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公務員のぼくが「どうにでもなれ」と無敵・楽観的になった話。離人感と現実感消失症。

    これから賢しらなことを書く。

    今ぼくが任されている業務は文書の整理(笑)。
    新人が最初にやるような作業だ。

    のんびりした仕事だ。
    誰でもできる簡単な仕事だ。

    難しい仕事はまったくやってないし、上司からはそういう仕事は任されない。

    電話対応も窓口対応もほぼやっていない。

    ぼくよりはるかに若い職員がぼくの何倍も働いている。

    ぼくは社内ニート、窓際社員、干された公務員。

    別にイジメではない。

    むしろ気遣いだ。

    そしてこの状況はぼくにとっては望ましいのと同時に「ゲームクリアしたから他のゲームをやりたいな。」という気持ちにさせる。

    ぼくは無敵で最強になってしまった。

    役所側は、ぼくにたくさんの難しい仕事を任せるより「給与は払うから、おとなしくしていてくれ。」という方向に考えをシフトしたのだろう。

    ぼくの人脈の広さと情報網と知力と行動力と戦略の緻密さと度胸と回避力のレベルが、手に負えないほど高いからだ。

    今のうちの組織では、ぼくほど手強い人間を叩くことも潰すことも屈服させることも支配することもできない。

    だから組織上層部は
    「君に十分な給与は支払うし、15分の残業でも残業代は払うし、責任のない楽な仕事しか任せないから、もうこれ以上『活動』するのはやめてくれ。頼む。」
    という態度に変わったのだろう。

    ちなみにぼくは正論しか言わない。

    ぼくに残業させないように上司が気を回してくれている。

    ぼくは月に15時間以上の残業なんて過去5年以上はやっていない。

    おそらく上から「彼は未払い残業代を訴訟で請求してくるから彼に残業させるな。」みたいな指示が上司に下されたのだろう。

    ちなみに行政機関を訴えて勝てる確率は5%と言われている。
    裁判所は役所の守護天使だ。同じ公権力だからね。

    だが、これは懲戒処分とかの話。

    金の話だと違う。

    3ヶ月、サービス残業をして、出退勤記録を残せば、簡易訴訟で役所に勝てる。

    「職員から訴えられて負けて、未払い賃金を支払うことになったクソ市役所」という烙印を押せる。

    役所はそれだけは避けたい。

    残業、つまり時間外勤務の単価は時給2,000円ぐらいだ。
    毎日1時間残業すると月に40,000円ぐらいもらえるから、エブリデイ・ノー残業行政マンのぼくはそこのところがちょっと寂しい。

    いわゆる「生活残業」をしている職員は少なくないと思う。

    残業代が無いと今の生活が成り立たない職員は多いと思う。家、車、子供2人、塾。金がかかるよね。

    残業しないと無理でしょ。だから彼らは残業する。

    もし残業が完全に禁止されたら彼らの家計は破綻するだろう。

    話が逸れたが、今の私はあらゆることで至れり尽くせりだ。

    どっちが上司かわからない。

    みんながぼくのことを過剰に丁重に扱う。

    だが、ぼくは偶然こうなったわけではない。

    ここがポイントだ。
    すべてぼくの計算通り。

    ぼくには入庁する前から戦略があった。

    「真面目に必死に働いて、上司から評価されて、同僚から好かれるような、そんな立派な職員になろう。」などという低脳な志はなかった。

    それは使い捨ての消耗品の社畜の発想だ。

    ぼくは勤め先のことを
    「毎月ぼくの銀行口座に生活費を振り込んでくれる装置」
    として見ていた。

    詰まるところ勤め先とはそういうものだろう?
    それ以上でもそれ以下でもない。

    「会社は敵」

    まずはこれが前提だ。全労働者にとって。

    会社はなるべく安い給料で、可能な限り社員を馬車馬のように働かせまくりたい。しかも理不尽に耐えさせたい。会社は悪だ。

    これは経済合理的な論理的帰結だ。

    社長の性格は関係ない。

    そして社員はなるべく早く家に帰りたいし、高い給料が欲しい。

    これも当たり前のことだ。

    あらゆる経営者が綺麗事を言って誤魔化すが、労使は利害が対立している。

    公務員の場合は「来年度、他の部署に異動させてくれないなら退職します!」という最後の切り札があって、それを使って激務部署から脱出した者もいる。

    駆け引きと交渉と脅しの世界。

    構造的に対立している。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    ぼくには入庁する前から戦略があった。

