
⚪️企画作品|裏ギルドがあなたの記憶を異世界に売ったそうです +裏エッセイ
第1話 カスミとキリコ
わたしは東京都の陸上競技大会で1000mの決勝レースを走っていた。第1レーンでゴールテープを切るその瞬間まで、わたしはカスミだった。
***
「キリコ、こっちだ!」
わたしは聖女通りから中央広場に飛び込んで雑踏に紛れ、大きく迂回しながら旧街道(通称故買屋通り)に入った。
広場から数えて十三番目の路地に入る。追手は来ない。上手く巻けた。
と思った次の瞬間、後ろから羽交締めされた。
「うッ」
「遂に捕まえたぞ、女盗賊キリコ」
「だ、だ、れだ」
第二第三触手が背後から伸びてきて私の胸をグリグリとまさぐる。第四第五触手は左右の太腿をガッチリと固定し、わたしは足を高々と持ち上げられたまま、股を開かされ、体ごと宙に浮いた。
息が、出来ない。
***
わたしは脅迫されていた。レースを棄権しろ。さもなくば家族の命はないと。
家族? わたしに家族なんていない。
母はもう六年も意識が戻らない。弟は海外の全寮制初頭学校にいる。父親は、父親を殺してくれるならわたしは何だってする。
***
第六触手がわたしの外陰部を舐めた。
んっ。
不意にグシャリという音がして、わたしは地面に放り出された。
「痛たたたた」
「大丈夫か、キリコ」
「助けるのが遅い!」
「むしろもう少し泳がせておこうかと」
「何考えてんのよ、変態!」
「この街はもうダメだ、顔がすっかり割れちまった」
「そうね、結局ここにもなかったし」
「お前の言う、時空の穴か?」
「ええ」
「王都の西に迷いの森というのがある。そこに得体の知れない穴があるらしいんだ」
「行ってみる」
「お伴するよ。旅は道連れだ。軍資金もたっぷり頂戴したしな」
***
わたしは何があってもレースを下りない。
***
迷いの森、そこに時空の穴はあるのだろうか。そこに飛び込めば、わたしは本当に行方不明になった弟のもとへと行けるのだろうか。分からない。けど他に手はない。
「行きましょう、迷いの森へ」
(最終話はこちら)
#第1話だけ書いてみた
#ファンタジー小説書いてみた
#なんのはなしですか
🔵791文字
誤字を指摘しなくなった話
指摘というとあれですけど、おこがましいですけれど、どなたかの記事に誤字を見つけるたびに、これは直した方が良いに違いないと勝手な気を回しまして、何故ならたった一文字直すだけでこの文章の引っ掛かりが綺麗に整地され、本来あるべき完全性を回復するのであってみれば、教えて差し上げない理由がない。その一心でございました。本当それ。それだけです。それだけのためにコメント欄をひとつ占拠しまして、おずおずと声をお掛けするのです。
とはいえ、誤字の指摘だけというのはいかにも感じが悪い。なんなら主様の「ほっとけよ」「はいはい分かりましたよ」「うるせーな大きなお世話だよ」を惹起しかねません。
なので記事への感想などを、苦手ながらもこのスカスカの脳内からどうにかこうにか捻り出したりしつつ、およそ単刀直入とは真逆の身振りでもって、ついでの体でお伝えするのです。
そんな自分をかつては誤植管理局の職員だなどと表現することもありました。もう仕事としてやってます的な。ライフワークで素敵な。じゃない、ライフワークです的な。
今までは、そうでした。
今はもう、違います。
自分自身の誤字すらもう管理できない状況に陥りまして、人様のことをどうこう言ってられなくなりました。てめーの誤字が無くならない。そんな状態なのであります。
原因のひとつにiOSのファンキーな「かな漢字変換」が挙げられます。いつの頃からか、つまりどのバージョンからかは不明ですが、変換候補に、おかしなものやズレたものが紛れ込んで来るようになり、それらを思わず押してしまうのです。
どうしてか。目がボヤけて見えないからです。
そのあたりの事情は過去記事のエッセイにさわりだけ書かせていただきましたので、是非ともご参照ください。
という訳で、間違って選択された間違った文字を、そうと気付かず垂れ流しております。
目さえ良くなれば、視力が回復したならば、きっと誤字も減るでしょう。しかし、そう簡単にはいかないようです。
何故なら──
エッセイも
#第1話だけ書いてみた