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ニヌチェおすすめ䜜品遞生涯や思想、名蚀に぀いおのおすすめ解説曞も合わせお玹介

    はじめに

    ニヌチェの哲孊曞ず蚀えばずにかく難解なむメヌゞがあるかもしれたせんが、それでもなお珟代たで倚くの人に愛され続けおいるのも事実です。難解なだけでなく、やはりそこに䜕か読者の心を打぀ような匷いメッセヌゞがあるからこそ倚くの人に読たれ続けおいるのだず思いたす。

    今回はそんなニヌチェ䜜品の䞭でも私がおすすめしたい冊を玹介し、その埌おすすめの解説曞も玹介しおいきたす。

    リンク先の蚘事ではそれぞれに぀いおより詳しくお話ししおいたすのでぜひそちらもご芧ください。

    では、早速始めおいきたしょう。


    1 『悲劇の誕生』哲孊者ニヌチェの特城を知るのにおすすめ

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    ニヌチェは元々哲孊者ではなく、叀兞文献孊者でした。

    ニヌチェは叀代ギリシア文献を圓時の孊問的垞識ずは党く異なる芖点で芋おいこうずしたす。その詊みの結晶が『悲劇の誕生』ずいう䜜品になりたす。

    ニヌチェはこの䜜品でデビュヌするこずになったのですが、他の孊者達から猛反発をくらい、ニヌチェの孊者ずしおのキャリアは消滅しおしたったのでした。孀高の哲孊者ニヌチェは自ら進んでなったのではなく、この䜜品の発衚によっお孊者達から締め出しをくらっおしたったからなのでした。

    ここではなぜニヌチェが他の孊者から猛反発をくらっおしたったかはお話しできたせんが、ニヌチェ哲孊の始たりを知る䞊でもこの䜜品は非垞に重芁なものずなっおいたす。その顛末を知りたい方はこの蚘事でより詳しくお話ししおいたすのでぜひリンク先をご参照ください。

    私の個人的な感想ですが、『ツァラトゥストラ』をはじめ埌半の䜜品矀ず比べおも文章がわかりやすいような気がしたす。ニヌチェ䜜品の䞭では読みやすい郚類に入るず私は思いたす。

    ニヌチェを孊ぶ䞊で非垞におすすめな䜜品です。


    2 『ツァラトゥストラ』「神は死んだ」で有名な代衚䜜

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    『ツァラトゥストラ』ずいえば「神は死んだ」ずいう蚀葉で有名なニヌチェの代衚䜜です。

    この本はこれたで私も䜕床も読んできたした。孊生時代、院生時代、瀟䌚人時代ずそれぞれのタむミングで読んだ思い出がありたす。

    ただ、以前の蚘事「ニヌチェずドスト゚フスキヌの比范それぞれの思想の特城ずはヌ今埌のニヌチェ蚘事に぀いお䞀蚀」でも少しお話ししたしたがやはりこの本は危険な曞物です。

    ずいうのも、既存の秩序を砎壊せんずするこの本ではかなり攻撃的な蚀葉が発せられ、これを読むずそれに感染しおしたうずいうこずが起こりうるからです。

    『ツァラトゥストラ』を読むずなぜか熱に浮かされるような、自分が匷くなったかのような気がしおくるのです。正盎、読むたびに「自分が他人よりもよく䞖界を知っおいる」ずいう気にさせられ、そこから呚りを芋䞋しおしたいそうな気分になっおしたうのですそれは私が若かったからずいうこずや、私の読み方が未熟だったせいかもしれたせん。

    ですが、最近になっお様々な参考曞や、他の䜜品を読むこずでそんなニヌチェぞの印象が倉わっおきたした。

    この蚘事ではそんな『ツァラトゥストラ』の私なりの感想を述べおいたす。

    この本はニヌチェの䞭心思想がふんだんに説かれおいたす。それぞれの箇所で様々な思いが浮かんでくるず思いたす。私自身、初めおこの䜜品を読んだ時はニヌチェの孀独など思いも寄りたせんでした。「孀独」よりも「孀高」を感じおいたくらいです。今でも「孀高」のむメヌゞは無くなったわけではありたせんが、初めお読んだ時ずは違った空気を感じるようになっおいたす。

    同じ人間でもこうなのですから、それぞれ感じ方が異なるのは圓然です。様々な読みができるのもこの䜜品の魅力なのではないでしょうか。


    3 『道埳の系譜』道埳の起源ずキリスト教倫理の成立を分析した䜜品

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    この蚘事の䞭では『善悪の圌岞』も解説に含めおいたすが、私がよりおすすめしたいのは『道埳の系譜』ずいう䜜品です。

    この䜜品には個人的な思い入れがありたす。

    ずいうのも、孊生時代、倫理孊の授業の課題図曞ずしおこの䜜品を読むこずになり、ニヌチェ䜜品で初めお手に取った䜜品が『道埳の系譜』だったのです。぀たり、私の初めおのニヌチェ䜓隓がこの『道埳の系譜』だったのです。

    この䜜品は『ツァラトゥストラ』のようなアフォリズムずいう圢匏ではなく、論理的にわかりやすい圢で展開されたす。これたであたりに自分の論が理解されなかったこずから、圌はその論述スタむルを倉曎しおたでこの䜜品を曞き䞊げたのです。

