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「AKO~明るく可愛く面白く~」でなかじまはじめのファンになりました【ラフ×ラフ楽曲紹介[22曲目]】

    ラフ×ラフ(以下本文中は「ラフラフ」表記で統一)の1stアルバム「わたしファンファーレ」に収録されている23曲(できれば9 revengeを含めた24曲)を、次の新曲が出るまで、できれば3月9日の3rdアニバーサリーライブまでに全曲紹介を目指す【ラフ×ラフ楽曲紹介】。

    22曲目となる今回は、「AKO~明るく可愛く面白く~」を取り上げる。過去の楽曲紹介記事はこちらのマガジンから読むことができます。


    「AKO~明るく可愛く面白く~」楽曲紹介

    AKO~明るく可愛く面白く~ | ラフ×ラフ
    作詞:なかじまはじめ
    作曲、編曲:鈴木盛広

    初披露は2025年7月21日のファンクラブイベント(スパイラルホール)。「夏の覚悟を今決めろ!」「カラフルタイム」と同時3曲リリースになったEP(Extended Play、ミニアルバムの意味)収録曲の中で、デジタルリリースまで公開されていなかった唯一の曲である。

    曲のタイトルは2025年3月9日に行われた2ndアニバーサリーライブのタイトル「AKO〜あかるくカワイく面白く!」から来ている。なかじまはじめの詞に込められた思いはリリース時のXのポストで読むことができる(これを読んだだけで泣いてしまいそうになる涙腺ジジイです)。

    https://x.com/kotetu0129/status/19472す97150813241792

    ※何故かnoteがはじめさんのポストを読み込んでくれないので、はじめさんのコメント画像を直接貼らせていただきます。

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    パフォーマンスにおいてはファンのコールも相まって盛り上がりを最高潮に高めながら、「AKO」名物の全力変顔でラフラフらしい「おもしろく」を入れてくることを忘れない、色んな面で非常にライブ映えする曲になっている。


    転調で見せる2つの顔と「なかじまはじめ節」の頂点

    「AKO~明るく可愛く面白く~(以下「AKO」)」はメロとサビでスケール(音階)が異なる。

    イントロから1Bまで(oh Yeah!!!!~唯一無二のドラマになるさ)までがF♯、1サビから2A直前まで(行くよ!しっちゃかめっちゃかはしゃいで笑いあって~oh Yeah!!!!)がD♯になっており、そのためイントロの「oh Yeah!!!!」だけが他より1音が低い。
    曲調はメロの方がA♯m、Fm7,、D#mなどマイナーコードを多用して、音域は低く静かな雰囲気で流れている一方、サビではA♯、G♯、D♯などメジャーコード主体で、音域が上がり一気に盛り上がっている。

    「AKO」の作・編曲はグローブ・エンターブレインズ所属の鈴木 盛広。これまでの作曲陣と比べるとやや年齢層が高く(1973年生まれ)、アイドル楽曲よりアニメソングや特撮ヒーロー物の挿入歌などを多く手がけられている。

    作詞は前述の通りラフラフYouTubeスタッフで放送作家のなかじまはじめ。これまでの記事でも触れてきたその詞は、「なかじまはじめ節」と呼びたくなるほどメンバーに向けた優しい眼差しに溢れており、「AKO」はその頂点と呼んでいいと感じている。

    1Aは、2年目までのラフラフのメンバーを投影した歌詞が並ぶ。

    なんのために泣いてるのか 誰の期待背負ってるのか
    自分の声 置き去りにしてる
    そんな姿もう見飽きた 落ち込んでる暇はないよ
    目の前には広がるおもちゃ箱

    ラフ×ラフ「AKO~明るく可愛く面白く~」より抜粋

    歌い出しのゆいゆい(高梨結)の「なんのために泣いてるのか」が、ここまで「oh Yeah!!!」で盛り上がっていた雰囲気を一気に落ち着かせるような清涼感があって、派手ではないが好きなパートの1つだ。

