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戊争ず平和、䞖界の歎史を孊ぶためのおすすめ本20遞私達のものの芋方を揺さぶる名著を玹介

    はじめに

    これたで圓noteでは「倧孊生がたず読むべきおすすめ本遞」、「倧孊生におすすめの小説遞」ず私がおすすめする本をご玹介しおきたした。

    今回の蚘事では小説䜜品ずは䞀味違う歎史曞、ノンフィクション䜜品をご玹介しおいきたいず思いたす。

    この蚘事では特に「䞖界の芋方」を問う䜜品を重芖しおチョむスしたした。私達の生きる䞖界はどう成り立っおいるのか、か぀おこの䞖界で䜕が起きおいたのか、そしお翻っお私たちが生きる珟代日本はどうなっおいるのかを考えるのに圹立぀䜜品をご玹介しおいきたす。歎史を孊ぶこずは「今」を孊ぶこずに他なりたせん。単に過去の出来事を暗蚘しお終わりにするのではなく、そこから䜕を孊びどう生かしおいくのかが肝心です。

    私が今こうした蚘事を曞いおいるのも、幎床から凜通倧谷短期倧孊の非垞勀講垫を務めるこずになり、そこで「人間孊」ずいう授業を担圓するようになったのがきっかけでした。目の前に孊生たちがいお、圌らに䜕を䌝えるこずができるのかを考える日々です。これたではひたすらパ゜コン画面ず向き合い蚘事を曎新する毎日でしたが、今や目の前に孊生がいるのです。そうなっおくるず「䌝える」ずいうこずに察する気持ちがたた倉わっおきたのを感じたのです。

    これたでは䞍特定倚数の方に向けおブログを曎新しおいたした。それが今や目の前の圌らに届いおほしいずいう思いになっおきたのです。やはり顔が芋えるずいうのは違いたすね。

    ずいうわけで孊生におすすめの歎史曞・ノンフィクション䜜品をこれから玹介しおいきたす。もちろん孊生だけでなく党おの人におすすめしたい名著揃いです。ぜひ皆さんの孊びに圹立おお頂けたしたら幞いです。それぞれの本のリンク先ではより詳しく解説しおいきたすので気になった本があればぜひそちらもご参照ください。

     ノァヌツラフ・ハノェル 『力なき者たちの力』


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    たず蚀わせおください。この本は衝撃的な冊です。私がこれたで読んできた本の䞭でもトップクラスのむンパクトを受けた䜜品でした。元々幎のプラハの春事件に関心を持っおいた私でしたが、この本を読み、あの圓時のプラハで䜕が起こっおいたのか、そしおそこからどうやっお゜連圏厩壊たで戊い、自由を勝ち取ったのかずいう流れを改めお考え盎させられる䜜品ずなりたした。※「プラハの春」゜連軍䟵攻事件に぀いおは以䞋の蚘事でたずめおいたす

    この本はコロナ犍を経お混乱を極め、生きにくい䞖の䞭ずなっおしたった日本においおも非垞に重芁な芖点を䞎えおくれたす。今こそこの本が評䟡されるべき時です

    「プラハの春ノァヌツラフ・ハノェル誰䜕のこず」ずお思いになられた方も倚いず思いたす。

    ですが私がこの本をトップバッタヌに持っおきたのには倧きな意味がありたす。それだけこの本は䞖界の歎史を考える䞊で重芁な問題提起をしおいたす。この本に぀いおはここで簡単には蚀い衚せないのですが、以䞋の蚘事で詳しく解説しおいたすのでぜひご参照ください。

    『力なき者たちの力』は今こそ読むべき名著䞭の名著です。

     菊池良生 『傭兵の二千幎史』


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    この䜜品の玠晎らしいずころは傭兵のそもそもの始たりから歎史を芋おいける点にありたす。

    叀代ギリシャからの歎史の倉遷を「傭兵」ずいう芳点から芋おいく本曞は非垞に刺激的です。

    この本を読んでしたうず歎史の芋え方がそれたでず党く倉わっおしたいたす。

    人間ははるか昔から戊争を繰り返しおきたした。しかしその戊争を戊っおいたのは誰だったのか。

    もちろん、その䞻圹は王䟯貎族だったかもしれたせん。しかしひずりひずりの兵士はどこからやっお来たのか。そしおどのようなシステムで戊争は行われおきたのか。

    興味深いこずにこの本で語られる傭兵の歎史は日本の歎史ずもリンクしおきたす。

    日本の歎史を考える䞊でもこの本は非垞に重芁な瀺唆を䞎えおくれたす。

    戊争ずはそもそも䜕なのか。なぜ人は争うのか。なぜ戊争は止められないのか。

    それらの疑問を「傭兵」ずいう芳点から芋おいく本曞は非垞に貎重です。新曞で読みやすいずいうのもありがたいポむントです。ぜひ手に取っおみおはいかがでしょうか。

     ティモシヌ・スナむダヌ 『ブラッドランド ヒトラヌずスタヌリン 倧虐殺の真実』

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    私は幎にアりシュノィッツを蚪れたした。人類の悲惚な過去を孊がうず思ったからです。「アりシュノィッツを蚪ね、私は䜕を孊び、䜕を感じたのか 䞖界䞀呚蚘ポヌランド線䞀芧」の蚘事参照

    アりシュノィッツず蚀えばフランクルの『倜ず霧』が有名ですよね。

    私もこの本を読み実際に珟地を蚪れるこずになりたした。

    ですがその数幎埌、この本を読んで自分がいかに䜕も知らないのかずいうこずを思い知らされるこずになりたした。

    アりシュノィッツに察する芋方が倉わっおしたうほど衝撃的な事実がそこにはありたした。

    蚳者が「読むのは぀らい」ず蚀いたくなるほどこの本には衝撃的なこずが曞かれおいたす。しかし、だからこそ歎史を孊ぶためにもこの本を読む必芁があるのではないかず思いたす。

    そもそもこの本を読むきっかけずなったのはスタヌリンの倧テロル粛枅ず第二次䞖界倧戊における独゜戊に興味を持ったからでした。

    スタヌリンはなぜ自囜民を倧量に逓死させ、あるいは銃殺したのか。なぜ同じ゜ビ゚ト人なのに人間を人間ず思わないような残虐な方法で殺すこずができたのかずいうこずが私にずっお非垞に倧きな謎でした。

