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ゴーゼスタイルの醸造に挑戦! #01 | お家でビールづくり

    前回は、IPAのキット缶を使って初めての「お家でビール造り」に挑戦しました。

    副原料を組み合わせたり、できあがったものを飲み比べたりするなかで、「次はもっと自分で味わいを組み立ててみたい」という気持ちが湧いてきました。

    そこで今回は、もともと一番好きなスタイルである「ゴーゼ」に挑戦してみようと思います。

    ⚠️【重要】日本の酒税法について
    日本では酒税法により、免許を持たない個人がアルコール度数**1%以上**のお酒を製造することは禁止されています。
    ホームブリューイングを楽しむ際は、必ずアルコール度数が1%未満になるよう、原料の分量やレシピを調整してください。本ノートの内容も、この範囲内で仕込むことを前提としています。

    ゴーゼってどんなビール?

    大きくは乳酸菌発酵のサワービールに該当するスタイルです。

    ゴーゼ(Gose)は、ドイツ発祥の小麦ビールで、「爽快な酸味」と「ほのかな塩味」が特徴です。

    ドイツのゴスラー(Goslar)という街を流れるゴーゼ川(Gose River)の水質に由来していて、この地域の水には天然の塩分が含まれていたため、自然と塩味の効いた酸味のあるビールが生まれましたそうです。

    主な特徴

    • 塩(食塩)とコリアンダーのブレンド
      醸造過程で食塩とコリアンダーシードを加えます。塩味が旨味を引き立て、コリアンダーがスパイシーで柑橘のような爽やかな香りを添えます。

    • 乳酸菌による爽快な酸味
      乳酸発酵(または乳酸の添加)を伴うため、ヨーグルトや柑橘類を思わせるリフレッシュ感のある酸味を味わえます。

    • 小麦由来のマイルドな口当たり
      原材料の50%以上に小麦麦芽を使用するため、ほんのり白く濁り、口当たりが柔らかく滑らかです。

    • 低アルコール・低ホップ
      アルコール度数は4.0%〜5.0%程度と控えめで苦味もほとんどなく、スポーツドリンクのように軽快に飲めるスタイルです。

    サワービールというと、ベルギーを思い浮かべる方も多いですが、実は乳酸菌発酵のビールは世界各地に存在します。
    また、ベルギーのサワービールに塩を入れる伝統はないため、塩を入れるといった点が最大の差別化ポイントです。

    代表的な乳酸菌発酵ビール(伝統スタイル)

    • ドイツ

      • ゴーゼ (Gose)
        麦汁への乳酸発酵 + 塩とコリアンダーを加える。爽やかな酸味と塩気が特徴。

      • ベルリナー・ヴァイセ (Berliner Weisse)
        ベルリン伝統の低アルコール小麦ビール。シャープな乳酸の酸味があり、「北のシャンパン」と呼ばれる。

    • ベルギー

      • ランビック (Lambic)
        空気中の野生酵母や乳酸菌・ペディオコッカス菌による自然発酵。数年単位の樽熟成を経た複雑で強い酸味と野性的な香り。

      • フランダース・レッド (Flanders Red)
        大樽で長期熟成させる赤褐色エール。乳酸や酢酸によるフルーティーで甘酸っぱい味わい(ワインのような酸味)。

    酸味の出し方

    サワーエールの製法には、いくつか候補があります。

    • 👹 難易度 鬼:伝統的な自然発酵
      ベルギービール好きとしては憧れますが、山奥などに引きこもらないと難しい….(汚染リスクが高い)

    • 🔥 難易度 高:ケトルサワー法
      市販のヨーグルトや乳酸菌サプリを投入し、好みの酸味になったら再度沸騰させ乳酸菌を死滅させ、その後通常のビール酵母で発酵させる

    • 💪 難易度 中:サワースタイル用の酵母を使用する
      通常の酵母と同様の扱いでOK。それでいて、乳酸菌を作りながらアルコールも発酵してくれる優れ者!

