
レイクショア・リミテッド号で大陸横断ラストスパート 大陸横断鉄道の夢を見て#4
大陸横断鉄道。西部開拓時代に多くの人が夢見て作ったその鉄道の存在を知ったときから,いつか乗りたいと夢を見ていた。
そんな大陸横断鉄道にアメリカ西海岸のサンフランシスコ (Emeryville) からシカゴまで乗り,シカゴの街を観光した後は,さらに進んでアメリカ東海岸のニューヨークへ行くべくシカゴとニューヨークを結ぶレイクショア・リミテッド号に乗車した。
2泊3日の長旅となったカリフォルニア・ゼファー号と異なり,こちらはシカゴを夜に出て翌日の夕方にニューヨークに着く1泊2日の旅となる。
レイクショア・リミテッド号はシカゴを21時半に出発する。シカゴの駅には寝台車の利用者が使える飲み物やスナックが用意されたラウンジがあるので,搭乗開始まで寛いで待機する。そして搭乗開始の案内がされたらホームに向かい列車に乗り込んだ。



カリフォルニア・ゼファー号の車両は2階建てだったが,こちらは1階建てであった。寝台車は2階建てのように見える外観だが,実際には1階建てで,2段ベッドの上段部分にも窓がある。そのため部屋はカリフォルニア・ゼファー号よりも広く,上段の横には荷物の収納場所もあるが,トイレも部屋の中にあり,座席のすぐ横に仕切りなどは無い状態でトイレがあるのが少し嫌である。



シカゴの発車は夜だが,乗り込んだ時点ではベッドはセットされていなかったので,車掌が説明に来た際にベッドもセットしてもらった。
定刻の21時半にシカゴを出発した列車は,ミシガン湖沿いを東に進んで行く。レイクショア・リミテッドという名前の通りこの列車は五大湖の湖畔を走るが,湖がある区間の殆どは夜の暗い時間に走るのが残念である。シカゴを出て1時間ほど経つと今年6月に訪れたインディアナデューンズ国立公園の横を通ったが,やはり暗くて何も見えなかった。



座席のすぐ横にトイレがあるのが少し嫌だ

暗くて何も見えなかった
翌朝起きるとすでに列車はニューヨーク州に入っており,エリー湖の横を走っていた。車窓からは一瞬だが湖の景色を見ることができ,その後湖を離れてナイアガラの滝の玄関口である Buffalo へと向かっていった。
そんな中,食堂車に行きこの列車で最初の食事となる朝食を摂った。メニューはカリフォルニア・ゼファー号とは異なっていて,今回はオムレツを頼んだ。いい感じに溶けたチーズが美味しいオムレツだった。



朝食を終え席でゆっくりしていると,Rochester を出たあたりで列車が止まった。途中で列車が止まることはよくあるが,今回はなかなか動き出さない。しばらくすると線路内立ち入りの影響で止まっているとメールが来た。線路内立ち入りぐらいでこんなに長く止まるのかと思いきや,その後車内放送で前の貨物列車が人身事故を起こしたと案内があった。
運転を見合わせているうちに昼になったので,食堂車に行き昼食を摂った。ビーフやチキンとも迷ったが,カリフォルニア・ゼファー号で肉は食べたので今回はサーモンをチョイス。アメリカらしい濃い味付けだがまあまあ美味しかった。
その後もなかなか列車は動き出さず,結局4時間以上遅れて動き始めた。ニューヨークの到着時刻がどうなるかが心配だが,どうにもならないので気にせず本来より長くなった乗車時間を楽しむことにした。


18時40分,定刻ならニューヨークシティに着く時間に,まだニューヨーク州の田舎を走っていた。夕方になりお腹が空いてきたので,ラウンジでもらったスナックで飢えを凌ぐ。そのうちにハドソン川を渡り,ニューヨーク州の州都である Albany に到着した。


本来は夕食の無いこの列車だが,Albany に止まっていると遅延しているため寝台車の乗客にピザの用意があるとの放送があった。夕食が無いと思いお菓子を食べたばかりだったが,まだ空腹だったのでありがたくいただいた。

Albany では機関車の交換のため1時間の停車時間があるが,遅延のためこの日は機関車の交換が終わり次第すぐに発車した。そのため遅延は3時間20分にまで短縮され,日没後のハドソン川沿いをニューヨークシティに向かって走り始めた。

あたりが真っ暗になり夜が更けてきた頃,ニューヨークシティ郊外の駅を次々に通過する寝台特急らしい走りを見せながら市内中心部へと向かって行った。そして結局3時間半遅れでニューヨークシティの Penn Station に到着した。

ニューヨークシティに着いたらエンパイアステートビルにでも上って夜景を見ようと考えていたが,遅延ですでに22時を過ぎているので宿へ直行した。しかし,寝台列車が好きな私にとっては乗車時間が伸びてくれてちょっと嬉しくもあった。
アメリカ西海岸の Emeryville から,2泊3日のカリフォルニア・ゼファー号と,1泊2日のレイクショア・リミテッド号を乗り継いでニューヨークシティまでの大陸横断鉄道の旅。今日だと飛行機で6時間程で行けてしまうが,大陸横断鉄道に夢を乗せた昔の人の思いを馳せながらのゆったりした旅もなかなか良いものである。
翌日からはこの旅で行き着いたニューヨークシティの街を観光したが,その様子はまた次回お届けする。