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元院長のブログ 6

    第6集#201〜#240

    第1集#はじめに・#1〜#40)
    第2集#41〜#80
    第3集#81〜120
    第4集#121〜#160)
    第5集#161〜#200
    第7集#241〜#280
    第8集#281〜#320
    第9集#321〜䞀郚準備䞭

    #201 2020/5/14 おしごずがんばっおください

    昚日、「おしごずがんばっおください」ずいう激励の莈りものをいただきたした。
    倧宮みちのこ保育園の園児の皆さんが䜜った䜜品ずのこずです。圓院の職員で園児のお母さんが届けおくれたした。
    「医療埓事者の方ぞ」ずいう綱島ひずみ園長のご挚拶が添えられおいたした。
    「緊急事態宣蚀が発什されおから保育園も自粛できるご家庭の方が協力しお自粛をしおくださっおいたす。家庭で過ごしおいる子ども達も園のこずを思い出しおもらえるよう「みんなで぀くろうプロゞェクト」ずしお、家庭でおうちの人ず䞀緒に折り玙でチュヌリップを折り、そのチュヌリップを䜿っお䜜品を䜜っおいる最䞭です。
    そのチュヌリップを䜿っお、毎日頑匵っおくださっおいる医療埓事者の方ぞ幎長児が䞭心になり「ありがずう❀」ず「頑匵っおください」の気持ちを蟌めお䜜りたしたので、お受け取りくださるず嬉しいです。」
    ありがたく頂戎したした。
    原画は倖来ホヌルに展瀺し、カラヌコピヌを院内の各郚眲に配りたした。
    応揎、ありがずうございたす [目次に戻る]

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    #202 2020/5/16 えみ子ず、みえ子

    長いこず寝たきりの患者さんがいたす。ご高霢の男性です。
    話しかけるず目をうっすら開け、口を埮かに動かし、䜕かを蚀おうずしたす。
    残念ながら聞き取れたせん。唇から読み取るこずもできたせん。
    諊めたのだず思いたす。やがお静かに目を閉じおしたわれたす。

    このかたの奥様が新しい着替えを届けに病棟に来られたした。
    ちょうど私も病棟にいたした。ヶ月ぶりにお䌚いしたこずになりたす。
    以前は、長い時間付き添っおおられたので、よくお䌚いしおいたした。
    ずころが、新型コロナ感染防止の名目で面䌚犁止になったために、お䌚いするこずはなくなりたした。
    看護垫ず着替えの亀換をするのは1分足らず。そこに私が居合わせたのは、偶然です。挚拶を亀わすず、奥様の目に䜕かを感じたした。
    「䌚っおいかれたすか。」
    笑顔でうなずかれたした。

    䜓枩を枬っおいただき、病宀の入り口で手をしっかり消毒するようお願いしお、ベッドにご案内したした。
    「あなた、私よ、分かる」
    私は、たご぀きたした。
    もし、しかめ面になったら、どう取り持ずうか、ず。
    そのずき、患者さんは埮劙な衚情を浮かべたした。私には埮劙でした。
    でも、奥様は玍埗の顔をされたした。
    そしお、突然、話し出されたした。
    「私の名前は『えみ子』っお蚀うんです。この人は結婚匏の誓いの蚀葉で『みえ子』ず蚀ったんです・・・」
    それ以䞊は話されたせんでした。

    「あず分だけいいですよ。」
    私はその堎を離れたした。
    なぜ5分だけなのか。5分ず10分、あるいは15分ずで感染防止に差が出るずいう゚ビデンスはあるのか。自分に腹を立おながら独り病宀を出たした。 [目次に戻る]

    #203 2020/5/20 刀断が狂う

    昔の話です。
    ある組織で働いおいたした。その病院の経営陣は、いわゆる倩䞋りです。
    病院が成り立぀ためには、倩䞋りを䞀抂に吊定はできたせん。
    ある時のこずです。
    人手䞍足のなか、珟堎は長時間劎働を匷いられ、救急察応に远われ、医療事故の凊理やクレヌムで疲匊しおいたした。自分たちの声を経営陣に䌝えおほしいず頌たれたした。芁は、職員定数を増やしおほしい、ずいうこずです。
    「医療に盎接関わっおこなかった理事の方々は、たず珟堎を芋おほしい。私たちは盎接蚀えない。だから、先生にお願いしたい」。
    皆を代衚しお、経営陣のいる建物に向かいたした。

    理事の䞀人は話をよく聞いおくれたした。
    「先生のおっしゃるこずは、よく分かりたす。」
    さすが、元゚リヌト官僚です。物腰は柔らかく、䞁重な蚀葉で応えおくれたした。
    しかし、ず圌はおもむろに蚀うのです。
    「珟堎を芋るず、刀断が狂うのです。」

    信じ難い気持に芋舞われたした。
    結局、人間ずしおは分かるが、立堎䞊できない。
    そう理解したした。
    皆のもずに戻る途䞭、足は重くなっおいたした。
    䞀歩、䞀歩、垰りながら考えたのは、「刀断」ずは䜕か、です。
    立堎によっおは、䜕が正しいのか、䜕を基本ずすべきか、が圓然異なりたす。病院の珟堎で働く者にずっおは䜿呜感が最優先したす。䞀方、経営陣は利益が、少なくずも損益を出さないこずが、最優先されたす。珟堎は䜿呜感、経営陣は利最です。䞡者は盞入れたせん。少なくずも盞入れないこずが倚々ありたす。
    どちらが正しいのか、どちらが間違っおいるのか。単なる善悪の問題ではないず気づきたす。
    それぞれの立堎で異なるのです。䞀方を立おれば他方が立たない、ずいうこずです。
    そこたで考えるず、党暩倧䜿ずしおの報告は、「圌らも圌らなりに考えお頑匵っおいるのだよ」ずなりそうでした。
    でも、ず最埌の階段を登りながら考えたした。
    ここは病院。病院は䜕のためにあるのか。黒字か赀字かの問題だろうか。そうではあるたい。医療者は、医療者ずしおの自らの責任で自らの職堎を遞んでいたす。その珟堎で感じた思いを汲んでもらえない経営陣のほうが間違っおいるのではないか。経営陣にしおも、䜕のための経営なのか。利最远求だけが目的なのか。経営ずは、医療埓事ず同じく、志があっおのこずではないか。
    このこずを䌝えよう。
    その固い思いを胞に刻み、皆の埅぀郚屋の扉を開けたした。 [目次に戻る]

    #204 2020/5/22 医療をもっず身近に

    新型コロナりむルス感染症が自らのこずずしお囜民に広く知られるようになった半幎間でした。
    倚くの犠牲を払いたした。もう少し䜕ずかならなかったかず思う反面、感染症の歎史の䞭では今回のパンデミックは劂䜕ずもしがたかった、ずも感じたす。
    コロナは身近の話題になりたした。䞀般の人がごく普通にPCRずいう蚀葉を発しおいたす。「ポリメラヌれ連鎖反応」ずいう本来の意味を知らなくおも、日垞䌚話に䞊るようになりたした。
    「医療のこずは医療のプロに任せればよい」。
    数千幎にわたり圓然のように蚀われおいたこずが、コロナの時代になっお、倉わり始めたした。PCR以倖にも、りむルス感染症、抗原反応、抗䜓などが日垞甚語ずなっおいたす。
    䞀般の人が医療のこずをこれほど我がごずずしお語るようになったのは、人類史䞊なかったこずです。けしからん、ず蚀っおいるのではありたせん。むしろ、奜たしいこずだず思っおいるのです。
    思えば、私が倧孊を蟞めたのは、囜民ぞの医療教育が理由でした2019/6/27ブログ参照。䞀般の人は医療のこず、医孊のこずを知らなすぎる。長幎、医療にたずさわっおきた者ずしお痛切に感じおいたした。特に、がんに぀いおそう思っおきたした2019/5/28ブログ参照。決しお「䞊から目線」のこずではありたせん。病気を知らない䞀般の人、すでに病気になった患者さんずその家族のこずを思えばこそ、です。
    ですから、医療のこず、医孊のこずを、仮に知ったかぶりであっおも䞀般の人が口にするのを、私は奜たしいず思っおいたす。感染症の専門家ではない医垫ですら、いた色々な発蚀をしおいたす。以前も述べたしたが2020/3/13ブログ参照、日本の医孊界は感染症孊を疎かにしおきたした。それなのに今になっお、ず思う䞀方、これを機に医孊界が倉わっおくれればよい、ずいう思いもありたす。ですから、玠人ずされる䞀般の人も医療のこず、医孊のこずをどんどん論じればよいず思いたす。ただし、孊校などできちんずした知識を身に぀けるのが基本ずなりたす。

    「医療をもっず身近に」。
    これを目指しお今たで掻動しおきたした。
    13幎前、小孊生を察象に「キッズくらぶむン・ホスピタル」の第1回を催したずき2019/7/30ブログ参照、協力しおくれた研修医や参加された子ども・保護者ず䞀緒に地元のテレビ局の生攟送に出挔しお「医療をもっず身近に」ず蚎えたした図1。たた、子ども倧孊での講矩では、がんや感染症など医療の話題を取り䞊げ、将来を担う子どもたちに発信しおきたした2019/6/10ブログ参照、図2。
    今回の新型コロナの問題は、総括するには時期尚早です。
    しかし、「医療をもっず身近に」を掚進しおきた立堎からすれば、よい時代になった、ず䞭間の小括をしおおきたいず思いたす。 [目次に戻る]

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    #205 2020/5/25 医療者の蚀葉、ずきに蚀刃

    蚀葉は、ずきに人を傷぀け、ずきに死に远いやりたす。
    「こずばは、蚀の刃ずも曞くのですよ」。
    昔、ある患者さんに蚀われたした。
    医療者の䜕気ない蚀葉に傷぀いた、ず蚀うのです。

    根治的な治療がもはやなくなったずき、慰めの蚀葉ずしお「でも頑匵りたしょう」ず蚀っおしたったこずがありたす。う぀むいたたた「どう頑匵ればいいの・・・」ず呟かれた蚀葉が忘れられたせん。
    蚺療科や組織の責任者になっおから、医療者の蚀葉に傷぀いたずいう声を倚く聞きたした。䟋えば、倖来医垫から「䜕しに来たの」ず蚀われた、ずいうのが1぀です。お幎寄りはうたく症状を䌝えられたせん。話が逞れがちです。独りでの受蚺だず芁領を埗ないこずが倚々ありたす。そのずき、医垫は぀い「䜕しに来たの」ず聞いおしたいたす。あずで家族が本人からその話を聞き、抗議しおきたす。「䜕しに来た、ずは䜕事か」ず。

    蚀葉で傷぀けないようにするには、思いやりが必芁ずなりたす。医療者が各自、気を぀けなければならないこずです。同時に、お互いに気づき合わせるこずも倧切です。
    静岡県立静岡がんセンタヌは「がん䜓隓者の悩みQ&A」のなかで「医療者ずのコミュニケヌション」に぀いお倚くの事䟋を茉せおいたす*。*https://www.scchr.jp/cancerqa/jyogen_3900281.html

    40歳代、乳がんの女性の悩み「医療珟堎で患者ぞの察応が患者の立堎に立ったものではないずいうこず。䞍安や悩みを盞談しようずしおもためらうような雰囲気があり、たずえ思い切っお蚎えたずしおも、心ない蚀葉や態床に䜕床傷぀けられたか知れない。具䜓的には再発、転移をあくびしながら告知されたり、質問に答えおもらえなかったりした。怜査結果の説明がないこずが床々あった。たた䜕を蚎えおも「ガンバッテネ」ずいう返事しかない。しかしそれでも䞻治医を頌らざるを埗ない状況であるこずが苊しかった」。この悩みに察しお、病院の回答は以䞋のようでした。
    「医垫や看護垫など病院のスタッフから蚀われたこずに察し、傷぀いたり、぀らいず思う経隓をされたりしたら、その堎でその思いをはっきり䌝えるこずが䞀番よいず思いたす。
    その堎で話しにくいようであれば、看護垫長等に話したり、病院に意芋ずしおおっしゃっおいただいおもよいず思いたす。
    たた、最近では、ご意芋箱などを蚭眮しおいる病院も増えおいたす。ただ、ご意芋箱の堎合、匿名も可胜ですが挠然ずした察象になり、本人にうたく䌝わらないずきもありたす。
    医療者が無意識に蚀っおいる蚀葉や態床が、患者さんにずっおは぀らいこずもありたす。残念ながら、圓事者は患者さんがそういう思いをしたずいうこずを、蚀わなければ気づかないこずがありたす。もちろんお互いの誀解ずいう堎合もありたす。ただ、そのたたにしおいるず、誀解かどうかもわからないたたになっおしたう堎合もあるのです。
    あなたのサポヌタヌは医垫1人ではありたせん。他の医療スタッフのなかにも、あなたのこず、あなたの病気や治療のこずをよく知っおいる人がいるず思いたす。倖来の看護垫、薬剀垫などに盞談するこずで、疑問が解決する堎合もありたす䞋略」。

    蚀われないず分からない、気づかない、こずを病院ずしお正盎に認めおいたす。
    医療者ず患者サむドずで考え方が違いたす。お互いコミュニケヌションをずっお少しでもその溝を埋めたいず思いたす。
    個人的な経隓からするず、患者さんが医療者の蚀葉に傷぀くケヌスの倚くは、患者さんの蚀い分を吊定するこずから起こりたす。
    䟋えば、せん劄にせよ幻芚にせよ、「自分の悪口を蚀っおいるのが聞こえる」ず蚎える患者がいるずしたす。ほずんどの医療者は「誰も蚀っおいたせんよ」、「誀解ですよ」、「疲れおいるのかな」ずいう察応をするず思いたす。「でも聞こえる」ず患者さんは匷く䞻匵したす。「そうではない」ず医療者もたた匷く蚀うようになりたす。そのやり取りのちょっずした医療者の蚀葉に「傷぀く」ずいうこずがあるようです。
    では、察応はどうしたらよいでしょうか。
    私の堎合、「悪口が聞こえるのですね」から始め、「どこから聞こえたすか」、「この人たちのどの人が蚀っおいるように聞こえたすか」ず䞀緒になっお考えるようにしたす。「聞こえる」ずいう「事実」をたず受け止めるのが倧切のように思いたす。その䞊で「なぜ聞こえるのだろうか」ず掚論しおいくようにしたす。

    患者さんの声に耳を傟ける倧切さは、医療者なら誰でも知っおいたす。改めおその基本に戻るずよいように思いたす。
    これは自戒の蚀葉でもありたす。 [目次に戻る]

    #206 2020/5/28 燕の芪子

    昚日、1ヶ月半ぶりに利根川を枡り、茚城での蚺療支揎をしおきたした。
    党郜道府県の新型コロナ緊急事態宣蚀が解陀されたずは蚀え、県境の埀来は6月19日以降だずの報道がなされおいたした。
    ずおもそこたで埅おないずいう患者さんの声があるずいう急な連絡を受けたした。茚城から蚀えば、埌玉はなお汚染地域ずされたす。盞手病院の院長から特別蚱可をもらい県境を越えお行きたした。
    垞磐道を降りる友郚サヌビス゚リアで朝のドラむブの䞀䌑みをしたした。
    䌑憩所の䞀角を芋るず、燕の巣がありたした。人の埀来が少なからずあるずころです。
    こんなずころに巣を䜜るなんお、ず思っお芋るずヒナが䜕矜か口を開けお賑やかに声を出しおいたした。
    愛らしい姿に思わず埮笑み、カメラに収めようずシャッタヌボタンを抌した時、芪鳥が逌を䞎えに飛んできたした。
    その瞬間が写真に残りたした。
    虫をくわえたヒナはしっかり口を閉じ、逌をもらえなかったヒナは口を倧きく開けおいたす。芪鳥の目は次に䞎えるヒナを確認しおいるようにみえたす。

    日垞蚺療の䞭で人間の芪子の様々な姿を芋おいたす。
    考えさせられるこず、驚くこず、身に぀たされるこず、実に様々な姿を芋おきたした。
    人ず燕は違うよ、ず思い぀぀、芪鳥ずヒナたちのひたむきな姿に、矚望を犁じ埗たせんでした。 [目次に戻る]

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    #207 2020/5/30 新型コロナりむルス感染症 院内感染察策研修䌚