    順番に説明しよう。

    フェーズ1(接近)

    ぼくはまず、組織内での知名度を上げることにした。
    それと情報網を広げることにした。後者は失敗した。

    20代のころは何回か、職員をたくさん集めて飲み会を開催した。異常な人数に声をかけた。大規模飲み会。

    そのころのぼくは武闘派ではなかったので、後輩たちはホイホイと集まった。ぼくのことも知らずに。

    飲み会の誘いに乗るか乗らないかとか、飲み会のときのぼくへの態度などで、他の職員の性格を炙り出したかった。

    そしてイルカのエコロケーションのように、暗闇の中で、敵と味方を識別したかった。あまりうまくいかなかったけど。

    ここまではおまけ。

    本当の目的は別にあったのだが、それはここには書けない。

    フェーズ2(議員とのコネ)

    次に、ぼくは議員との関係を築いた。

    議員は組織の内部協力者を欲していた。内通者みたいな。
    そのニーズはわかっていた。少し考えればわかることだ。

    そして内部協力者は、管理職ではなく若い下っ端の職員のほうがいい。

    なぜなら管理職は組織にとって都合が悪いことは絶対に議員に話さないからだ。

    ⏰話の途中だがこのフェーズは長くてつまらないから読み飛ばしてもいい。

    では

    管理職の仕事は敗色濃厚な案件を闇に葬ることだ。そのときは隠蔽も嘘も手段になる。

    敗色濃厚な案件を闇に葬るためなら彼らはなんでもやる。もはや人として腐っている。
    管理職とはそういうものだ。

    どんなに優秀な人でも、それが下手なら左遷される。

    議員は闇案件の真相を知りたいわけだから、議員にとって管理職は内部協力者の候補にはならない。

    だから、ぼくのような野良犬のほうがお互いにとって好都合だった。

    群れに馴染めずに浮浪化したぼくのようなメンバーは、外部の者にとっては味方にしたい存在だ。

    こうして、ぼくと議員の間でギブ・アンド・テイクの関係が構築された。
    もちろん守秘義務とかは守ってる。

    ぼくは議員の後ろ盾を得た状態で野に放たれた狂犬となった。

    覇気であらゆる交渉を有利に進めることができた。

    私のおかげでこの部署の仕事が減ってありがたい、と言う同僚さえいた。ぼくが抑止力になって、他部署からの仕事の押し付けを弾き返していたからだ。

    議員から得られた情報はぼくに力を与えた。

    そこからぼくは武闘派に方向転換した。

    これには別の理由もあるが、それは後述する。

    背任行為にならない程度に、組織内部の腐敗を議員に教え続けていた。

    当然、議員はぼくを重宝した。

    議員からよくLINEが届いた。

    職員が教えてくれないような裏事情を教えてもらった。
    職員同士では互いに隠し事が多い。

    行政マンとして成長していくためには様々な情報が必要だが、職員は「こいつにこれを話しても大丈夫かな。」と不安になり、口が硬くなる。
    だから職員の成長は遅い。

    そしてぼくのように単独行動を好む者には誰も価値ある情報を教えてくれない。

    ぼくは職場に1人も友達がいない。

    だから何も行動しないとぼくは無知のままだ。

    うちの役所の大きな失敗は、ぼくを歓迎しなかったことだろう。ぼくを仲間にしなかったことだ。

    そのせいでどれほど運命が変わったかを他の人は知らない。

    ぼくを味方にしておけば避けられた不運はたくさんあったのに。もったいない。

    議員に声をかける前に、ぼくは議会の議事録を読んで、議員の性格を調べた。

    「己の力を誇示したい、己の強さを試したい。」というタイプの議員がぼくにとっては最も相性が良い。

    そして、そういう議員を見つけた。

    その議員は表向きは「職員の味方」みたいな格好であった。

    その議員は、議会で「職員の働き方改革は進んでいるか?」といった質問をたびたびしていた。

    その人なりの信念があった。あるいは執着か。

    ぼくは庁舎内の人目がない場所で、その議員に「話があります」と声をかけて、連絡先を交換した。
    令和4年ぐらいのことかな。
    そこから一気にぼくはキャラを変えた。

