
ピンダー・ブロスのフラスク モノとルキ#45
バラのソフトクリームを食べながら、
上着のポケットからフラスクを取り出して一口飲む。
傍から見たら、バラバラな行動だ。でもそのフラスクには、
イングリッシュローズの飾り彫りが施されている。
中に入っているのはバーボン、フォア・ローゼズ。
そしてそこはローズガーデン。薔薇薔薇なある日。
まさしくLa Vie en Rose(バラ色の人生)状態。
僕の持っているフラスクはピンダー・ブロス社製。
1877年創業、英国シェフィールドの職人が
手仕事で仕上げるピューター製品。
ピューターは錫合金のことで、
金のように水を浄化する能力があると言われている。
この小さなボトルの中で、
イオンの小人(名前はもちろんピューター)が
熟成作業していると思うと愛おしい。
ヒップフラスクと呼ばれるそのカタチは、
もちろんお尻のポケットに入れた時に、おさまりがいい。
僕はそうしないけれど、その湾曲した程よい厚みは
手に持つのも心地よい。
まだ飲んでもいないのに、持っているだけで
幸せな気持ちになるから不思議だ。
これもピューターの仕業かな?
春はお花見にも連れていく。
やはりフラスクという酒器は
お花と合う気がするのは僕だけだろうか?
花の季節が近づくと、
フラスクを手に取りたくてソワソワしてくる。
ピューターが外に連れ出してと、耳打ちしてくる。
Merci la vie!(ありがとう人生)。
