
雑誌Future Music モノとルキ#52
学生時代、僕は洋雑誌を読んでいた。
アートやコンピューターの雑誌だ。
わからない単語があれば、
廊下をうろついている英語の先生をつかまえて聞けばいい。
雑誌の英語にはクセがある。
でも、コツをつかめばペーパーバックよりずっと読みやすいし、
写真や図解があるぶん、むしろ楽しい。
2010年代にDAWを始めてから、
僕はイギリスの雑誌「Future Music」に夢中になった。
惜しくも2024年9月に廃刊となってしまったけれど、
今もmusicradar.comでその魂は受け継がれている。
付録の音源も魅力だったけれど、
何より好きだったのは「The Track」という特集だ。
毎号アーティストの渾身の一曲を取り上げ、
そのサウンドと制作秘話に深く迫る。
シガーラ、ジョナス・ブルー、アラン・ウォーカー、、、。
そして、僕がもっとも食いついたのは
ザ・チェインスモーカーズの回だった。
トラックメイクを担当するドリューが、
飛行機の機内でたった数時間で仕上げたという「Roses」。
その制作テクニックが、
これでもかというくらい惜しみなく解説されていた。
僕はひとつひとつを夢中になって、
彼らと同じAbleton Liveを使って試した。
ドリューはこう言っている。
「音楽にルールはない。たくさん学んで、
実験して、自分だけのサウンドを見つけろ」と。
僕は今日も、その旅の途中にいる。

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