
【マンガ業界Newsまとめ】MarvelとWEBTOONの新コミックアプリ、「Crunchyroll Manga」英語圏の展開拡大 など|10/12-265
マンガ業界ニュースの週1まとめです。
マンガIPの業界カンファレンスIMARTの主催やマンガIP市場調査を行うMANGA総研の代表である筆者が、マンガIP関連のニュースを、ビジネス系を中心に、短時間でチェックしていただけるようにまとめています。
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タイトル訳:マーベルがウェブトゥーンと提携し、新しいコミックアプリを開発
タイトル訳:Crunchyrollがウェブトゥーンに全力投球:NYCCでのすべての発表
既報のマーベルとWEBTOONの提携について、ニューヨーク・コミコン(NYCC)に合わせて新サービスの詳細が発表されました。11月16日開始の「Marvel Comics powered by WEBTOON」は、3万5,000冊超のコミックをスマホとWebで読める定額制サービスです。月額9.99ドルからで、上位プランでは紙の発売から最短1か月後に新刊を読めるとのこと。
従来のページ形式と縦スクロールの両方に対応し、好みに応じた作品のレコメンドや、好きなシリーズ・キャラクター・作家の新着を追える機能などを備えます。
一方、2007年から19年続いた「Marvel Unlimited」は、12月7日にコミックの閲覧を停止し、同月28日にアプリを終了。新サービスへ読書履歴や購入・引換済み作品などを引き継げるようにし、既存ユーザーの移行を図ります。
WEBTOON Entertainment(以降WBTN)としては、既存の「WEBTOON」アプリでのマーベル作品展開に加え、マーベルの膨大な作品群を配信する専用サービスの開発・運営まで担うこととなり、事業の拡大につながりそうです。
マーベル側も、長年運営してきたMarvel Unlimitedを、WEBTOONの技術や運営経験を活用する新サービスへ移すことに、事業上のメリットを見いだしたということなのでしょう。
これまでの経緯で特筆する部分があるとすると、アメコミの作品制作から販売までの流れにも、新たな経路ができていることです。
従来、マーベルやDCの連載作品では、日本で言う雑誌・媒体連載に当たる部分を「リーフ」と呼ばれる薄い冊子で刊行し、コミックショップなどで販売。ある程度話数がたまると、単行本にまとめる形態があります。
この流れに加え、近年は一部の新作を縦スクロール形式でデジタル連載し、後から紙でも販売する取り組みが出てきました。DCでは、WEBTOONで連載した『Batman: Wayne Family Adventures』などが単行本化されています。

左上に「DC」右上に「WEBTOON」のロゴが並ぶ
店員さんには「どこで連載しようと関わりなく、この本は人気だ」と言われた
マーベルも、自社のMarvel Unlimitedで縦読みの「Infinity Comics」を展開し、一部を紙で刊行してきました。
つまり、紙のリーフから単行本へという経路に加えて、縦読みのデジタル連載から紙出版へという経路もできているわけです。そうした試みを自社サービスでも進めてきたマーベルが、今回、そのデジタル配信基盤をWEBTOON運営の新サービスへ移す。そこが、このニュースで注目したい部分です。
近年日本では、出版社の各媒体が自社アプリを持ったり、「コミチ+」「GigaViewer」といった外部サービスをもとに、Web上で雑誌や媒体を運営し、連載作品を単行本にまとめ、外部のアプリや電子書籍プラットフォームで販売するなどが一般的になりました。
紙にせよデジタルにせよ、読者との接点をどこまで自社で担い、技術や運営のどの部分に他社の力を借りるかは、版元にとって重要な判断です。自社媒体でデータを得られたとしても、それを有効活用し、作品を最大限伸ばしたり、後のIP展開に繋げたりできるか、という課題もあります。
この辺り、マーベルは「Marvel Comics powered by WEBTOON」を通して、デジタルでの読者接点をWBTNの技術や運営経験と組み合わせることを選んだと言えます。そこで得られる読者の反応やデータが、今後の作品制作やIP展開にどう活かされるのかも気になります。