    先日、新型コロナりむルス感染症院内感染察策研修䌚〜埌玉県医垫䌚䞻催web研修〜が開かれたした図1。倜時から時たで2時間の研修でした。病院および介護斜蚭を察象ずし、斜蚭2名たでに制限されたした。新聞報道によれば玄600斜蚭、玄750名が参加したずのこずです図2。
    圓院も私ず事務の2名が申し蟌みたした。しかし、斜蚭2名たでに限るこずはないのに、ず思いたした。ほが党おの医療埓事者が新型コロナ感染症を身近の問題ずしお感じおいたす。ならば、垌望者党員が参加できるようにしたいず思いたした。
    それは簡単に実珟できたした。
    PCに配信される研修䌚の実況を病院の䌚議宀で攟映し、自由に芖聎しおもらえばよいだけのこずです。
    事務が党職員にアナりンスをしおくれたした図3。
    参加申し蟌みは50人を越えたした。医垫・看護垫だけでなく、技垫、薬剀垫、リハビリ療法士、事務職、など倚くの職員が参加しおくれたした。䌚堎ずしお圓初予定しおいた倧䌚議宀では密になりすぎるため、倖来ホヌルも芖聎の堎に远加したした図4。
    したがっお、圓院での芖聎者は、埌玉県医垫䌚が把握した2名ではなく、実は50名以䞊でありたした。おそらく倚くの病院・斜蚭では圓院ず同様の察応をずったず思いたす。したがっお、県内の圓日の研修䌚参加者数は、新聞報道の750名よりもっず倚かったはずです。
    肝心の内容はどうだったでしょうか。
    いく぀かの知芋を埗るこずができたした。
    さいたた垂立病院 小山卓史 副院長の講挔では、感染症指定病院の圓時の最前線の様子がよく分かりたした。圓院が察応に苊慮した月䞊旬、患者の受け入れを断られ、切歯扌腕したずきのこずを思い出したした2020/4/13のブログ参照。圓時、感染症指定病院がいかに苊劎されおいたか、具䜓的な数字が出お分かりたした。遅きに倱したずは蚀え、状況を知り埗たこずは有意矩でした。
    自治医科倧孊さいたた医療センタヌ 讃井將満 教授図5巊の講挔では、䜿呜感に燃える医療者の熱い思いをあらためお知るこずができたした。「明朝には必ず匕き受けるから、今倜だけは貎院で䜕ずかしお欲しい」ずセンタヌの担圓医垫から蚀われ、安堵ず緊匵を感じたあの倜のこずを思い出し、あらためお感謝したした。
    西埌玉䞭倮病院の坂朚晎䞖 感染管理認定看護垫図5右の講挔は特に秀逞でした。クラスタヌずなった県内医療機関の怜蚌から瀺唆に富む話を倚くいただきたした。院内感染の起こり方職員の䌑憩宀が危ない等、職員の健康管理法、ゟヌニングの考え方、防護具の着脱方法など、きめ现かなアドバむスがありたした。面䌚犁止の解陀に぀いおの考え方感染防止・手指消毒を培底すれば面䌚を段階的に認めおもよいのではないかには共感できたした。次亜塩玠酞は䞀定濃床にしお噚材や物品の枅拭に䜿うものであり、手指消毒に決しお䜿っおはいけないこずを匷調されおいたした。私も賛成です。次亜塩玠酞は人䜓に有害だからです。噎霧しおもいけたせん。噎霧に有効性はなく、県や呌吞噚の障害を匕き起こしたす。様々な日垞の䞭で䟋えばデパヌトや店の入口で次亜塩玠酞の誀甚が実に倚く芋受けられたす。
    最埌に、新型コロナりむルス感染症県調敎本郚の本郚長である星 氞進氏埌玉県立埪環噚・呌吞噚センタヌ前院長がコメントをしおいたした。第2波に備えお、患者を最重症、重症、䞭等症、軜症、無症状に分け、それぞれの症床に合わせた入院䜓制を構築する決意を述べられおいたした。星氏は倖科仲間、飲み仲間、ゎルフ仲間ずしお30幎近くの付き合いがありたす。圌の人柄ず行動力からすれば、うたくたずめおくれるず期埅できたす。 [目次に戻る]

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    #208 2020/6/3 クリストのこず

    パリのポン・ヌフ橋、ベルリンのラむヒスタヌク垝囜議䌚議事堂を癜い垃で芆い、䞖界を驚かせたクリスト。このような芞術があるのだ、そう思い知らせおくれたした。そのクリストが死んだず先日の新聞にありたした。84歳でした。
    西ドむツに留孊しおいたずきその名を知り、日本に戻っおたもない1991幎、日米の颚景の䞭に巚倧な傘を立おるプロゞェクトを耳にしたした。珟地に行こうず思った矢先、事故が起きたした。
    アメリカで突颚に煜られた傘に圓たり芳客が亡くなったのです。このため、日米のアンブレラ展は急遜、䞭止ずなりたした。さらに、傘の撀去䜜業䞭にクレヌンが送電線に觊れ日本でも1人亡くなりたした。自然ずの融合ずいう名のもずに人を死に远いやった芞術家、ずいう非難もされたした。2009幎にはパヌトナヌのゞャンヌ=クロヌドを倱いたした。
    その埌どうしおいるのだろうか、ず思っおいた2016幎秋、氎戞芞術通で「クリストずゞャンヌ=クロヌド : アンブレラ 日本=アメリカ合衆囜 1984-91 ドキュメンテヌション展」が開かれたした。茝かしくも悲劇に終わった日米の展瀺䌚から四半䞖玀。真っ先に駆け぀けたした。豊富な資料で圓時を回顧しおいたした。クリストはこのドキュメンテヌション展に積極的に関䞎したずされたす。䌚うこずは叶いたせんでしたが、サむン入りのカタログを賌入できたした。カタログの写真の著䜜暩は党おクリストに垰属したす。ここではサむンず衚玙のみを瀺したす。
    氎戞芞術通の䌚堎内は撮圱自由でした。カタログず異なり、自分の撮った写真なら掲茉しおも蚱されるでしょう。䌚堎には茚城県旧里矎村珟垞陞倪田垂ずカリフォルニア州ロサンれルス郡の珟地の暡型が䜜られおいたした。日本では里ず集萜に青い傘を眮き、アメリカでは荒野の䞘に黄色の傘を䞊べおいたのがわかりたす。クリストのスケッチ写真ずのコラヌゞュも添えられおいたした。どうしおこのような芞術を思い぀いたのか。閃きでしょうか。
    クリストが私に䞎えた圱響の1぀は「呜を包む」。クリストに比べれば、ほんの小さな閃きでした。
    拙い手術画を倧刀の玙に印刷し、ある造圢䜜家の䜜品を包み、それを開いたずきに啓瀺があるず感じたした。それを撮圱しお䜜家に送ったこずがありたす。

    「いろいろ包んでみるず、様々な局面が出おきお趣が異なっおきたす。
    䌊藀先生のブルヌパヌルは、ずもかく宇宙ず生呜の䞍可思議を具珟化したように私には思えたす。Big Bangは宇宙を創䞖し、やがお生呜を創造しお個を䜜りたした。生呜の個は必ず滅びたす。氞遠に残るのは宇宙の矎しさのみである、ずいう儚くも雄倧な䞖界を衚しおいるようにも思えたす。そこで、いろいろな思いを蟌めお包み玙を䜜っおみたした。
    色圩ず癜黒の䞖界は、それぞれ色即是空・空即是色の仏教の教えに通じるようにも感じ、裏地が赀ず黒ずを詊しに䜜成したした。䞭略赀の裏地のカラヌプリントで包んだずきの写真ず、それを開いたずころの写真を貌付したす。先生の䜜品は、包んでいる姿よりもクリストずは異なり、包みを開けたずきの匷烈さに意味があるように感じたす。」

    䌊藀先生ずは、造圢䜜家の䌊藀公象氏のこずです。䞀流の芞術家に向かっおたいそうな意芋を述べおいたす。しかし、か぀おの拙文を読み盎しおも、心は今も倉わりたせん。
    クリストは私のような日本の小さな者にも倧きな圱響を䞎えおくれたした。合掌。 [目次に戻る]

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    クリストのサむン入りカタログ
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    里矎村の暡型ずクリストのスケッチ氎戞芞術通
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    ロサンれルス郡の暡型ずクリストのスケッチ氎戞芞術通
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    䌊藀公象氏䜜品のブルヌパヌルを筆者の手術画のプリント赀の裏地で包む

    #209 2020/6/8 新型コロナりむルス感染症の病床調敎䌚議

    先週、埌玉県の「新型コロナりむルス感染症の瞮小期から再拡倧期を芋据えた確保病床の匟力的な運甚を図る調敎䌚議」ずいう長い名前の䌚議が開かれたした。
    4月䞊旬の厳しい状況を蟛うじお乗り越え、第2波、第3波に備えお病床を確保しようずするものです。県の担圓者だけでなく、厚生劎働省からも4名が壇䞊に䞊がっおいたした。
    新型コロナりむルス感染症の蚺療に圓たっおいる県内50数斜蚭が参加したした。圓院のように発熱倖来を蚭けお蚺断を䞻ずする斜蚭もありたしたが、重症者を積極的に受け入れおいる斜蚭が倚く参加しおいたした。
    再拡倧期の最悪パタヌンによるず、埌玉県内の必芁病床数は2400ずされたす。配垃資料には、個々の公立・公的病院に察する病床数の割り圓お感染症病床75、䞀般病床のうち重症病床358、䞭等症病床1643、合蚈2076が具䜓的に蚘茉されおいたした。残りの重症病床58、䞭等症病床273、合蚈331は民間の䞀般病院が担圓するこずになりたす。ただし、公的・公立病院が名指しで数字を割り圓おられたのに察し、民間病院ぞの具䜓的な割り圓おはありたせんでした。
    こうした県の説明に続き、厚劎省の担圓官から「今埌を芋据えた医療提䟛䜓制敎備に向けた圓面の察応」に぀いお説明がありたした。説明の前半は「重症・䞭等症・擬䌌症䟋など症床別に応じた医療䜓制」すなわち「神奈川モデル」に぀いおでした。新型コロナりむルス感染症の治療が必芁な粟神疟患患者に察する新たな神奈川モデルの玹介もありたした。説明の埌半は「医療機関ぞの支揎策」に぀いおでした。芁するに、新型コロナりむルス感染症による病院経営の窮状を第二次補正予算1兆6279億円で囜は「きちんず」手圓したす、ずいうものでした。医療埓事者ぞの慰劎金の支絊、疑い患者受け入れ病院の院内感染察策などに1兆1788億円、マスク・ガりン・フェむスシヌルド等の確保・配垃に4379億円などです。このうち疑い患者受け入れ病院の院内感染察策の支揎金は、99床以䞋2000䞇円、100床以䞊3000䞇円、さらに100床ごずに1000䞇円、ずのこずでした。
    䞀連の説明のあず質疑応答に移りたした。重症者を倚く受け入れおいる病院の院長たちが䞀斉に手を挙げたした。ほずんどが医療䜓制の窮状ずずもに経営の切矜詰たった状況を蚎えたした。億単䜍の損倱に察し千䞇単䜍ではずおも足りないずいう必死の声に察し、囜の担圓者はひたすら先ほどの説明で述べた病院支揎金の話を繰り返したした。次の補正予算もあるはずだ、ずも蚀っおいたした。ある院長が、支揎金は毎月ですか、ず質問したした。䞀瞬、䌚堎が凍りたした。誰しも毎月のわけがない、ず思ったからです。囜の担圓者は、苊しげに「毎月ではありたせん」ず答えたした。
    このあず「病院の経営保蚌はしないのか」ずいう質問に移っおいきたした。病院が朰れるず囜民の健康に甚倧な圱響が出るからです。しかし、囜䌚の答匁を聞いおわかるように、どの業皮であれ、囜は経営保蚌をしないず明蚀しおいたす。圓然、厚劎省の担圓者は「経営保蚌をするものではありたせん」ず、今床は苊しげもなく答えおいたした。
    病院運営は公的事業です。だから䜕ずか優遇しおもらいたい。圓院の厳しい経営事情を思っおも、その通りだず私も思いたした。しかし、「病院が朰れる、埓業員が路頭に迷う」ずいう院長たちの蚀葉を少し冷めた目で聞いおいたした。埓業員が路頭に迷う業皮は病院だけではないはずだずいう思いが1぀。もう1぀は、医療ずはこんなものだずいう思い、ある意味、諊念です。同茩の批刀を芚悟で蚀えば、医療の䞖界に逆境は付き物です。逆境で萎える䜿呜感ではないはずです。
    院長たちも冷静のように思えたした。「経営保蚌がないなら、再拡倧期の病床割り圓おは拒吊する」ず息たく声は最埌たで1぀もありたせんでした。
    䌚議は予定の午埌7時にはずおも終わらず、午埌8時過ぎたで続きたした。 [目次に戻る]

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    #210 2020/6/9 岩手県のこず

    新型コロナの感染地図をみるず、岩手県だけいただに感染者れロずなっおいたす。様々な理由があるようです。
    怜査が少ないからではないか、怜査をすれば感染者が出おくるのではないか、ずの意芋がありたす。クラスタヌがないこずを考えるずどうも違うようです。面積が広い、各郜垂が山地で隔たれおいる、人口密床が䜎い、ずいう地理的芁因ではないかずも蚀われたす。移動が少ない、亀流が少ない、ずいうこずのようです。これは東北各県や山陰地方にも共通するこずですので、れロは偶々なのかもしれたせん。
    岩手県はずきどき蚪れおいたした2019/9/27ブログ参照。自治医倧の関係で地域医療の珟堎を䜕床か芖察したした*。盛岡には孊䌚などで5回蚪ねおいたす。平泉、猊錻枓、遠野には旅行で立ち寄りたした。
    *囜保広田蚺療所1995/8、陞前高田垂、県立倧東病院2002/8、旧倧東町、珟䞀関垂、囜保藀沢町民病院2002/8、旧藀沢町、珟䞀関垂囜保藀沢病院、県立䌊保内病院2003/10、九戞村、珟二戞病院附属九戞地域蚺療センタヌ、県立千厩病院2005/10、旧千厩町、珟䞀関垂、県立釜石病院2017/6、釜石垂、枈生䌚陞前高田蚺療所2017/6、陞前高田垂

    新幹線の通る内陞䞭倮地垯はずもかく、海岞沿いや山間地の町に行くには時間がかかりたす。䞀ノ関駅から猊錻枓・摺沢・千厩・気仙沌宮城県を経お倧船枡・盛に向かう倧船枡線は「ドラゎンレヌル」の愛称がありたす。曲がりくねった線路図が韍に䌌おいるこずから名付けられたずのこず。地圢からのネヌミングはナニヌクですが、車窓の景色からは生掻環境の厳しさも感じたした。
    自治医倧の卒業生はこうした地域の医療を矩務幎限の䞭で支えおきたした。ある幎、自治医倧岩手県県人䌚に呌ばれたこずがありたす。
    そこに岩手県知事が出垭しおいたした。いく぀かの行事のあず、幎間の矩務を終えたばかりの自治医倧卒業生3名が壇䞊に䞊がりたした。知事が感謝状を読み䞊げ、1人1人に手枡し、感謝の蚀葉をかけおいたした。
    私は倚くの県の県人䌚に参加しおきたしたが、知事が出垭するのを芋たのは初めおでした。聞けば、知事は毎幎出垭し、矩務を果たした医垫に感謝状を枡しおいるずのこずでした。知事は早退するこずなく最埌たで残っおいたした。
    自治医倧の卒業生は、卒業埌幎間を各県の僻地・地域で医療に埓事するこずが矩務付けられおいたす。倚くの苊劎があったはずです。某県では、県の人事に散々翻匄された末、矩務が明けるず同時に「二床ず県には戻らない」ず蚀っお去っお行きたした。
    自治医倧卒業生が矩務明け埌も同じ県内に残る地元定着率は平均70%です。岩手県はトップクラスの90%近くありたす。しかも他県出身の自治医倧卒業生が矩務明け埌に岩手県に就職しおくる人もいお、それたで含めるず定着率は100%を超えたす。
    日本のチベットずか぀お蚀われた岩手県には、自治医倧卒業生以倖にも地元の岩手医倧関係者や他倧孊卒業生も倚く掻躍しおいたす。匷制されお僻地に行くのではなく、自ら進んで行くずころに特城があるようです。
    こうした゚ピ゜ヌドが新型コロナ発生れロずひょっずするず関係しおいるのかもしれない、ず思い玹介したした。 [目次に戻る]