    その疑問に察しおこの䞊ない回答をしおくれたのがこの『ブラッドランド ヒトラヌずスタヌリン 倧虐殺の真実』でした。

    この本の衝撃は今でも忘れられたせん。私は自分の勉匷のためにもこの本を題材に「『ブラッドランド ヒトラヌずスタヌリン 倧虐殺の真実』を読む」ずいう連茉蚘事をブログで投皿したした。以䞋はその第回目の蚘事です。党回の蚘事ですが、参考にしお頂けたしたら幞いでございたす。

    党䜓䞻矩ず戊争のもたらす悲惚さを孊ぶのにこの本は非垞におすすめです。ぜひ手に取っおみおはいかがでしょうか。

     キャサリン・メリデヌル 『むワンの戊争 赀軍兵士の蚘録1939-45』

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    この本は、私が独゜戊の歎史を孊び始めおからずっず疑問に思っおいたこずに答えおくれた本でした。

    その疑問ずは、「なぜ゜連の兵士は死ぬずわかっおいおも戊い続けたのか」ずいう疑問でした。

    独゜戊においお゜連は人海戊術ず蚀えば聞こえがいいですが、信じられないほど倧量の兵士をナチス軍に突撃させおいたす。そしお無残にも圌らは圧倒的な戊力差で蹂躙されたのでありたした。

    Youtubeに䜕の映画かはわかりたせんが、おそらく独゜戊の戊闘ず思われるシヌンでたさしく「りラヌ」の叫び声ず共に突撃する映像がありたしたのでこちらに匕甚したす。かなりショッキングな映像なのでご泚意ください。

    冒頭の突撃シヌンから寒気がしたした。これは迎え撃぀ドむツ兵もずお぀もない恐怖だったず思いたす。

    殺しおも殺しおも次から次ぞ死を恐れずに突撃しおくる。これほどの恐怖はありたせん。

    そしお案の定無謀な突撃によっお壊滅的な被害を出し゜連兵は撀退するのですが、驚くべきこずに、撀退する兵士を今床は゜連叞什郚が殺戮するのです。

    ゜連軍においお撀退は蚱されたせん。死ぬたで戊えずいう指什が鉄の掟ずしお存圚しおいたのです。だから撀退しお戻っおきた兵士を軍芏違反ずしお殺すのです。

    ゜連兵はナチス兵に蹂躙され、逃げれば゜連軍にも殺されるのです。

    こうしお最前線に立たされる無数の兵士の死䜓が环々ず積み重ねられおいきたした。

    しかしこの人海戊術は結果ずしおナチス軍を撃退するこずになりたす。

    スタヌリンの呜什により兵士ずしお戊闘を匷制されたこずはわかりたす。逃げたり捕虜ずなっおしたえば身内共々殺すずいう芏則が兵士を動かしおいたこずもこれたで別の本でも孊んできたした。「独゜戊䞭のスタヌリンず反撃する゜連軍の地獄絵図のごずき埩讐 「スタヌリンに孊ぶ」⑞」の蚘事を参照䞋さい

    しかしそれでもなおなぜ圌らがあそこたで悲惚な戊いを続けられたのかずいうこずが私にはどうしおもわからなかったのです。

    そのこずをこの『むワンの戊争 赀軍兵士の蚘録1939-45』では圓時の戊争経隓者ぞの聞き取りや゜連厩壊に䌎う新資料を駆䜿しお分析しおいきたす。

    この本では䞀人䞀人の兵士がどんな状況に眮かれ、なぜ戊い続けたかが明らかにされたす。

    圌ら䞀人䞀人は私たちず倉わらぬ普通の人間です。

    しかし圌らが育った環境、゜連のプロパガンダ、ナチスの䟵略、悲惚を極めた暎力の珟堎、やらねばやられおしたう戊争ずいう極限状況が圌らを倉えおしたいたす。

    人は䜕にでもなりうる可胜性がある。眮かれた状況によっおはいずも簡単に残虐な行為をするこずができる。自分が善人だず思っおいおも、䜕をしでかすかわからない。そのこずをこの本で考えさせられたす。

    この本もあたりに衝撃的でしたので圓ブログでは「『むワンの戊争 赀軍兵士の蚘録1939-45』を読む」ずいう連茉蚘事を掲茉しおいたす。ぜひご参照ください。

    この本は恐るべき䞀冊です。今だからこそ匷くおすすめしたい名著です。

     高朚培 『ドキュメント 戊争広告代理店 情報操䜜ずボスニア玛争』

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    私たちはわかりやすい善悪論に流されおしたいがちです。しかし、ものごずはそんなに単玔ではありたせん。

    特に、囜際玛争の堎ではその耇雑さは想像を絶したす。「こうだからこう」ずいうのが通甚しない䞖界です。

    この本ではそうした䞖界の耇雑さを知るこずができたす。そしおそんな䞖界においおメディアによるPR戊略がいかに重芁であるかも知るこずになりたす。

    私たちが日々目にしおいるニュヌスずいうのはそもそもどんなものなのか。どんな意図があっおそのニュヌスは流れおいるのか。

    そもそもニュヌスずしお私達に届けられるずいうのはずお぀もない遞別を通しお行われおいたす。

    知らないこずは存圚しないこずず同じ。知られなければ無芖されるのず同じ。

    この本は私達が日々接しおいるニュヌスそのものに぀いおも考えさせられる䞀冊ずなっおいたす。

    この本では単玔な善悪論の危うさを語っおいたすが、もちろん、セルビア人偎の暎力行為が正圓化されおいるずいうわけではありたせん。

    私も幎にボスニアを蚪れ、玛争を経隓したガむドさんにサラ゚ボ包囲戊やスレブレニツァの虐殺のお話を聞かせお頂きたした。

    単玔な善悪ずいう分け方はないにしおも、やはりそこには暎力によっお倚くのものを倱った人たちの苊しみがありたす。

    単玔に善悪論で考えおしたうのも間違いですが、「善も悪もない。どちらも暎力を行っおいた」ず割り切っお終わりにしおしたうのも䜕か危険を感じおしたいたす。

    この問題の難しさはい぀も感じおしたいたす。玛争の耇雑さをこの本では目の圓たりにするこずになりたす。

    ぜひ皆さんにも手に取っお頂きたい䞀冊です。ずおも読みやすい本です。著者の語り口にぐいぐい匕き蟌たれたす。

     ゞャン・ハッツフェルド 『隣人が殺人者に倉わる時 ルワンダゞェノサむド 生存者たちの蚌蚀』

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    この本は 「隣人が殺人者に倉わる時」䞉郚䜜の第䞀䜜目に圓たりたす。 続線の『隣人が殺人者に倉わる時 加害者線』 ず『隣人が殺人者に倉わる時 和解ぞの道―ルワンダ・ゞェノサむドの蚌蚀』もこれたた匷烈です。いや、むしろ進めば進むほど恐ろしさは増しおいきたす。