    かつてぼくを虐めた先輩たちへの復讐を始めた。

    ジキルとハイドのようになった。

    ぼくは他の議員にも声をかけて連絡先を交換した。

    LINEの使い方がわからない議員に対してはアプリのダウンロードの段階から教えてあげた。

    それぞれの議員の個性に合わせて、ぼくは「何を話さないか」を使い分けた。

    ちなみに議員というものは個性が強い。

    だって、誰が好き好んで地方議会の議員なんてやるんだ?
    ほんとにつまらない仕事だと思う。

    「児童の通学路なのに道がガタガタだ!今すぐ直せ!」とか言ってさ。

    何が楽しいんだか。アンパンマンの真似か?

    とにかく、ぼくは人脈を組織の外に広げた。外に。

    職員は最も信用できないし、怖いからだ。

    実際にぼくはいきなり同僚から背中を刺されて(比喩)、職場に出入り禁止になった。

    いつも陰でコソコソと他の職員が仕事でどんな失敗をしたかを話して、笑って、共通の敵を作って、それで仲間を作り、互いに傷を舐め合うようなカスばかりである。

    「他人の不幸は蜜の味」
    それがうちの職員の精神性だった。
    今の若い人は違うけど。

    ぼくは複数の議員に影響を与えた。

    というのは言い過ぎかな。

    ぼくは複数の議員にヒントを与えた。

    議員は役所組織の内部のことを知らない。
    ぼくは彼らに道案内をした。

    ぼくは組織を恨んでいたから。

    だが、どうかぼくを責めないでほしい。

    組織上層部は刺されてもおかしくないぐらい、人から恨みを買うようなことばかりしてきたのだ。

    ここが日本じゃなかったら・・・。

    議員が議会で鋭い質問をするためには、どうしても職員サイドに協力者が必要だ。

    ぼくは人をそそのかすのが得意だ。

    全員ではないが、ある種のタイプの人を操れる。

    これに関しては才能ありだと自負している。

    そして今は
    ぼくにとって、もう議員は用済みだ。

    もう要らない。

    関わる価値がない。

    議員は弱い。

    課長とかにとっては怖い存在だけどね。
    議会があるから。

    市長には絶大な権力がある。

    自治体(市役所)は絶対王政だ。

    これからは市長側に寄る。

    ぼくは勝つ側につく。

    今までも別にアンチ市長だったわけではない。

    ぼくは一貫して「職員のレベルが低いし、成長してない」と思っていた。

    それは間違ってなかった。

    転職したいという気持ちは今のところ無い。

    このレベルの簡単な仕事で手取り27万円、ボーナス60万円。

    こんな楽な業務でこれだけもらえる仕事は他には無いと思う。

    「軽作業付き生活保護プレミアム」

    ぼくはこれを創造した。

    ぼくは10年以上かけて、天賦の才である「先見の明」を活かして、緻密な計算と恐れ知らずの行動によって今の立ち位置を確立した。

    分限免職になる可能性なんてほぼ無い。

    ぼくはヘラヘラと笑いながら生きる。

    ぼくの銀行口座には毎月そこそこの金が振り込まれる。
    残業することなく。責任を負うことなく。

    そういうシステムを構築した。

    これはぼくの努力の成果だ。

    ここまで来るためにぼくは多くのものを失った。
    損することもあった。

    もし分限免職(クビ)になるかもしれないとしても怖くない。

    取り越し苦労はしない。考えない。

    フェーズ3(株式投資)

    ぼくは脅しに屈したくなかった。
    社会は脅しで成り立っている。

    「そんな態度だと孤立するよ。」とか。
    それで人は操作されてしまう。

    失うものがない人間は最強で無敵だ。

    「別にクビになってもかまわない。」と思えれば、クソみたいな先輩に対して舌打ちしても誰からも咎められない。

    卑屈にならないためには金が必要だ。

    だから株式投資で金を増やした。

    株式投資のおかげで金銭的な余裕があるから、強気に出れる。
    「クビにできるものならやってみろよ」
    「パワハラ発言してみろよ、録音してるぞ」
    こういう気持ちで働くことができる。