    おかげでニヌチェ䜜品の䞭では非垞に読みやすく、わかりやすいものずなっおいたす。それでも難しいですが

    この䜜品でニヌチェはキリスト教䞖界における道埳の歎史を分析し、考察したす。

    善人ずは䜕か、悪人ずは䜕か。

    はお、そもそも善悪ずは䜕か。それは立堎によっお倉わっおくるのではないか。

    いや、キリスト教道埳は悪が善に倉わったずいう前代未聞の詊みなのだ。匱きものが怚恚感情ルサンチマンによっお匷き者を匕きずり萜したのだずニヌチェは驚くべき論を展開したす。

    私の初めおのニヌチェ䜓隓は圌のずお぀もない道埳論に床肝を抜かれっぱなしでした。

    キリスト教の道埳芳をこれでもかず批刀するニヌチェ。これには圧倒される他ありたせん。この猛襲にほずんど私たちは眮いおけがりをくらうほどです。

    ニヌチェのすごい所は単にキリスト教を「宗教は迷信だ」「科孊的に神はありえない」ず切り捚おるのではなく、その圚り方を培底的に分析し考察しおいる点にありたす。単に「宗教はたやかしだ」ず述べる無神論者ずはかなり違った色があるのです。

    普通の人なら思いもよらないずころたでニヌチェは朜り、より深く根源ぞ根源ぞず突き進んでいきたす。そうした所から生たれおくるキリスト教ぞの疑問や問題点をニヌチェはえぐっおいくのです。

    ニヌチェは究極的なずころたで行こうずするのでその議論はたしかに極論のようになっおしたっおいるずころもありたす。ですが、だからこそ圌の蚀葉に力があるずいうのも事実です。この本は恐るべき䜜品です。

    私は同じく孊生時代、ドスト゚フスキヌの『カラマヌゟフの兄匟』の「倧審問官の物語」にも倧きな衝撃を受けたした。その時の顛末は以䞋の蚘事でもお話ししたしたが、宗教における根源的な郚分に戊いを挑む圌らの絶察的探究心、思想的闘いには本圓に驚かされたす。

    『道埳の系譜』はニヌチェ䜜品の䞭でも特に私の印象に残っおいる䜜品です。たた、ニヌチェの思想を知る䞊でもずおもおすすめな䜜品です。そしお他の䜜品に比べお読みやすいずいうのもありがたいです。

    ぜひおすすめしたい䞀冊です。


    4 『偶像の黄昏』ドスト゚フスキヌ、フランクル『倜ず霧』ずの぀ながりずは

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    この本が曞かれた幎はニヌチェが発狂する盎前の時期で、この幎が実質哲孊者ニヌチェ最期の幎になりたす。そんなニヌチェの最晩幎の著䜜の䞀぀がこの『偶像の黄昏』ずなりたす。

    『偶像の黄昏』は䟡倀転換の曞ずいうべき、私たちの䟡倀芳を揺さぶる匷烈な蚀葉が続きたす。

    そしおここで語られる内容はこの盎埌に発衚される『反キリスト者アンチクリスト』ずいう䜜品に盎結しおいきたす。

    キリスト教ずいうこれたでの歎史を圢䜜っおきた道埳䜓系に鉄槌をくださんずするニヌチェの詊みがこの䜜品でなされたす。

    たた、この䜜品が曞かれる盎前の幎にニヌチェはドスト゚フスキヌ䜜品に出䌚い、衝撃を受けおいたす。この䜜品においおニヌチェはドスト゚フスキヌに぀いお次のように述べおいたす。

    ドスト゚フスキヌこそ、私が䜕ものかを孊びえた唯䞀の心理孊者である。すなわち、圌は、スタンダヌルを発芋したずきにすらはるかにたさっお、私の生涯の最も矎しい幞運に属する。浅薄なドむツ人を軜蔑する暩利を十倍ももっおいたこの深い、、人間は、圌が長いこずその仲間ずしお暮らしたシべリアの囚人たち、もはや瀟䌚ぞ埩垰する道のない真の重犯眪者たちを、圌自身が予期しおいたのずはきわめお異なっお感じずった―ほが、ロシアの土地に総じお生える最もすぐれた、最も堅い、最も䟡倀ある朚材から刻たれたもののごずく感じずった。

    ちくた孊芞文庫、原祐蚳『ニヌチェ党集 偶像の黄昏 反キリスト者』

    ニヌチェは幎に偶然ドスト゚フスキヌ䜜品に出䌚い、圌の思想に共鳎し絶賛したのでありたした。

    ドスト゚フスキ―晩幎の倧䜜『未成幎』や『カラマヌゟフの兄匟』は読んでいなかったそうですが、『死の家の蚘録』や『虐げられた人びず』、『地䞋宀の手蚘』、『悪霊』などを読み倧きな感銘を受けたずされおいたす。

    『偶像の黄昏』では䞊のように述べおいたすが、圌の曞簡やノヌトにはドスト゚フスキヌに察する蚀及が数倚くありたす。ニヌチェ最晩幎の思想ずドスト゚フスキヌの぀ながりは非垞に興味深いものがありたす。

    たた、この蚘事ではフランクルの『倜ず霧』ずの぀ながりに぀いおもお話ししおいきたす。ぜひリンク先もご参照ください。

    この本はニヌチェ最晩幎の思想が凝瞮されおいたす。ニヌチェ自身がこの本を入門ずしお読むこずを薊めるほどの䜜品です。ぜひ手に取っおみおはいかがでしょうか。


    5 『反キリスト者アンチクリスト』晩幎の傑䜜ニヌチェの察キリスト教思想における最重芁䜜品

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    ニヌチェ研究者の西尟幹二はこの䜜品を晩幎の傑䜜ずし、ニヌチェの察キリスト教思想における最重芁の䜜品ず芋なしおいたす。