    2Aでは、はじめさんが書いている通り、佐久間Pに見出されたという「特別である 限りある今」を感じる言葉が並ぶ。

    謎に満ちた期待溢れ みんなの手拍子が聞こえる
    「ダメなんだ」その気持ちは捨てた
    偶然かかった虹の橋 ど真ん中を渡っていけ
    限りある今を生きるんだ

    ラフ×ラフ「AKO~明るく可愛く面白く~」より抜粋

    1、2番とも、Aメロの歌詞には、佐久間Pプロデュースグループという周囲からの期待に対するプレッシャーや焦り、自分のなりたいアイドル像とのギャップなど、様々な葛藤が含まれており、明るい印象の「AKO」の中において、主キーのF♯からいきなりFm7→A♯m7と暗転して、静かで暗い展開になる。

    1Bは「遅くない誰だって 根を張った分葉は広がるさ」と、ここまで藻掻いた2年間を振り返ってようやくついてきた自力を「遅くない」と肯定してくれている。

    2Bは「AKO」の見せ場の1つである「変顔」パートだが、めーな(日比野芽奈)が歌う「KAWAIIだけじゃだめなんですか?」は、明らかにCUTIE STREETの「かわいいだけじゃだめですか?」を意識したオマージュであり、はじめさんも「あらゆる枠に向けた、芯のある”挑戦”」と書いている。「KAWAII.LABでは曲中に全力変顔は入れられまい、これができるのはラフラフだけだ」という、宣戦布告に近い野心的な挑戦になっていると感じる。


    【2026/02/24追記】
    この記事の更新後、ラフ×ラフ全力応援ClipsさんがCUTIE STREET「ぷりきゅきゅ」のMVできゅーすとが変顔していることを教えてくれた。

    CUITE STREET「ぷりきゅきゅ」MV。
    変顔直前からはじまるようにしています。

    「きゅーすとからのAKOへのアンサー!?」という妄想も膨らむ展開に、ちょっとワクワクしてしまった(ラフ×ラフ全力応援Clipsさん、ありがとうございます!)。


    かなり細かいが、1Bの「熱い鼓動を響かせ合えば 嫌なこと全部消えていく」はF♯→G♯→A♯m→Fmと、1Aのように一度マイナーコードに落ちていく流れになっているのに対して、2Bの「KAWAIIだけじゃだめなんですか? 今から全力変顔」はF♯→G♯→C♯→G♯と、明るい音色になっている。

    サビに入る「行くよ!」の直前、転調の合図になるA♯の連打で一気に視界が開ける。ここからはまさに曲名の通り、明るく可愛くおもしろい世界が広がっていく。
    サビの前半は語感とリズムと勢いを詰め込んでいるが、2サビの「ちょっぴりずっこけたって笑い飛ばせ」で何故かすでにちょっと泣きそうになってしまう。ラフラフが辿ってきた2年間は「ちょっぴり」くらいの苦難ではなかっただろう。でもこれからの飛躍と比べれば、後で笑って話せるくらいの些細なことになる。そんな想いを感じる。

    どんなに些細な挑戦だとしても
    変わろうとしているのは美しい

    キミの人生生きるために
    もっとワガママはみ出したっていい

    ラフ×ラフ「AKO~明るく可愛く面白く~」より抜粋

    はじめさんは「今後は自分たちの経験をもとに、”誰かを応援する側”へと回って欲しい」「自分たちが成長の途中を歩んできたからこそ生まれる、優しい眼差しと説得力があると思います。」と書いているが、はじめさんからメンバーへの優しい眼差しのほうをより強く感じてしまい、はじめさんに惚れてしまいそうになる。

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    みくちゃん(藤崎未来)のコミケコスプレ企画の時のはじめさん。
    アイドル楽曲紹介記事で最初に貼る画像がおじさんってどないやねん。