WBTN側から見ても、マーベルの親会社であるDisneyとの連携が、配信サービス以外の領域にどう広がっていくか、注目したいところです。
また、韓国でも、軌道に乗ったWebtoonはスタジオ制作しますが、アメコミも基本はチーム制のスタジオ制作で、体制が近かったことも今回のシフトに影響しているようにも、個人的には考えています。
海賊版の問題もあるなか、日韓以外の市場で、正規の電子コミックサービスにお金を払う読者をどこまで増やせるか。この大型連携がどのような成果につながるのか、WBTNの事業としても、世界の電子コミック展開の今後を考えるうえでも、注目したいと思います。
いずれIMARTでも話して欲しいですね。
「Crunchyroll Manga」が英語圏での展開を拡大
Crunchyroll Mangaを運営するLink-Uは、これまでアメリカ・カナダに加え、イギリス、オーストラリア、インド他11か国にマンガ配信を提供開始したとのこと。海外向け電子コミックプラットフォームとして総合化(特定の出版社に寄らない配信)が強化されているように感じます。

ソニーグループとしても、Crunchyroll内に、日本アニメの実写化や世界の物語のアニメ化を担う新部門「Crunchyroll Storyworks」を設けるなど、新戦略を発表しています。漫画サービスの海外展開拡大も、こうした一連の動きの中に位置づけられています。
この実写化強化ですが、やはり『ONE PIECE』の実写版が、アニメやコミック等、作品の世界的人気に与えた影響もあるんじゃないかなと個人的には思います。
国内News
バンナム、テレ東などから、『NARUTO』の様々なIP展開に拡がる新プロジェクトが発表されました。アニメ、ゲームに加え、岸本版の新作漫画も連載されるようですね。『NINKŪ-忍空-』の名前が出て内外で話題になったようです。
個人的には、『NARUTO』立上編集者の矢作康介さんが最近集英社の取締役になったこともあり、同作の今後の展開が気になります。それと、ひとつ前のニュースのワンピの話題同様、実写化の話も強く連携しそうですし、サウジの大型パークなど、色々可能性があるんじゃないかなと楽しみです。この件は本当になにも知らないので、適当に自分の期待を書いております。
澤さんは『グラップラー刃牙』の立上編集者さんでもあり、今の秋田書店の屋台骨を支える刃牙シリーズに最初から長く携わった方です。
実際例えば、こちらのプレスリリースでは、雑誌の柱に書かれていることと同じ口調のコメントを、当時常務として出されております。この口調を作られた方でもあるわけで、ガチで刃牙な方なわけです。
雑誌や媒体で、連載をどこでやるのか?という問いは各版元、それぞれの立場で悩みぬいているところだと思うのですが、その辺りの考察記事です。今日のマーベル・WEBTOONの現況とも合せてお読みください。
確かに、肩の力抜いて欲しいし、寛容であって欲しいですね。
現代ビジネスさんに寄稿させていただきました。
noteでも補足しましたが、地方ロードサイド店舗とマガジンの相性について書くことになるかと思いきや、当初の渋谷、池袋、大阪新世界の店舗はインバウンド型店舗で、外国人観光客相手に絶好調。固定出店の強みを活かしているということで、とても興味深い取組でした。
王者「ジャンプショップ」に対して「マガジンショップ」が少し違うアプローチで初動が好調という見方もあり、今後の動向を追いたいなぁと思うものでした。
【会員の皆様へのお知らせ】
— 日本漫画家協会公式 (@mangaka_kyokai) October 11, 2026
現在実施中の以下の会員向けアンケートにつきまして、会報に同封の書類を紛失なされた方には、XのDMにてURLをご案内しております。会員名を添えてお問い合わせください。ご協力をお待ち申し上げております。 https://t.co/iCR3uXV3MI
日本漫画家協会からお知らせです。
MANGA総研は今年から賛助会員として加入しました。
Webtoon・ショート動画関連
なお、日本のLINEマンガ作品においても、今週のTop記事2つの延長ともいえる形で、Crunchyrollでの映像展開に向けての取組が発表されています。
世界展開のプラットフォームとなると、CrunchyrollとWEBTOONの存在感が強まりましたね。
Plottは地上波アニメへ大きく展開ですね。