    ニヌチェはこの䜜品でキリスト教教団がいかにしお成立し珟圚たで続くかを心理的、歎史的に考察しおいきたす。その切れ味は凄たじいほどで、これをぶ぀けられたら教団偎も䜕ず答えるのだろうかずこっちが固唟を飲んでしたうほどです。

    そしおドスト゚フスキヌずいう芳点からニヌチェを読んでいる私にずっおはどうしおもこの『アンチクリスト』の䞻題が『カラマヌゟフの兄匟』の倧審問官の章ず重なっお芋えおきたす。

    ドスト゚フスキヌもカトリック教団の歎史ず疑問点をむワンの口を通しお極限たで突き詰めおいきたす。ニヌチェもドスト゚フスキヌも極限たで探究せざるをえない狂気の思玢家でした。こうした人の特城が『アンチクリスト』を通しお芋えおくるように思いたした。

    たた、ニヌチェはこの䜜品を曞くにあたり、ドスト゚フスキヌの『悪霊』を参考にしおいたこずが圌の遺皿から明らかになっおいたす。グロむタヌ版を底本にした癜氎瀟版『ニヌチェ党集第十巻第Ⅱ期』のその箇所を芋おみるず、『悪霊』のかなりの郚分が抜き曞きされおいるこずがわかりたす。西尟幹二もこうしたドスト゚フスキヌずの぀ながりを指摘しおいたす。

    そしお個人的にこの䜜品で興味深かったのが、仏教ずの぀ながりです。この䜜品ではキリスト教に察しお容赊ない攻撃を济びせかけたすが、仏教に察しおはかなり奜意的です。これは僧䟶である私にずっおも非垞に興味深いものでした。

    『アンチクリスト』は西尟幹二が述べるように、私もニヌチェ䜜品の䞭でも特に優れた䜜品であるように思えたす。䜕より、読みやすいそしおその思想の匷烈たるやこの本はニヌチェ䜜品の䞭で私の䞀番のお気に入りの䜜品です。ドスト゚フスキヌが奜きな方には特におすすめしたい冊です。


    6 『この人を芋よ』発狂盎前に曞かれたニヌチェ最埌の䜜品

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    この本の巻末解説によるず、この䜜品はニヌチェの誕生日月日に曞き始められ月日には脱皿するずいう驚異的スピヌドで曞かれた䜜品です。幎月初頭にはニヌチェは発狂しおしたうのでたさにこの䜜品は発狂盎前のニヌチェ最埌の姿を知るこずができる冊ずなっおいたす。

    この䜜品はニヌチェの自䌝的な䜜品ずなっおおり、圌の思想の圢成過皋やこれたでの䜜品に蟌めた思いなどを知るこずができたす。

    実際に本文を読んでいるず正気ず狂気のはざたを揺れ動くような蚀葉が続いおいきたす。読んでいお恐怖を感じるほど鬌気迫る蚀葉でニヌチェは語り続けたす。ほずんど狂気ず蚀っおもいいような粟神状態で曞かれた蚀葉ずいうのは、やはり凄たじい匷さがありたす。ドスト゚フスキヌにもそれを感じたすが、やはり倩才ず蚀われる人間の粟神の圚り様は通垞のそれずはたるで違うずいうこずを考えさせられたした。

    ニヌチェ最晩幎の狂気すれすれの圧倒的パワヌを感じられる䜜品です。かなり面食らう箇所もありたすが、だからこそそのむンパクトも絶倧です。ぜひおすすめしたい䜜品です。普通の本を読むのずはたた異なる「黒魔術的な」読曞ずも蚀うこずができるかもしれたせん。ぜひ手に取っおみおはいかがでしょうか。


    7 『ニヌチェ曞簡集Ⅰ・Ⅱ』ニヌチェのむメヌゞががらっず倉わるニヌチェの玠顔を知るのにおすすめ

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    この本は『ツァラトゥストラ』や『アンチクリスト』などの哲孊曞で有名なニヌチェの意倖な玠顔を知れる冊です。個人的にはニヌチェ䜜品の䞭で最も興味深く読んだ䜜品です。

    ニヌチェずいえばずにかく難解で䜕を蚀っおいるかわからない文章がひたすら続き、しかも厳しく、攻撃的な思想を述べるむメヌゞがあるかもしれたせん。

    ですがこの曞簡集を読めばそんなニヌチェのむメヌゞががらっず倉わりたす。

    ここではその曞簡を玹介するこずができたせんが、ニヌチェの粟神の遍歎がこの曞簡から芋えおくるようで非垞に興味深かったです。リンク先の蚘事でより詳しく曞簡に぀いおお話ししおいたすのでぜひご芧ください。少し芋ただけでびっくりするず思いたす。ニヌチェの意倖な姿を知るこずができたす。

    ニヌチェの玠顔を知る䞊でこの曞簡集は非垞におすすめです。ニヌチェに察するむメヌゞがきっず倉わるず思いたす。ぜひ読んで頂きたい本です。正盎、哲孊䜜品そのものよりもおすすめしたいくらいです(笑)それくらい面癜いです。


    番倖線 『暩力ぞの意志』ニヌチェの䞻著効によっおたずめられた幻の遺皿集

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    ここでご玹介するのはニヌチェの死の翌幎の幎に圌の効゚リヌザベトによっお線纂され発衚された『暩力ぞの意志』ずいう䜜品です。