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    自治医倧での倖科研修を終え、送別䌚の垭で次の赎任先を笑顔で䌝える岩手県卒業生。
    この数幎埌、県立倧槌病院が接波に襲われたずき、圌は別の県内病院に勀務しおいお灜害医療に党力を尜くしたした。

    #211 2020/6/10 矩務教育に぀いおの私芋

    新型コロナ犍を受けお、月入孊が話題になりたした。
    結局、芋送りずなりたしたが、政府からは5歳入孊の話題が投げかけられおいたす䞋図日本経枈新聞2020/6/3蚘事より。私は矩務教育の幎霢匕き䞋げに賛成する立堎です。ただし、月入孊の論点から来るのではなく、教育の根幹に関わる芖点からです。
    孊校での医療教育導入を目指しお、ある地方郜垂の教育委員䌚に入れおいただきたした。
    ゆずり教育の反省から、今の矩務教育のカリキュラムはかなりタむトになっおいたす。小孊校高孊幎から英語が必修ずなりたした。䜙裕があった総合孊習の時間は少なくなりたした。その䞭で医療教育に時間を割くこずは盞圓の困難を䌎うものでした。
    䞀方、囜はがん教育の必芁性を認め、䞭孊校では新孊習指導芁領に「がん教育」が明蚘され、2021幎床から党面実斜されたす。高校では2022幎床入孊生から幎次進行で実斜ずのこずです。こうした流れは望たしいず感じたすが、がんは医療の分野の䞀郚でしかありたせん。医療をもっず幅広く扱うべきだず私は思いたす。
    そうなるず、䜙裕のなくなったカリキュラムの䞭で医療教育をどう拡充すればよいのか、悩たしい問題です。
    そうした䞭、矩務教育孊校の開蚭が郜䌚でも地方でも進みたした。矩務教育孊校は、小孊校ず䞭孊校ずを1぀の孊校ずしお統䞀するものです小䞭䞀貫。埓来の䞭孊幎生は矩務教育孊校7幎生になりたす。9幎生で矩務教育を終えるわけです。
    なぜ党囜的に䞀定の評䟡を埗お矩務教育孊校が導入されたのでしょうか。
    教育委員ずしおこの問題を質したずき埗られた答は、「䞭1ギャップ」でした。小孊校の最高孊幎である幎生を卒業したあず、䞭孊校の幎生になったずきの倧きな倉化が䞍登校を含め様々な問題を匕き起こすずされたす。たた成長・成熟が早たっおいるこずから、思春期の問題は小䞭䞀貫教育の䞭で考えなければならないずいう議論が劥圓性を持぀ようになりたした。こうした議論を受け、小䞭䞀貫の矩務教育孊校が続々ず開校したした。
    ずころが、䞀方では、倧孊進孊に特化した䞭高䞀貫を進める自治䜓も少なくありたせん。「䞭1ギャップ」の問題から小䞭䞀貫を進めおおきながら、䞭高䞀貫も進めるずいう矛盟がどうしおも腑に萜ちたせん。
    さらに、幌児教育の重芁性も䞻匵されおきたした。アメリカでの「゚ビデンス」に基づき、幌児教育を受けるこずにより成人しおからの瀟䌚貢献床が促進されるずいうこずが文郚科孊省から盛んに蚀われるようになりたした。ずころが幌児教育は矩務教育になっおいたせん。幌皚園もあれば保育園もある。保育園は自治䜓からの補助が埗られる認可保育園があれば、そうではない無認可もありたす。圓院の職員甚の保育斜蚭は保育園でもありたせん。保育宀です。囜は幌児教育の重芁性を蚀いながら、統䞀性のない幌児教育制床ずなっおいたす。そもそも幌児教育は教育委員䌚の管蜄から犏祉担圓事業に移されおしたいたした。倧いなる矛盟です。
    教育は囜を䜜る基本だず蚀われたす。教育はどうあるべきか、囜も自治䜓も保護者も囜民も、真剣に考えるべきです。ある偎面を捉えお、孊校はこうあるべきだずいう䞻匵がありながら、他方、異なる芖点でこうもあるべきだず論じおいるのが今の日本です。
    ならば、ず私は提案したした。
    これからの囜づくりが教育にあるのであれば、たた、幌児教育が文科省の蚀うように重芁であるならば、たた、身䜓的早熟の傟向から生じる問題があるのであれば、4歳から矩務教育にしたせんか、ず。

    「䞭1ギャップ」の問題に察しおは、その前の10歳で区切りを぀けたらどうですか。ドむツの小孊校は10歳が最高孊幎ですからそれに倣えばどうですか。぀たり、4歳から10歳たでの6幎間を小孊校ずしたらどうですか。高校はすでに実質的な矩務教育になっおいたす。ならば、11歳から18歳たでを矩務高等孊校ずすればよいのではないですか。芁するに、矩務教育を4歳から18歳たでずするのです。前半6幎間を小孊校、埌半幎間を高等孊校ずするのです。
    こうすれば幌児教育・早熟・䞭1ギャップ・小䞭䞀貫・䞭高䞀貫の問題が党お氷解したす。これからの囜づくりは、教育制床改革から始めるべきではないでしょうか。
    地方郜垂の教育委員䌚でこうした意芋を述べおも、焌け石に氎のようにあっけなく蒞散しおしたいたした。
    しかし、そうあるべきではないかず思い続けおいたす。 [目次に戻る]

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    #212 2020/6/11 久しぶりに電車に乗りたした

    昚日、久しぶりに電車を利甚しお茚城の病院の蚺療支揎に行っおきたした。蚺療予玄が午埌3時半たで入っおおり、倕方6時からさいたた新郜心で䌚議があるため車は避け、時間の読める電車ずしたした。
    倧宮駅から新幹線自由垭、䞊野駅からは特急ずきわに乗りたした。以前に比べ乗客の数は新幹線で半分皋床、垞磐線特急では1/3ほどでした。
    今たで芋向きもしなかった車窓の景色に芋入りたした。マスク姿で歩く人、アパヌトに干された垃団・掗濯物の数々、山のように積たれた路䞊のゎミ。どれも劙に懐かしく感じたした。ずじこもりで2ヶ月も過ごすず、景色がこうも違うのかず思いたした。
    自䜓隓は忘れおしたいたしたが、初めお電車に乗った子䟛がきっずそうであったように、すべおが珍しく芋えたした。
    快晎の倧きな空、初倏の溢れる光も久しぶりのこずでした。
    車掌のアナりンスは、感染症防止に手掗いをしたしょうず呌びかけおいたした。英語でも呌びかけおいたした。海倖芳光客が99%枛少したずいうのに英語は倉ず蚀えば倉ですが、録音ではなく生の、しかも滑らかな発音を聞くず、いずれもどるグロヌバル化の日垞を思い起こし、埮笑たしく感じたした。
    茚城県に入るず田園颚景です。土浊のハス畑のあずは、宝筐ほうきょう、筑波、難台なんたい、愛宕の山が続きたす。降車する友郚駅に近づくず、窓の倖は林や森が間近に迫り、濃淡さたざたな緑が流れおいきたす。笠間の栗林は癜い雄花が咲き誇っおいたした。 [目次に戻る]

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    笠間の栗林

    #213 2020/6/15 川厎富䜜先生のこず

    先週、川厎富䜜先生の蚃報が報じられたした。
    川厎先生は乳幌児に倚い川厎病の発芋者ずしお有名です。私自身は川厎病の患者を蚺たこずがありたせん。心臓の冠動脈に動脈瘀を生じさせ、閉塞を起こすこずもあるこずから、小児科医でなくおも心臓倖科医なら蚺療の機䌚があったかもしれたせん。私が胞郚倖科の研修をした1973-1974幎に川厎病ずいう病名を聞くこずはありたせんでした。
    調べおみるず、川厎病の最初の論文は1967幎の日本アレルギヌ孊䌚誌「アレルギヌ」に報告されたした。50䟋の詳现を44ペヌゞの長倧な論文で発衚しおいたす。日本で「川厎病」ずいう病名が出たのが1968幎、WHOが「Kawasaki disease」を公認したのが1978幎ずのこずです。
    川厎病の患者を蚺療するこずはありたせんでしたが、埐々に私の呚りで「子どもが川厎病だ」ずいう人に出䌚うようになりたした。やがお組織の責任者になったずき、職員の䞭に川厎病の子どもがいるずいう話が䌝わっおきたした。原因䞍明の熱病、特有の皮膚粘膜症状、ずきに心臓に生じる重倧な合䜵症、などが思い぀くものの䜕のアドバむスもできず、残念に思っおいたした。
    2002幎2月、医垫仲間のある䌚に川厎富䜜先生が招かれ、初めおご挚拶をさせおいただきたした。先生は1948幎千葉医専珟千葉倧孊医孊郚を卒業され、1幎埌に日赀䞭倮病院珟日赀医療センタヌの小児科に赎任、以来40幎間、同じ職堎で定幎たで勀められたずのこずです。日垞蚺療の䞭で川厎病を発芋され、その啓発ず研究に努められ、生涯を川厎病に捧げおこられたした。
    その埌、䜕床か同じ䌚で川厎先生のお話を䌺う機䌚に恵たれたした。奥様がご䞀緒されたこずもありたす。印象に残っおいるのは、東倧閥であった日赀䞭倮病院の䞭で「川厎病」の理解がなかなか埗られなかったずいうお話、そしお、臚床ではどこにいおも必ず新しい発芋があるのだずいうお話でした。門倖挢の私も川厎病に興味を持぀ようになりたした。
    最近、新型コロナりむルス感染症の合䜵症ずしお「川厎病類䌌症状」が生じるずいう報告が海倖からもたらされたした。川厎病は感染症が原因らしいずいうこずは以前から蚀われおいたすが、詳现な病因に぀いおは䟝然䞍明のはずです。
    ひょっずするずコロナりむルスが・・・ず思っおしたいたしたが、月7日に日本川厎病孊䌚から「川厎病ずCOVID-19に関する報道に぀いお」ずいう声明が出されたした。
    今幎2月〜月の川厎病の発生状況は平幎䞊みか枛少しおいるこず、小児のCOVID-19患者はいずれも軜症で川厎病合䜵䟋は確認されおいないこず、アゞア各囜でも川厎病ずCOVID-19ずの合䜵は䟋もないこずなどから、珟時点では川厎病ずCOVID-19ずの関係を積極的に瀺唆する情報は埗られおいないずのこずです。今埌ずも泚芖しおいくが、珟段階では䞀般の方に過床の䞍安を䞎えるこずのないよう、そしお、川厎病の蚺断基準を満たした堎合には適切な治療を遅滞なく開始するようお願いする、ずしおいたす。
    川厎病は少子化の時代にあっおも患者数は増加しおいたす。
    川厎富䜜先生の遺志が次の時代に受け継がれ、病因ず予防法が䞀刻も早く確立されるこずを願っおいたす。
    ご冥犏をお祈りしたす。 [目次に戻る]

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    #214 2020/6/18 神様、残念です

    2020/3/25のブログに、ある患者さんのこずを曞きたした。
    床目の東京オリンピックを楜しみにしおいたかたです。
    厳しい病状の䞭、あず2幎、あず1幎、あず半幎ずなり、あず5ヶ月たで来たずき、東京オリンピックは1幎延期ずなりたした。
    神様は残酷だ。思わず呟いおしたいたした。あず1幎はき぀い。正盎、そう思いたした。それでも「神様はあず1幎導いおくださるに違いない」。前向きにずらえるこずにしたした。
    突然、蚃報が届きたした。
    結局、予定通りオリンピックが開かれたずしおも間に合わなかったこずになりたす。ひょっずするず、1幎の開催延期を知っお、ずおも無理だ、ず早々に諊められたのかもしれたせん。
    私にずっお䜕よりも残念だったのは、月半ば以降、お䌚いできなかったこずです。コロナのためず蚀えばそうかもしれたせん。しかし、入院されおいる病院に䌚いに行こうず思えば、本気で䌚いに行こうず思えば、できたはずです。ある日の朝、今日こそ䌚いに行く、ず呚りにも䌝えおいたのに、県前の甚に远われ、機䌚を逞しおしたいたした。ただ時間があるず挠然ず思っおいたした。
    甘かった。反省しおも埌の祭りです。
    ご家族に電話でお悔やみを申し䞊げたした。同時に、力及ばなかったこず、お䌚いしないでいたこずをお詫びしたした。「感謝しおいたす」の蚀葉をいただいおも心は晎れたせんでした。埡免なさい、Fさん。 [目次に戻る]

    #215 2020/6/22 静岡茶ずずもに

    私にずっお茶の産地ず蚀えば埌玉県の狭山地方。生たれ育った飯胜垂のすぐ近くだからです。ランクがあるにしおも、通垞のお倀段であれば自信を持っおお勧めできたす。お䞖話になったかたには狭山茶を莈るのが長幎の慣わしでした。
    前任地の茚城県では、北限の茶どころ、奥久慈茶が有名でした。本来、茶は枩暖な土地に育ちたす。真冬に氷結する袋田の滝のさらに北の奥地に広がる山間の茶畑は、䞍思議な光景でした。奥久慈茶は高玚茶でもありたすので、喫茶の機䌚は少なかったのですが、寒冷地特有の枋みが印象的でした。
    茚城県のもう䞀぀の茶どころは猿島さした地方です。猿島茶は県の西南郚、埌玉に近い平坊地で栜培されたす。県内では比范的倚く出回り、䟡栌もお手頃でした。颚土が䌌おいるためか、狭山茶ず同じような穏やかな味わいがありたした。
    茶の産地は、関東・䞋越から南の党囜に広がっおいたす。しかし、䜕ず蚀っおもダントツは静岡県です。
    先日、静岡出身の垫長が実家のお茶を病院の皆に配っおいたした。私も深蒞し茶菊川茶を袋頂戎したした。䌑日の䜙裕のあるずき、ゆったりずした気分でその茶の銙りを楜しみたした。深みず旚味に、さすが静岡茶だ、ず感心したした。
    静岡茶を芋盎しおいる最䞭、別の静岡茶が届きたした。すぐに思い出せないお名前のかたからでした。添えられた手玙で思い出したした。
    盎接の蚺療にたずさわったわけでありたせん。数幎前、䞻人のこずで、ずある女性から盞談を受けたした。そのかたからでした。
    なぜず思い぀぀文面に目を通すず、理由が分かりたした。ご䞻人が亡くなられたのです。悲しいお知らせでした。それでも、矎しい文字で蚘された内容に心打たれたした。最期は入院ではなく、圚宅を遞ばれたずのこず。「病院に行くよりあの䞖が良い」ずおっしゃっおいたそうです。
    次の日曜日、心を敎えおそのお茶をいただきたした。
    さすが静岡茶。再び感心したした。
    静岡茶を飲みながら、手元に残るご䞻人の孊䌚抄録のコピヌを読み盎したした。奥様のお蚱しをいただき、論文の最初ず最埌を皆様にお瀺ししたす。
    ご冥犏をお祈りしたす。 [目次に戻る] 

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    #216 2020/6/25 スパコン富岳

    今週、新聞やテレビは「スパコン富岳、蚈算速床など4郚門で䞖界䞀」を倧きく報じおいたした。
    前䞖代の京けいが䞖界䞀を退くず、日本のスパコンは、䞭囜やアメリカに王座を奪われ続けおきたした。
    「䜍ではダメですか」
    今や懐かしいセリフです。
    報道によるず、富岳はそもそも䞖界䞀を目指したのではなく、結果がそうであったずのこずです。富岳のコンセプトは「誰もが䜿いやすいオンリヌワン」。省゚ネ化も進め、「京」の100倍の性胜なのに消費電力は2-3倍にすぎないそうです。富岳の名称は「利甚の裟野が広がるよう富士山にちなんだ」ず蚀われおいたす。
    これを医療の仕事に圓おはめるず、日本䞀・䞖界䞀を目指すのが本意ではなく、あくたでも結果ずしお高みを極めるずいうこずなのだず思いたす。
    自分の目指した道を富士山になぞらえたこずがありたす。
    若い医垫に向けおの講挔で䜿ったスラむドを図に瀺したす。スラむドにある臚床医孊内科孊に぀いおは2019/7/5のブログを参照ください。

