
写仏部作品N0.27 のんのんさま
【はじめに】
その方はしかのじょうさん。
南都と江戸を往来し、ときに異国へひとっ飛び。
寺院、美術館、景勝地、市井、公園、山林を巡っては、写真とともにうんちくを語る、その知識はこんこんと湧き続ける泉のごとし。
漢字で書けば「鹿の丞」さんでしょうか。
丞は、律令制における官職の一つ、白く長いヒゲをたくわえたおじいさんかと思いきや。
なんと馬賊の過去生を持つという、その機動力で戦は全戦全勝、搾取により富を築き、義侠心によって組織を牛耳る、誇り高き女性。
彼女の写す仏像が大好きで、いつかしかのじょうさんの写仏だけで特集するんだー、と思っていたのですが、幾度も座礁したため、完成度を下げて、少しだけそれらしきものができました。
【1】十一面観音立像 奈良国立博物館蔵 重要文化財
まずはこちらをご覧ください。
通常、真正面から撮影されることが多い、こちらの仏像さま。もちろん美しいのですが、

しかのじょうさんののんのんさまは斜めの顔で、泣いていらっしゃるように見えるのです。

これ描きたい。
どの絵の具で写仏しようかな。
固形墨って、摺らずに描けないんでしょうか、木炭みたいに。
うんともすんとも描けません。

え?
うん、すん、くらいは描けているようにお見えになる?
これはキズなんです。
光の角度を変えて影を消すと…、
ね、なーんにもないでしょ。

かくなる上は、固形墨を水で濡らしてみます。
水を付けながら強くこすりつけると描けますが、急に濃く出たり渇れたり、輪郭線も濃淡も、ほぼコントロール不能。

グラデーションをつけるにはどうしたらいいかしら。
洗面台に水を張って、浸してみる。
へー、ぜんぜんにじまない。
固形墨って、濡れただけでは墨にならないんですね。

墨汁でも足してみる?

どうなるんだろう。

裏側も。

水揚げ。
かっこよー、絵金ですか?
本物ののんのんさまとは似ても似つかくなってしまったけど。

絵金について詳しくお知りになりたい方は、Eijyoさんのこちらの記事をご参照ください。
【2】陶俑 加彩舞楽女子 日本民藝館蔵
可愛くないですか?
陶俑の俑は、ご存知「兵馬俑」の俑で、人の形をした副葬品のことです。
陶器でできているので、陶俑と言います。
死後の世界でさびしくないように、踊りを舞う女性を副葬したのですね。

このように舞楽女子は、手がひらひらしています。

こちらの動画をご覧になると、袖がひらひらしている様子がおわかりなるかと思います。
中国国立歌舞団による舞踏です。
この動画と、しかのじょうさんの写真を合体すると…。
こんな感じ?

【3】お地蔵さま
文句なしに可愛い。

みんな違ってみんないいけど、この子たち
なんだかおふたりで会話をする声が聞こえるようですよね。

仙厓さん風に描いてみたい。
仙厓さんって、本当にこんなところに落款を押すんです。
本来なら人の頭の上なんてとんでもないと思うんですが、仙厓さんなら!

ぜんぜん仙厓さんっぽくない(T_T)
仙厓さんは、江戸時代の臨済宗の禅僧で、このような絵を書く方です。

指月布袋画賛
みなさまも、おふたりの会話を想像してみてくださいね。
よかったらコメント欄に書いて教えて下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
しかのじょうさん、写仏を快諾してくださり、ありがとうございました。
たぶん、こんなふうにされちゃうとはご想像してなかったですよね、すみません。
明日、上海へ戻ります。
みなさまの記事へのご訪問、コメントのお礼など、しばらくままならないと思いますが、ゆるっとお待ちくださいますようお願い申し上げます。

ナウちゃん、お借りしました。
ありがとー。