    ニヌチェの効゚リヌザベトに関しおは以前圓ブログでも玹介したした。

    ニヌチェ自身も芏栌倖の存圚でしたがその効もずお぀もない人物でした。圌女は過激な反ナダダ䞻矩者の倫ずずもに南米パラグアむの奥地に玔粋アヌリア人の村を䜜り、そこの支配者ずしお君臚し、村人たちを隙し続けおいたした。しかもニヌチェ発狂埌は圌の著䜜や手玙を改竄し、自分の郜合のいいように「偉倧な哲孊者ニヌチェ」を䜜り䞊げ、最埌にはナチスに加担するこずになりたす。

    では、そんな゚リヌザベトが『暩力ぞの意志』を線纂した過皋を芋おいきたしょう。

    ゚リヌザベトは、兄ずの関係のむメヌゞを茝かしいものにするのに圹立぀ずみれば、培底しお文曞を停造した。二ヌチェがだれかほかの人に宛おた手玙でも、皀にみるような称賛の蚀葉を芋぀けるず、手玙の冒頭の受取人の名前を自分の名前ず差し替え、自分宛おの手玙だったように装ったこずも䞀床ならずあった。

    たた、自分が受け取ったずいう手玙の《耇補》を䜜り、もずの手玙はパラグアむにいるあいだに文箱のなかから盗たれおしたった、ず蚀い匵ったこずもある。望み通りの印象をあたえおくれない手玙がどれほど砎り捚おられたか、今ずなっおは知る由もない。

    フリッツ・ケヌゲルが圌女のずころを蟞めるずきには、ニヌチェが自分に぀いお考えおいたこずを蚘した手玙のコピヌを持ち出すこずを恐れお、ケヌゲルの盞続人にたいしお出版を差し止める法的措眮をずった。

    しかし、間違いなく゚リヌザべトの最倧の過ちは『暩力ぞの意志』の出版だった。これはニヌチェの最高傑䜜で、最埌の昏倒の前に曞かれた倧いなる《すべおの䟡倀の䟡倀転換》だずされおいるものだ。たしかにニヌチェはそのような著䜜の構想をもっおいたが、おそらく断念しおいた。出版する甚意はなく、したがっお出版を望んではいなかったのだ。それが完成しおいるのを芋たら、きっず驚いただろう。単玔な事実は、ニヌチェは『暩力ぞの意志』ずいう題名の本は曞かなかったずいうこずだ。曞いたのぱリヌザべトである。

    ゚リヌザべトがぺヌタヌ・ガストの助力をえお䞀九〇䞀幎に『暩力ぞの意志・習䜜ず断片』ずいう題で出版した本は、じ぀のずころ、二ヌチェ自身が砎棄したり別のずころで甚いたりした哲孊的がらくたを寄せ集めたものにほかならなかった。

    埌幎には断片がさらに远加されお倧郚の本になり、予蚀者もしくは《䟡倀制定者》ずしおの二ヌチェの名声を確立するために、衚題もいっそうどぎ぀い『暩力ぞの意志―すべおの䟡倀の䟡倀転換』に改められた。

    ゚リヌザべトは、本来ならば関連のない走り曞きや手蚘や箎蚀を寄せ集め、そこにあるはずのない秩序をもたせお、これがニヌチェの代衚䜜だず蚀い匵り、この本にたったく停りの重芁性をもたせた。

    たずえば、『暩力ぞの意志』の第四郚は「陶冶ず蚓育」ず呌ばれおいるが、これは誀解を招く。たしかにニヌチェは、数倚い草皿の䞀぀でこの題名を䜿いはしたが、それは攟棄されたのだ。実際のずころ、圌はここで陶冶に぀いおほんのわずかしか述べおおらず、しかもそのこずごずくが、控え目にいっおも曖昧であり、フェルスタヌや゚リヌザべトや、のちのナチスが考えたような生物孊的陶冶に぀いおはほずんど䜕も蚀っおいない。
    ※䞀郚改行したした

    癜氎瀟、ベン・マッキンタむア―著、藀川芳郎蚳『゚リヌザベト・ニヌチェ ニヌチェをナチに売り枡した女』P

    『暩力ぞの意志』ずいう䜜品を「ニヌチェの䜜品」ずしお捉えおいいものなのかずいうこずに぀いおは非垞に倧きな問題です。

    ですが、この䜜品がどういう経緯で䜜られたのか、そしおそれが意味するのはどういうこずなのかずいうこずを知った䞊でこれを読むこずは文孊や哲孊、歎史を孊ぶ䞊で倧きな勉匷になったず思いたす。この本の制䜜で起きたようなこずはおそらくあらゆるゞャンルで起こりうるものでしょう。そうしたこずに぀いおも思いを銳せる読曞になりたした。

    そうした意味でこの本を読めたこずは倧きかったなず思いたす。


    ニヌチェのおすすめ解説曞ニヌチェずは䜕者なのか、その思想を孊ぶために

    ニヌチェずいえばずにかく難しいずいうむメヌゞがありたすよね。

    実際、『ツァラトゥストラ』などを読んでみるず、短い文章が単発で繋げられおいくアフォリズムずいう独特な圢匏やその語っおいる内容の難解さに面食らうず思いたす。私も毎床毎床読むたび面を食らっおいたす。

    そしおニヌチェの難しい所は参考曞を読んでもその著者によっお様々な解釈があり、䜕が本圓に正しいのかもわからないずいう点です。解釈の倚様さもニヌチェの特城ず蚀えるかもしれたせん。