    • 👶 難易度 低:完成後に後入れする
      完成後の瓶詰めのタイミングで、醸造用乳酸を直接添加する方法。発酵のてまや失敗のリスクがゼロに。

    今回は、サワースタイル用の酵母を使用することにします。理由は、酵母の扱いやすさと、テイストの工夫のしがいです。

    二次発酵前に副原料を使用し様々なテイストを試したいので、完成後に添加する方法だと味の予想がしにくいと考えました。
    また、挑戦にしては物足りなさがあるとも感じたためです。

    材料

    モルト

    • ベースモルト(ピルスナー)

    • ウィートモルト(小麦麦芽)

    • サワーモルト(酸性麦芽)

    ☝️ サワーモルトの用途
    サワーモルトは味付けではなく、水質・pH調整用です(pHを4.5〜4.8に下げる)。入れすぎると、エグ味や雑味が出て不味くなります。

    東京の水は日本の生菌よりもややアルカリ性に傾いています。特にウィートは酸度が低いため糖化時のpHが下がりにくいため、サワーモルトで調整します。

    ホップ

    • ビタリングホップ(香りではなく「苦味」付け用のホップ)
      今回はクリーンな印象の「ハラタウ」を使用

    ☝️ ホップの量は極めて少なく!
    乳酸菌はホップの苦味成分(イソα酸)に非常に弱い。ホップを多く入れると乳酸菌が働かなくなったり酸味と苦味が喧嘩しておいしく無くなってしまう。

    酵母

    • Philly Sour

    水と塩

    都内在住のため、東京の水を使用します。浄水後の軽気のない状態の水です。

    塩は非ヨウ素添加の「海塩(またはコーシャソルト・岩塩)」を使用するのが基本。食卓塩などは避けます。

    以下の塩が候補です。

    • 海塩(シージョルト / 非ヨウ素)
      ミネラル分が含まれており、酸味やコリアンダーの香りと調和してまろやかな塩味・奥行きをプラスできる

    • コーシャソルト(Kosher Salt)
      純粋な塩化ナトリウムに近く、余計なミネラル臭がないため、味のバランスをコントロールしやすい定番らしい

    • 地域のこだわり塩(国産の海水塩や天然塩)
      日本のブルワリー(例:反射炉ビヤの「井田塩」やRepubrewの「戸田塩」など)でも、地域のミネラル豊かな天日塩や海塩が好んで使われている。

    ☝️ 塩の入れ過ぎに注意
    塩は酸味をマイルドに引き立て、ビールの味わいにコク(ボディ感)とキレを出すためのもの。しょっぱくならない程度に留めます。

    コリアンダーシードとオレンジピール

    ホップをあまり使用できないので、柑橘の爽やかさを他の素材で添加します。

    コリアンダーシードにはレモンやライムのような柑橘の香り成分(リナロール)が含まれています。

    伝統的なゴーぜスタイルのビールは塩とコリアンダーシードだけで作るそうですが、オレンジピールをここに追加することでシトラスの華やかさが膨らみよりジューシーなゴーゼに仕上がるはずです。

    ☝️ コリアンダーシードは軽く割る
    コリアンダーシードは、そのまま使用すると後期成分が出にくいので、軽くパキッとひび割れるくらいに潰して使用します(粉々にはしないこと!)

    その他副原料

    ハーブやスパイス、フルーツなどを検討しています。
    二次発行のタイミングで投入します。

    醸造の流れ

    1. 【準備】水と道具の殺菌

    • 仕込み水の用意

      • 浄水器の水を利用する

      • 塩素(カルキ)を抜くため、一度しっかり沸騰させてから冷ましておく

    • 道具の殺菌

      • 発酵バケツ、比重計、混ぜるスプーン、温度計の針などを、アルコールスプレー(パストリーゼ等)でしっかり殺菌する

    2. 【糖化】マッシング

    1. お湯を沸かす

      • 鍋に仕込み水の半分を入れ、火にかけて約68℃〜70℃まで温める。

    2. モルト(麦芽)の準備・投入

      • 不織布の濾過ネット3〜4枚に、3種類のモルトを均等に小分けにして入れる。

      • お湯の温度が下がって65℃〜67℃になったら、モルトが入った袋をすべて鍋に投入する。

    3. 1時間の温度キープ(糖化)