    これがぼくの武闘派路線を強化した。

    ぼくは、駆け引きも交渉も脅しも利益誘導も通用しない人間になった。

    フェーズ4(迎撃システムの構築)

    勤め先には何人も凶暴な先輩がいた。
    田舎のヤンキーやチンピラみたいな連中がたくさんいた。
    普通の会社ならクビになってるようなクソ先輩がゴミ屋敷のゴキブリのようにたくさんいた。

    特に今の40〜55歳。

    この世代がクソ。頭悪いし。

    飲み会の席で部下を殴った先輩もいる。カスだろ。
    それでも公務員を続けられるのだ。
    刑務所に行ってほしかった。

    パワハラやりまくりといった感じのクソ公務員がたくさんいた。クソにたかるハエのように。

    ぼくは彼らを「狩る」ことにした。

    様々な方法で、ぼくが全員から牙を抜いた。

    子猫が虎に化ける瞬間を彼らに見せたのだ。

    彼らは驚いていた。

    「お前、そういう奴だったの!?」と。

    彼らはぼくのことを舐めていた。

    ぼくは独身だ。守るべきものはない。

    でもパワハラする人に限って既婚者だ。子供もいる。
    彼らには守るべき家族がいる。

    人生を賭けて戦う決意を見せたら彼らはぼくに勝てない。
    最後は向こうが折れて、謝ってくる。

    そのあともぼくは鎮圧の手を緩めない。

    迎撃ミサイルは常に彼らのほうに向けている。

    ぼくは1人ずつ、クソ先輩たちの弱みを握り、「お前、もうおとなしくしてろよ。次、オレに喧嘩売ったらどうなるかわかってんな?オラ!返事は!?」といった感じで、凶暴な先輩職員を押さえつけた。

    彼らには倫理的優位性がないから、彼らは倫理的にぼくを裁くことはできなかった。

    もはや、彼らが年下のぼくに対して敬語で、ぼくは彼らに対してタメ口を使っても、ぼくは誰にも怒られないと思う。

    こうしてぼくはウサギ小屋の中のオオカミになった。
    誰も逃げられない。

    そして、誰かから意地悪なことをされたら、迎撃ミサイルを発射(比喩)できる仕掛けをたくさん用意した。

    人のことを誰も信じていないからこそ構築できた。

    今のぼくは、労働組合を使って当局に対して牽制することもできる。

    なぜぼくがここまで強気で自信満々なのかというと、組織や他の職員が悪いことをやりすぎているからだ。
    公明最大、品行方正とは程遠い連中は弱い。
    秘密を暴かれたらとんでもないことになる。
    だから組織もぼくのことを下手に雑に扱えない。

    これからぼくの勤め先の役所は、出口のないトラブルに永遠に巻き込まれ続けるだろう。

    若い職員はどんどん転職して去っていくだろう。

    すでに何人ぐらい辞めるか知っているが、みんな後にエースとなるようなダイヤの原石だ。

    もうここは詰んでいる。将来性が無い。

    10月1日付けでたくさんの職員を新たに任用したようだ。戦力の逐次投入。
    完全に負け戦。

    人がどんどん辞めて、人がどんどん入ってくる。

    全体の戦力はどんどん落ちている。

    時間をかけて新人に仕事を覚えさせてもすぐに辞めてしまう。みんな新人に仕事を教えることに虚しさを感じているのでは?

    ていうか、そもそもマニュアルを作れよ。

    人がどんどん辞めていき引き継ぎもないのだから。文書化してノウハウを継承するしかないだろ。

    でもみんな作らないんだよね。バカだから。

    ぼくみたいに

    システムをハックする「悪」の才がない人は、公務員になるのはやめておいたほうがいい。

    公務員はクソゲーだ。人権を制限されている。

    普通の人が選ぶ仕事ではない。

    何のスキルも実務経験も身につかない。

    公務員は転職市場ではほぼ価値ゼロ。

    30代ならカスのように扱われる。

    必要なのは頭の良さと行動力と度胸だ。

    ちなみにぼくが言う「公務員」とは市役所の職員のような自治体職員のことね。警察とか自衛官とかは除く。

    ぼくは突出して頭が良い。

    周りの職員は知力において、ぼくには敵わない。片手間で論破して理詰めして、ねじ伏せることができる。

    ぼくは仕事ができるほうではないが、労働の本質はその領域でのゲームで勝つことだということは知っていて、そこでの勝ち方もわかっているし、行動力がある。

    仕事は、仕事が得意な人にやらせればいい。

    それが組織だ。

    上位20%が下位80%のぶんまで働く。

    ぼくは入庁したときから、仕事を覚えるとか業務上必要な能力を高めることと同時に『公務員ゲーム』で勝つための戦略の構築に知的リソースを費やした。
    そこが周りのバカとは違う。