    そんな䞭でも私がおすすめするのがこれから玹介する冊の参考曞になりたす。

    これから玹介する本を芋お皆さんは驚かれるかもしれたせんが、䞀般的に「ニヌチェ 入門」ず怜玢しおおすすめされる本ずはたしかに違うラむンナップです。ニヌチェ入門の本を探しおいる方にはハヌドルが高いず思われるかもしれたせんが、実際読んで頂ければわかるず思いたすがずおも䞁寧でわかりやすい解説曞ばかりです。

    䞀応、私もニヌチェ入門的な本をいく぀も読みたした。しかし結局よくわからないずいうのが正盎なずころでした。難解なニヌチェ哲孊をわかりやすく噛み砕こうずするず、倧事なものがどうしおも薄たっおしたう。そうしたこずが起っおしたうのです。むしろ、「ニヌチェずはこういうものなんだ」ず䞭途半端にわかるこずがニヌチェにおいおは非垞に危険な気がしたす。ニヌチェは甚い方によっおは危険思想になっおしたいたす。

    「わかりやすい入門曞」は良くないず䞀抂に申したいわけではありたせんがこの蟺りの事情に぀いおは以䞋の蚘事「なぜニヌチェは難しいのか、人によっお解釈が異なるのかドスト゚フスキヌずの共通点」で解説しおいたすのでこれからニヌチェを孊びたいずいう方はぜひ参考にしお頂けるず嬉しいです。もちろん、すでにニヌチェず芪しい方にもぜひ読んで頂けたらなず思いたす。

    では早速始めおいきたしょう。

    それぞれのリンク先でより詳しくその本に぀いお玹介しおいたすで気になった方はぜひリンク先もご参照ください。


    1 R.ザフランスキヌ『ニヌチェ その思考の䌝蚘』

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    著者のザフランスキヌはドむツ生たれの評䌝䜜家で、ゞャヌナリスト、孊者ずしおの経歎もありたす。

    この本の特城は䜕ず蚀っおも、単なる䌝蚘ではなく、「思考の䌝蚘」であるずいう点にありたす。ニヌチェの生涯を蟿りながらその思考のプロセスをこの本では芋おいくこずになりたす。

    しかも難解な哲孊者の代衚ずも蚀えるニヌチェの思想を小難しい蚀葉をなるべく䜿わずに解説しおくれる点もありがたいです。

    この本はわかりやすくも、その本質をしっかりず抌さえた参考曞になっおいたす。難解なものをわかりやすい蚀葉で説明するずいうのはある意味危険を䌎いたす。簡単に衚珟するこずで本来のものからかけ離れおしたう危険があるのです。しかしこの本ではそうしたこずにならないよう、著者は现心の泚意を払っおいるこずがうかがわれたす。

    ニヌチェを孊ぶ䞊の入門曞ずしおも、さらに深く知るための参考曞ずしおもこの本はずおもおすすめなように私は感じたした。読んでいおニヌチェの思考過皋が䌝わっお来お非垞に興味深かったです。


    2 枡蟺二郎・西尟幹二線『ニヌチェ物語 その深淵ず倚面的䞖界』

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    「ニヌチェずは䜕者なのか。」

    これは氞遠のテヌマなのかもしれたせん。

    読たれる時代、読む者それぞれの違いによっお違った姿で珟れおくるニヌチェ。

    この本ではそんな「倚面䜓」ずいうべきニヌチェに぀いお考えおいく参考曞ずなっおいたす。

    この本では様々な項目がたくさんの専門家によっお曞かれおいたす。

    目次を芋お頂ければ䞀目瞭然です。

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    そしおありがたいのが単にニヌチェの解説だけでなく、圌ず関係のある䜜家や哲孊者ずの関係も曞かれおいる点です。

    枚目の目次にありたすように、ドスト゚フスキヌに぀いおの蚀及もありたす。これはずおもありがたかったです。

    たた、ニヌチェの生涯や思想面に぀いおも簡朔にたずめられおいたすので、困った時の参考曞ずしおも非垞に䟿利な冊ずなっおいたす。

    通読するにはやや厳しいなずいう思いもありたすが、自分の関心のある郚分を参照したい時には非垞に助かる参考曞です。

    3 ベン・マッキンタむアヌ『゚リヌザベト・ニヌチェ ニヌチェをナチに売り枡した女』

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    この本は凄たじいです。衝撃的です。

    「嘘でしょ」ず思わずにはいられない驚くべき事実の連発です。

    䞖界がいかにニヌチェを受容しおいったのかを調べようず思い手に取ったこの本でしたが、想像をはるかに超える面癜さでした。

    ニヌチェ自身も芏栌倖の存圚でしたがこの本によれば、その効もずお぀もない人物でした。圌女は倫ずずもに南米パラグアむの奥地に玔粋アヌリア人の村を䜜り、そこの支配者ずしお君臚し、村人たちを隙し続けおいたした。しかもニヌチェ発狂埌は圌の著䜜や手玙を改竄し、自分の郜合のいいように「偉倧な哲孊者ニヌチェ」を䜜り䞊げ、最埌にはナチスに加担するこずになりたす。

    この本ではそんな恐るべきニヌチェの効の生涯を通しおニヌチェの人物像もあぶり出しおいくずいう䜜品ずなっおいたす。ニヌチェが䞖界でどのように受容され利甚されおきたかずいうこずがこの本で明らかになりたす。

    ただ単に思想や哲孊のプロセスを芋るのではなく、生身の人間のどろどろした生掻すべおからニヌチェ兄効の姿を远っおいくずころにこの本の特城がありたす。これはものすごく興味深かったです。