    私はラフラフの曲の中で、歌詞で言えば「AKO」が一番好きだ。「超キュン」の記事で書いた「メンバーを投影したストーリー」や「メンバーに向けた優しさのメッセージ」が一番色濃く感じられる。明るく盛り上がる曲のはずなのに、何故か泣きそうになってしまうのは、あまりにも優しさを感じすぎてしまうからだろう。メンバーを想ったメッセージという意味では、もちろんふーちゃん(佐々木楓菜)の「一期八会」も大好きなのだが、この詞を結成前のドキュメンタリーからずっとラフラフを見守っている身近なスタッフが書いてくれていると思うと、こんなに深い愛情を受けているラフラフは本当に幸せだなと思って目頭が熱くなってきてしまう(涙腺ジジイ再び)。

    そしてはじめさんが「聴いてくれるすべての人に向けた、ささやかだけど力強い、ラフラフからの約束のような魔法の言葉」と書いてくれている、

    私は必ず味方だよ

    ラフ×ラフ「AKO~明るく可愛く面白く~」より抜粋

    で締められている。曲中に3回でてくるこのパートを歌うのはありさ(齋藤有紗)である。


    齋藤有紗の献身とアイドル像

    【リーダーとしてのありさ】

    ラフラフの最終合格者の中でリーダーに指名されたのはありさだった。佐久間Pはありさをリーダーにした理由を「自分が知ってる中で一番変わったから。一番変わって努力した人の背中を見てほしいなと思った」と語っている。

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    「ラフラフハウス」より、みくちゃんのありさ評。
    この後カメラに向かって「出して」と言うあたりがさすみく。

    「背中を見てほしい」という言葉の通り、ありさは言葉ではなく行動でグループを支えるリーダーである。メンバーからは「思ってることを言葉にしてくれない」という声も出ているが、みんなの先頭に立って言葉を交えてメンバーを鼓舞していくタイプのリーダーではない。いつもどこかチョケていないとすぐ顔が赤くなるような恥ずかしがり屋で、真面目な話ができる相手はもなみん(吉村萌南)くらいだ。

    一方で、ありさはメンバーを不安な雰囲気にさせない立ち回りを常にしているように感じている。お笑いやバラエティで前に出るのが得意じゃないメンバーもいる中で率先して前に出る。喋りだしにくくなりそうな空気を和ませるようにとぼけたことを言ったり、突っ込ませる隙を作る。狙ってやっているのか天然なのか判別がつかないところもあるが、ありさなりに状況を俯瞰して自分の立ち回りを考えているように見える。
    時々思いつめすぎてしまったり、天然すぎる言動や行動に「大丈夫?」となるところもあるけど、ラフラフというグループのカラーである「AKO」の一番の核であると同時に、グループを陰日向に支える正真正銘のリーダーだと思う。

    YouTube企画「Barもなみん」では酔っぱらいの常連の姿の印象の方が強いが、例えば初回の自分のキャラに悩んでいるというはるるん(永松波留)の相談の時には、「好きな物とか趣味とか結構多い方だと思うので、周りの人だけじゃなくてもうちょっと外に発信したら伝わる人が増えるのかなって思う」と言っている。ファンには、はるるんがアイドルや恐竜、ホラー映画、特撮など色んな好きなものや趣味があることは知られているが、それを今から知ってもらう外の人にも届くようにすることで、思わぬところでそれがフックになる人がいるのではないかということだと思う。はるるんがそこまでSNSが得意そうでなかったところも含めて、酔っている割にかなり的を射た指摘をしていると思う。この動画から派生した企画としてはるるんのボイトレ企画が上げられるが、最近では特撮繋がりではるるんはギャバンインフィニティのグッズモデルになっており、「好きな物とか趣味」から仕事につながる一つの形になった。

    また、ゆいゆい(高梨結)が自己資金10万円で株取引を始めたことについても「10万円かけることに関してはめちゃくちゃいいと思っていて、ちょっと興味があるとかじゃなくて本気でやろうという気持ちが表れるから、YouTubeとかの企画とかでもできたらいいですよね」と、割と真剣に答えている。結果、ゆいゆいの株企画はラフラフYouTubeの枠を超えて、松井証券を筆頭に株に関する番組に出ることに繋がっている。

