
「八王子ラーメン」を食いに行く
あー、夏が終わる。
あー、俺の人生ももうすぐ終わる。
俺の歳になれば、あと何回、夏を経験できるのか、とか考える。
昨日も暑かった。
夏のあいだに、生きているあいだに、いろいろ経験しておきたい、と朝から焦った。
死ぬとき、後悔しないように。
とにかく外に出よう、と思った。
でも、外に出て何をするか、すぐに思いつかない。
俺はもう社会から必要とされず、べつにしなければならないことはない。
でも、生きているうちに、やっておかねばならないことが、俺にもあるはずだ。
そうだ、「八王子ラーメン」を食いにいこう、と思った。
まあ、二日前に、YouTubeで見て、食いたくなったんだけどね。
この「多摩地区ローカルチェーンTOP14」という動画で紹介されている、八王子ラーメンチェーン、「びんびん亭」が俺の心に刺さっていた。
【多摩地区】飲食チェーン店舗数ランキング(ラーメン屋、レストラン、喫茶店)八王子、立川など(多摩地区って天国 2026/5/16)
八王子ラーメン、食ったことがない。
八王子ラーメンとは何か。
八王子ラーメンは、東京都八王子市で独自の進化を遂げたご当地ラーメンです。特徴は「醤油ベースのスープ」「表面を覆うラード」「トッピングの刻み玉ねぎ」の3つで、さっぱりした醤油味と玉ねぎの甘みが調和した味わいが魅力です。
八王子ラーメンの3大特徴
醤油ベースのタレ:鶏ガラや豚骨などの出汁を合わせた、すっきりとした澄んだ醤油スープ。
ラード(油)の層:スープの表面を液状の油やラードが覆い、熱々さが持続してコクをプラス。
刻み玉ねぎ:チャーシューやメンマと共に、生の刻みタマネギが具として乗る。油の効果で辛味が和らぎ、シャキシャキした食感と甘みを楽しめる。
歴史と由来
昭和34年(1959年)頃に誕生したとされる。
市内の飲食店が試行錯誤する中で、旅行先の北海道でヒントを得た「玉ねぎ」のトッピングを取り入れたのが始まり。
(GoogleのAI様)
刻み玉ねぎが醤油スープに浮かぶ画像が、俺の心を鷲掴みにしていた。
だが、八王子は遠い。
Google Mapですぐ「びんびん亭」を検索したが、わが柿生(川崎市麻生区、小田急小田原線)の近くにない。
八王子は東京の多摩だが(多摩学で京タマ、キョータマと呼ぶ)、こっちは神奈川の多摩で(神タマ、かんタマと呼ぶ)、両者は交通の便が悪いのだ。
この問題も、最近アップされたYouTube動画があつかっていた。
なぜ東京郊外は南北移動が難しいのか?【歴史】【地形】【解説】(東京限定雑学 2026/8/18)
多摩地区と都心を結ぶ鉄道は発達しているが、南北の多摩地区どうしを結ぶ鉄道がないのだ。
だから、びんびん亭がある八王子とか立川とかは、柿生から、地図上は都心より近いのに、鉄道では都心より遠い。
通常は、南武線を経由して、大きく迂回して行くしかない。
南武線は混むし、暑いのに面倒だ。
一度は諦めかけた。
俺は、八王子ラーメンを食べずして死ぬ運命なのか。
でも、Google Mapをよく見ると、びんびん亭は、日野市の高幡不動にもあった。
高幡不動は、多摩モノレールで行ける駅だ、とひらめいた。
ということは、うちから歩いて近い小田急多摩線の「五月台」から「小田急多摩センター」に行き、そこで多摩モノレールに乗り換えれば行ける。
八王子ラーメンへの道が開けた。
小田急多摩線は、こういうふうに、多摩地区の南北移動に使えるので便利だ。
*
そうと決まれば、待ちきれない。
朝飯は控えめだったから、もうお腹が減っている。
びんびん亭高幡不動店の、開店11時ちょうどに入店したい。
10時くらいに家を出て、「五月台」から小田急多摩線で、10分くらいで「多摩センター」に着いた。
10時半少し前だ。

いつもは、中央の通りをパルテノンのほうに行くのだが、今日は多摩モノレール駅に行くため右折する。
コロナ前は、よく多摩動物公園に行っていて、モノレールを使っていたが、この5年以上はたぶん乗っていない。久しぶりだ。

高幡不動まで320円。けっこう高いな・・

モノレール20分弱で高幡不動に到着。

日野市とか来るのは、初めてかもしれない。

駅を出ると、駅前の通りを、Tシャツからはみ出た刺青を見せながら、「ラヴ上等」に出てきそうなお兄ちゃんが闊歩していて、おっかないから引き返そうかと思った。
でも、考えてみると、刺青率は、俺が住んでる川崎のほうが高いかもしれない。他所のことは言えない。
駅から2分ほどで「びんびん亭」に着いた。
開店の11時直後だった。

開店直後なのに、もうお客さんがいた。
以下が自販機とメニュー。最近値上げされたらしく、価格が上書きされている。


「人気No1」とされる、ベーシックな「薬味(玉ねぎ)ラーメン」(900円)でもよかったが、せっかく今生の思い出に食う八王子ラーメンだ、奮発して、いちばん高い「ねぎバラチャーシュー麺」(1300円)にした。
店内はこんな感じ。開店直後なのでまだお客さんは少ない。


5分ほどで「ねぎバラチャーシュー麺」到着。

スープを一口すすると、
「うまい!」
豚骨系だと聞いていたが、魚介の味が目立つ。
塩みが強い、という評も見たが、恐れたほどではなく、醤油味のおいしいやつだ。
ただ、一見して、肝心の「刻み玉ねぎ」が見えない。
ちょっとネギをどけてみると、玉ねぎと細い麺が見えた。


おいしかった。
だけど、2点、申し上げたい。
一つは、スープの温度がやや低い。
これは、大量の冷たいネギによって、温度が下がっていたのではないか、と感じた。
シャキシャキのねぎはおいしくて、大盛りはありがたかったのだが。
二つ目は、これは私のチョイスの問題だったが、ネギが大盛りすぎて、玉ねぎの存在をほとんど感じられなかった。
おいしいねぎラーメンを食った、という感想で、八王子ラーメンの個性を、あまり感じられなかったのだ。
ボリューム的には、老人の小さな胃袋には十分であった。
次はベーシックな「薬味(玉ねぎ)ラーメン」で、八王子ラーメンの真髄を感じてみたい。
次の機会まで命があれば、の話だが。
食い終わって、せっかくだから、すぐ近くの高幡不動にお詣りしてきた。
東京多摩(京タマ)屈指のパワースポットと言われている。





ラーメンと不動尊でパワーがついたので、帰りに多摩動物公園に寄っていこうかとちょっと思ったが、暑いんでやめた。
多摩センターに戻り、もうすぐなくなる「クロスガーデン多摩」を中心にパトロールして、おうちに帰った。







ちなみに、昨日は、夜もラーメン、カップラーメンだった。
今生の思い出に、「辛いカップ麺」を食っているのである。

<参考>