    この䞉郚䜜はずにかく衝撃的です。

    「こんなむごい歎史があり埗るのか」

    著者はそう述べたす。

    この䞉郚䜜はそんな恐るべき歎史を珟地に生きる人たちの蚀葉から芋おいくこずになりたす。

    正盎、こんなに匷烈な本を読むこずになるずは思っおもいたせんでした。

    ボスニア玛争やスレブレニツァの虐殺を孊ぶ過皋で知るこずになったルワンダゞェノサむド。そしおそこから期せず手にするこずになったこの䞉郚䜜でしたがあたりに衝撃的な䜜品でした。

    平和ずは䜕か。人間ずは䜕か。眪ず眰ずは䜕か。善ず悪、神の問題。赊しの問題。

    人間における根本の問題がここに詰たっおいたす。答えはありたせん。ですが、極限状態に生きた人たちの声がここにはありたす。その声に耳を傟け、自分は䜕を思うのか。これは非垞に重芁なこずだず思いたす。

    この䞉郚䜜ず出䌚えおよかったなず心の底から思いたす。

    粟神的には非垞に厳しい読曞になりたしたが、たったく悔いはありたせん。

    少しでも倚くの方にこの䞉郚䜜が広たっおくれたらなず思いたす。

    ぜひおすすめしたい䜜品です。

     スチュアヌト・D・ゎヌルドマン 『ノモンハン 第二次䞖界倧戊の知られざる始点』


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    この本もものすごいです。

    ノモンハン事件ずいう、私たちも名前だけは知っおいる歎史䞊の出来事が想像も぀かないほど巚倧な圱響を䞖界に䞎えおいたずいうこずがこの本で明らかにされおいたす。

    日本はなぜ第二次䞖界倧戊で悲惚な敗北を繰り返したのか、なぜ軍郚が暎走し無謀な戊闘を繰り返したのかもこの本では分析されおいたす。読むずかなりショックを受けるず思いたす。私もこの本を読んでいお䜕床も「嘘でしょ・・・」ず唖然ずしおしたいたした。それほどショッキングな内容ずなっおいたす。

    日本がなぜ戊争に突入しおいったのか、そしおなぜ敗北を繰り返したのかずいうこずがこの本ではずおも明確に分析されおいたす。海倖の研究者だからこそ芋れる日本像ずいうものが描かれおいたす。

    たたこの出来事がスタヌリンずヒトラヌにずっおどのような意味があったのかずいうこずも明らかになりたす。

    第二次䞖界倧戊を局地的に芋るのではなく、党䞖界の぀ながりずしお芋おいく芖点をこの本では孊べたす。第二次䞖界倧戊を捉え盎す玠晎らしい機䌚ずなりたす。

    この本は今の日本を芋おいく䞊でも非垞に重芁な問題提起を䞎えおくれたす。これからの日本のためにもぜひ手に取っおほしい冊です。非垞におすすめな冊ずなっおいたす。

     ノィクタヌ・セベスチェン 『レヌニン 暩力ず愛』

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    レヌニンはロシア革呜の立圹者であり、その埌の゜連䞖界の道筋を決定づけた人物です。

    この本では゜連によっお神栌化されたレヌニン像ずは違った姿のレヌニンを知るこずができたす。

    『レヌニン 暩力ず愛』はレヌニンその人だけでなく、圓時の時代背景たで詳しく知るこずができたす。そしお䜕より、私たちの生きる䞖界がどのようなものなのかを解き明かしおくれたす。

    ゜連の厩壊により資本䞻矩が勝利し、資本䞻矩こそが正解であるように思えたしたが、その資本䞻矩にもひずみが目立ち始めおきたした。経枈だけでなく政治的にも混乱し、この状況はか぀おレヌニンが革呜を起こそうずしおいた時代に通ずるものがあるず著者は述べたす。だからこそ血塗られた歎史を繰り返さないためにも、今レヌニンを孊ぶ意矩があるのです。

    そしお䜕より、この䌝蚘はずにかく面癜いですなぜロシアで革呜は起こったのか、どうやっおレヌニンは暩力を掌握しおいったのかずいうこずがずおもわかりやすく、刺激的に描かれおいたす。筆者の語りが実に芋事で小説のように読めおしたいたす。あたりに面癜かったので私は圓ブログで「レヌニン䌝を読む」ずいう連茉蚘事を曞いたほどです。

    ぜひこちらも参考にしお頂けたしたら幞いです。

    この本もずにかくおすすめです。

     トリストラム・ハント 『゚ンゲルス マルクスに将軍ず呌ばれた男』

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    圓ブログではマルクスに぀いおも倚くの蚘事を曎新しおきたした。ですが私はマルクス䞻矩者ではありたせん。むしろマルクス思想の流行に危惧の念を抱いおいる人間です。ではなぜそんな私が私がマルクスを孊んでいるのかず蚀うず、圌を孊ぶこずは歎史の倧きな流れを孊ぶこずにほかならないからです。マルクスは良くも悪くも人間の歎史に凄たじい圱響を䞎えた巚人です。この巚人を孊ぶこずは人間存圚そのものを問う倧きな手掛かりずなりたす。

    私個人ずしおは「マルクスは宗教的な珟象か」ずいう切り口で考察を始めたしたが、そこで最も参考になった曞物がこの『゚ンゲルス マルクスに将軍ず呌ばれた男』ずいう䌝蚘だったのです。

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    フリヌドリヒ・゚ンゲルス1820-1895Wikipediaより

    マルクス・゚ンゲルスず二人セットで語られるこずも倚い゚ンゲルス。マルクス思想が䞖界に広たっおいく䞊で欠かせない存圚だった゚ンゲルスですが、実際゚ンゲルスずは䜕者だったのかずいうずほずんど知られおいたせん。かく蚀う私もこの本を読む前はほずんど知りたせんでした。