    専門医ずしおトップ自分が考えるトップであっお、他者ずの競争に勝ち抜いおのトップずいう意味ではないを目指すのであれば、裟野を限りなく広くしなさい。「専門バカ」ず蚀われる人は、鉛筆のようなものだ。どれほどの高みを目指しおも裟野がないずせいぜい1メヌトルでしょう。富士山ず同じ裟野を持おば、その高みは3776メヌトルになるはずだ。患者さんは、たった䞀぀の病気を持っおいるわけではない。心筋梗塞、脳梗塞、腎䞍党、認知症、呌吞䞍党、糖尿病、こうした合䜵症を持った胃癌患者を倖科医ずしお、さあどうする
    定型的な手術を行えばよいずいうものではあるたい。心筋梗塞、脳梗塞、腎䞍党、認知症、呌吞䞍党、糖尿病のそれぞれの専門医にコンサルトしお「手術は可胜か」ず尋ねるのが倖科医の務めなのか。アドバむスを受けるのはよいずしおも、それをたずめお最終刀断をするのは術者のあなたでしょう。脳神経、埪環噚、呌吞噚、腎泌尿噚、内分泌、粟神の各領域に粟通しなくお、どうしお胃倖科の専門医ず蚀えるのか。裟野は広くもずようよ。

    スパコン富岳の快挙にはほど遠いものの、理念は同じだず思いたした。
    自分は今、膵臓倖科を離れ、総合蚺療の駆け出しをしおいたす。うたくいかないこずが倚く、日暮れお道遠し、途方に暮れる日々です。ひたすら努力するほかないず芚悟はしおいたす。しかし䜙呜を考えるず、鉛筆でもいいか・・・。いかん、せめお跳び箱5段を目指そう。 [目次に戻る]

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    #217 2020/6/26 若返りの方法

    自分の手をじっず芋ればシミやシワ、鏡をみれば髪の薄さず癜さ。老いを感じたす。もう䞀床、青春に戻りたい。぀くづく思いたす。そう思っおも所詮、叶わぬ倢です。
    若返りず蚀えば、悪魔メフィストフェヌレスがファりストに䞎えた魔女の薬が有名です。刹那の恋には最高ですが、ゲヌテの小説での話です。
    科孊的な方法はないものでしょうか。
    日本抗加霢医孊䌚ずいうれっきずした孊䌚がありたす。アンチ・゚むゞングの孊䌚で、なるべく老いないようにするのが趣旚です。若返りずは少し違うようです。
    マりスの実隓では、若いマりスの血を入れるず现胞が若返るずいう報告がありたす。いや、そうではない、老霢マりスの血液には老霢物質があるからそれを薄めればよい、ずいう最新の実隓結果もありたす*䞋図参照、rejuvenation =若返り。
    * https://www.aging-us.com/article/103418/text

    今すぐにネズミの実隓結果を人に圓おはめるこずはできたせん。
    自分が生きおいる時代には間に合わないこずだず諊めざるを埗たせん。
    ずころが、若返りの方法が実はあるのです。
    信じられないかもしれたせんが、間違いなく今でもあるのです。
    昔を思い出しおみたしょう。
    肌のキメ、髪の色ずボリュヌム。確かに若いずきは違っおいたした。でも、若かったずきの心、態床、もの蚀いを芚えおいるでしょうか。
    歳をずるずいうのは経隓を積むこず。経隓を積むずもの分かりがよくなりたす。物事を迷いなく断定的に蚀うようになりたす。発蚀に自信が぀いおきたす。
    「さすが」ず人からも蚀われたす。䞀蚀で蚀うず、自信ず貫犄が぀いおきたす。
    それは、ある意味、老いた蚌拠です。
    若いずきはどうだったでしょうか。
    自信がなく、迷いに迷い、おずおずしながらものを蚀っおいたせんでしたか。
    肌も髪も若かったけれど、心も蚀葉も若かった。自信がなく、迷いに迷い、おずおずしながらものを蚀う。このこずが今思えば、若さだった。
    「䜕を今さら」、「銬鹿らしい」。そう思う人はどうぞ今のたたでいおください。もう䞀床あのずきの若さに戻りたいず真剣に考える人は、心だけでも、せめお蚀葉だけでも若返りたせんか。やろうず思えば必ずできたす。自尊心を倚少抑える必芁があるかもしれたせんが。
    20歳代の頃、それずなく気づいおいたした。
    幎長者の断定的なもの蚀いを少し冷ややかに聞いおいたした。「あのようにはなりたくない」。心のほんの隅で思っおいたした。
    ずころが、自分が老いおくるず、「あのようになりたくない」ず思っおいた状態に自分がなっおいるのに気づき、愕然ずしたす。
    呚りがそうさせおしたうのかもしれたせん。呚りは䜕も蚀えなくなっおいるだけなのかもしれたせん。しかし、元をただせば、自己のあり方そのものに関係したす。䟋えば、若い人の指摘にムッずするこずがありたす。ずくに正論を蚀われるずムカッずしたす。幞い倚くの堎合本圓かどうかは別にしお少なくずも自分ではすぐに反省したす。簡単ではありたせんが、あのずきの若さに戻る努力はしおみようず思いたす。

    「でも、このブログは、かなり断定的なもの蚀いをしたすよね」。
    う〜ん、それは・・・、若気の至りです。
    昚日も述べたしたように、自分の未熟さを痛感する毎日です。
    未熟若さだず思えばこそ、進むしかないず思っおいたす。 [目次に戻る]

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    #218 2020/7/1 匕き算ず足し算

    患者さんの蚺療では、䜕が異垞かを探りたす。䟋えば、貧血があるず、身䜓怜査では県瞌結膜が癜い、爪が癜い、ずいう所芋を重芖したす。採血すればヘモグロビンが少ない、赀血球数が枛っおいる、ずいう所芋が明らかになりたす。
    蚺断では正垞基準からどれほど掛け離れおいるかの刀断がたいぞん重芁です。基準内なら正垞ですし、掛け離れおいれば異垞です。
    私たち医療者が患者さんを芋る県は、い぀も、正垞からどれほど離れおいるのかずいう芖点です。確かに異垞の蚺断は重芁なポむントです。
    䞀方、回埩の過皋を考えるず、正垞からどれほど離れおいるか、は本圓に重芁かずいう疑問がありたす。
    病気で倱った機胜を評䟡する堎合、これもできない、あれもできない、ずいう評䟡がどれほど重芁か、ずいうこずです。
    私は、これを匕き算の評䟡だず思っおきたした。本圓の評䟡、あるいは、患者さんのためを思う評䟡ずいうのは、匕き算ではなく、足し算だず思っおきたした。
    これもできる、あれもできる、ずいう評䟡こそ重芁ではないか、ず考えおきたした。珟実の医療珟堎では、「正垞者」の基準に埓っお、「できないこず」、「劣るこず」を限りなく数え䞊げお「評䟡」する傟向がありたす。それは本圓に正しいのか、ずいう疑問を長幎持ち続けおきたした。
    病気ですから、高霢ですから、「劣る」のは圓然の話です。評䟡者自身もいずれそのような「劣る」立堎になりたす。そうした「匕き算」の評䟡が、本圓に病者のためになるのか、生きる意欲・生掻する意欲を䞎えるのか、ずいう疑問です。
    「劣る」ずは䜕を基準に考えるのでしょうか。そもそも人間に「優れる」、「劣る」ずいう評䟡は劥圓でしょうか。
    そう考えるず、匕き算よりは足し算で考えるほうが、人にも自分にも優しいのではないか、ず思うようになりたした。
    次回詳しく述べたいず思いたすが、医療だけでなく、人間関係で悩むこずの倚い瀟䌚生掻の䞭で、足し算の考え方が匕き算よりもはるかに重芁だ、ずいう思いが私にはありたす。

    #219 2020/7/6 むダな奎ず぀きあう法

    前回は、患者さんの蚺療、ずくに回埩期の蚺療では「匕き算」よりも「足し算」の考え方がよいのではないかず述べたした。
    この考え方は、医療だけに圓おはたるものではありたせん。䞀般の人が瀟䌚生掻を営む䞊でも倧切だず私は思っおいたす。
    このこずを気づかせおくれたのは、「むダな奎ず぀きあう法」囜谷誠朗、朝日新聞瀟、1989ずいう本です。

    私が西ドむツ留孊をしおいるずき1986−1987幎母が毎月、日本の週刊誌をたずめお送っおくれたした。週刊誌は誌、週刊新朮ず週刊朝日でした。海倖で暮らすず、倧げさに蚀えば地球芏暡で物事を考えるようになりたす。井の䞭のような日本の話を週刊誌ごずきで読んでも圹に立たないず圓初あたり気が乗らずにペヌゞをめくっおいたした。ずころが、週刊朝日に「むダな奎ず぀きあう法」の連茉が始たったずき、それたでの「狭い日本」芳が䞀倉したした。
    連茉が始たっおたもなく日本ぞの垰囜ずなりたした。毎週の発刊が埅ち遠しくなりたした。1幎近くの連茉が終わっおたもなく単行本が出版されたした。すぐ手に入れ、あらためおさたざたな事䟋を読み盎したした。
    「むダな奎ず぀きあう法」のメむンタむトルには「サラリヌマン」が付いおいたす。「サラリヌマン むダな奎ず぀きあう法」が正匏タむトルです。
    30幎以䞊前のサラリヌマンは、珟圚ず異なり、1぀の䌚瀟に勀めるず、ほずんどの人は転職するこずなく定幎たでその䌚瀟に勀め続けたす。むダな䞊叞にあたるず、その䞊叞が定幎で蟞めるたでの数十幎をむダな思いで仕えなければなりたせん。気が滅入るばかりです。今なら、さっさずその䌚瀟を蹎っ飛ばしお転職先を探せばよいはずです。でも圓時はそうはいかない䞖の䞭でした。数十幎も続くむダな思いをどうすればよいのか。その葛藀に察しお心理孊者の著者が実に玠晎らしいアドバむスをしおくれるのです。
    私は医垫ですのでサラリヌマンのように数十幎も同じ䞊叞に仕えるこずは圓時でも考えられたせんでした。しかし、幎や幎ずいう長さであっおも、時には数ヶ月ずいう短期であっおも、むダな䞊叞に仕えるのは苊痛だず思うこずは床々ありたした。たしおや、倖科です。䟋えば、指導医が倧量出血を起こし、修矅堎ずなった手術では、こんな䞊叞の蚀うこずなど誰が聞くものか、ず思ったものでした。䞀床でもこうした経隓をするず、䞊叞の欠点ばかりが目に付くようになりたす。
    そうした経隓を振り返りながら「サラリヌマン むダな奎ず぀きあう法」を読むず、たさに目から鱗が萜ちる思いがしたした。

    今でもこの本はよく売れおいるようです。文庫本も手に入りたす。別の著者による倚くのバヌゞョンもあるようですが、嚆矢は囜谷氏です。ぜひ読んでみおください。人を芋る目がガラリず倉わりたす。
    カりンセリングの実䟋が次々出おきたす。共通するのは、著者の蚀葉を借りるず「プラスのストロヌク」「耒めたり、感謝したり、ねぎらったり、歓迎の気持ちを瀺したり、共感や同情を瀺したりするこず」、「私もOK、あなたもOK」です。
    私なりに解釈すれば、むダな奎をさりげなく耒めるこずです。
    人間関係に悩んで私に盞談しおくる人が今たでたくさんおられたした。そのずきの私のアドバむスはこの本からの知識ず自䜓隓から「そのむダな奎を耒めおみおください」です。「あんなむダな奎なんか耒めるこずはできない」ずほが党員が叫びたす。
    郚屋に入っおくるなり泣き出す人が䜕人もいたした。悩みを聞き、盞手を非難する蚀葉を聞いたあず、蟛さを理解しおあげながら、その蟛さを和らげる1぀の方法ずしお「盞手を詊しに耒めおごらん」ず提案しおみたす。「そんなこずはできたせん」ず反応したら次のように説明しおいきたす。

    「気持ちはわかりたす。でも、どんなにむダな奎だず思っおも、その人には芪がいたり、配偶者がいたり、子䟛だっおいるでしょう。あなたによっおむダな奎ず呌ばれるのをその家族が聞いたずき、家族は悲しいですよね。その家族にずっおその人はきっず䜕かいいこずがあるはずです。だからこそ家族はその人を頌っおいるのだず思いたす。あなたがむダな奎ず思っおも、家族の立堎に立っお考えるずその人には䜕かいいこずが必ずあるはずです。䜕もないずいうのは考えられたせん。マむナス面はこの際、目を぀ぶりたしょう。人間は誰でも完璧ではありたせん。その人に面ず向かっお耒めなさいず蚀っおいるのではありたせん。その人がいないずころで、別の人に『あの人は意倖ずこういういいずころもあるんだね』ず呟いおみおください。倧声を出す必芁はありたせん。さりげなく呟くだけです。するず、そのむダな奎は、あなたがそんなこずを蚀っおいたずいうこずをどこかで耳にするはずです。するず、䞍思議なこずが起きたす。むダな奎が奜意的な態床を瀺しおきたす。即効性はなくおも䜕床かせいぜい数床繰り返すずほが確実にむダな奎の耳に届きたす。疑っおいたすね。でもこれっおダメモトでしょ。涙が出るほど悩むのであれば詊しにしおごらん。私の経隓ではほが100%効果がありたすよ。私の蚀うこずが信じられないのであれば、「むダな奎ず぀きあう法」ずいう本があるから、読んでみるずいいですよ。文庫本で売っおいるので今床あなたにあげたしょう。読んでごらん。そしお、隙されたず思っおむダな奎を耒めおごらん」。

    私は数十人にこの話をしおきたした。結果を聞いたのは10人足らずですが、党員「よかった」ず蚀っおくれたした。うたくいかなかった人は報告しおくれなかったのかもしれたせん。「よかった」ず蚀っおくれた人もひょっずしお胡麻を擊っただけなのかもしれたせん。しかし、少なくずも私自身の経隓では100%効果がありたす。

    この話のオチは、「私に耒められたら芁泚意」。
    もちろん、本気で耒めるこずはいくらでもありたす。「どちらかは私のみぞ知る」、そう嘯いおいた時期がありたした。ずころが、耒める癖、良い点を芋出す癖が付くず、むダな奎ずいうのは実はほずんどいない、たいおいは愛すべき人間だ、ずいうこずになっおしたいたした。これが最埌のオチです。 [目次に戻る]

    #220 2020/7/8 䞀・十・癟・千・䞇の法則

    「䞀・十・癟・千・䞇の法則」。私が勝手に䜜った法則です。
    医療の䞖界、ずくに倖科の䞖界では、経隓数がものをいいたす。脳神経倖科医は脳神経手術、心臓倖科医は心臓手術、呌吞噚倖科医は肺手術、小児倖科医は小児手術、食道倖科医は食道手術、胃倖科医は胃手術、肝臓倖科医は肝臓手術、膵臓倖科医は膵臓手術、倧腞倖科医は倧腞手術、婊人科医は婊人科手術、泌尿噚科医は泌尿噚手術、敎圢倖科医は敎圢倖科手術、耳錻咜頭科医は頭頞郚手術、県科医は県科手術、圢成倖科医は圢成倖科手術、それぞれの数が倖科医ずしおの腕を蚈るのに重芖されたす。鏡芖䞋手術の時代になれば、内芖鏡手術の経隓数が重芁になりたした。歯科蚺療においおも歯科医は歯科凊眮・口腔倖科手術の数が重芁です。
    経隓がなければステヌゞ0、䞀桁であればステヌゞ1、10䟋を越えればステヌゞ2、100䟋以䞊あればステヌゞ3、1000䟋に達すればステヌゞ4、1䞇を超えればステヌゞ5の最高䜍です。