海外News
今週は、米国でNYCC、欧州ではフランクフルトブックフェアが開催と、海外でのニュースの多い週でした。
タイトル訳:フランクフルトブックフェア2026:出版業界の仕事はAIに適応し、消滅することはない
これはホントそうで、作業工程の改変は大きくあるでしょうけども、版元のスタッフは、以前より忙しくなるくらいまでありそうな気もしますね。
NTTソルマーレのMangaPlazaでは、日本のロマファン漫画約100巻分を、10月から順次配信するとのこと。女性向けが更に強化されるようです。また、ここに関わるS&L PublishingはNTTドコモ関連の会社のようですね。
タイトル訳:コミスマがアキリ・インターナショナルと契約を締結し、『ズキュン×バキュン』漫画の実写映画を製作へ
コミスマが英国のAkili Internationalと、『ズキュン×バキュン』の英語による実写長編映画の開発・製作に向けた契約を結んだとのことで、ANNでも報じられています。丹念な仕事で海外展開が進むというのはあると思います。
北米における日本漫画躍進に大きく貢献したバーンズ・アンド・ノーブルですが、2026年は記事時点までに28店舗を開店し、全米で720店舗を展開、更に増やしていくようです。店舗裁量の向上と同時にコストダウンも図ったということのようです。
韓国Kakao Entertainment、統合・縮小でコスト削減も…会員制の反転攻勢は力不足
Kakaoのほうは、引き続き縮小化が進んでいます。我慢のタイミングなんでしょうね。
libroさんの北米エンタメニュースまとめです。この週は面白い記事が多かったです。
これ、私も気になっていて興味深い記事でした。
BL分析記事の濃さよ。と。
これ、ホントに困りますよね。
これは勘弁してほしいと思いつつも、私としては不勉強すぎて語る言葉を持ちません。
様々な国に展開するためのローカライズ作業みたいなこととは、また別種の対応と言うか対処と言うか覚悟みたいなことが必要なのかなとも。
どうしたものなんでしょうね。
AI・画像生成関連
販売の事実が確認されてきましたね。
ただ、書籍の販売自体の適法性と、出版社との契約上の問題は分けて考える必要があります。そのうえで、アンソロピックに本を納めるということが、著者や出版社にとって何を意味するのか。そこが問われているということですよね。
これは、近年話題の韓国におけるWebtoon作品のAIチャット化とも違う、恐らくリフロー型のEPUB3(テキストが埋め込まれた電子書籍ファイル)を、AIが学習したうえでのキャラクター自律化ということなのかなと思います。
これまた、やりたい著者と拒否する著者に分かれそうですし、世界観との相性もありそうですが、例えばこれを大型作品が受け入れた場合色々面白いですよね。指輪物語のサウロンと話したり、ハリポタでマルフォイと話すとか、そういうことですよね。
あからさまに、映画制作にAIを使用しているという論が出ているうえで、やっぱり人間の感性が大事とありますね。なんというか、やっぱりツールなんですよねと。
今週のセール・キャンペーン・新人賞、取組等
--セール・キャンペーン
--各種取組
これは北欧で開催したり、北欧からのインバウンド顧客誘致を頑張ると良いかもですね。
興味深い取り合わせ
--新人賞・漫画賞
記事のみ紹介
「創造的復興」に挑む、熊本から地域の未来を創るデザインの力
『ONE PIECE 熊本復興プロジェクト』10年の歩みと、これからの地域支援|丹青社
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
以下ポストにリアクションいただけますと、筆者としては大変ありがたく。
【📢マンガ業界Newsまとめ🆕】10/12-265
— 菊池健 - MANGA総研 (@t_kikuchi) October 12, 2026
📱マーベル×WEBTOON新アプリへ
🌏Crunchyroll Manga展開拡大
🍥NARUTO新プロジェクト
✊秋田書店新社長にバキ立上の澤氏
🤝ドン・キホーテとマガジンショップ
🌍フランクフルトBFとNYCC
📚日販、AI企業への書籍販売
…などhttps://t.co/FPFH5pT4oP
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