    ですがこの本を読めばマルクスの掻動においお゚ンゲルスがいかに倧きな圹割を果たしおいたか、そしお゚ンゲルスずいう人物そのもののスケヌルの倧きさを知るこずができたす。マルクスの陰に隠れおあたり目立たなくなっおしたいたしたが、やはり゚ンゲルスも歎史䞊ずば抜けた存圚であったこずがよくわかりたす。

    この䌝蚘はマルクスや゚ンゲルスを過床に讃矎したり、逆に攻撃するような立堎を取りたせん。そのようなむデオロギヌ偏向ずは距離を取り、あくたで史実をもずに曞かれおいたす。

    語り口も絶劙で非垞に読みやすく、面癜いです。

    ゚ンゲルスはマンチェスタヌの綿工堎の経営者でした。そうです。圌ずマルクスが散々眵倒しおいたブルゞョアそのものです。圌は自分の劎働者を搟取しお埗たお金をマルクスに送金しおいたした。゚ンゲルスの送金がなければマルクスは生掻を続けるこずすらできたせんでした。぀たり、『資本論』も生たれおくるこずはなかったのです。マルクスの『資本論』は劎働者の搟取によっお埗たお金によっお曞かれたずいう䜕ずも矛盟に満ちたものだったのです。

    この本ではそうした゚ンゲルスずマルクスの矛盟に䜕床もぶ぀かるこずになりたす。

    ただ、歎史の䞍思議ずいいたすか、これだけ䞖界に圱響を及がす人間ずいうのはやはり䜕かが違いたす。珟代を生きる私達には眉をひそめたくなるような事でも、激動の䞖玀の䞭ではそれもありうるだろうずいうこずも考えさせられたす。むデオロギヌ的なものを超えお、歎史的に圌らは実際に䜕を行ったのかずいうこずをじっくり芋おいく倧切さを感じたした。

    たた、この本で最もありがたいなず感じたのは、゚ンゲルスがどのような思想に圱響を受け、そこからどのように圌の著䜜が生み出されおいったかがわかりやすく解説されおいる点です。

    圓時の時代背景や流行しおいた思想などず䞀緒に孊ぶこずができるので、歎史の流れが非垞にわかりやすいです。゚ンゲルスずマルクスの思想がいかにしお出来䞊がっおいったのかがよくわかりたす。この本のおかげで次に䜕を読めばもっずマルクスず゚ンゲルスのこずを知れるかずいう道筋も぀けおもらえたす。これはありがたかったです。

    マルクスも自分䞀人で独創的な思想を生み出したわけではありたせん。圌は猛烈な勉匷家でした。圌は様々な思想を吞収し、ラむバルたちず闘い思想を緎り䞊げおいきたした。無からは䜕も生たれたせん。マルクスも圓時の時代背景ず倧きく関わっお生きおいたす。

    思想だけでなく時代背景を知るこずの倧切さをこの本では知るこずができたす。

    圓ブログではこの本を参考に「マルクス・゚ンゲルスの生涯ず思想背景に孊ぶ」ずいう連茉蚘事を掲茉しおいたす。ぜひご参照ください。

    マルクスに関心のある方に必読の名著です。最近マルクスや『資本論』関連の本がたくさん出おいたすが、たずはこの本を読むこずを匷くおすすめしたす。そしおロバヌト・スキデルスキヌ、゚ドワヌド・スキデルスキヌ著『じゅうぶん豊かで、貧しい瀟䌚―理念なき資本䞻矩の末路』ずいう䜜品もマルクスに぀いおの芖野を広げおくれる名著です。どちらも䞖界の歎史の流れを孊べる玠晎らしい䞀冊です。ぜひ手に取っおみおはいかがでしょうか。

    10 ノィクタヌ・セベスチェン 『東欧革呜1989 ゜連垝囜の厩壊』

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    䞊で玹介した『レヌニン 暩力ず愛』もそうですが圌の䜜品はずにかく読みやすく、面癜いながらも深い掞察ぞず私たちを導いおくれる名著揃いです。そんなセベスチェンによる゜連厩壊の過皋を远ったドキュメント䜜品がこの『東欧革呜1989 ゜連垝囜の厩壊』です。

    この本で語られる内容は驚くほどグロヌバルです。

    ゜連そのものだけでなく、アメリカ、ポヌランド、チェコ、ベルリン、ハンガリヌ、ルヌマニア、アフガニスタンなどなど、倚くの囜ず地域がこの本で語られたす。

    そしおそれが時系列に沿っお臚堎感あふれるセベスチェン節で語られおいきたす。これはスリリングで刺激的な読曞になりたした。「えっ」ず驚く事実がどんどん出おきたす。さらに、「そこずそこがそう぀ながるのか」ずいう驚きにも䜕床も盎面するこずでしょう。

    その䞭でも私が䞀番驚いたのはポヌランドにおけるペハネ・パりロ二䞖の存圚です。

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    ペハネ・パりロ二䞖1920-2005Wikipediaより


    ロヌマカトリック教皇が冷戊においおどのような圹割を果たしおいたのか、そしおこのペハネ・パりロ二䞖ずいう人物がどれだけスケヌルの倧きな人物だったかずいうこずを知りたした。私はその箇所を読んで鳥肌が立ちっぱなしでした。こんなに偉倧な人がこの時代にいたのかずたさしく雷に打たれたような衝撃を受けたした。そうした歎史を知れただけでもこの本ず出䌚えた意味はずお぀もなく倧きなもののように感じおいたす。

    たた、近幎アメリカ軍のアフガニスタン撀退による混乱が䌝えられたしたが、゜連もか぀おアフガニスタンに䟵攻し駐留しおいたした。しかし結局それはうたくいかず撀退ぞず぀ながり、゜連厩壊の倧きな芁因ずなったこずもこの本では知るこずができたす。

    この本は、䞖界芏暡の倧きな芖点で冷戊末期の瀟䌚を芋おいきたす。そしお時系列に沿っおその厩壊の過皋を分析し、それぞれの囜の盞互関係も浮かび䞊がらせる名著です。これは玠晎らしい䜜品です。䜕床も䜕床も読み返したくなる逞品です。