    どちらも最終的に実現させたのは本人のがんばりによるものだが、酩酊しながらここまでスラスラ相手のことを喋れるのは、日ごろからメンバーのことをよく見て考えているからだろう。酒が入らないと本音が出てこないというのも考え物かもしれないが、身近なところにいるメンバーはありさのグループを想った視線や行動をより強く感じているのではないだろうか。そういう面をYouTube企画「ラフラフハウス」(通称ラフハ)の中でふーちゃんが「ホワホワしているように見えて全てに気付いてるし、全てを心配できる優しさがある」と評しているのかもしれない。

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    「ラフラフハウス」よりふーちゃんのありさ評

    決して我を通さず、グループのためを思って道化を演じることも厭わない献身的な姿勢の根底には、ラフラフに至るまでのありさの経験が影響していると考える。

    【青春高校時代のありさ】

    2019年5月31日放送の青春高校ダイジェスト。
    ありさの合格シーンがある。

    青春高校からはじまるありさのアイドル人生は、決して順調なものではなかった。

    ありさは、青春高校3年C組の2019年5月最終週の合格者で、青春高校最後の合格者2人の内の1人である。後にラフハ内でも語っているように、青春高校に応募したのは女子アイドル部として活動するめーなに憧れたことがきっかけだった。

    まだ残っているテレビ東京の青春高校3年C組のサイトに残るありさのプロフィールを見ると、出席番号は45番(めーなは4番)。オーディション時からのキャッチフレーズは「ちょっとおバカな元気少女」だった。「好きな科目」が英語なのはツッコミどころかもしれない。

    入学当初は夕方時間帯の帯番組で月~金まで放送されていたのだが、約半年後の2019年10月からは月曜深夜枠に移動になった。夕方の帯だった時も全生徒が毎日の放送に出れていたわけではなく(めーなは初登場から約1年3ヶ月全放送に出演する唯一の皆勤賞だった)、ありさはまだ番組に定着しきる前に週1放送になってしまった。

    入学後はすぐに女子アイドル部に所属。加入後すぐに行われたテレ東音楽祭への出演選抜では選抜落ちを経験するなど、決して順調な活躍をした生徒とはいえなかった。12月のメジャーデビュー曲「君のことをまだ何にも知らない」では女子アイドル部13人全員での歌唱となった。

    女子アイドル部の歴史を振り返ることができるドキュメンタリーをYouTubeで見ることができるが、後のラフラフの結成のきっかけとなった5人について、番組全体の顔の1人である学級委員長で女子アイドル部「BlueSpring」最初のセンターであるめーなはもちろん、大曲李佳(現Crisp Melo)や西村瑠香(元my fav)もセンター経験がある。また、前川歌音も元々ダンスボーカル部でソロ経験がある。

    3期生で加入時期が遅かったこともあるが、同じ3期生の頓知気さきな(実姉で「ZOCX」メンバーの戦慄かなのとユニット「femme fatale」として活動。後に清竜人25のメンバー)がメジャーリリース曲2曲(「君のことをまだ何も知らない」「好きです」)のセンターを勤めていることを考えると、どうしてもありさの影は薄かったと言わざるを得ない。
    ちなみにめーな、まーがりん(大曲)、るちゃ(西村)は「BlueSpring」、前川、頓知気、ありさは「ハイスクールベイビー」と、グループ内ユニットが分かれていたというのも、ラフハの中でめーなが語っている。

