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『早く動きたいなら、まず机から動くな。』|会社を1%マシにする教訓 #017

    『早く動きたいなら、まず机から動くな。』


    ■ 意味

    誰よりも早く目的地に辿り着きたいときほど、勢いだけで立ち上がらず、机の上で段取りと道順を冷静に設計してから動けという教え。

    ■ こんなとき

    トラブルの連絡が入った瞬間や、急ぎの案件を頼まれたとき。
    「とにかく早く対応しなければ」と焦り、関係各所にすぐ電話をかけたり、あちこちの部署へ走り回ったりする。しかし、途中で「持参する資料が違っていた」「話を通すべき相手が別だった」と発覚し、同じ道を何度も行き来して、結局一番時間がかかってしまうシーン。

    ■ なぜ?

    人は急ぎの用事に直面すると、「じっとしている時間」に強い罪悪感を覚えてしまう。身体を動かして汗をかいている間だけは、「前進している感覚」を味わえるからだ。

    けれどそれは、山道に入った登山者が、「山頂への地図」を一度も広げずに全力疾走している状態に似ている。

    どちらの方角に向かうべきか、途中にどんな崖や分かれ道があるのかを確かめずに駆け出せば、どんなに足が速い人でも必ず途中で行き止まりにぶつかる。息を切らして元の分かれ道まで引き返し、迷い、またやり直す。その手戻りの往復運動こそが、最も時間を奪い、体力を削っていくのだ。

    本当に速く辿り着く人は、焦る足元をぐっと机に縛り付ける。

    立ち上がりたい衝動を抑え、まずは机の上で地図を広げ、コンパスを合わせる。「一番安全で短いルートはどこか」「どんな障害物が待ち構えているか」。最初にその道順を静かに描き終えた人だけが、一度も立ち止まることなく、最短の足取りで目的地へと到達できるのだ。

    ■ どうする?

    「急ぎの仕事」が目の前に降ってきたときほど、あえて椅子に深く腰掛け直してみる。席を立って走り出したい気持ちを抑え、手元の紙に「全体の順序」と「ゴールへの最短ルート」を3分だけ描いてみる。

    速さとは、走るスピードのことではない。
    机の前で描いた一本の確かな道筋こそが、結果としてあなたを誰よりも早くゴールへと運んでくれる。


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    サラリーマン歴20年超|MENSA会員 それでも明日は会社に行く。 『会社を1%マシにする教訓』 『サラリーマンRPG思考術』連載中。 出版•執筆などのご依頼はDMへ。

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