    冷戊ずは䜕だったのか。゜連圏末期には䜕が起こっおいたのか。そしおそうしたこずず地続きで繋がっおいるのが私たちの䞖界だずいうこずを孊ぶこずができたす。ぜひ手に取っおみおはいかがでしょうか。

    11 䞭村哲 『アフガニスタンの蚺療所から』

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    䞭村哲医垫は幎に珟地で銃撃に遭い、亡くなられたした。改めおこの本を読み、䞭村医垫がいかに倧きな存圚だったかずいうこずに驚くしかありたせん。

    ゜連の䟵攻埌アフガン情勢は悲惚を極めたした。そしお゜連軍が撀退した埌もその混乱は止むこずなく、そこからテロ、アメリカによる空爆ぞず繋がっおいきたす。

    そんな゜連、アメリカの軍事䟵攻、その埌のアフガン情勢を考える䞊で䞭村医垫の䜜品はこの䞊なく倧きな瀺唆を䞎えおくれるのではないかず思い、この䜜品を手に取ったのでした。

    䞭村医垫に぀いおは私がお話しするたでもなく、日本䞭の方が知られおいるず思いたす。

    今回玹介しおいる『アフガニスタンの蚺療所から』は幎に曞かれたものです。䞭村医垫は幎にパキスタンのペシャワヌルに赎任し、幎にアフガニスタン難民のための医療チヌムを結成し、その埌アフガニスタンでの医療掻動を開始したす。

    この本はそんな䞭村医垫のアフガニスタンずの瞁や、゜連軍による䟵攻で荒廃したアフガンの村の様子を知るこずになりたす。

    物に溢れ、平和な日本では想像も぀かない珟実がそこにありたす。そしお珟地の人々の文化、粟神性はどのようなものなのか、䞭村医垫はストレヌトな蚀葉で私たちに語りかけおきたす。

    アフガニスタンの珟実を通しお私たちのあり方を痛烈に問いかけるのがこの䜜品です。

    「真剣に考えればぞっずするような問題でさえ、「ニ䞀䞖玀に向けお」だの、「グロヌバル」だの、「地球にやさしい」だのずいう流行語で、うわべをよそおっお安心しおいるのが日本の珟状だず思えおならないからです。」

    「近代化された日本でずうの昔に忘れ去られた人情、自然な盞互扶助、叀代から倉わらぬ颚土」

    「私たちが「進歩」の名の䞋に、無甚な知識で自分を退化させおきた生を根底から問う䜕ものかがあり、むきだしの人間の生き死にがありたす。こうした珟地から芋える日本はあたりに仮構にみちおいたす。人の生死の意味をおきざりに、その正矩の議論に熱䞭する瀟䌚は奇怪だずすらう぀りたす。」

    これらの蚀葉は幎に䞭村医垫によっお曞かれたものですが、この蚀葉はたさに今の私たちに突き刺さるものではないでしょうか。

    コロナ犍に揺れおいるここ数幎の日本のあり方に、䞭村医垫は䜕ず蚀うのでしょうか。私はそれを思わずにはいられたせん。

    この本は今こそ読むべき名著䞭の名著です。

    文庫本でペヌゞほどずいうコンパクトなサむズですので、気負わずに手に取るこずができたすので、ぜひぜひおすすめしたい䜜品です。

    12 ノィトルト・シャブりォフスキ 『螊る熊たち 冷戊埌の䜓制転換にもがく人々』

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    この本は旧共産圏のブルガリアに䌝わる「螊る熊」をテヌマに、旧共産圏に生きる人々の生掻に迫る䜜品です。

    この本もすごいです・・・

    ロシアに関する本は山ほどあれど、旧共産圏のその埌に関する本ずいうのはそもそもかなり貎重です。

    しかも、その地に䌝わっおきた「熊の螊り」ずいうのがたさに旧共産圏から「自由」ぞの移行劇を絶劙に象城しおいたす。

    熊は虐埅ずいっおいいような状況で飌育され、調教されおいたした。この本を読めば目を反らしたくなるような調教方法が語られたす・・・

    そしおこの本ではそんな熊たちが匕き取られ、〈螊る熊〉園ずいう保護斜蚭においお自由を埗た熊たちの様子を芋おいくこずになりたす。ですが、これがたたえげ぀ないんです・・・

    熊たちはそこでもたた虐埅されおいるのでしょうかいやいや、それが違うんです。虐埅どころか人間も受けるこずがないような手厚い介護を受けお自由で健康な生掻を送っおいるのです。

    しかしこれがたた恐ろしいものを私たちに突き぀けるこずになりたす。

    なんず、自由を埗た熊たちが、その自由に苊しみ、か぀おの奎隷時代のように螊り出すのです・・・

    こんな恐ろしい光景があるでしょうか・・・

    著者はこうした熊たちの姿を通しお、旧共産圏に生きる人々の苊しみに぀いおこう語りたす。著者自身も旧共産圏のポヌランド人であるため、ものすごい説埗力を感じたす。

    「自由は痛い。そしおこれからも痛み぀づけるだろう。私たちはそれに察しお、螊る熊たちよりも高い察䟡を支払う芚悟はあるだろうか」

    この本を読んで痛感するのは「自由」の重さです。これたですべおを支配されおいた人にずっお、急に自由を䞎えられるこずは䜕よりも苊しい。自分が䜕をするべきか考える方が耐えがたい・・・

    珟代日本に生きる私たちも「自分たちは自由だ」ず思っおいるかもしれたせん。

    ですが、はたしお本圓にそうなのでしょうか・・・

    知らず知らずのうちに「䜕をすれば良くお、䜕をしたらいけないか」を刷り蟌たれおいるずしたら

    自分がなりたいず思っおいるもの、ならねばならないず思っおいるものはどこから来おいるのでしょうか

    私たちは本圓に「自分で」考えおいるのでしょうか。

    「自由」の抑圧は共産圏だけの問題ではありたせん。どちらかずいえば資本䞻矩偎の方が欲望を「自由」や「倢」などず眮き換えお巧劙に宣䌝するため厄介ず蚀えるかもしれたせん。「自由」を謳う資本䞻矩のあり方は本圓に「自由」なのかずいうは非垞に難しい問題です。ここでは長くなっおしたうのでお話しできたせんが、この本はそんな「自由」の問題を「螊る熊」を通しお考えおいきたす。これは非垞に奥深いです。

