
天然葉酸と合成葉酸、妊娠中はどう選ぶ?違いと考え方をわかりやすく解説
妊娠・妊活・健康の話題で必ず出てくる「葉酸」。
あなたはこんな風に思っていませんか?
「とりあえずサプリ飲めば良いんでしょ?」
「妊婦に葉酸は大事って聞くけど、どれくらい摂取すればいいの?」
「サプリと食事、どっちでとるのが効果的??」
この記事では、
👉️”天然葉酸”と”合成葉酸”の違い
👉️それぞれのメリット、デメリット
👉️天然葉酸と合成葉酸の選び方
などをご紹介していきます。
※本記事は、一般的な栄養学・食品成分に関する情報提供を目的としたものであり、医療行為・診断・治療を目的としたものではありません。体調や妊娠状況に不安がある場合は、必ず医師・助産師などの専門家にご相談ください。
そもそも葉酸とは?
葉酸(ビタミンB9)とは、
①DNA合成
②細胞分裂
③赤血球の形成
④胎児の神経管閉鎖障害(NTD)の予防
に必要な栄養素と言われています。
「妊婦には葉酸が大切」と言われる理由は、④の「神経管閉鎖障害」の予防に効果があるとされているためです。
天然葉酸と合成葉酸の違い
🟢天然葉酸とは何か?
野菜・豆類・海藻・穀物など自然の食べ物の中に含まれている葉酸
化学的名称:葉酸(folate/フォレート)、ポリグルタミン酸型葉酸
体内に取り込むとゆっくり代謝されて利用される
🟢天然葉酸のメリット
自然食品由来であるため、普段の食事で摂取でき、ます。また、食品に含まれる他の栄養素も同時に摂取できて一石二鳥。
「食事 → 消化 → ゆっくり吸収」という自然本来のルートでゆっくり吸収される
過剰摂取はほぼ起こらない
自然食品由来のため他栄養素も同時に摂取できる
逆の見方をすると、合成葉酸と比較した場合、合成葉酸よりは吸収率が低いです。
🟢天然葉酸が含まれる主な食品
天然葉酸は、
・ほうれん草や小松菜、ブロッコリーなどの緑色野菜
・焼きのり、わかめ等の海藻類
・枝豆や納豆といった豆類
・レバーや卵黄などの動物性食品
からも少量ながら摂取できます。これらを特別な食品として構える必要はなく、普段の食事の中で「野菜・海藻・豆」を意識して組み合わせることで、自然な形で葉酸を取り入れることができます。
🔵 合成葉酸とは何か?
サプリ・強化食品に使われる人工葉酸
化学的名称:葉酸(folic acid)、モノグルタミン酸型葉酸
プテリジン環やパラアミノ安息香酸(PABA)といった、石油由来の原料等をベースに化学合成 (*1)
吸収率が高い
👉 天然葉酸と合成葉酸の主な違いは「吸収速度」
🔵 合成葉酸のメリット
合成葉酸のメリットは
・吸収効率が良い
・サプリで容易に摂取できる
・公的に栄養補助食品(サプリ)からの摂取を推奨
といった点です。料理の手間もないのは嬉しいポイントですね。
一方で、デメリットとしては、
・吸収効率がよいため過剰摂取になる可能性がある
・未代謝の合成葉酸(UMFA)が血中に残る可能性
・過剰摂取の結果、貧血等の発見を遅らせてしまう可能性
合成葉酸の過剰摂取をすると、小児の喘息やアレルギー疾患リスクの上昇の可能性などが示唆されています。(※可能性であり明確なリスクはわかっていないとされています。)(*2)
「天然葉酸」or「合成葉酸」どっちが良いの?
それぞれの特徴、メリット、デメリットは前述のとおりです。
それらを理解して、自分の心で納得したうえで選択することが大切です。
天然葉酸は自然由来ゆえの大きな安心感があります。
合成葉酸は「前提条件を理解して使えば有効」な栄養素と考えられます。
「忙しくて料理の時間がなかなか取れない」、「自然由来の食品が好き」など自分の好みや生活スタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
まとめ:正解は一つじゃない
大事なのは「知ったうえで選ぶ」こと。
合成葉酸
→ 効果が明確・公的推奨あり・前提理解が重要天然葉酸
→ 食事中心・体に穏やか・継続が鍵
※サプリ(合成葉酸)については、ネットで調べると様々な記事、商品がありますので本記事では割愛します。一方、食事中心で考えたい方は、次の記事を参考にご覧ください。
とりあえずの選択では、「自分の選択は正しいのか」といつまでも迷いが生じやすいもの。
しかし、ここまで読んでくれたあなたは、もう迷いのない選択ができるようになっているはずです。
あなたの好みや生活スタイルなどに合わせて選んでみてくださいね。
【関連】
・妊娠を考えてる場合、葉酸はいつとればいいの?
▶記事を見る
・葉酸をサプリ以外で摂るおすすめの食事方法は?
▶記事を見る
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*1) Formation of folates by microorganisms: towards the biotechnological production of this vitamin(NCBI)
*2) Prevalence of childhood wheeze and modified DNA methylation at 7 years of age according to maternal folate levels during pregnancy in the Hokkaido Study