    バラエティ面では、「Siriと友達になろう」「齋藤有紗の催眠術かかるまでご飯食べません」など、今と変わらぬシュールな面を見せている。はじめさんや放送作家・上田も出ている大喜利企画(上記YouTube)では、今よりはスピード感はないが(あざといキャラの黒木にペースを乱されていた感もある)、最後の最後に「メガネザルザコ」というパワーワードを出して予選を突破。ちなみにこの時のお題の1つである「グーチョキパーで何かあざといモノを作ってください」は、後のラフラフのアイドル天下一大喜利武闘会でも近いお題が出ており、はじめさんなど青春高校関係(というか佐久間P関係)から続くスタッフとの関係性の長さが伺える。

    【結成までのストーリーの中のありさ】

    コロナ禍による青春高校3年C組放送終了・アイドル部解散に伴い、前述の中から頓知気を除く5名が再デビューに向けてレッスンをしていたところからラフラフ結成のストーリーははじまる。詳しくは上に貼っている再生リストの動画を見ていただきたいが(これを読んでいる人は既に見た人ばかりだとは思うが)、方向性の纏まらない5人の中で、ありさは終始一貫して「アイドルになりたい」という思いが強かった。
    「5人で再デビュー」というストーリーは佐久間Pの大規模オーディションの決断により、繋がったようにも崩れたようにも見えた。オーディションとなると完全な個人戦である。誰かと協力したり、道を譲ったりしていては生き残れない。

    ありさが選んだ道は、「バラエティ全振り」の大勝負だった。今でこそお笑いと言えばありさだが、ネタを作ったのはこのオーディションがはじめてと話している。「お笑い好き」が必ず「お笑いが得意」でネタも作れるわけではない。それでもプロデューサーが佐久間Pだからこそ、自分が好きなお笑いでこのオーディションを生き抜くチャンスがあるかもしれない。3次審査、最終審査の自己アピールではフリップネタを用意してきて、最終審査のバラエティーパートでは大喜利を絶賛されるなど、他の候補者とは明らかに狙いの異なる攻め筋で合格を勝ち取った。

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    オーディションの自己アピールでフリップ歌ネタを披露するありさ。
    「四足歩行」が一番お気に入りです。

    バラエティ面ばかりが注目されがちで、本人も「歌もダンスも自信が無くて」と言っていたものの、ダンス・歌唱審査のパフォーマンスの肝が据わった歌唱とキラキラのアイドルスマイル全開のダンスは、アイドル経験者としての面目躍如の素晴らしいものだったことをありさの名誉のために付け加えておく。

    「何満開」をオールナイトニッポンZEROで初披露した時に、スタジオで佐久間Pがはるるんを3次審査で残した話の流れで、「齋藤は3次審査で落とそうと思ってた」と笑いながら話していたのを覚えている。ありさだからイジッてオチにしても大丈夫という信頼感があった上でのネタ的な話し方ではあったが、あるいは本音も少しあったかもしれない。それくらいありさがオーディションで持ってきたものはアイドルオーディションとしてはかなりの変化球だったし、青春高校時代のありさを知っているからこそ半信半疑の部分があったのかもしれない。

    だが、最終審査を通じて佐久間Pから「僕とかスタッフの思う齋藤さんを何倍も超えてきた」「昔やってたバラエティ(=青春高校)で齋藤さんを生かせなかった自分たちがダメだったんだなと思うくらい面白かったし、魅力もあったし、その気持ちが伝わってきた」というコメントが出るくらい、「自分の人生を変えたい、誰かの人生を変えたい」という気持ちを、言葉ではなく行動で示しきったのがありさだった。

    選抜落ちによる挫折や、突然のグループ解散で行き場をなくした経験から、ラフラフというグループを大事にしたい、続けたい、大きくしたいという思いが、「まず何よりグループのため」と思わせる献身的な姿勢や優しさの根底にあるのではないだろうか。

    【「アイドル・齋藤有紗」としてもっと輝いてほしい】

    ありさがラフラフの曲中で歌うパートは、そんなありさのリーダー像を反映したものが多いと感じる。

    「AKO」の「私は必ず味方だよ」には、聞き手に対してと同時に、メンバーに対してのどんなことがあってもこのグループを守りたいという思いや優しさが、「カラフルタイム」の「君を笑わせたい」にはラフラフというグループのコンセプトである「笑顔と笑いを届ける」を自分が背負う覚悟が感じられる。