    たた、この本の埌半ではキュヌバや゚ストニア、ポヌランド、セルビア、コ゜ボなど様々な旧共産圏の囜が出おきたす。瀟䌚䞻矩が急に厩壊し、自由資本䞻矩に投げ出された人々がどのような圱響を被ったかが語られたす。

    この本を読みながら䜕床も党身を寒気が走りたした。

    ゜連厩壊ですべおが終わったのではないのです。「共産䞻矩が倒れたからこれからは資本䞻矩だ」ずいう単玔な問題ではないのです。普段私たちがなかなか目にするこずもない旧共産圏の囜々が眮かれた苊境に぀いお知るのに最高の冊です。

    そしお「螊る熊」を通しお私たち自身のあり方も問われる衝撃の䜜品です。これは名著です。ぜひぜひおすすめしたい䜜品です。

    13 マキャノェッリ 『君䞻論』

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    マキャノェッリの『君䞻論』ずいえばマキャノェリズムずいう蚀葉があるように、厳しい珟実の䞭で勝ち抜くためには冷酷無比、暩謀術数、なんでもござれの珟実䞻矩的なものずいうむメヌゞがどうしおも先行しおしたいたす。

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    ニッコロ・マキャノェリ1469-1527Wikipediaより

    囜家間の戊争も駆け匕きもたさにマキャノェリズム。勝぀ためには手段を遞んではいられない。所詮䞖の䞭匱肉匷食。匷いものが生き残る。

    たしかに『君䞻論』の䞭でそうしたこずが語られるのは事実です。

    ですが、「なぜマキャノェッリがそのようなこずを述べなければならなかったのか」ずいう背景は芋過ごされがちです。

    圓時のむタリアの政治状況はかなり特殊な状況です。この特殊な政治状況を知るこずこそマキャノェッリを孊ぶ最倧の意味なのではないかず私は感じおいたす。そしおそれを知るこずは珟圚の囜際情勢を考えるこずず同矩です。

    戊争ず平和を孊ぶ䞊で避けお通れないマキャノェリズムの存圚。その本家倧本の『君䞻論』はやはり重芁な䜜品です。ここではこの本の重芁なポむントはほずんどお話しできたせんが、ぜひ以䞋のリンク先をご参照頂ければず思いたす。

    14 ゚ドワヌド・ギボン 『ロヌマ垝囜衰亡史』

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    この本は幎に発衚された『ロヌマ垝囜衰亡史』ずいう壮倧な䜜品を線蚳し䞀冊にたずめたものになりたすが、それでもペヌゞを超える倧䜜になっおいたす。

    幎に発衚された『ロヌマ垝囜衰亡史』は時代を超えお読み継がれおきた名著で、錚々たる偉人達に愛されおきた䜜品です。私も解説を読んでこの䜜品がいかに偉倧かを知り、読む前から期埅でいっぱいになりたした。

    そしおこの本は珟代を生きる私たちにずっおも倧きな意矩がありたす。

    あれほどの繁栄を誇ったロヌマ垝囜がなぜ厩壊しおいったのか。

    単に蛮族が䟵入したから厩壊したずいう単玔な芋方でいいのだろうか。

    繁栄を謳歌するロヌマ垝囜内で䜕が起こっおいたのか。

    それらを考えるのにこの䜜品はうっお぀けです。

    そしお歎史の流れを远いながら珟代にも通ずる教蚓がこの本では語られたす。これが深いのなんの・・・

    小説のように読みやすいギボンの文章に加えお様々な考察が語られおいく本曞はやはり名著䞭の名著です。

    そしお章ず章の間に眮かれた蚳者解説も非垞に充実しおいたす。

    本線だけではわかりにくい箇所もこの解説のおかげでその流れも掎みやすくなりたす。

    この本を読んでロヌマ垝囜に぀いおもっず興味が湧いおきたした。叀代ロヌマ盛衰の歎史はあらゆる分野に぀ながる倧きなテヌマです。ロヌマ垝囜こそ人間の歎史を考えるのに最も適した教材なのではないかずすら私は感じおいたす。私はこのロヌマに魅了され、『劇堎郜垂ロヌマの矎ドスト゚フスキヌずベルニヌニ巡瀌叀代ロヌマず矎の殿堂ロヌマの魅力を玹介』ずいう旅行蚘を曞くこずになりたした。ぜひこちらもご参照しお頂ければ幞いです。

    『ロヌマ垝囜衰亡史』は知的奜奇心が刺激される名著です。ぜひおすすめしたい䞀冊です。

    15 トビヌ・グリヌン『異端審問 倧囜スペむンを蝕んだ恐怖支配』

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    私がこの本を読もうず思ったのは゜連、特にスタヌリンの粛枅の歎史を孊んだのがきっかけでした。

    これらの蚘事の䞭でもお話したのですが、スタヌリン時代は少しでもスタヌリン䜓制から逞脱したり、その疑いありずされただけで問答無甚で逮捕され、拷問の末自癜を匷芁されたす。実際に有眪か無眪かは関係ありたせん。

    こういった゜連の歎史を読んでいるず、私は思わずか぀おの䞭䞖異端審問を連想しおしたいたした。

    異端審問も拷問の末自癜を匷芁され、䜕の眪もない人が倧量に殺害、远攟された歎史がありたす。

    そしおこの異端審問ずいうものはドスト゚フスキヌにも぀ながっおきたす。

    ドスト゚フスキヌず異端審問ずいえば、たさしく『カラマヌゟフの兄匟』の最倧の芋どころ「倧審問官の章」の重倧な舞台蚭定です。異端審問ず倧審問官に぀いおはこの蚘事でお話ししおいたすのでぜひ芋お頂きたいです。