      • 鍋にフタをして1時間放置する。

      • 温度計でこまめに測り、常に65℃〜67℃をキープする(下がりそうなら超弱火で温め、上がりそうなら火を消す)。

      • ※この工程で、サワーモルトが東京都の水のpHを理想的に下げてくれます。

    3. 【濾過・洗浄】スパージング

    1. 別の鍋でお湯を沸かす

      • マッシングの間に、残りの仕込み水を別鍋で75℃に温めておく。

    2. 麦汁の回収と洗浄

      • 1時間経ったら、モルトの袋を鍋からゆっくり引き上げる(渋みが出るのでギューギュー絞らない)。

      • 引き上げた袋の上から、用意した75℃のお湯を優しく回しかけて、麦芽に残った糖分を鍋に洗い落とす。

    4. 【煮沸】煮込みとスパイス投入

    1. 煮沸開始(残り60分)

      • 鍋を強火にかけ、ボコボコと完全に沸騰させる。

      • 沸騰したらホップを投入。ここから60分間のカウントダウン開始。

    2. スパイスの準備

      • 煮込みの間に、コリアンダーシードをスプーンの裏などでパキッと軽く潰す

      • 潰した腰アンダーシード、塩、オレンジピールを一緒にお茶パックに入れておく。

    3. 残り10分〜5分のタイミング

      • 用意したお茶パック(塩、コリアンダー、オレンジピール)を鍋に投入する。

    4. 煮沸終了(60分経過)

      • 火を止める。

    5. 【冷却・測定】発酵への準備

    1. 急冷する

      • 鍋ごと氷水につけるなどして、麦汁の温度を22℃〜24℃まで一気に冷ます。

    2. バケツへ移す

      • 完全に冷めた麦汁を、殺菌済みの一次発酵用バケツにドボドボと空気を含ませるように注ぎ入れる

    3. 初期比重の測定(クーパーズ比重計)

      • バケツから少量の麦汁をシリンダーに抜き、比重計を浮かべて「初期比重」を記録する(測った麦汁は戻さず味見する)。

    6. 【一次発酵】Philly Sour酵母の投入

    1. 酵母の投入(ピッチング)

      • バケツの麦汁(22℃〜24℃)に、Philly Sour酵母(1袋)を振り入れる。

    2. 発酵管理(10日前後)

      • バケツのフタとエアーロックをしっかり閉める。

      • バケツの温度計シールを見ながら、室温を調整して22℃〜25℃を維持する。

      • 最初の数日で酸味が作られ、その後にアルコール発酵が進むため、10日〜14日ほど じっくり触らずに待つ。

    7. 【二次発酵】副原料を投入

    1. 最終比重の測定

      • 2週間後、比重計で発酵が完全に終わったか(Coopersのボトルゾーンに入ったか)確認する。

    2. 副原料の投入

      • 炭酸用のペットボトルに副原料をセットしておく

      • ペットボトルにビールを注ぐ

      • 3〜4日ほどじっくり触らずに待つ

    3. 完成!

      • ペットボトルがカチカチになったら完成

      • テイスティングを行う

    実際に作ってみた記録

    公開次第リンクを追加していきます!お楽しみに〜

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    アート方面での制作活動 と デザイナーとしての生活活動。そしてクラフトビール造りへ! 一気通貫した"物に閉じないモノづくり"を軸にお仕事させていただいています。 #ブルワー#ジャパンビアソムリエ#アートディレクター#デザイナー#グラフィック#Web #UI・UX #絵画....

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