    これはぜひおすすめしたい䞀冊ずなっおいたす。ぜひ手に取っお頂きたい䜜品です。


    4 W.シュヌバルト『ドスト゚フスキヌずニヌチェ その生の象城するもの』

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    著者のワルタヌ・シュヌバルトは幎にドむツで生たれた哲孊者です。日本ではほずんど知られおおらず、ドむツ本囜でもあたり知られおいない存圚だそうです。ずいうのも、圌はナチスに反察しおいたためドむツから逃れリトアニアに亡呜しなければなりたせんでした。そこで苊劎しながらも研究を続けこの『ドスト゚フスキヌずニヌチェ その生の象城するもの』を幎に曞き䞊げたした。

    しかし幎に独゜戊が始たるず今床は゜連によっお連行されそのたた殺害されおしたったそうです。

    ですのでシュヌバルトは孊者時代に垞に迫害され続けたため歎史の衚舞台に立぀こずもなく、ひっそりずナチス、゜連の察立の䞭でその生涯を終えおしたったのです。

    こうした悲運の著者による力䜜がここでご玹介する『ドスト゚フスキヌずニヌチェ その生の象城するもの』になりたす。

    著者は絶察的な真理を远い求める䞡者を神ずの関係性から芋おいきたす。

    さらにこの本では『眪ず眰』の䞻人公ラスコヌリニコフや『カラマヌゟフの兄匟』のむワンずニヌチェの類䌌に぀いおも語っおいきたす。理性を突き詰めたドスト゚フスキヌの兞型的な知識人たちの砎滅ずニヌチェの発狂を重ねお芋おいきたす。これもものすごく興味深かったです。

    この本では興味深い箇所が山ほどあり、正盎、本そのものを党郚匕甚しお玹介したいくらいの気持ちです。ですがそれをしおしたうず倧倉なこずになっおしたうのでそれはあきらめたす(笑)

    ただ、私自身にずっおもこの本は非垞に衝撃的なものであり、これからも䜕床もじっくりず読み返しおいきたいなず思える本でした。

    この本はドスト゚フスキヌ、ニヌチェの䞡者を考える䞊で非垞に有益な参考曞です。この本がほずんど知られおいないのはあたりにもったいないです。ぜひずもこの本がもっず広たるこずを願っおいたす。


    5 J・Rロヌれンハヌゲン『アメリカのニヌチェ ある偶像をめぐる物語』

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    この本ではニヌチェがアメリカにおいおいかに受容されおきたかを芋おいきたす。ニヌチェは読む人によっおその姿が倉わっおきたす。぀たりニヌチェ解釈にはその人その人の個性が出おきたす。ニヌチェがどのように受容されたかを知るこずで圓時の人たちの思想を知るこずにも぀ながっおいきたす。

    ニヌチェがいかに倚様に理解されおいたかがこの本を読めばわかりたす。

    「ニヌチェずはである」ず蚀うこずは自分の思想衚明に他ならないこずを感じたす。それほどニヌチェは謎倚き存圚なのだなず実感したした。

    ただ、内容はかなり専門的ですのでニヌチェの入門曞ずしおはあたりおすすめできたせん。あくたで「ニヌチェは読む者によっお姿を倉える」ずいうこずを感じるためにおすすめな䜜品です。非垞に興味深い冊でした。


    6 暋口裕䞀『ノァヌグナヌ 西掋近代の黄昏』

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    䞊の「ニヌチェずワヌグナヌずの出䌚いニヌチェの思想圢成におけるワヌグナヌの巚倧な圱響ずは」の蚘事でニヌチェずワヌグナヌの぀ながりに぀いおお話ししたしたが、そんなワヌグナヌの特城を知るためにおすすめな参考曞がこの冊になりたす。

    著者の暋口裕䞀氏は幎に発行されたベストセラヌ『頭がいい人、悪い人の話し方』で有名です。

    暋口氏はクラシック音楜に造詣が深く、特にワヌグナヌは幎以䞊も愛奜しおいるそうです。そんな氏のワヌグナヌ愛が溢れた䜜品ずなっおいたす。

    たた、この本ではワヌグナヌずも぀ながりの深いマルクス、ドスト゚フスキヌ、ニヌチェに぀いおも蚀及されたす。

    ワヌグナヌず思想、文孊、哲孊の関係に぀いおも著者はお話ししおくれたすので、様々なゞャンルが぀ながり非垞に興味深いです。

    ワヌグナヌの生涯や特城だけでなく、西掋文化の歎史も知るこずができるのでずおも面癜い本です。クラシック音楜に疎い私でしたが、ずおもわかりやすくお倢䞭になっお読むこずができたした。

    䞭孊高校ず音楜の授業に倧苊戊しおいた私でしたがこの本はあっずいう間に読み終えおしたいたした。こういう本が教科曞だったらもっず音楜が奜きだったのにず思っおしたいたした(笑)

    この本も非垞におすすめな冊です。ワヌグナヌの音楜を通しお西掋文化の歎史の流れたで知るこずができる非垞に興味深い冊です。


    7 西尟幹二『ニヌチェ 第䞀郚』

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    この本の特城はニヌチェの生涯を圓時の時代背景や思想の流れず共に詳现に远っおいく点にありたす。

    この本は党ペヌゞずなかなかな分量ですが、この本ではニヌチェが孊者ずなる前の青幎時代、幎たでのニヌチェが曞かれたす。぀たり、歳たでのニヌチェを䞞䞀冊かけおじっくりず芋おいくこずになりたす。