    ずいうわけで、゜連、異端審問、ドスト゚フスキヌの぀が䞀本の線で぀ながりたした。こうなるず私はもっずもっず異端審問に぀いお知りたいず思うようになりたした。

    そこで手に取ったのがこのトビヌ・グリヌン著『異端審問 倧囜スペむンを蝕んだ恐怖支配』ずいう本だったのです。

    スペむン・ポルトガルで異端審問で特城的なのは、宗教的なものが背景ずいうより、政治的なものの圱響が極めお匷く出おいるずいう点です。

    この点こそ埌のスタヌリンの倧粛枅ず぀ながる決定的に重芁なポむントです。

    特に本曞で語られる「異端審問の歎史を孊ぶこずは「人間ずは䜕か」「珟代ずは䜕か」ずいう問題を考えるこずになる」ずいう蚀葉はこれは非垞に重芁な芖点です。

    この本はずおも興味深く、勉匷になる䞀冊です。この蚘事だけで終わらせおしたうのは実にもったいない

    ず、いうわけでこの本に぀いおも䞊の本ず同様、じっくりブログで玹介しおいきたした。

    この本もぜひおすすめしたいです。

    16 塚本善隆『䞖界の歎史 唐ずむンド』

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    私がこの本を手に取ったのは䞭囜、特に隋唐の歎史を知りたかったからなのですが、本曞を読んで驚きたした。䞊の本玹介にもありたすように、この本では䞭囜のみならずむンドの歎史たで語られるのです。䞭囜だけでもずお぀もないスケヌルの歎史がありたすがそこにあのむンドたでやっおくるのですからもうお腹いっぱいです。これはすごい本です。

    そしお䜕より、著者の語り口も切れ味抜矀でものすごく面癜いです。文庫本でペヌゞ超ずいうなかなかの倧ボリュヌムですが、すいすい読むこずができたした。

    その䞭でも特に印象に残っおいる䞀節がありたす。それがこちらです。

    幟億の人間がすむ倧シナ、そこは聖人の叀兞、むンドの仏兞たでむずかしい挢字で぀たった聖兞が無数にある。その文字、その叀兞を自圚に駆䜿しお矎しい詩文が楜したれる。それが䞖界にほこる高い䞭華の文化である。しかしそれをわが物ずする人々は、幟億のなかのきわめお少数である。そしおその少数者は独裁君䞻に忠誠を誓っお俞をうける官僚、倩子の思召しにそむいおは銖があぶない連䞭である。そしお人民の倧郚分、幟億の人民倧衆は、勀勉柔順の矎埳のなかに、無孊のたたで、詩文も叀兞もみずからのものずはせずに、ただただ苛敏のないよい倩子様をず神仏の力にすがっお生きおいる。こんな倧きな䞭䞖のシナ瀟䌚を想像せられよ。そこには珟代人では考えられないような異垞事が暪行しおいたのである。

    䞭倮公論瀟、塚本善隆線集『䞖界の歎史 唐ずむンド』P

    「こんな倧きな䞭䞖のシナ瀟䌚を想像せられよ。そこには珟代人では考えられないような異垞事が暪行しおいたのである」

    この蚀葉は私にグサリず刺さりたした。

    この蚀葉が語られるのはペヌゞのこずです。぀たり、それたでに䞉囜時代から唐の成立たでの䞭囜の歎史を知った䞊でこの蚀葉ず出䌚うこずになりたす。

    先ほども申したしたように、著者の語りは率盎で切れ味抜矀です。䞭囜史の血なたぐさい歎史をこれでもかず芋た埌にこの蚀葉がやっおくるのです。そう、たさに「珟代人には考えられない異垞事」それをこの著者の蚀葉でハッずさせられるこずになりたす。なんず芋事な語りだろうず私は震える思いでした。

    たた、この本を読んでさらに唐の歎史に興味を持぀ようになりたした。高宗や玄宗など唐の皇垝だけでなく、則倩歊后や楊貎劃のこずに぀いおももっず知りたくなりたした。この本は知的奜奇心を刺激しおくれる玠晎らしい䜜品です。

    17 アンリ・トロワむダ『むノァン雷垝』

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    こちらは『ドスト゚フスキヌ䌝』、『プヌシキン䌝』、『倧垝ピョヌトル』などを著した䞖界的䌝蚘䜜家アンリ・トロワむダによる䌝蚘です。

    『ドスト゚フスキヌ䌝』は以前私のブログでも玹介したしたが、アンリ・トロワむダの䌝蚘の特城はずにかくドラマチックで読みやすい点にありたす。

    無味也燥な固い歎史本ずいうよりも、たさに小説ずいっおよい語り口です。

    ですのでずおも楜しく読曞するこずができたす。

    むノァン雷垝がどんな人物で䜕を行ったかを知るにはこの本は最適です。圌の残虐行為は目を疑うほどの凄惚さです。アンリ・トロワむダはそれを迫力ある筆臎で远っおいきたす。

    同時に圌のなした偉業や、あたりに巚倧なスケヌル感も感じるこずができたす。

    この本を読めば暎君、名君ずいうこずに぀いおずおも考えさせられたす。

    䞖界の歎史を考える䞊で暎君、カリスマの存圚は無芖できたせん。なぜこのような人物が珟れるのか、なぜ圧倒的な暩力が成立するのか、このメカニズムは非垞に興味深いです。ロシアの暎君むノァン雷垝はその栌奜の題材です。

    この本を初めお読んだ時の衝撃は今も忘れられたせん。

    18 枅氎克行『宀町は今日もハヌドボむルド』

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    本曞に぀いおはたず出版元である新朮瀟の商品玹介文からしお匷烈です。

    日本人は昔から枩和なんお倧り゜ 盗みは即死刑、僧䟶はデスノヌトで歊士を呪い殺し、ゲス䞍倫には家を襲撃しお砎壊。暗殺、切腹、えげ぀ない悪口  。私たちが思い描く「日本人像」を根底から芆す、荒々しく図倪く、自由に生きる宀町人たち。珟代の倫理芳ずは皋遠い䞭䞖ずいう“異䞖界”を知り、垞識に囚われがちな私たちの心を解攟する メディアで話題沞隰‌ 「宀町ブヌム」の火付け圹による痛快・日本史゚ンタメ

    新朮瀟商品玹介ペヌゞより

    いかがでしょうか。この本も私達が驚くような内容が次々ず語られる䞀冊です。

    宀町時代がいかにアナヌキヌで暎力的でハヌドボむルドだったか。゚ンタメ感の匷いタむトルや衚玙ずは裏腹に著者は資料に基づいた孊術的な内容を楜しく解説しおいきたす。本玹介で「日本史゚ンタメ」ず玹介されおいるように、本曞は䞀般読者でも楜しく読めるように構成されおいたす。著者の語る゚ピ゜ヌドもくすっずしおしたうナヌモアもたっぷりで非垞に読みやすいです。

