を使いTV/ラジオで放送を行う、日本ではみられないタイプの局(組織)なのです。
    財源の85%が政府交付金ですが、広告収入も認められており(日本でやったら民業圧迫?)放送時間の半分は英語以外、日本語もあって番組もネットから簡単に聴けます。(参考 SBSのポータルと日本語のページ)

    日本語番組は火・木・土の(どこの時間か不明ですが)午後10時から 「SBS Radio 1」の系統から送信されているそうです。(2025年2月時点)
    (例えばシドニーですと中波の1107kHz)

    ちなみに中波局は豪州でも残っていますが、欧州などと違い完全な廃止は暫く難しいとみています。
    前述の通り都市人口率が高いとはいえ「outback」と呼ばれる荒野にも、少なからず人は住んでいますから。
    衛星ラジオがあるにせよ、長い距離を飛ぶ中波はそう簡単に「不要」とはならない気がしますし、割と最近(2017年)まで北部地域(Nothern Territory)向けの、ABCによる国内向け短波放送が残っていました。
    日本でも良く聞こえており、私も聞いた記憶があります。

    豪州のラジオ事情について書いてみて、やっぱり「ラジオ」と「地理」は密接結びついていることを、改めて認識する機会になったと思います。

     
     
    ラジオ受信から、地理・地形・文化を読み解いています。 なぜ海岸で遠くの局が聞けるのか? なぜ山一つで聞ける局が変わるのか? 「電波で地理を見る」面白さを発信。 ラジオ関連記事執筆100本以上(三才ブックス等) /英国ラジオ受信愛好会(BDXC) /日本地図学会/地理学専攻

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