
目指せマイナス5℃!保冷器を自作して、夏でもお家でビール造り
ホームブリューイングをしていると、必ずぶつかるのが「発酵中の温度管理」問題。冷蔵庫では冷えすぎてしまうし、真夏に常温放置(冷房がついているとはいえ)では確実に失敗します。
冷房の効いた室温(25〜28度)に対して、あとマイナス5℃程度を維持したい….
そこで、部屋のスペースや醸造バケツのサイズに合わせて、自分で作ることにしました。この記事では、その設計・作り方・使ってみた結果まで書いていこうと思います。
出来上がりを先にお見せすると、こんな感じです!🎉🎉🎉


自作に至った経緯
ホームブリューイングでは、発酵中の温度管理が仕上がりを大きく左右します。
エール酵母の場合、ストライクゾーンは 20〜22℃ あたり。特に酵母が活発に動く最初の3日間をこの温度帯でキープできるかどうかが勝負どころです。
現在は夏真っ只中….そこで、保冷方法に関して調べた結果、発泡スチロール箱+氷 が コスト的に最適だと考えました。
エアコンの効いた部屋(24〜25℃設定)に発泡スチロール箱を置く
箱の中に10ℓバケツを入れ、脇にコンビニ氷を1袋(袋のまま)セットし、保温シートを被せてフタを閉める
朝と夜に、溶けた氷袋と、冷凍庫でカチコチに凍らせた予備の氷袋を交換する
ところが….10ℓの醸造バケツ(エアーロックもつけると高さがかなり出ます)がすっぽり収まる発泡スチロール箱がなかなか売っていませんでした。
売っていても、横に大きい長方形で部屋に置くにはとてもじゃない大きさ & 高価でした。

“これは作った方が良いな”
つくるの大好き人間の私は、気づけば100円ショップの工作コーナーに立っていた。。。。という感じです 笑
作りながら考えるタイプなので、当時は完成のイメージも持たず、仕様や必要な材料などすべて勘でしたが、次のセクションでまとめていきます。
保冷器の設計と材料
要件は以下のとおり
内寸:
醸造バケツ+氷を入れるスペースを確保(バケツと氷の間が開くように)断熱:
発泡スチロール板を使用設置スペース:
玄関の棚蓋:
10ℓの液体が入ったバケツ(重たい & 揺らせない)を入れやすいように、上部ではなく側面に設置保冷方式:
氷、ペットボトル凍結
以下の設計になりました(事後ですが 笑)

使用した材料・道具

発泡スチロールの接着には以下の注意が必要です!テープ類を購入する際には注意してください。
溶剤に注意
瞬間接着剤や一般的なゴム系接着剤に含まれる有機溶剤では、発泡スチロールが溶けてしまう。専用品を選ぶ
接着剤やテープは「発泡スチロール用」や「発泡体用」と明記されたものを使用する。専用品がない場合
裏面の成分欄に「変成シリコーン樹脂」または「エチレン・酢酸ビニル樹脂(水性)」と書かれている多用途接着剤を選ぶ。
合計:約 1200 円(100円ショップでの購入)。とてもお得です。
且つ、お部屋の隙間にピッタリ & バケツの出し入れも簡単で、最高です!
作り方
Step1. 板をカットする(4枚分)

底板:「背面の厚み分」はみ出してしまうので、はみ出した分を切る。(厚み1cmの板であれば1cm切る)
天井板:蓋を差し込めるように、「背面の厚み分」に加え「蓋の厚み分」も含めて切る(厚み1cmの板×2枚分=2cm切る)
Point…発泡スチロールを上手に切る方法

カッターを寝かして引いてしまうと、切れなかった分の発泡スチロールの粒々(繊維)がカッターに連れていかれ、ボロボロになってしまいます。
カッターをノコギリのように縦に入れ、勢いよくギコギコと垂直に動かすことで(摩擦熱も加わり)、綺麗な断面に仕上がります。

余談ですが、制作(主に立体造形と絵画かな)で一番興奮する瞬間は素材の攻略なんじゃないかと思ってます。道具は手足に、素材とは友達に….昔からそんな感覚でいたりします。あぁ….最高に楽しかった 笑
Step2. 板の接着・箱状に組む

両面テープでしっかりと固定
外側からビニールテープで隙間を無くす(保温効果を高める)

Step3. 蓋の設置

残った板を差し込む
L字ブックスタンドを差し込む
Step4. 仕上げ〜完成!!!
保温シートを敷いて、温度計を設置して完成!

私は汚れ防止も兼ねて下に敷きましたが、外側に貼るとより保温効果が高まります。
また温度計は空間の温度を測れるように、側面に貼り付けられるタイプだと、より正確になります(冷気は下に溜まる & 液体と密着させないため)。
使ってみた結果
外気温(室内):25〜30℃
内部温度:20〜25℃
氷:500㎖ペットボトル2本、氷1kgパック
氷の交換頻度:最初の3日は寝る前と起床時の2回。その後は起床時の1回
氷の適切量がわからず試行錯誤した結果、上記に落ち着きました。
また、冷凍庫に換えの同量の氷をストックする必要があります。
そのため「氷1kgパック」2つではなく「500㎖ペットボトル」を2本にすることで冷凍庫内をコンパクトに収めました。加えて「500㎖ペットボトル」の方が温度調節もしやすい(1本足したり引いたりできる)のでおすすめです。
実際の醸造記録はこちら↓↓↓
終わりに
「サイズが無いなら作る」で始まったこの DIY。想像以上にコスパ良く、そして醸造の安定性にも効きました。同じく"ちょうどいい箱"を探しているホームブリュワーの参考になれば嬉しいです。
市販品にピッタリが無いなら、自作を選択肢に入れてみてください!