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【簡単あらすじ】早朝始発の殺風景(微ネタバレ)【青崎有吾/集英社文庫】


    『 スマホのメモ帳に 』



    始発列車の中で。
    ファミレス・メロンソーダの秘密。
    捨て猫と兄妹喧嘩。
    後輩と二人で乗った観覧車。
    卒業式の日、クラスメイトの自宅で。



    様々なシチュエーションで進む、高校生の青春+ミステリー小説です。



    ―

    『はじめに』
    東北南部でもついに梅雨明けが宣言され、真夏日どころか猛暑日が毎日続いています。
    当然、エアコンを起動しながら自室で過ごすことが多くなりますが、そうなると読書をするための絶好のシチュエーションを得られ、読書が捗る時期がやってきましたので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいたりした本の感想を書こうと思います。
    この感想で、その作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。

    ーー

    本作は、高校生が主要登場人物であり、高校生の日常にミステリーが絡む六編の短編集になっています。

    1.早朝始発の殺風景

    『 犯人、見つかりそうなわけ?』

    5時35分発始発列車に乗り込む加藤木。
    電車内には、クラスメイトの殺風景がすでにいる。

    「座れば?」「あ、うん」

    声をかけられ、ちょっと迷ってから彼女の左隣の、二人分ほど離れた場所に座った。

    あまり話していないクラスメイトとの不思議な交流が始まる。

    ー

    2.メロンソーダ・ファクトリー

    『 A案のほうがいい 』

    真田・詩子・ノギちゃんという女子高生三人組。

    文化祭のクラスTシャツのデザインと発注の係を押し付けられた三人は、いつものファミレスに集まる。

    クラTのデザイン案は二つあり、

    A案は、クラスの人気者・石川が考えたもの。
    B案は、真田が自作したもの。

    デザイン案の選択権は三人にあり、あっさりと決まると思っていたが…

    ー

    3.夢の国には観覧車がない

    『 おまえの本当の狙いがわかったよ 』

    寺脇は、幕張ソレイユランドという遊園地に、部活の引退記念で遊びに来た。

    色々な理由があり、後輩の伊鳥と二人で観覧車に乗ることになった自由時間。

    ゴンドラ内に22分の密室状態が完成する。

    ー

    4.捨て猫と兄弟喧嘩

    『 おまえ、これ‥‥‥どこで 』

    両親の離婚で、今は別々に暮らす兄と妹。

    妹から相談があるということで、自然公園で久々に会うことになった。

    その相談とは「広場で拾った猫を飼ってくれないか」というものだった。

    ー

    5.三月四日、午後二時半の密室

    『 嘘をついていましたね 』

    風邪をひいて卒業式に出席できなかった煤木戸の家に、
    クラス委員の草間は卒業証書とアルバムを持ってきた。

    インターフォンで話していた二人だったが、草間は家の中に招き入れられる。

    ー

    6.エピローグ

    『 私たちは十カ月以上費やしたのに、向こうが八ヵ月じゃ割に合わない 』

    第一編「早朝始発の殺風景」の後日談。
    各編の登場人物が微妙に絡み合います。


    ーー

    近いスパンで「青春カテゴリー」の小説を読了しました。

    先日読了した「15歳の昆虫図鑑」は中学三年生が主要登場人物。

    本作は、主要登場人物が高校生になっているので、各話ともテーマが深刻で難しい問題になっています。

    ですが、高校生になっているからこそ、行動力などが中学生よりも高まっていることにより、自分たちで何とかしよう・出来る範囲が広くなっているところがとても良いです。

    個人的には「メロンソーダ・ファクトリー」がお気に入りです。

    もちろんフィクションなのですが、こういったことが起こるかもしれない可能性をとても考えさせられました。

    「話し合い」

    は、どんな場面でも重要ですよね。

    エピローグについては少し賛否両論あるかもしれませんが、私の本業を考えると、「因果応報」「目には目を歯には歯を」という考えは理解できてしまうところがあり、私としては良いまとめだったと思います。

    青春小説とミステリーが程よく混ざり合い、読了後に爽やかさを感じることが出来る本作。

    是非ご一読ください。


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