    邪悪さや冷酷さからしか得られない叡智がこの世にはある。

    いい人や真面目な人はこれができないから老ける。

    これは出世争いとは正反対のものだ。
    むしろ出世しないほうが自由に動けるから得だ。

    地方公務員法の条文をよく読むといい。

    「あぁ、こんなのはいい加減なゲームだ。くだらない。」

    そう気づくはずである。

    行政法なんてカスだぞ。

    設計が下手。

    ぼくは英会話教室に通い始めた。

    これからはまったりと仕事をしながら、定時で帰って、英語力の向上を頑張る。

    なぜこんな記事を書くかというと馬鹿馬鹿しくなったから。

    ぼくは30代半ばだ。

    十分生きた。

    そして人間は40歳あたりから右肩下がりで頭が悪くなる。

    新しいことを覚えられなくなる。

    周りの40代の人たちを見てほしい。脳が錆びついてきていることがわかるはずだ。経験値はあるが、不自由で古い。

    今ぼくがやるべきことは何か。公務員として必要な知識の勉強ではない。そんな知識には価値がない。カスだ。

    そこでぼくは考えた。

    外国人と英語で会話ができるようになろう、と。

    起業も考えたが、どう考えても自爆ルートなのでやめておく。

    離人感と現実感消失症

    ここからが本題だ。
    これを書くために長々と前置きを書いた。

    なぜぼくがこんなことになったか説明する。

    2015年、ぼくは突然、離人感と現実感消失症に襲われた。

    あれは地獄とか苦痛とかいう言葉では表現できない。

    生きたままチェンソーでゆっくりと首を切断されるよりも怖い体験だったと思う。

    あれほどの恐怖はこの世に存在しない。

    死ぬより怖い。

    目の前に机があった。現実に自分が存在しないみたいな感覚があったのでぼくは狂ったように机をペタペタと両手で触った。

    手のひらに感覚はあったが、自分が存在している感覚が消えていた。

    「私という存在」が消えたと思った。

    自分が自分ではないような感じ。
    薄気味悪いなんてものじゃない。
    人生で初めての感覚だった。

    当時の日記には「過去との断絶」と書いてある。

    連続性が消えた、ということだ。
    2秒前の自分と今の自分が同じ存在とは感じなかった。

    0.1秒ごとに10年分の精神的苦痛が生じた。

    時計の針はゆっくり進んで見えた。

    あのときぼくがビルの屋上にいたら迷いなく・・・。

    そして、ぼくはイカれてしまった。ぶっ壊れた。

    「あれを超える恐怖はこの世には無い。」と確信した。

    あの体験でぼくは変わった。人生最大の転換点。

    「裏を返せばあれより怖いものは無いのだ」と思った。

    動き続けると決めた。命を燃やして生きねば、と思った。

    何かに没入しているとあの苦痛は消えるからだ。

    最も価値があるものは恐れない心、と考えるようになった。

    離人感については、感覚的に、極度の退屈が原因だと思ったからだ。

    常に何かイベントを起こそうと決めた。

    ぼくは精神科に行き泣いた。
    「ぼくは統合失調症になってしまったのでしょうか?」と医者に言った。
    医者は否定した。
    サインバルタを処方された。
    あれが鬱だったのかもしれない。

    ぼくはあのときに死んでいてもおかしくなかった。

    ぼくは、「あんな苦しみをもう一度味わうぐらいなら死んだほうがマシだ。」と考えた。

    そしてぼくはJOKERのようになってしまった。

     
     
    町役場の職員。退職予定。ひどい組織だった。無法地帯。サービス残業当たり前の世界。37歳で手取り27万円。男。神奈川県在住。英語勉強中。このアカウントは人生の実況中継。

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