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【簡単あらすじ】あなたも名探偵(微ネタバレ)【市川憂人・米澤穂信・東川篤哉・麻耶雄嵩・法月綸太郎・白井智之/創元推理文庫】


    『読者への挑戦。
     謎を解く手掛かりはすべて揃いました。
     さて、犯人は誰か?』


    錚々たる作家陣からの
    犯人当てミステリーを是非ご堪能ください。





    ―

    『はじめに』
    日本各地で雪の便りが届くようになり、東北南部も外出には厚手のコートが必要な季節になりました。そうすると、必然的に家や自室で過ごす時間が増えることになり、読書も捗る季節とも言えます。
    このように、読書をするための絶好のシチュエーションを得られる時期ですので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいたりした本の感想を書こうと思います。この感想で、その作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。

    ーー

    本作は、以下の犯人当てミステリー作品です。

    市川憂人「赤鉛筆は要らない」

    『せっかくだ、茶でも飲んでいきたまえ』

    1970年代前半、電卓などの電子機器が一般家庭に普及し始め、
    海の向こうの大国でジェリーフィッシュが産声をあげようとしていた時代が舞台。

    高校生だった私・茉莉の家に、写真部の後輩・九条漣が訪問してきた。

    さらに夕方には、叔母夫婦も来訪する。

    風雪が強まったため九条も泊まることになったが、その夜、茉莉の父が家のはなれで殺されてしまう。

    ー

    米澤穂信「伯林(ベルリン)あげぱんの謎」

    『驚いたでしょう。ごめんね、わたし、みっともないね』

    年の終わりが見えてきたある日の放課後、僕は新聞部が配ったアンケート用紙を持ち新聞部部室へ向かう。

    部室に入ると、四人の部員が机を囲んで黙りこくっているという、なんとも異様な雰囲気にあり、その中の一人・友人の堂島健吾から
    「少し困っている。良ければ相談に乗ってくれないか」
    と助けを求められる。

    小市民の道を歩むことを誓っている僕は、しぶしぶながらも?友人の力になることを決意する。

    ー

    東川篤哉「アリバイのある容疑者たち」

    『荒草、明かりを点けて』

    接待ゴルフの帰途、地方ローカル路線・どいなか線で居眠りをしてしまった大島聡史は、急ブレーキ音で目を覚まし、無事に目的駅で降車することに成功する。

    駅から徒歩で帰宅すると、玄関の鍵が開いており、和室では明らかな異変に気づく。

    慌てて金庫の前に駆け寄り中を除いた瞬間、聡史は後頭部に強い衝撃を受け、そのまま意識を失ってしまった・・・

    ー

    麻耶雄嵩「紅葉の錦」

    『あの世からの使いみたいなものですか』

    同じゼミの大学生6人が、卒業旅行で、ある温泉街を訪れる。

    温泉や料理を楽しみにしていた一行だが、その地には、チュウルウと呼ばれる異国の神様が祭られている祠があり、宿で出会った男性二人組を加え、その祠を見学に向かった。

    見学後宿に戻ると、一行の一人・海野の枕元は、サザンカの花びらが数枚残されている、という不思議な状況になっていた。

    サザンカは、チュウルウの祠にお供えされていた花だった。

    ー

    法月綸太郎「心理的瑕疵あり」

    『ーーだとしても、ライターとしては本望だったんじゃないかな』

    世間一般に言われる「事故物件」「訳アリ物件」の取材をしているフリージャーナリストの飯田才蔵。

    知り合いであり同業者の松岡招吉の死に不審な点が多いことから、父親が警視であり、名探偵でもある法月綸太郎の力を借りようと試みる。

    ー

    白井智之「尻の青い死体」

    『気になることがあるんだ。少し二人で話せないか』

    仙台市青葉区木町通りにある、住宅地の中の小さな映画館。

    淀川春男は映画館を貸し切り「fufa&kuha」という、ある自主製作映画を観ていた。

    自身が連載するコラムの題材にしたいから、という理由で館長の仲木直樹にお願いしたのだが、淀川にはもう一つの狙いがあった。

    そして、淀川の企みに乗った仲木は、映画の製作当時の様子を話し始める。


    ーー

    私のような、ここ数年で読書量が増加したようなにわかミステリー人間でも、今作の6人の作者は知っているor他作品を読了済みという、有名・人気作家からの犯人捜しミステリーです。

    6つの短編集ではありますが、各作家さんのカラーがとても良く表現されているため、読み応えがあり、全く飽きない・似たような展開にならない所がとてもおススメです。

    また、短編集だからこそ、題名・前書き・挿絵など、全てにヒントが隠されているところがとても好きです。


    ―

    個人的には、米澤穂信さんの「伯林(ベルリン)あげぱんの謎」が刺さりました。

    学校の日常で発生するほんの少しの謎。

    ほんの少しずつの当然が重なることで、難攻不落の不可解な謎になります。

    米澤さんというと、「小市民シリーズ」がXなどでもかなり人気でしたので、こちらの作品もとても気になりました。

    読了することで、自分を作品中の名探偵キャラに投影することが出来る本作。

    是非ご一読ください。


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