    消化噚倖科の䞭で難床の高いず蚀われる膵頭十二指腞切陀の私の経隓数は352䟋です。おそらくこれ以䞊増えるこずはもうありたせん。ステヌゞ3の前半で呜は尜きたす。消化噚倖科医の䞭には1000䟋を少し超える膵頭十二指腞切陀術の経隓者が皀におられたす。それでもやっずステヌゞ4に達したずころで倖科医生呜は終わりを告げたす。だから、今なお完党な膵頭十二指腞切陀を行える倖科医はいない、ずいうこずでもありたす。
    腹腔鏡や胞腔鏡の私の手術は2174䟋で打ち止めでした。ステヌゞ4を超えおたもなくの終焉ずなりたした。党身麻酔手術そのものも3997䟋が生涯の数ですから、ステヌゞ4の半ばにも達しなかったこずになりたす。自分ではむダずいうほど手術をやったず思っおも所詮それだけのこずのようです。
    経隓は手術に限りたせん。䟋えば採血。看護垫の䞭には䞇を超える採血経隓者はたいぞん倚いず思いたす。採血ずいう項目に限ればステヌゞ5はざらにいるずいうこずです。しかし、新生児の採血ずなるず、ステヌゞ5はどれほどいるでしょうか。ショック状態での採血をどれほど経隓しおいるか、ずなるず、これもたた自信を持っおステヌゞ5だず蚀える医療者は少ないず思いたす。緩和ケアでも看取りでも経隓数がものを蚀いたす。もちろん、倖科手術ずは異なりたす。量より質ずいう面もあるず思いたす。それでも経隓は緩和ケアや看取りの珟堎でも重芁です。
    皀な病気、䟋えば専門の膵臓倖科で蚀えば、むンスリノヌマずいう䜎血糖を匕き起こす皀な膵腫瘍がありたす。倧孊病院でも幎間1䟋あるかないかです。個人ずしおの経隓数は20䟋ほどです。「䞀・十・癟・千・䞇の法則」によればステヌゞ2に入ったずころで生涯経隓は終わりたす。では、経隓䞍足のために手術成瞟が悪いかずいうず決しおそうではありたせん。むンスリノヌマ自䜓が良性腫瘍であるこずが䞀番倧きな理由ですが、もう1぀の倧きな理由は、叀今東西の倚くの症䟋報告のおかげで、たずえ個人の経隓が少なくおもバヌチャル経隓数を10倍、100倍に増やせるこずです。むンスリノヌマの経隓が20䟋であっおもバヌチャル経隓数を100倍の2000䟋にするこずで「䞀・十・癟・千・䞇の法則」を圓おはめるこずは可胜です。
    こう考えおくるず、絶察数で「䞀・十・癟・千・䞇の法則」を盎接圓おはめなくおも、1䟋䟋を「量より質」の芖点で䞁寧に扱い、䞀から十を知り、さらに癟・千を知れば、ステヌゞ5の最高䜍にならなくおもステヌゞ4たでは行けるように思えたす。

    これは医療の䞖界に限りたせん。䞀般瀟䌚でも同じだろうず思いたす。
    「結婚はどうなのですか」
    あるずき、倚くの若手倖科医ず飲んでいお、手術経隓数の話題から䞀般瀟䌚にも通じる「䞀・十・癟・千・䞇の法則」を玹介したずき、鋭い質問がありたした。
    「なるほど、みんなステヌゞ0か1か。だからうたくいかないのかも・・・」私の声は急に小さくなりたした。
    この若者に䜕ずか気の利いた䞀蚀を、ず唞りながら絞り出したのがこれです。
    「人生は党員1回だけだ。ステヌゞ1の最初で終わっおしたう。うたく行くわけがないだろう。だからこそ、䞀生懞呜生きるしかないのだ。」
    分かったような、よく分からない酔っ払いの䞀蚀で党員が「カンパ〜む」ずなりたした。 [目次に戻る]

    #221 2020/7/13 オンラむン孊䌚

    第33回日本小切開・鏡芖倖科孊䌚は7月11日土-12日日にWEB開催ずなりたした。本来なら梅雚のない北海道で勉匷し、亀流を深め、ゞンギスカン鍋を楜しむはずでしたが、新型コロナ犍では諊めざるを埗たせんでした。
    2020/5/1のブログで玹介したしたように、今回の孊䌚は䞭止や延期をするこずなく、オンラむン圢匏によりほが予定通りの日皋で開かれたした。孊䌚長北海道倧孊埪環噚・呌吞噚倖科孊 加賀基知䞉教授ず孊䌚代衚理事防衛医科倧孊校産婊人科 叀谷健䞀名誉教授に敬意を衚したす。
    オンラむン孊䌚は䞀方通行の発衚で終わっおしたうこずが倚いず聞いおいたす。しかし、今回の孊䌚では双方向の議論をリアルタむムに行うこずができチャット・Q&Aも利甚、さらにオンデマンドであずからでも聎講できるようになっおいたした。抄録集ももちろん発行されたした。
    こうしたオンラむン孊䌚誌䞊開催か぀双方向応答か぀オンデマンド圢匏はほずんど䟋がありたせん。オンラむン䌚議のアプリはZOOMを甚いたしたが、いく぀かの問題も感じたした。操䜜の䞍慣れや通信回線の容量䞍足などのため発衚が必ずしもスムヌズではありたせんでした。特に音声の反埩ハりリングが䜕床かみられたした。オンラむンで蚎論をするにはマむク付きヘッドホンが必芁だず感じたした。もう䞀぀重芁だず感じたのは、事務局の圹割です。各挔者は党囜各地から発衚したす。映像や音声のトラブルを遠隔でどう察凊するか、事務局の技術力ず臚機応倉の察応力、事前の調敎力が求められるように思いたした。もちろん、こうした問題は経隓を積むず解消されるはずです。
    課題がいく぀かあったずは蚀え、進行は想定以䞊に良奜でした。䌚堎に集っお聎講するのずほずんど倉わりなく孊䌚に参加できたずいうのが私の党䜓評䟡です。
    孊䌚の1日目は病院で、2日目は自宅で聎講したした。䞡日ずも朝早くから倕方6時たで昌䌑みもなくプログラムが組たれおいたした。病院では合間にずきどき患者を蚺察したり、指瀺を出したりしたした。こうした「ながら」ができるのは良いこずなのか悪いこずなのか分かりたせんが、ちょっず䟿利に感じたのは確かです。自宅で聎講した2日目の日曜日は、家族劻の䞍満が爆発寞前になりたした。倕飯は圓然、少し豪華な倖食にしたした。
    今回の孊䌚はパンデミックの䞭でなぜ開催しなければならなかったのか。これに぀いお説明するこずを2020/5/1に玄束したした。次回お話したいず思いたす。 [目次に戻る]

    #222 2020/7/16 パンデミックの䞭でのオンラむン孊䌚

    なぜ、第33回日本小切開・鏡芖倖科孊䌚がほが予定通り、2020幎7月11日土・12日日オンラむンで開催されたのか。それは新型コロナりむルス感染症COVID-19のさなかでこそ開く意味があったからです。倖科手術の芳点から2぀の意味がありたした。

    1぀は、今幎3月末〜4月䞊旬、COVID-19がパンデミックになっおいくずき、医療䜓制はコロナ察応に倉わっおいきたした。重症のCOVID-19患者を蚺るには倚くの人手を芁したす。医垫や看護垫から成るCOVIDチヌムが次々蚭眮されおいきたした。そうした専属スタッフは病院内の各郚眲から集められたした。圓然、COVD-19以倖の疟患ぞの察応は少なくせざるを埗たせんでした。ハむケア治療宀や集䞭治療宀の倚くは、COVID-19の重症者甚に転換されおいきたした。するず、高難床手術の術埌管理のためのハむケアや集䞭治療が瞮小されたした。こうしお倖科手術の自粛や制限に繋がっおいったのです。しかしどのような状況であれ、倖科手術の必芁な患者は垞に、しかも沢山おりたす。倚くの倖科医がパンデミックを無芖できなくなりたした。
    もう1぀は、手術宀が感染クラスタヌになり埗るこずです。今幎4月、日本倖科孊䌚は「新型コロナりむルス陜性および疑い患者に察する倖科手術に関する提蚀」を発衚したした初版4月1日、改蚂版4月10日。このうち「3. 患者および術匏遞択に぀いお」で、「腹腔鏡手術にあたっおは、゚アロゟル発生の原因ずなるこずを認識しお、高粟床フィルタヌおよび排ガス装眮などの条件を必ず確認したうえで実斜する」ずされたした。
    感染者の血液や䜓液䞭にりむルスが存圚するこずは他のりむルス䟋えば゚むズりむルス、子宮頞がんのヒトパピロヌマりむルスで蚌明されおおり、接觊ないし飛沫で医療スタッフぞの感染が報告されおいたす。新型コロナりむルスでもそうであろうず思われおいたす。手術では倖科医や噚械出しの看護垫だけでなく、麻酔医も血液や䜓液の暎露を受けたす。さらに、電気メスや超音波凝固装眮により煙やミスト霧が発生したす。気腹匏腹腔鏡手術のように腹腔内を陜圧にする手術では、噚具のすき間や穿刺の穎から煙やミスト、あるいは目に芋えない゚アロゟルが手術宀内に挏れおきたす。そこにりむルスが存圚するず手術スタッフの感染リスクが高たるずいうわけです。そのため倖科孊䌚は腹腔鏡手術での高粟床フィルタヌおよび排ガス装眮の䜿甚を勧告したのです。4月の勧告のあず、さらなる知芋が蓄積されおいるはずです。7月の孊䌚ではその埌の経隓を螏たえ、最新情報を䌚員みんなで共有しようずいうこずになりたした。

    「新型コロナりむルス感染症に察する倖科の取組み」ず題しお北海道倧孊消化噚倖科Iの歊富玹信教授が倖科孊䌚のその埌の考え方を述べたした。
    「珟時点では、手術で発生する煙やミスト、゚アロゟルには新型コロナりむルスが含たれるずいう前提で察応策を講じるこずが望たしい」、「新型コロナりむルスに芪和性のあるACE2受容䜓は、小腞・腎臓・心臓・甲状腺などに倚く存圚し、血液・骚髄・脳・筋肉などには比范的少ない。肺・倧腞・肝臓・膀胱はその䞭間である」、「いずれの手術においおもスタッフぞの感染リスクは吊定できない」、「倧切開手術ず小切開手術ずで感染リスクに差があるずいう゚ビデンスはない」、「気管チュヌブの排気路には適切なフィルタヌを付けるこずが匷く勧められる」、「電気メスや超音波凝固切開装眮から発生する煙やミストは可胜な限り吞匕しながら手術を進める必芁がある」、「倧切開手術での排煙管理は小切開手術よりも難しい」、「COVID-19陜性者あるいはその疑い患者の内芖鏡怜査や気管支鏡怜査ではフル装備の防護具を着甚する」が䞻な内容でした。

    パンデミック枊䞭手術の1぀の問題は、COVID-19の無症状患者に遭遇するこずです。感染を䜵発しおいるず、手術死亡率は玄24%に䞊るこずが囜際研究で瀺されおいたす。術前の察応に぀いお歊富教授は、自斜蚭での経隓を螏たえ、以䞋の具䜓策を瀺したした。たず、詳现な問蚺祚を術前患者党員に配垃しおリスク刀定に甚いる。手術の数日前にPCR怜査を唟液で行う。発熱や呌吞噚症状があっおも手術を行いたい堎合は肺CTで肺炎のないこずを確認する。肺炎があれば原則ずしお手術を延期する。ただし最終刀断は䞻治医および蚺療科グルヌプが行う。以䞊を総括しお、医療資源の適正利甚、院内感染の防止、手術成瞟の悪化防止の぀を匷調しおいたした。同感だず思いたした。

    コロナ関連以倖にも勉匷になる発衚がたくさんありたした。他領域の手技を知るこずができるのが本孊䌚の匷みです。呌吞噚倖科、甲状腺倖科、敎圢倖科、婊人科の小切開手術が特に興味あるものでした。

    孊䌚の最埌を食ったのは、加賀基知䞉䌚長率いるバンドによる「Stand by me」のリモヌト挔奏&歌唱動画でした。オンラむン孊䌚にふさわしいカッコヌ良さに思わず拍手喝采 [目次に戻る]

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    #223 2020/7/20 薔薇の絵

    圓院のむヌトむンコヌナヌにある山本庞倫぀ねお画䌯の絵を倉えたした。
    前回の絵ず山本画䌯に぀いおは2019/6/7のブログを参照ください。 [目次に戻る]

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    #224 2020/7/25 7月の連䌑で思うこず

    今週の朚曜日は海の日。金曜日はスポヌツの日、本来であれば東京オリンピックの開幕日でした。梅雚明けには至らず、雲が重く垂れ、ずきに雚が激しく降っおいたした。
    私自身は、䞡日ずも病院に行きたした。
    重症患者が耇数いたす。2名、3名の耇数ではありたせん。必芁な指瀺を出さねばなりたせん。来週の入院の準備もしなければなりたせん。退院する患者の凊方、サマリヌ、次の斜蚭ぞの玹介状も次々曞かねばなりたせん。連䌑前日の倜は、頭を深く䞋げおお芋送りもしたした。新型コロナの第2波が抌し寄せおいたす。PCR怜査の結果を䞀刻も早く知りたいずいう人に電話で䌝えおいきたした。
    自分自身の息抜きが必芁だず感じたした。土曜午埌から日曜たで完党䌑逊ずしたす。携垯は぀ながるようにしたす。
    しかし、病を持぀人に医療者の息抜き、手抜きなど蚱されたせん。連䌑䞭の病院では、看護垫がい぀もず倉わらぬ看護を行い、い぀もず倉わらぬ申し送りを行っおいたした。深倜垯であっおも業務に手抜きはみられたせんでした。
    病院の䞭で起こる様々なこずに察し、批刀を倚く受けたす。それは真摯に受け止めたいず思いたす。䞀方では、同じ人間ずしお理想通りにはいかないもどかしさも感じたす。蚀い蚳めきたすが、珟堎に悪意はありたせん。話し合いを通しおご理解をいただこうず思いたす。 [目次に戻る]

    #225 2020/7/25 䜙人をもっお代えがたし

    今幎はじめ、怜察庁人事で話題になった蚀葉です。その埌、代えがたかった人は䞍祥事により退職を䜙儀なくされ、ほどなく䜙人が任呜されたした。䜙人は問題なく職務に぀いおいたす。そうであれば「䜙人をもっお代えがしたし」は嘘だったではないか。人事を匷行した任呜者ずその説明者は远求される矜目になりたした。
    私は色々な組織に身を眮いおきたした。人事に぀いお「䜙人をもっお代えがしたし」を数床聞かされたした。無難な人事でこの蚀葉を聞いたこずはありたせん。特別なずきに䜿われたした。
    なかでも印象に残るのは、組織芏皋で留任はあり埗ないずきに聞かされた「䜙人をもっお代えがたし」でした。芏則を砎っお行う人事に䜿える「䟿利な蚀葉だ」ず感心する䞀方、「やはりおかしいこずはおかしい」ずいう正盎な思いもありたした。信任投祚では吊ずしたした。倚数決で諟ずされたした。
    では、先に芏則を倉えおおけばよかったか、ず蚀うず、話はそう簡単ではありたせん。任期芏皋はそもそも「人事の掻性化を図り、流動性ず機動性を高めるため」にありたす。その基本を動かすこずは適切ではありたせん。ずくに、時の暩力者の思惑が働くのであれば任期延長は奜たしくありたせん。それでも高霢瀟䌚のなかでは任期芏定の芋盎しは圓然あっおもよいず思いたす。その堎合は、時間をかけお議論すべきだろうず思いたす。唐突な延長は䞋心がみえおしたいたす。
    「䜙人をもっお代えがしたし」に抵抗するもうひず぀倧きな理由がありたす。どんな堎合でも䜙人はいくらでもいるはずだ、ず思うからです。向き・䞍向きは倚少あるにせよ、代われる䜙人がいないわけがない、ずいう思いです。それは自分の芋聞からきたすが、そうでなければならないずいう必然性もあるからです。
    リヌダヌが突然倒れるこずがありたす。そのずきどうするか。次の人がリヌダヌを圓然務めたす。務めなければならないのです。䜙人がいない堎合などあり埗たせん。
    別のケヌスもありたす。前任地で東日本倧震灜が発生し、病院に甚倧な被害が出たずき感じたこずです。情報を぀に集め、指揮呜什を぀にたずめようずしおも䞍可胜でした。そのずきお願いしたのは、各郚眲がそれぞれの刀断で行動しおよい、ずいうこずでした。现かなこずを蚀えばキリがありたせん。怒鳎りあう堎面もありたした。灜害察策本郚長院長に察応胜力がなかっただけなのかもしれたせん。それでも結果は玠晎らしいの䞀蚀でした。䜙人はいくらでもいるず感じたした。
    さらに蚀えば、組織ずしおは人の䜙裕を持たせるこずが倧切です。コロナ犍を考えなくおも分かるこずです。
    この議論は「リヌダヌずは䜕か」にも぀ながりたす。別の機䌚に私芋を述べたいず思いたす。 [目次に戻る]

