
【06】面白さの追求方法(序)|コアループと面白さの核 〜AIを使ったゲームの作り方 Vol.6〜
AIに作ってもらったゲームを遊んでみて、「ちゃんと動いているし、どこも間違っていないのに、なんだか面白くない」と感じたことはあるはず。
これは、ゲームを作り始めた人の全てがぶつかる壁で、越えられるかどうかはAIの性能ではなく、作っている自分が何を決めたかで決まってきます。今回は、AIに作ってもらいながらも、何を自分の手で決めるのかを書いていきます。
今回記事を書いてみて、具体的なゲームを作って分解していく様子まで描ききれなかったので、それは次回に描きます。
この記事のターゲット
・初心者だけど個人でゲームを作ってみたい人
・就活のため、経験を積む目的でゲームを作ろうとしている人
・いずれ収益化することをイメージしながら、個人制作の経験を積みたい人
この連載で書くこと
・AIを使いながら、1本のゲームを完成させて世に出すまでの段取り
・工程ごとの、AIに任せていいことと、任せてはいけないこと
この連載で約束しないこと
・読めば儲かる、という話ではありません
・組織向けではありません
今回(vol.6)で持ち帰ってほしいこと
・ゲームで収益化したいなら、集客からは逃げられないこと
・2026年10月時点で、AIに任せていいことと、自分でやること
・自分のゲームの「面白さの核」を、一言で言えるようにすること
これまでの回は、こちらです。
【読み切り】ゲームを調整するための「狙い・型・つまみ」の作り方https://note.com/ukyousan/n/nc7294c97d599
❶AIを使ったゲームの作り方(予告編)
https://note.com/ukyousan/n/n8856d2f1d7f8
❷AIを使ったゲームの作り方 Vol.2 7つの手段と最初の1本
https://note.com/ukyousan/n/n0315cf4e9931
❸AIを使ったゲームの作り方 Vol.3 目的で変わるAIの使い方
https://note.com/ukyousan/n/n98c135274207
❹AIを使ったゲームの作り方 Vol.4 AIとゲームの企画を作る時の注意点
https://note.com/ukyousan/n/nf219a9c541cd
❺【ゲームの売り方・種類】
メリット&デメリット〜AIを使ったゲームの作り方 Vol.5〜
https://note.com/ukyousan/n/n5dcf00cc75c8
はじめに|ゲームで収益化したいなら、集客からは逃げられない
ただ、開発の話に入る前に、どうしても最初に伝えておきたいことがあります。少し厳しい話になりますが、現実を知っておいてもらうという意味で、あえて書かせてください。
もしあなたが、まったくの初心者から0でゲームを作って、それでお金を稼ぎたいと考えているなら、ゲームを作るのと一緒に、最低でもSNSをセットで動かして、人に来てもらう流れを作っておく必要があります。
これを集客の流れと呼びますが、SNSを使わないのであれば、広告を使うか、あるいは別の手段で集客をする必要があります。
えぇ?開発の前に集客?って思うかもしれませんが、これはゲームに限らずいかなるプロダクト開発、副業、収入を得たい場合に考える項目になりますので逃げることができません。いや、自分は開発だけしたいんだよと言うのであればその要素だけ拾ってください。
前回のvol.5で、初心者にとって一番強い売り方はお金のかからない発信だと書きましたが、あれは「余裕があったら発信もしたほうがいい」という程度の話ではないんです。
はっきり言って、ゲームを作って収益化するというのは、茨の道です。これは間違いありませんし、その厳しさについては私のnoteでも都度都度書いてきました。
しかも大きく稼ぐ場合だけの話ではなく、副業くらいの収益を作ろうとするときでも、集客から逃げることはできないんです。どれだけ良いゲームを作っても、そもそも知られていなければ、遊ばれることも買われることもありませんからね。
なぜこのタイミングで集客の話をするのか?
なