
葉酸はいつ必要?サプリ飲むの忘れてても過度に不安にならないで良い理由
妊娠・妊活・健康の話題で必ず出てくる「葉酸」。
「妊婦に葉酸は大事って聞くけど、いつから飲めばいいの?」
「普段の食事だけじゃ足りないかな?」
「葉酸摂るの忘れてた!今さら意識しても遅いかな。。。」
こう思ってる方は多いと思います。
葉酸は、""神経管閉鎖障害の予防に大切"と言われますが、「とりあえずサプリ飲めば良いんでしょ?」と思っている方もいると思います。
しかし、"とりあえず"、"なんとなく"ではいつまで経っても迷いが生じやすいもの。
大切なのは"基本を知る"ことです。
この記事では、
👉️葉酸の基礎知識
👉️摂取が推奨されるタイミング
👉️神経管閉鎖障害の確率
などをご紹介していきます。
※本記事は、一般的な栄養学・食品成分に関する情報提供を目的としたものであり、医療行為・診断・治療を目的としたものではありません。
体調や妊娠状況に不安がある場合は、必ず医師・助産師などの専門家にご相談ください。
1.そもそも葉酸とは?
葉酸(ビタミンB9)とは、
①DNA合成
②細胞分裂
③赤血球の形成
④胎児の神経管閉鎖障害(NTD)の予防
に必要な栄養素と言われています。
「妊娠期に葉酸が大切」と言われる理由は、まさに④の「神経管閉鎖障害」の予防に効果があるとされているためです。
では、その"予防"のためには、葉酸を"いつ摂取"することが望ましいのでしょうか。
2.なぜ、『妊娠前〜妊娠初期』に葉酸が必要?
葉酸は、細胞が分裂するときに必須の栄養素です。
特に、妊娠初期(4〜6週頃)は赤ちゃんの脳、神経、脊髄が猛烈なスピードで作られる時期。(*1)
このとき葉酸が不足すると、神経管閉鎖障害のリスクが上がることが知られています。
また、厚生労働省では「妊娠する1ヵ月以上前から妊娠3ヵ月までの間」は特に葉酸などを含むバランスとれた食事が必要としています。(*2)
👉 「妊娠1か月前〜妊娠3か月ごろ」における葉酸の摂取が特に重要とされています。
3.妊娠初期に葉酸摂取を忘れてしまった場合は?
「妊娠初期なんて、とっくに過ぎちゃってた。。。」
そんな場合でも過度に心配する必要はありません。
その理由は3つです。
① 神経管閉鎖障害の発症率は0.05~0.06%程度
そもそも神経管閉鎖障害(NTD)の発症率は、日本では0.06%程度(約10,000人に6人程度)とされており、大多数の赤ちゃんで発症していません。(*2)
もちろん軽視することはできませんが、まず、この確率を知っておくことは大切です。
この確率をどう捉えるか、冷静に受け止めることが大切です。
② 葉酸不足以外の発症要因
神経管閉鎖障害の発症は、葉酸不足以外にも「肥満」「特定の抗てんかん薬等の副作用」「糖尿病」が原因になると考えられています。
つまり、神経管閉鎖障害の発症例のすべてが、葉酸不足が原因というわけではないと考えられます。
③ 多くの人が無意識に葉酸を摂取している
また、多くの人は普段の食事(野菜・海藻・豆類など)から、無意識のうちにある程度の葉酸を摂取しています。
葉酸は「摂らなかったら必ず問題が起きる栄養素」ではなく、あくまで妊娠前~初期などは特に意識して摂取しましょうね、ということです。
葉酸は妊娠初期“だけ”に必要な栄養素ではない
また、葉酸は妊娠初期以降も、妊娠していない人にとっても重要です。
〇 妊娠中期〜後期
胎盤の成長
赤ちゃんの脳・神経・血液の形成
母体の造血(貧血予防)
〇 妊娠を希望していない人でも
細胞分裂・DNA合成を支える
赤血球の形成
動脈硬化リスクに関与するホモシステインの代謝
疲れやすさ・貧血の予防
に必要とされています。
つまり葉酸は、「妊娠初期に一時的に必要な栄養素」ではなく、すべての人にとって基礎的に必要な栄養素と言えます。
妊娠初期を逃してしまった方も、気づいた時からで良いので、意識して摂取することは効果的だと考えられます。
4.まとめ:サプリを飲んでなくても不安にならなくて大丈夫
葉酸について調べるほど、「いつから?」「取り忘れたらもう遅い?」と不安になりがちです。
たしかに、葉酸は妊娠前〜妊娠初期(4〜6週頃)が特に重要とされています。でも、「その時期しか意味がない」という話ではありません。
👉 「妊娠1か月前〜妊娠3か月ごろ」の摂取が特に重要とされている
👉 神経管閉鎖障害の発症率は、0.06%程度とされている
👉葉酸は、妊娠初期以外でもすべての人にとって重要な栄養素
「もう遅いかもしれない」と思って何もしないより、気づいた“今”から意識することのほうが、ずっと大切です。
サプリを飲んでいなかった過去があっても、それだけで不安になる必要はありません。これからどうするかは、自分で決められます。
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*1) Embryology, Weeks 6-8(National Library of Medicine)
*2) 神経管閉鎖障害の発症リスクの低減に関する報告書(厚生労働省)