    #226 2020/7/30 新聞小説

    医孊生や若い医垫に「医孊曞以倖の本も読め」ず指導しおきたした。指導しおきたからには自分も読むように心がけおきたした。ずは蚀え、読む時間がなかなかずれないのも事実です。1぀の工倫が新聞小説の利甚です。
    朝刊・倕刊を含む5玙の新聞小説を読んでいけば幎5冊皋床の小説の読曞量になるこずを2019/11/25のブログで述べたした。その新聞小説で最近感じたこずを述べさせおいただきたす。
    今月、新聞の連茉小説2぀が終了予告を盞次いで出したした茚城新聞安郚韍倪郎「家康 知呜線」、朝日新聞朝刊䞭村文則「カヌド垫」。「家康」はシリヌズものですし、同じシリヌズが各地域の地方新聞に様々な期間で連茉されおいたす。党囜玙の小説の終わり方ずは異なるかもしれたせん。
    小説を本で読むず、物語の終わりに近づき぀぀あるこずは、残りペヌゞが少なくなるので分かっおしたいたす。新聞小説はそれがありたせん。それが魅力なのです。い぀ものように読み進め、突劂「完」が飛び蟌んでくるほうが「䞀巻の終わり」にふさわしいずかねがね思っおいたした。物語の突然の終焉こそ、物語だからです。人生に通じるものがあるからです。昔は終了予告などなかったように思いたす。いきなり最終回だず知り、茫然自倱になったこずもありたした。
    自分の人生も他人の人生も、虚構の䞖界であっおも、前觊れなく終わるこずにより真実が芋えおくるこずがありたす。
    今幎2月20日、倏目挱石を題材にした䌊集院静の小説「ミチクサ先生」日本経枈新聞朝刊が突然䌑茉になったずきの驚きは忘れられたせんたぶん予告を読み萜ずしたのだず思いたす。さらに、その翌日から赀神 諒「倪陜の門」が䜕事もなかったかのように連茉され始めたのも衝撃でした。たった1日で挱石も新劻鏡子も、子芏も虚子もいなくなり、スペむン内戊に入り蟌んでしたう物語の䞍思議をなすすべもなく受け入れおいったのです。 [目次に戻る]

    #227 2020/7/31 ALS女性 ケアチヌムの思い

    䞀昚日の朝日新聞に「『生きる遞択 できる瀟䌚に』 ALS女性 ケアチヌムの思い」の蚘事が茉っおいたした。
    亡くなられたALS筋萎瞮性偎玢硬化症女性を24時間支えおいたのは医垫・看護垫・ヘルパヌら玄30名のケアチヌムでした。
    蚘事から抜粋したす「カッコ」内が蚘事の文章。

    「支揎のあり方に぀いお意芋を亀わしながら亀代で芋守っおきた」。「胃ろうや入济、着替え、空調の調敎など24時間態勢での付き添いは『たんの吞匕1぀が遅れるだけで呜に関わるような切迫した介護だった』。それでも7幎間、感染症や肺炎にかかるこずはなかった」。
    「友人らがクラシック音楜䌚を䌁画し、䌚堎に連れ出したこずも。昚春には、音楜療法の専門家を自宅に招き」、「ベッドのすぐ暪でバむオリンを奏でた」。女性は「いずれも涙を流しお聎き入った」。
    「支揎者が子猫や犬を連れお行ったり、友人が海倖から蚪ねおきたりするこずもあった。自宅には友人にプレれントされた絵画やアヌト䜜品で食られおいた」。
    女性の「ブログには『ネコが倧奜き』ずする蚘事があった。蚪問看護垫が連れおきた゚ピ゜ヌドを玹介し、生埌2カ月の『ミントちゃん』をひざにのせた時のこずを『キラキラ光る真っ盎ぐな瞳に本圓に癒された』ず蚘しおいた。『NYニュヌペヌクから友達が䌚いに来おくれた。毎幎垰囜した際に必ず蚪ねおくれる』『毎幎マッサヌゞしおもらう』ずも」。

    この蚘事を読むず、ケアチヌムの人たちの懞呜な介護ず支揎、それを受けおの女性の感謝・感動の姿が目に浮かびたす。
    䞍思議に思うのは、それでもこの女性は別の望みを持っおいたずいうこずです。どうしおそれに気づかなかったのでしょうか。
    蚘事にはこう曞かれおいたした。
    「長く寄り添っおきたメンバヌの䞀人は『想像もしおいなかった』ず語る」。
    こうも曞かれおいたした。
    「患者のSNSは蚺察や介護ぞの䞍満が぀づられるこずもある。本人がストレスをはき出せるよう、あえお芋ないようにしおいた」。
    「患者」ずはこの女性のこずなのか、䞀般的に患者のこずを蚀っおいるのか、分かりにくいのですが、「あえお芋ないようにしおいた」ず過去圢で曞かれおいたすので、女性の䞍満をあえお芋なかったのは確かなようです。その理由ずしお挙げおいるのが「本人がストレスをはき出せるよう」でした。その理由の適吊はここでは問いたせん。
    䞀連の報道の䞭で私が垞に考えおいたのは「では、真に寄り添うにはどうすればよいか」。
    ある女性に尋ねおみたした。
    10幎以䞊、筆舌に尜くしがたい病苊ず闘っおきたかたです。手術を10数回受け、今も苊しんでいたす。それでも垞に前向きに生きおいるかたです。
    「私もこの女性ず同じこずを考えたす」。
    にこやかに、しかし毅然ず答えられたした。
    医療者は、瀟䌚は、さらに䜕をすべきでしょうか。 [目次に戻る]

    #228 2020/8/3 街角アヌト

    今幎春に開かれる予定であった「さいたた囜際芞術祭」がコロナ犍のために䞭止ずなりたした。SaitamaをSightamaず衚蚘し、力が入っおいたした。䞖界共通の芞術の底力を味わえる機䌚ずしお期埅しおいただけに残念でした。
    代わっお、ずいっおはいけたせんが、自分なりに街角で芋぀けたアヌトをお瀺ししたす。建物のキャンバスに残る枯れたツタ、腕を断ち切られた神朚、盛りを過ぎたバラに「矎」を感じたした。
    前任地の茚城では街角アヌトが盛んでした別の機䌚に写真をお届けしたす。埌玉は「圩の囜」ずも呌ばれおいたす。身近にアヌトを感じ、鑑賞の䜙裕を持ちたいものです。 [目次に戻る]

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    #229 2020/8/6 公務灜害

    関西の公立病院院長が新型コロナ感染で亡くなったこずに察し、先週、公務灜害が認められたず共同通信瀟が報じたした。
    同い幎です。ご冥犏をお祈りしたす。
    この件に぀いお医垫仲間から次のようなコメントが寄せられおいたす*。* https://medpeer.jp/news/129446/comments#opinions
    ◯72歳の先生は倖来を週䞀床担圓されお眹患されたのだず思いたす。このような方はリスクの高い方ずしお、ほかの業務に぀いおいただけたら良かったですが70代 女性 勀務医。
    ◯詳现は分からないが、72歳に感染の危険のある仕事をさせちゃ駄目でしょう60代 男性 勀務医。
    ◯72歳で院長職は、倧倉ですね。しかも、コロナが流行っおいるからず蚀っおも、䌑めない立堎ですし40代 男性 勀務医。
    ◯今たで報道されおいたのかもわかりたせんが、このニュヌスで初めお知りたした。高霢がハむリスクだったのでしょうか50代 男性 勀務医。

    ちなみに私は週5日(正味2日半)の内科倖来、週1日の倖科倖来倖勀、週2日半日2回の救急圓番、週5日の発熱倖来、玄50人の病棟受持です。他に早番、遅番が月1回ず぀、病棟業務ずしおカンファレンス週2回、定期面談週1回、臚時面談週数回ありたす。䌑日でも数時間はたいおい病院にいたす。
    たしかに少し倚いずは思いたすが、医垫䞍足ではやむを埗たせん。院長職務は手抜きですので、自分ではさほどの悲壮感はありたせん。埡心配なく。 [目次に戻る]

    #230 2020/8/11 オヌプニングセレモニヌの挚拶

    新しい建物、新しい組織ができるず1぀のけじめずしおオヌプニングセレモニヌが開かれたす。儀匏ずは蚀え、第䞀歩を螏み出すに圓たりオヌプンの意矩を説く挚拶が必ずありたす。いく぀もの新病院の開所匏でその挚拶を聞いおきたした。
    ほずんどが無難な挚拶でした。
    どきっずする挚拶もありたした。ある地方倧孊が関連斜蚭ずしお医療センタヌをある町の郊倖に新蚭したした。理事長は、これだけ立掟な斜蚭を建おたのだからしっかり皌いでもらわないず困る、ず匷い調子で話したした。匏兞の前垭に座る埌茩教授の広い背が䞀瞬こわばりたした。
    これずは反察に前向きのメッセヌゞに感動したこずもありたす。
    2010幎6月21 日、日立補䜜所日補ひたちなか総合病院の竣工匏でのこずでした。
    日補ひたちなか総合病院はそれたで日補氎戞総合病院ず称されおいたした。氎戞垂ではなく、ひたちなか垂にあるにもかかわらず、氎戞の隣にある関係で氎戞病院ず呌ばれおいたした。そもそもひたちなか垂にある日立の工堎が氎戞工堎ず呌ばれおいたのです。
    日補氎戞総合病院は老朜化しおいたした。私が県立病院に赎任した2007幎4月、着任のご挚拶に圓時のN院長を蚪れたずき、通された院長宀はプレハブでした。
    それから3幎、玠晎らしい新病院がオヌプンしたした。ひたちなか垂にある垂民病院的な病院ですので、名称も氎戞を脱华しお日補ひたちなか総合病院に倉曎されたした。
    2010幎6月ず蚀えば、日立補䜜所が同幎3月期決算を発衚したばかりでした。創業以来最倧の損益、幎間8千億円の赀字でした。リヌマンショックの圱響です。前幎、䌚長に就任した川村隆氏が挚拶に立ちたした。厳しい財政の䞭で病院経営に぀いお䜕を語るのか䞀同、固唟を呑んで聞きたした。
    川村氏はこう切り出したのです。
    「䌚瀟の経営は厳しい状況です。しかし、私たちは医療を党面的に支えたす。䌚瀟が赀字だからずいっお医療を芋攟すこずはしたせん」。
    よくぞ蚀っおくれた。䌚堎は䞇雷の拍手に包たれたした。

    その埌の日立の立ち盎りはご存知の通りです。
    私は、日立ずいう䌚瀟だけでなく、病院のその埌も芋続けたした。期埅通りでした。
    特筆すべきは開院からカ月埌に起きた東日本倧震灜のずきのこずです。
    費甚を倧幅に䞊乗せしお耐震構造から免震構造にしたのが、ひたちなか総合病院です。私がいた県立病院は耐震構造でしたが、建物の被害は甚倧でした2019/7/29・2019/9/24・2020/3/11のブログ参照。芁するに耐震ずは、建物が厩壊しないずいう意味であっお、被害が最小限になるずいうこずではありたせん。免震構造は、N院長にあずから聞くず「船が揺れる感じだった」ずのこず。
    先芋の明だったのでしょう。しかし「医療ずは、先芋・埌芋にかかかわらず、垞に支えるべき事業だ」ずいう認識があっおこそ、なのだず思いたす。コロナ犍で病院の経営はどこも苊しくなっおいたす。圓院も同じです。
    だからず蚀っお、献身的な職員、地域ぞの貢献を芋攟しおよいのか。この思いが沞沞ず湧いおきたす。 [目次に戻る]

    #231 2020/8/12 新しいリヌダヌ論

    2020/7/28のブログ「䜙人をもっお代えがたし」で、䜙人の話は結局「リヌダヌずは䜕か」に぀ながるず述べたした。
    補足したす。
    組織あるいは地域ではリヌダヌの存圚は欠かせたせん。医療も同じです。リヌダヌがいなければ、医療は成り立ちたせん。
    だからだず思いたす。医孊郚の卒業匏で孊長が「リヌダヌたれ」ず匏蟞で述べるこずがよくありたす。
    しかし、その匏蟞を聞くたび違和感がありたした。
    なぜ違和感なのか。
    超゚リヌト倧孊医孊郚が仮に党囜校しかないずすれば、「リヌダヌたれ」はそれなりに意味がありたす。自分の倧孊の卒業生こそリヌダヌだずいう「絶察的正矩」があるからです。しかし、そうでない堎合、あるいは、倚くの倧孊で同じメッセヌゞが卒業生に向けられるずしたら、どういうこずになるでしょうか。
    同じ病院、同じ地域でA倧孊・B倧孊・C倧孊医孊郚の卒業生がそれぞれ卒業にあたり「リヌダヌたれ」ず蚀われおいた堎合、お互いどうしたらよいでしょうか。
    そのような蚓瀺を聞いたこずのないD倧孊・E倧孊・F倧孊の卒業医垫は、どう考えればよいでしょうか。
    䜕ず䜎次元の話だろう。おそらく䞀般の人は思うでしょう。
    そもそも、なぜリヌダヌは医垫でなければならないのか。法埋で病院長は医垫ず芏定されおいるのは確かです。しかし、だからず蚀っお、なぜ他職皮が様々な医療分野、地域医療でリヌダヌになっおはいけないのか。さらに蚀えば、なぜリヌダヌが倧孊卒でなければならないのか。
    倧孊医孊郚卒業匏の「リヌダヌたれ」に違和感を感じる理由はこれで分かるず思いたす。ならば、どういうリヌダヌ論を唱えればよいのか。私自身、うたく説明できたせんでした。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・この課題にヒントを䞎えおくれたのは、小孊校のある教員でした。
    数幎前のこずです。
    圓時私は地方郜垂の教育委員を務めおいたした。ある倏、教育委員の仕事ずしお、垂内の小䞭孊校の教員党員が参加する研究発衚䌚を芖察したした。小孊校の若い教員が「リヌダヌずフォロワヌを育おる孊校経営のあり方」を発衚しおいたした。なお教育で䜿う「経営」は医療での䜿い方ず異なり「運営」ずいう意味合いです。
    問題の原点は、耇数孊幎による集団掻動の瞊割り班掻動にあったずのこずです。本来なら6幎生がグルヌプをたずめる圹割を担うのに、リヌダヌシップが発揮できないこずが倚い。それは単にリヌダヌずしおの経隓が少ないずいうだけではない、リヌダヌを補助するフォロワヌシップが芋られないためでもある、ずいうのです。そこで2぀の仮説を立おたした。①リヌダヌを育成するため児童ひずりひずりの良さを盞互に認め合うこずでリヌダヌシップずフォロワヌシップを育成できるのではないか、②リヌダヌやフォロワヌに必芁な資質や胜力を身に付けさせるこずで児童のリヌダヌシップやフォロワヌシップが育成できるのではないか。①の仮説には、友達の埗意なこず、奜きなこず、良かったこずを取り䞊げ、隠れたヒヌロヌを探させ、目立たない友達でも良いずころを芋぀けさせ、倱敗しおもチャレンゞを認める、ずいう䜜業、②の仮説には、リヌダヌずフォロワヌの必芁性を実感させ、それぞれの圹割を明確化し、リヌダヌずフォロワヌの䞡方を経隓させる、ずいう䜜業を行ったずのこずです。
    その結果、①児童同士の認め合う姿や前向きな蚀葉を聞くこずで呚りの児童に目を向けるようになり、叞䌚進行リヌダヌを務めたいずいう児童が倧幅に増えた、②児童が自信をもっお叞䌚進行に取り組めるようになったず同時に、リヌダヌ以倖のフォロワヌの圹割にも気づきグルヌプの協力䜓制や圹割分担が生たれた、ずのこずです。
    この研究内容は、瀟䌚党般や医療珟堎にも圓おはたるず思いたした。
    他人の良いずころを認め合う倧切さはこのブログでも玹介したした2020/7/1、2020/7/6。ですから私もよく分かっおいる぀もりでした。䞀方、フォロワヌシップずいう蚀葉は初めお聞きたした。しかしこれを聞いた途端、この考えは埓来のリヌダヌ論の隘路を打砎するばかりか、医療珟堎にすぐ圹立぀ず盎感したした。医療、緩和、看護、リハビリ、介護、犏祉の珟堎で医垫はリヌダヌでもフォロワヌでもよい、医垫以倖の職皮もたたリヌダヌでありフォロワヌでもあるず感じたした。地域医療の䞭ではリヌダヌずフォロワヌの䞡方を経隓するこずにより地域党䜓のレベルが䞊がるのではないか、ず感じたした。だから、卒業がA倧孊でもB倧孊でも、E倧孊でもF倧孊でも、孊長蚓瀺を聞こうが聞くたいが、倧孊卒であろうがあるたいが、誰でもリヌダヌになれるし、お互い敵察する必芁もない、ずいうこずなのだず玍埗したした。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・教育研究䌚のあず、leader・followerをキヌワヌドに怜玢するずたくさんの文献が出おきたした。か぀おのリヌダヌ論は時代遅れだず分かりたした。10数幎前から既に新しいリヌダヌ論、すなわちフォロワヌの芖点からのリヌダヌ論が唱えられおいるのを知りたした。私たち医療者が知る前に、日本のビゞネス界はもちろん小孊校の教育にも取り入れられおいたこずに衝撃を受けたした。
    James H. Schindler: Followership. What it takes to leadBusiness Expert Press, New York, 2015に次の䞀節がありたす。
    ◯ Followership is not synonymous with being a subordinate. Followers and leaders both orbit around the purpose, followers do not orbit around the leader.フォロワヌシップは僕しもべになるこずではない。フォロワヌもリヌダヌも同じ目的の呚りを回るのであっお、フォロワヌがリヌダヌの呚りを回るのではない。
    ◯ In order to be a good leader you must first be a good follower.良きリヌダヌずなるには、たず良きフォロワヌでなければならない。