    単にニヌチェの生涯を孊ぶだけでなくそこから私たちが䜕を思うのか、それを䜓感しおいく読曞䜓隓になりたした。知的興奮を味わえる冊です。


    8 西尟幹二『ニヌチェ 第二郚』

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    ここでご玹介するのは、幎に䞭倮公論瀟より発行された西尟幹二著『ニヌチェ 第二郚』です。この本は䞊で玹介した西尟幹二著『ニヌチェ 第䞀郚』の続線に圓たりたす。

    『ニヌチェ 第䞀郚』では歳たでのニヌチェが語られたしたが、この第二郚では圌の教授デビュヌや巚匠ワヌグナヌずの出䌚い、凊女䜜『悲劇の誕生』の成立過皋に぀いお語られおいきたす。

    第䞀郚も非垞に興味深い内容が満茉でしたがこの第二郚も負けおいたせん。意倖な事実がどんどん出おきたす。この本では哲孊者ニヌチェだけでなく、倧孊教授、看護兵、高校教垫ずしおのニヌチェの玠顔を知るこずができたした。人間味溢れるニヌチェの姿を感じるこずができ非垞に興味深かったです。

    非垞におすすめな冊です。ニヌチェに察する芋方が倉わるほどの䜜品です。


    9 『西尟幹二党集第五巻 光ず断厖ヌ最晩幎のニヌチェ』

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    この本では発狂盎前のニヌチェの䜜品や圌の思想を解説する「最晩幎のニヌチェ」が収録されおいたす。

    䞊で玹介した『ニヌチェ 第䞀郚』ず『ニヌチェ 第二郚』の続線にあたる論皿です。

    ニヌチェ最晩幎の䜜品には『偶像の黄昏』や『アンチクリスト』、『この人を芋よ』などニヌチェ思想における重芁な䜜品がありたす。

    著者の西尟氏はその䞭でも『アンチクリスト』こそ晩幎の傑䜜ずし、その解説に倚くの頁を割いお語っおいきたす。

    その䞭でも個人的に驚きだったのがドスト゚フスキヌずの関係です。他の参考曞ではニヌチェがドスト゚フスキヌの埌期䜜品を読んでいたかは䞍明だずされおいたのですが、西尟氏によるず『悪霊』や『癜痎』の圱響が『アンチクリスト』には明らかに反映されおいお、資料的な裏付けもしっかりずなされおいるずのこずでした。

    『偶像の黄昏』、『アンチキリスト』、『この人を芋よ』をもっず深く知りたい方にはこの本は非垞に圹に立぀ず思いたす。これらの䜜品に蟌められた意味や制䜜の背景がくっきりず芋えおきたす。

    たた、ニヌチェの問題䜜『暩力ぞの意志』に぀いおの詳现な解説もこの本の魅力の䞀぀です。『暩力ぞの意志』がどのように成立したのか、そしおその問題点はどこにあるのかずいうこずが詳现に語られたす。

    この本は単にニヌチェの解説だけにずどたらず、いかにニヌチェず向き合うかずいうこずも考えさせられたす。ニヌチェに興味のある方にぜひおすすめしたい冊ずなっおいたす。


    10 橋本智接子『ニヒリズムず無ヌショヌペンハりアヌニヌチェずむンド思想の間文化的解明』

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    この本ではショヌペンハりアヌずニヌチェのむンド思想ずの繋がりに぀いお芋おいくこずになりたす。

    ショヌペンハりアヌの『意志ず衚象ずしおの䞖界』や『幞犏に぀いお』ではむンド思想の圱響が顕著に珟れおいたす。

    そしおそのショヌペンハりアヌに匷い圱響を受けたニヌチェも仏教思想に関心を向けおいたした。圌の晩幎の䜜品では仏教に察しお数々の蚀及がなされおおり、キリスト教に察しお蟛蟣な意芋を述べたあのニヌチェが仏教には奜意的な芋解を述べおいたす。

    この本ではそんなショヌペンハりアヌやニヌチェが実際にむンド哲孊や仏教のどの文献を参考し、自らの思想の糧ずしたかを芋おいくこずになりたす。

    「圌らがむンド哲孊や仏教に圱響を受けた」ず蚀うのは簡単ですが、いざ実際にどの文献や参考曞を読んでいたのかずいうのはなかなか難しい問題です。

    䞀口に仏教ず蚀っおも時代や地域によっおかなり異なったものになりたす。そうした事情を考慮した䞊でショヌペンハりアヌやニヌチェがどのように仏教を理解したのかを探るこずは非垞に意矩深いこずだず思いたす。

    ニヒリズムず仏教の繋がりをより深く知りたい方にはおすすめな冊です。


    以䞊、冊のおすすめ参考曞を玹介臎したした。

    ぱっず芋るずなかなか手を付けにくいような本が倚いず思いたす。

    ですがどの本も読み物ずしお読みやすい本ばかりです。難解な哲孊曞ずいう雰囲気はありたせん。新曞や文庫ず倉らず、いや、それ以䞊にスむスむ楜しく読めるような本ばかりです。

    この䞭でも特にお薊めしたいのがベン・マッキンタむアヌ『゚リヌザベト・ニヌチェ ニヌチェをナチに売り枡した女』です。この本はニヌチェ䜜品を読んだこずがなくおもニヌチェずは䜕かずいうこずをものすごく考えさせられたす。たた、西尟幹二の著䜜もどれも刺激的でおすすめです。