    しかし一方で、メンバーのため、グループのための「リーダー」という立ち回りや、お笑いに強い「バラエティの支柱」というキャラクターは、1人のアイドルとしてのありさを魅せることを難しくしてしまっているのではないかとも思っていた。
    お笑いをやりたい気持ちも本物であることは、賞レースにチャレンジしたり、単独ライブのコントの脚本を作ったり、第3回アイドル天下一大喜利武闘会で小道具をたくさん作ってきたことや、「お気に召せて」の活動などを見てもわかる。だが、結成ドキュメンタリーの中であれだけ強く「アイドルになりたい」と思っていたありさの気持ちは満たされているのだろうかと勝手に心配してしまっていた。

    もちろんステージ上ではいつものお笑いキャラからは想像できないくらい100%アイドルの姿を見せてくれていることはわかっている。ありさは一度舞台に立つとスイッチが入る、憑依型の女優を思わせるタイプだと感じているし、アイドルスイッチだけではなく、様々なスイッチを持っている。泥酔したり笑いに走っている時のような、スイッチを入れていない姿をここまで見せてくれるアイドルもなかなかいないと思うが、コント的な演技やネタ中も笑ったり恥ずかしがったりすること無く、スイッチを入れていることが感じられる時が多い。YouTubeでルシファー吉岡にお笑いを学んだ回でも「途中で照れて笑ったりせず、ちゃんとやりきっていた」ことを評価されている。

    でもそれだけで良いのだろうか。1人のアイドルとして輝くありさを見たいという思いも強くなっていた。

    その想いが私の中で昇華されたのが「消えたくなるほど君が好きだ」だった。「消え好き」の記事でも散々ありさの歌割り、特に「お願い 気付かないで」が素晴らしいことを書いた。そうか、ありさには切ない曲が似合うんだ。アイドルとして、1人の女の子として、最高に輝いている姿を見せてくれる「消え好き」を歌うありさを見ると、こちらまで切なく愛おしく感じてくる。

    バックグランドを知れば知るほど、「この子には絶対に幸せになってもらいたい」と思える「アイドル・齋藤有紗」と、フワフワポヨポヨしてとぼけたことを言っている「ありさっさ」。その2面性がありんこ(ありさのファンネーム)たちを熱狂させるのだろう。

    「AKO」の記事なのに「消え好き」で締めるのもどうかと思うが、Dメロ以降の譜面を全部起こした結果、現在の記事の「消え好きのコードがおしゃれすぎる」の不完全さに気付いてしまったので、需要があるかは定かではないが「超マニアック版・消え好きコード解説」もいずれやってみたい。

    【2026/5/4追記】
    「新説・消えたくなるほど君が好きだ楽曲解説」として詳細分析したコード解説記事を作成しましたので、よろしければそちらも是非お読みください。



    【次回予告】

    次回の楽曲紹介はアルバム収録曲のラスト、23曲目の「何満開」を予定しています。
    既にこちらで何満開を起点とした記事を書いていること、どういう風に紹介したとしてもこの曲については野暮になると考えた上で、これまでの楽曲紹介とは少し違う形でお届けできればと考えています。ピックアップメンバーはめーなを予定しています。
    よろしければ次回もお付き合いください。


    「AKO~明るく可愛く面白く~」も収録された1stアルバム「わたしファンファーレ」。
    これからラフラフを知りたい人には過去楽曲も含め全23曲(2枚組)収録のTYPE-Bがおすすめです。



     
     
    約13年現場から離れていた、古(いにしえ)のドルヲタ。地方在住で在宅応援中心だが、2025 ラフ×ラフ 全国ライブハウスツアーで久々に現場参戦して再覚醒。いちオタクの私見なので、お手柔らかに。 Amazonアソシエイトに参加しています。

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