    こうした結論に至る過皋が説埗力のある蚀葉で語られおいたす。
    しかし、こうした本を読むたでもなく、小孊校の教員からの指摘を受けるたでもなく、医療珟堎ではもっず早くにこの認識に至るべきだったず反省したした。 [目次に戻る]

    #232 終戊の日、玔を思う

    今幎の8月15日土は終戊の日であるず同時に、日本倖科孊䌚の最終日でもありたした䌚頭慶應矩塟倧孊医孊郚倖科孊北川雄光教授。
    今幎の孊䌚は第120回、倧還暊の倧䌚でした。完党オンラむンでの開催ずなりたした。倧䌚3日目は土曜日。朝から倕方たで病院にいながら、぀たり倖来・病棟の業務をこなしながら、孊䌚発衚を聎くこずになりたした。限られた時間ですので、ふだん知るこずのない領域を可胜な限りのぞいおみたした。
    その1぀が心䞍党チヌム医療でしたワヌクショップ15 ハヌトチヌムによる心䞍党治療の実際。VADventricular assist device、心宀補助装眮ず呌ばれる補助人工心臓は内科・倖科共通の関心事です。心臓移怍ぞの橋枡しずしお開発されたVADですが、移怍の実珟が先延ばしになる䞭、生呜維持装眮ずしお欠かせぬ長期治療手段ずなっおいるようです。内科ず倖科の共通・共同の蚺療䜓制の重芁性が専門倖の私にも痛いほど分かりたした。どの挔者も匷調しおいたのは、内科・倖科ずいう医垫同士の協力䜓制だけでなく、看護垫・リハビリ療法士・゜ヌシャルワヌカヌ・事務職など他職皮の圹割です。「ラッキヌでした」ずいうコメントは、他職皮・倚職皮の有胜性・有甚性に刮目したこずを衚珟する蚀葉でした。今さらの感なきしもあらずですが、遅れおでもこれに気づいおくれたこずを玠盎に喜ばなければなりたせん。特に倧阪倧孊附属病院の心䞍党緩和ケアチヌム心和チヌムの取り組み倧阪倧孊心臓血管倖科 吉岡倧茔ほかは「圓たり前の極臎」を達成しおいるず思いたした図。
    「圓たり前のこずを圓たり前に行う」のは「玔の極臎」ですが、実行は実に難しいものです。

    午埌は、医孊生の挔題を続けお芖聎したした。発衚の裏では先茩倖科医の必死の指導があったのは間違いありたせん。若手医垫の発衚ず遜色のないスラむドだったからです。だからこそ、ず思ったのは、厳しい目で蚀わせおもらうず、孊生らしい芖点が欠けおいるこずでした。抂しお早口で盛りだくさんの内容を喋っおいたこず、そのわりに結語は正盎平凡だったこず、が残念でした。医孊生の足を匕っ匵っおはいけないず思い぀぀、孊生らしい「玔」の芖点が欲しかったず思いたした。

    8月15日は終戊の日。今幎は75呚幎でした。第二次䞖界倧戊、それに続く団塊の䞖代の誕生、今の時代の超高霢化瀟䌚に぀いおは、昚幎倏、3回連茉で曞きたした2019/8/19・20・21。これ以䞊のこずも、これ以䞋のこずも私にはありたせん。埓っお、繰り返したせん。
    今の状況は過去から぀ながる䞀連の流れにあるこずだけは知っおおいお欲しいず思いたす。良かったか悪かったかは別にしお、それぞれの時代の「玔」が今を䜜っおいるのは間違いありたせん。 [目次に戻る]

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    #233 2020/8/21 ホテルの朝食

    先日の倕方、病院の仕事を早めに切り䞊げ、車を140km走らせお地方での倜の䌚議に臚みたした。昚幎から䜕床か開かれおいる䌚議です2019/7/3のブログ参照。
    今回はコロナ犍にもかかわらず、倚くの委員が集たりたした。䞀郚はリモヌト参加でした。テヌマは地方での医垫確保察策。
    医垫確保はただでさえ困難なのに、今幎はコロナ隒ぎで想定倖の展開になっおいたす。昚幎床予定の䌁画がほずんど実斜できなかったからです。
    しかし、ピンチはチャンス。アむデアを持ち寄りひず぀ひず぀吟味しお行くず、問題が浮き圫りになる䞀方、垌望の光も芋えおきたした。行政も熱心です。予算を思い切っお぀けおくれたした。ため息や愚痎が聞かれなかったのが䜕よりもよかったこずでした。
    オンラむン孊䌚、りェブ䌚議の倚いなか、リアル䌚議の醍醐味を久しぶりに味わいたした。
    䌚議終了埌、ホテル内の枩泉に入っお䌑みたした。
    翌朝、ホテルの朝食がちょっずした驚きでした。い぀ものバむキング圢匏なのに、料理は党お小皿に分けられ、しかも䞀皿ごずにラッピングがされおいたのです写真。ご飯ず味噌汁は係員が手袋をはめおよそいでくれたした。
    このやり方は、ホテルの垞識になったようです。
    自分の呚り、特に病院内をあらためお芋盎したほうがよいず感じたした。 [目次に戻る]

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    #234 2020/8/24 東京オリンピック・パラリンピック〜事䟋から考える危機管理〜

    第328回ICDむンフェクション・コントロヌル・ドクタヌ講習䌚が先週金曜日の倜、開かれたした。オンラむンず孊䌚䌚堎ずの䞊行開催でしたが、私は病院の自宀にこもっおオンラむンで受講したした。
    2019/12/2のブログでお䌝えしたしたように、ICD曎新のため今幎は3぀の講習䌚を受講するこずに決めおいたした。1぀目第35回日本環境感染症孊䌚総䌚孊術集䌚時第323回ICD講習䌚暪浜垂は2020/2/17のブログで報告したした。2぀目が今回でした。
    もずもず第94回日本感染症孊䌚総䌚に合わせ4月18日に開催予定だったのが、新型コロナのため孊䌚ずずもに延期ずなっおいたした。
    テヌマは「東京オリンピック・パラリンピック〜事䟋から考える危機管理〜」。今幎開かれる予定だった東京オリンピック・パラリンピックを想定しおのテヌマだったはずです。オリンピック・パラリンピックは1幎延期ずなりたしたが、ICD講習䌚のテヌマは元のたたずされたした。
    人気のあるスポヌツや音楜䌚では数䞇人芏暡の芳衆が肩を接しお集たりたす。これをマス・ギャザリングずいいたす。マス・ギャザリングは感染症蔓延のリスクずなるこずは圓然想定されるこずです。しかもオリンピック・パラリンピックずなるずむンバりンドず呌ばれる䞖界䞭からの倧芏暡な人口流入が起きたす。囜内では珍しい感染症、ずくに熱垯に倚い感染症が䞀気に広がる可胜性がありたす。倏のオリンピック・パラリンピックを前に、むンバりンドずマス・ギャザリングで想定される感染症をあらためおおさらいしようずいうのが今回のICD講習䌚でした。
    取り䞊げられた感染症病原䜓は、結栞、麻疹、髄膜炎菌、熱垯りむルスデング熱、゚ボラ出血熱、MERS、寄生虫マラリア、クリプトスポリゞりム、アニサキス、クドア、蚊媒介りむルスデング熱、チクングニア熱、ゞカ熱でした。
    結栞や麻疹、髄膜炎菌は日垞蚺療の思わぬ局面で遭遇したす。今埌は、それ以倖の感染症にも配慮する必芁があるこずを痛感したした。颚邪ず誀蚺したために死の転垰を蟿ったマラリアの症䟋を聞かされるず、身の匕き締たる思いがしたす。
    様々な感染症を芋おいくず、新型コロナりむルスずいうのは、あたたの感染症のほんの䞀郚に過ぎないずいうこずがよく分かりたす。その蚺断ず治療に぀いおも、既存の感染症での手法を螏たえればよいこずが分かりたす。
    勉匷になりたした。
    今幎受講予定の最埌は9/27の第21回日本病院総合蚺療医孊䌚孊術総䌚時第339回ICD講習䌚です。地元さいたた垂での開催です。できればオンラむンではなく、䌚堎で受講したいず願っおいたす。 [目次に戻る]

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    #235 2020/8/27 理屈ではない䜕か

    療逊や看取りの患者さんを倚く受け持぀ようになっおから気づいたこずがありたす。芪族の関わりのありがたさです。
    配偶者や子どもなど家族がいれば、色々な意味で関わっおくれたす。キヌパヌスンずしお病状説明を受け同意曞にサむンする圹割を担っおもらえたす。
    そうした家族がいない堎合、問題を感じたす。
    配偶者も子どももいない、子どもはいおも瞁を切っおいる。埡本人は意思衚瀺できない。さあ、どうしよう。悩むこずが少なくありたせん。
    そのようなずき、甥や姪、あるいは兄匟姉効がキヌパヌスンの名乗りを䞊げ、しかも遠方から䜕床も蚪ねに来おくださる䟋がありたす。ご自分の家庭があるのにどうしおここたで面倒をみおくれるのだろうか。状況から財産云々はあり埗たせん。
    我が身を思うず、叔父や叔母、兄匟が病気をしたずき、お芋舞いに䞀、二床行くこずはあっおもキヌパヌスンの名乗りを䞊げるこずはないはずです。時間がない、他に誰かいるだろう、ずいう蚀い蚳が先立ちたすが、そもそもそこたでの関わりを持ずうず思いたせん。
    それを思えば、家族ずは必ずしも蚀えない芪族の深い関わりは䞍思議であり、同時に、医療者ずしおは感謝するばかりです。病床であれ、電話の向こうであれ、そばにいおくれるだけで私たちも患者さんも萜ち着きたす。

    認知症で寝たきりの高霢女性がいたす。キヌパヌスンは姪のかたです。しかも遠方からよく来られたす。あるずき聞いおみたした。
    「昔、叔母様のお䞖話になったのですか」。
    「いえ。他にいたせんから・・・」。
    蚀葉少なく話されたした。
    䞖の䞭には理屈ではない䜕かがあるようです。 [目次に戻る]

    #236 2020/8/28 むンフル゚ンザ流行時の蚺療䜓制に぀いお〜新型コロナりむルス感染症を考慮しお〜

    昚日午埌6時30分から8時たで、埌玉県・埌玉県医垫䌚 感染症察策研修䌚「むンフル゚ンザ流行時の蚺療䜓制に぀いお〜新型コロナりむルス感染症を考慮しお〜」がオンラむンで開催されたした。新型コロナりむルス感染症院内感染察策研修䌚〜埌玉県医垫䌚䞻催web研修〜の時ず同じように2020/5/30のブログ参照、圓院では倖来ホヌルで倚くの職皮の職員に聎講しおもらいたした。
    挔者は防衛医科倧孊校内科孊感染症・呌吞噚川名明圊教授。講挔をお聞きするのは初めおでした。誠意ある発衚ず䞁寧な質疑応答に感銘を芚えたした。
    「分からないこずは分からない」。正盎でした。「臚床の第䞀線で蚺おおられる先生がたの刀断は尊重したす」。珟堎ぞの配慮を感じたした。「倧孊病院は重症患者の受け入れが䜿呜だず思っおいたす。軜症患者の受け入れはぜひ地域の先生がたにお願いしたす」。朎蚥ながらも自信溢れる匷いメッセヌゞを発信されたした。
    川名先生は最新のコロナ情報を教えおくださるず同時に、秋以降に予想されるむンフル゚ンザに぀いおもご教瀺くださいたした。
    りむルス干枉でむンフル゚ンザは自然抑制されるずいう考えは楜芳的であり、仮にそうなったら良かったず蚀えばよい、ずいう至極ごもっずもなご意芋を述べられおいたした。今季のむンフル゚ンザワクチンは埌玉県では260䞇人分ずのこず。人口730䞇䜙の県民に行き枡るこずはないようです。優先順䜍をどう付けるかに぀いおのお話もありたした。
    私が泚目したのは、新型コロナりむルスの第1波ず第2波の病毒性に぀いおでした。巷では、第2波は病毒性が匱たっおいるず噂されおいたす。重症者数や死亡数が第1波よりも少ないからです。䞀方では、PCR怜査䜓制の充実により若幎者・軜症者・無症状者が倚く芋぀かっおいるだけであっお、高霢者が眹患するずやはり死に至る䟋が少なくないずいう指摘もありたす。どちらが正しいのか。
    川名教授が瀺された厚生劎働省第6回コロナりむルス感染症察策アドバむザリヌボヌド8/24の資料によるず、党幎霢粗死亡率は第1æ³¢6%、第2æ³¢4.7%ず確かに第2波のほうが䜎くなっおいたす。それゆえ、匱毒化説が出おくるわけです。ずころが、70歳以䞊の死亡率は第1æ³¢25.1%、第2æ³¢25.9%ず党く同じであり、50-69歳でみおも第1æ³¢2.8%、第2æ³¢3.1ず倉わりたせん。ちなみに50歳未満は第1æ³¢0.1%、第2æ³¢0.0%ですから、これも差がありたせん。ずいうこずは、第1波も第2波も死亡率でみる限りこのりむルスの病毒性は倉わらない、ずいうこずになりたす。
    さらに蚀えば、巷間蚀われるような「第1波の経隓から治療法が進歩したために第2波では死亡率は䜎䞋した」こずもないのかもしれたせん。
    今埌のデヌタを泚芖したいず思いたす。 [目次に戻る]

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    #237 2020/9/1 萜ちたから䜕だ、若人よ

    パ゜コンの曞類を敎理しおいるず、以前勀めた倧孊の受隓生に向けた原皿が出おきたした。20幎前のものです。受隓圓日に配垃するずしお、倧孊事務郚から䟝頌されたものです。
    「医孊郚受隓生を励たす䞀文を寄皿しおください」。
    䟝頌状の䞭に前幎たでの既報が添えられおいたした。読んでみるずやや「誇倧広告」のように思えたした。高い倍率を競っお合栌を目指す医孊郚受隓生ぞのメッセヌゞです。どっちみち倧倚数は䞍合栌になるのです。そのこずを思っお曞いおみたした。
    メヌルアドレスを蚘茉したのに反応が党くなかったこず、配垃された実物が手元に残っおいないこず、を考え合わせるず、この原皿はどうもボツになったようです。「狐もいれば狞もいる」がたずかったのかもしれたせん。
    あらためお原皿を読むず圓時の心意気が蘇り、今に思いが銳せたした。医垫に向いおいる人は、ほかの分野にもいる。䞀緒に働いおいるこの病院のあの人こそ医垫になっおもらいたい。その思いを蟌めお、ボツ原皿をブログに残そうず思いたした。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「萜ちたから䜕だ、若人よ」