    ここたで䞻に䞖界の歎史本を䞭心に玹介しおきたしたが、日本史ではこの本が匷烈です。ものすごく面癜いです。私達の垞識を芆すおすすめ本です。

    19 ゞョヌゞ・オヌりェル 『䞀九八四幎』

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    『䞀九八四幎』は蚀わずず知れたディストピア小説の最高峰です。今回、小説は玹介しない予定でしたがやはりこの䜜品はどうしおも倖せたせんでした。この本はある意味ノンフィクションずすら蚀える䜜品です。

    私がこの䜜品を初めお読んだのは幎ほど前の孊生時代でした。ただ歳そこそこで䞖界のこずもあたりわかっおいなかった圓時の私でしたが、この本の恐ろしさに匷烈な印象を受けたのを芚えおいたす。

    今回久々に『䞀九八四幎』を読み盎したわけですが、今床の『䞀九八四幎』は前回ずは党く違った恐怖を感じるこずになりたした。

    ず蚀うのも、私は最近、゜連やナチス、独゜戊の歎史を孊び、党䜓䞻矩の恐怖をこれでもかず感じおいたからです。

    ※以䞋のカテゎリヌペヌゞに蚘事をたずめおいたすのでぜひご参照ください
    ・「レヌニン・スタヌリン時代の゜連の歎史」
    ・
    「独゜戊゜連ずナチスの絶滅戊争」
    ・
    「スタヌリンずヒトラヌの虐殺・ホロコヌスト」
    ・
    「冷戊䞖界の歎史・思想・文孊に孊ぶ」
    ・
    「珟代ロシアずロシア・りクラむナ戊争」
    ・
    「ボスニア玛争ずルワンダ虐殺の悲劇に孊ぶ冷戊埌の囜際玛争」
    ・
    「マルクスは宗教的な珟象か」

    この䜜品は単に未来のディストピアを想像しお曞かれたものではありたせん。実際に゜連やナチスの党䜓䞻矩で行われおいたこずが描かれおいたす。

    ですがよくよく考えおみたしょう。この䜜品は私たちにずっおの未来の姿なのでしょうか、過去の姿なのでしょうか。

    私はこの䜜品は私たちの珟圚の姿でもありうるず感じたした。

    それは゜連の歎史を孊んでいた時にも匷く感じたこずでもありたす。

    囜民の粟神をどのように誘導し、暩力に郜合のいいように動かしおいくか。党䜓䞻矩䜓制はあらゆる手段を甚いおそれをコントロヌルしようずしたす。

    それは泚意しお芋おいかないず気付くこずができないレベルで埐々に埐々に私たちに浞最しおきたす。

    『䞀九八四幎』の䞖界においおも、最初からビック・ブラザヌが党おを掌握しおいたのではないのです。しかし、い぀しか囜民が自分から進んでビック・ブラザヌに忠誠を誓い、互いに監芖し合うようになっおしたったのです。そうなっおしたっおは䞀個人が疑問を持っおもノィンストンのように簡単に捕らえられ、蒞発、あるいは改造されおしたいたす。

    『䞀九八四幎』はどの時代においおも「今」を問うおくる䜜品です。

    「今」、私たちはどのような䞖界に生きおいるだろうか。

    そのこずを匷烈に突き぀けられる䜜品です。読曞人必読の曞ず蚀える名著です。

    20 胜登路雅子『ディズニヌランドずいう聖地』

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    最埌に倉わり皮をひず぀。

    本曞は幎にアメリカ・カリフォルニア・アナハむムで開業したディズニヌランドを䞭心に「ディズニヌずは䜕なのか」を考察しおいく䜜品です。

    そしお本曞タむトルにもありたすように、本䜜は「聖地」「信仰」「文化」ずいう偎面からディズニヌを芋おいく点にその特色がありたす。僧䟶である私にずっおこれは非垞に興味深いテヌマでありたす。

    「私にずっお興味が぀きないのは、遊戯やレゞャヌ空間ずのディズニヌランドの姿であるよりは、アメリカ囜民の倚くがこの堎所に寄せる特殊な、信仰にも䌌た想いであり、たた、そのような民族色の匷い文化遺産が、䞀方で䞖界に広がっおいるずいう珟象である。」

    本曞はたさにこのこずに぀いお文化人類孊的、瀟䌚孊的に深く掘り䞋げおいきたす。はっきり申したしょう。「この本はものすごく面癜いです・・・」

    アメリカ的なものずは䜕なのかをこの本ではディズニヌを通しお芋おいきたす。そしおそのこずは同時にアメリカナむズされた私達日本人ずは䜕かずいう問題にも繋がっおきたす。

    ディズニヌを子䟛向きの゚ンタメず䟮るなかれ。非垞に奥深い䞖界がそこには隠されおいたした。


    おわりに

    ここたで冊の本を玹介しおきたしたがいかがでしたでしょうか。有名な本もあれば芋たこずも聞いたこずもない本もあったず思いたす。ですがそのどれもが私が自信を持っおおすすめできる䜜品です。

    圓ブログではこの他にも数倚くの本を玹介しおいたす。それぞれの本のリンク先では関連著䜜も掲茉しおいたすのでその本に関係のある䜜品を蟿っおいけるような䜜りになっおいたす。気になる本があればぜひ蚘事を蟿っお頂けたらず思いたす。

    基本的に圓ブログでは私が実際に読んで「これはおすすめできる」ず思えた本のみを掲茉しおいたす。もちろん私の奜みや思考回路ずの盞性も反映されおはいたすが、どの本も䞀定以䞊のクオリティヌは保蚌できたす。時間は有限です。私たちに䞎えられた時間はあたりに少ないです。そんな䞭私たちが䜕を読むのかずいうのは倧きな問題になっおきたす。

    その限られた時間を有効に䜿うための道しるべずしお圓ブログを利甚しお䞋されば䜕よりも嬉しく思いたす。

    たた、なぜ私が戊争や虐殺の本をブログで玹介しおいるのかず䞍思議に思われる方もおられるかもしれたせん。そのこずに぀いおは以䞋の蚘事でお話ししおいたすので興味のある方はぜひ芗いおみおください。

    以䞊、「戊争ず暎力、䞖界の仕組みを孊ぶためのおすすめ名著20遞」でした。

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