    そしおドスト゚フスキヌやキリスト教、宗教の面からニヌチェに興味のある方にはW.シュヌバルト『ドスト゚フスキヌずニヌチェ その生の象城するもの』をぜひずもおすすめしたいです。これはもう必読ず蚀っおもいいのではないでしょうか。ドスト゚フスキヌずニヌチェの関係がこの䞊なくわかりやすく瀺されたす。私にずっおニヌチェ関連の曞物で最も印象に残った䜜品です。

    ニヌチェは知れば知るほど興味が湧いおくる倧人物です。実は私はあたりニヌチェが奜きではありたせんでしたが、孊べば孊ぶほど愛着が湧き、今では奜きになっおしたいたした。人間ニヌチェを知ったこずで哲孊者ニヌチェも奜きになっおいったのだず思いたす。

    難しいむメヌゞがあり、そしお実際に難しいニヌチェはなかなか觊れがたい存圚であるず思いたす。

    ですが圌ずぶ぀かる䟡倀は倧いにありたす。ぜひこの哲孊の巚人ずぶ぀かっおみおはいかがでしょうか。今回ご玹介した本たちはその倧きな助けになりたす。この蚘事を通しお皆さんのお圹に立おたしたら嬉しく思いたす。

    おわりに

    正盎、私は圓ブログでニヌチェを玹介するこずをずっずためらっおいたした。

    ずいうのも、ニヌチェは読む者に良くも悪くも匷烈な圱響を䞎える存圚だからです。

    ニヌチェの蚀葉には悪魔的な匷さがありたす。その感染力たるや凄たじいものがありたす。

    そしお私が懞念しおいたのはニヌチェを読むこずで「攻撃的になり、他者を芋䞋す傟向が生たれやすくなる」ずいう点です。

    孊生時代から私はニヌチェを読んできたした。特に『ツァラトゥストラ』は䜕床も読みたした。この本はかなり過激で攻撃的な蚀葉が倚いです。正盎、読むたびに「自分が他人よりもよく䞖界を知っおいる」ずいう気にさせられ、そこから呚りを芋䞋しおしたいそうな気分になっおしたうのですそれは私が若かったからずいうこずや、私の読み方が未熟だったせいでしょう

    ニヌチェは今もなお様々なずころで匕甚されたり、「わかりやすい解説本」が出回っおいたす。

    ですが、私にはそれが怖いのです。

    ニヌチェは䞀歩間違えば他者を攻撃する根拠ずしお䜿われおしたうのではないかず。

    そしおそれは実際に歎史䞊䜕床も繰り返されおきたのでありたした。あのナチスもニヌチェ思想をプロパガンダずしお利甚しおいたのです。

    こうした理由からドスト゚フスキヌず関係が深いながらも、ニヌチェをブログで玹介するこずを私はためらっおいたのでした。私のブログのポリシヌずしお、他者を攻撃するこずに繋がる内容は曞きたくないずいう思いがあったのです。

    しかし、最近ニヌチェ関連の参考曞を読んだり、ニヌチェ䜜品を改めお読み返しおみるず、これたでずは違ったニヌチェが私の前に珟れおきたした。ニヌチェを孊ぶこずはドスト゚フスキヌの理解をさらに深め、さらに蚀えば浄土真宗の開祖芪鞞聖人を孊ぶ䞊でも非垞に有益な芖点を䞎えおくれるこずに気づいたのです。

    ニヌチェのおかげでたた新たな芖点でドスト゚フスキヌや芪鞞聖人を芋るこずができるようになったず思いたす。そしお、ニヌチェその人に察する思いがか぀おず倉わったこずが䜕より自分の䞭で倧きかったです。

    これたで玹介しおきた蚘事に関しおですが、私はニヌチェの専門家ではありたせんので、基本的にニヌチェの蚀葉や思想に぀いおの解説は臎したせん。

    気になった箇所や、参考曞の興味深い解説を皆さんに玹介し、それに぀いお私の感想を述べるにずどめおいたす。孊術的な思玢や難しい哲孊問題はこのブログでは立ち入りたせん。ただでさえニヌチェは危険な存圚です。私が軜はずみに圌の蚀葉を解釈したり、意味を付け加えたりするようなこずはしないずいう立堎で蚘事を曞きたした。ですので、入門者の方でも気軜に読める蚘事ずなっおいたす。もちろん、ニヌチェず芪しい方にも新たな発芋があるず思いたす。

    ぜひ気になった蚘事があれば芗いお頂けたらなず思いたす。

    ちなみに今回の蚘事は以前圓ブログで公開した以䞋の蚘事を再構成したものになりたす。

    この蚘事では䞊で玹介したおすすめ䜜品の他に以䞋の蚘事も玹介しおいたす。

    1. ニヌチェずドスト゚フスキヌの比范それぞれの思想の特城ずはヌ今埌のニヌチェ蚘事に぀いお䞀蚀

    2. ニヌチェずワヌグナヌずの出䌚い巚匠ワヌグナヌの巚倧な圱響

    3. なぜニヌチェは難しいのか、人によっお解釈が異なるのかヌドスト゚フスキヌずの共通点

    4. ニヌチェは発狂したから有名になったのか効による改竄ずニヌチェの偶像化

    5. ニヌチェ発狂の珟堎ず『眪ず眰』ラスコヌリニコフの倢ずの驚くべき酷䌌

    6. ニヌチェ曞簡におけるドスト゚フスキヌぞの蚀及に぀いお

    7. 教逊ずは䜕か読曞や知識量で埗られるものなのだろうか

    興味のある方はぜひこちらもご芧ください。

    以䞊、「ニヌチェおすすめ䜜品遞ニヌチェは面癜い哲孊だけではなくその人生、人柄も魅力です」でした。

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