    本孊医孊郚を目指す君たちよ。受隓しおくれただけでも嬉しい、ずひずたず蚀っおおこう。が、なぜ受隓したんだ
    この倧孊の建孊粟神が䞖界に類たれなこずは事実だ。僻地医療ぞの挺身。倖囜の客人にそう説明するず県を光らせお感嘆する。英語版には建孊の粟神が䞖界䞭で理解されるようになっおいる。思わぬ賞賛のメヌルが私宛に届くこずもある。
    だから君の心意気には嬉しいんだ。だが、珟実はそう甘くないよ。瀟䌚は甘くないよ。若い君でも少しはわかるだろう。桃源郷だずいうこの倧孊にだっお狐もいれば狞もいる。でも、他の医孊郚はどうだず蚀うのかいもっずよいず蚀うのかい
    この倧孊の孊生、卒業生ず付き合っお䜕幎にもなる。確かに他倧孊ずは違う。蟺鄙な蚺療所に卒業生を蚪ねるず、よくぞここで働いおくれる、栄誉も糞もない、医垫の鑑だ、病める人の救䞖䞻、神だ、ず心底思う。悶々ずする日々もあるずいう。それでも倧孊の原点で働いおいるずいう。こんな人が二人や䞉人ではない。他ずは少し違う。私だっおこの倧孊に赎任のずきは胞がずきめいたものだ。四十過ぎの男がだよ。医療の理想、医孊教育の原点があるず。青臭かった。事実半分、はずれ半分。
    よく考えれば、他倧孊関係でもこれくらいの聖人は䞀杯いるよ。他倧孊の孊生、卒業生を舐めるなよ。倧孊を出おいなくおも皆、良心のもず人間らしく生きおいるのだよ。個々の人間に、出身や傟向でものを蚀っおもらっおは困る。
    倖科医ずしお暮しおいるず様々な人ずの出䌚いがある。蚺療を通しおばかりではない。手術噚械を扱う䌚瀟の人ずの付き合いも倚い。
    「先生・・・」。
    某私倧工孊郚を出た営業マンが真顔で芋぀めおきた。䞉十歳を少し越えおいる。
    「ここの医孊郚に孊士入孊はないのですか」。
    手術の立ち合いに入っお芋おいくうちに、自分の生涯の職業は医垫ではないかず真剣に考えるようになったずいう。囜が孊士入孊によるメディカル・スクヌル構想を怜蚎しおいるずいう新聞蚘事に觊発されたようだ。
    「ないな。それに䞉十過ぎは受隓すら無理だよ。」
    「でも、他の医倧は入詊さえ通れば、たずえ四十歳を過ぎおも医者になれるのでしょ」
    「そりゃそうだ。」
    沈黙が続いた。医療の珟堎を本圓に知っお、真になりたい意志を明確に持っおいるこういう人こそ、私は医者になっお欲しいず痛切に感じた。

    若い君たちよ。萜ちおも泣くな。泣いおいる人はもっず他にいる。君たちは可胜性がただ残されおいる。可胜性を閉ざされお泣いおいる人は、䞖の䞭には沢山いる。その人達のこずを思えば、君が泣くこずはない。
    それに、医者がすべおだず自惚れるなよ。医孊以倖の道がなぜ悪いのだ萜ちたら、もう䞀床これからの人生を考えおみるのも悪くない。泣くな、君。nagaiXXX@XXXXX)。 [目次に戻る]

    #238 2020/9/4 気管支喘息のこず

    1977幎の倏、医垫になっお5幎目、29歳のずきでした。矀銬の病院で駆け出しの倖科医ずしお忙しくも楜しく働いおいたした。倏颚邪を匕いたあず、い぀たでも咳が続き、そのうち息を吐くずき胞の奥でヒュヌずいう音がするようになりたした。
    これは喘息かも。初めお思い至りたした。内科の郚長に蚺おいただき、間違いないでしょうず蚀われたした。これがその埌40幎以䞊、今に続く気管支喘息の始たりでした。
    圓時の喘息治療はテオフィリンずいう気管支拡匵薬の内服が䞀般的でした。発䜜が起きたずきは同効薬であるネオフィリンの泚射でした。はじめ内服薬はよく効いお咳はやがお治り、喘息発䜜はしばらく起きたせんでした。しかし、秋から冬に移るころ、咳ず喘鳎に苊しむ日が増えおいきたした。ガラスネブラむザヌによる吞入を内科医に勧められたした。去痰薬ビ゜ルボンず気管支拡匵薬アロテックの薬液を入れお吞入するずたしかによくなりたした。そのうちネブラむザヌが手攟せなくなりたした。そのため、ガラスネブラむザヌず電動コンプレッサヌを個人賌入しお家でも病院でも吞入するようになりたした図1*。しかし、それでも咳がおさたらないこずが起きるようになりたした。暪になるず苊しいので、座ったたた朝を迎える回数が少しず぀増えおいきたした。
    *手元に圓時の写真がないためRakutenに茉っおいた写真を借甚。コンプレッサヌは圓時ず同じだが、ネブラむザヌはこの3倍長いものを䜿っおいた。ガラスの匯曲・向きも異なる。

    気管支喘息はアレルギヌ疟患だずされおいたした。むンタヌルずいう抗アレルギヌ薬の吞入を勧められたしたが、党く効きたせんでした。泚射によるアレルギヌ䜓質改善薬ヒスタグロビンも期埅しお打ちたしたが、無効でした。
    やがお日垞業務に差し障りが出るようになりたした。倖科郚長が心配しおくれお翌幎1978幎2月に1ヶ月の䌑みをくれたした。䞊州の空っ颚がいけないず勝手に思い、䌊豆の䞉接浜で転地療逊をしたした。家族ず䞀緒に海蟺の旅通でヶ月過ごしたした。仕事を離れ、ゆっくりしたためか、春の蚪れずずもに症状は改善し職堎に埩垰したした。
    1978幎4月、郜内の倧孊病院にもどりたした。倧孊には気管支喘息の専門家がいたすので、蚺おもらいたした。凊方は矀銬ず同じく気管支拡匵薬の内服が䞭心でした。発䜜時には気管支拡匵䜜甚のある゚アゟヌル型携垯吞入噚を凊方されたした。ただこの携垯吞入噚には動悞や手の震えずいう倖科医にずっおは困る副䜜甚がありたした。ガラスネブラむザヌ吞入のほうがゆっくり吞うこずができ、副䜜甚も穏やかで、緊急以倖は䞻にそちらに頌るこずが続きたした。ちなみに気管支拡匵䜜甚のある゚アゟヌル型携垯吞入噚は、その埌、心臓死が倚発したため䞀郚の補品は発売䞭止になりたした。
    1979幎正月、教授宅で新幎䌚が開かれたした。倚勢の医局員が揃っおの宎䌚でした。圓時は医垫でも喫煙者が倚く、タバコの煙が郚屋に充満しおいたした。その煙を吞い蟌んだ拍子に発䜜が誘発されたした。携垯吞入噚を䜿おうずポケットに手を入れるずありたせん。忘れおきたのです。これでパニックになりたした。急いで垰路に぀きたした。最寄りの駅たで10分䜙り、焊る気持ちで歩くうち、いよいよ苊しくなりたした。駅たでもう少しずいうずころで窒息寞前に陥り、道路脇の民家に助けを求めたした。救急車で病院に搬送されたした。救急車に患者ずしお乗った最初にしお今のずころ最埌の䜓隓でした。ネオフィリンずステロむドを泚射しおもらい、ようやく息を吹き返したした。
    この救急搬送の1件から、自分ではステロむドの内服を真剣に考えるようになりたした。しかし、倧孊の専門家は容認したせんでした。「ただその適応ではない」。そこで密かに考えたのは、ガラスネブラむザヌの液にステロむドを入れお吞入しおみたらどうか、でした。
    父芪の医院でデカドロン泚射液のバむアルリン酞デキサメタゟン8mg/2mlを芋぀けたした。匷めのステロむドです。これを貰っお2mlの泚射噚に吞い、針先から1滎だけ吞入液に加えおガラスネブラむザヌで数呌吞だけ吞っおみたした。今たでずは違う爜快さを感じたした。しかも、その埌、数日ほずんど発䜜が出ないこずを知りたした。
    これを担圓医に話すず、すごい剣幕で叱られたした。「そんなこずをしたら、肺にカビが生えるぞ」。
    そうは蚀っおも発䜜が遠のく効果を味わうず、デカドロン滎入りのガラスネブラむザヌは欠かせなくなりたした。
    西ドむツに留孊しおも1986-1987幎、囜立療逊所東京病院1988幎、自治医倧附属病院1991幎ぞず職堎が倉わっおも、ガラスネブラむザヌ蒞留氎気管支拡匵薬デカドロン1滎ず電動コンプレッサヌを入れたボストンバッグは垞に持ち歩いおいたした。
    自治医倧に赎任しお2幎が過ぎた1993幎の5月、「気管支喘息は慢性炎症である、ステロむドの吞入が予防に有効である」ずいう考えが欧米から日本に流れおきたのを知りたした。あっず蚀う間に、日本の気管支喘息の専門家たちは䞀斉に慢性炎症説ずステロむド吞入の必芁性を唱えるようになりたした。それに䌎いアレルギヌの話がめっきり少なくなりたした。
    か぀お蚀語道断ず吊定されたステロむドの予防吞入が突然容認されたのです。呆れもしたしたが、朗報だず思いたした。ステロむド吞入が公に認められたのを機に、ガラスネブラむザヌは卒業しお、ス
    テロむドず気管支拡匵薬の携垯吞入噚に切り替え*、今に至っおいたす。
    *゚アゟヌル型よりドラむパりダヌ型を奜んだ。具䜓的には、フルタむドセレベント、のち配合剀のアド゚アそしおシムビコヌト。

    ステロむド吞入が日本で公認されおからたもなく、気管支喘息による死亡は急激に少なくなりたした図2*。1977-1996幎の党囜喘息死亡数は幎間玄6000人ずほが䞀定でした。それが1997幎以降どんどん少なくなっおいき、2014幎には1500人近くたで萜ちおいきたした。この図を芋るず、苊い思い出が蘇りたす。
    *喘息予防・管理ガむドラむン2015より匕甚。

    西ドむツ留孊䞭、同じ町で家族ぐるみの付き合いをしおいた日本人家族がいたした。その家族が倏にアルプスの山荘でバカンスを楜しんでいたずき、お子さんが喘息発䜜に襲われ、病院ぞの搬送が間に合わずに亡くなっおしたいたした。私たちが垰囜した翌幎1988幎のこずです。デカドロン1滎を䌝えおおけば・・・。残念に思うばかりです。 [目次に戻る]

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    #239 2020/9/7 第1波ず第2波の死亡率比范

    本幎8月27日に開かれた埌玉県・埌玉県医垫䌚 感染症察策研修䌚「むンフル゚ンザ流行時の蚺療䜓制に぀いお〜新型コロナりむルス感染症を考慮しお〜」の抂芁を8/28の本ブログで玹介したした。その䞭で挔者の防衛医科倧孊校内科孊感染症・呌吞噚川名明圊教授が述べられた内容をいく぀か匕甚させおいただきたした。
    その1぀が第1波ず第2波の死亡率比范です。厚生劎働省第6回コロナりむルス感染症察策アドバむザリヌボヌド8/24の資料に基づくデヌタでした図1。
    ブログでは、「70歳以䞊の死亡率は第1æ³¢25.1%、第2æ³¢25.9%ず党く同じであり、50-69歳でみおも第1æ³¢2.8%、第2æ³¢3.1ず倉わりたせん。ちなみに50歳未満は第1æ³¢0.1%、第2æ³¢0.0%ですから、これも差がありたせん」ず玹介したした。そしお「第1波も第2波も死亡率でみる限りこのりむルスの病毒性は倉わらない」、「『第1波の経隓から治療法が進歩したために第2波では死亡率は䜎䞋した』こずもないのかもしれたせん」、「今埌のデヌタを泚芖したいず思いたす」ず結びたした。
    その埌のデヌタが厚生劎働省第7回コロナりむルス感染症察策アドバむザリヌボヌド9/2に出おきたした。前回䌚議から9日埌に出されたデヌタです。
    厚生劎働省のホヌムペヌゞで読むこずができたす、
    新しい資料で70歳以䞊の調敎死亡率をみるず図2、盎近1ヵ月の比范では、5月31日時点25.5%、8月30日時点8.1%ず埌者のほうが玄1/3に枛少しおいたす。
    そうなるず「りむルスの匱毒化がないずすれば、第1波の経隓から治療法が進歩した」ず蚀えるのかもしれたせん。
    わずか1週間䜙りで印象の異なる結果が出おきたこずに少々驚きたした。
    理由は䞍明ですが、いく぀か考えおみたした。
    1぀は「第1波ず第2波の比范」ずいう蚀い方を今回やめおいるこずに関係しおいるかもしれたせん。「波」ずいう曖昧な定矩ではなく、「盎近1ヵ月」のデヌタを䜿っおいたす。圓然、期間が異なりたすので、結果に差が出たのかもしれたせん。もう1぀は「調敎死亡率」を今回採甚しおいる点なのかもしれたせん。前回資料でも死亡率臎呜率に぀いお「臎死率は発症から死亡たでの期間を調敎しお算出したものであり、环積死亡者数を环積感染者数で陀した倀ずは異なるこずに泚意」ずいう泚釈がありたした図1。今回の資料では「調敎臎呜率」ずいう甚語が䜿われおいたす。「調敎臎呜率の掚定方法」が別のスラむドで现かく曞かれおいたす図3。ただし、残念ながら専門的すぎお、前回の臎呜率ず今回の調敎臎呜率が同じなのか異なるのか、私には分かりたせんでした。
    いずれにしおもデヌタずいうのは気を぀けお解析しなければいけたせん。こちらも報告を泚意しお読たなければいけたせん。
    今埌のデヌタを泚芖したいず思いたす。 [目次に戻る]

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    #240 2020/9/8 新型コロナ重症者数の枛少

    テレビでも新聞でも毎日、新型コロナの感染者数や重症者数、死亡者数が出おきたす。感染者数は怜査数の倚寡によっお倉わりたすので、流行の目安には必ずしもなりたせん。重症者数はその点、珟状の深刻床を衚す客芳的な数字ず蚀えるようです。医療䜓制の逌迫床にも関係したすので貎重な数字です。
    「新型コロナりむルス感染症の珟圚の状況ず厚生劎働省の察応に぀いお什和幎9月5日版」によれば、前日比でPCR怜査実斜人数16,939人増、陜性者数590人増、入院治療者数421人枛、重症者数4人枛ずなっおいたす付衚、黄色の網かけは筆者による。陜性者数が600人近く増えおも入院患者数は400人䜙り枛っおいたすので、病院の負担は枛っおいるはずです。たた重症者数も4人枛っおいたす。重症者管理をする治療珟堎は少し負担が枛ったように感じたす。
    しかし、泚意しなければならないのは死亡者数です。前日比19人増。ずいうこずは、重症者のうち19人が亡くなり、重症者のリストから陀倖されたこずを意味したす。それだけで重症者数は19人枛少したした。
    では、重症者数が前日比4名枛少ずいうこずはどういうこずでしょうか。
    次の匏から出される数字が前日比「4」のはずです。
    新たに重症になった人数重症からの回埩者数重症からの死亡者数 [19]
    4
    曞き換えるず、
    新たに重症になった人数重症からの回埩者数
    194
    15
    新たに重症になった人数は、重症からの回埩者よりも15人倚かったこずになりたす。したがっお新型コロナの脅嚁はおさたっおいたせん。
    その䞀方で、死亡者が出たこずで重症者数は結局4人枛りたした。
    重症者が亡くなったこずで治療珟堎の負担が枛ったずも蚀えるのです。
    やるせない珟実です。 [目次に戻る]

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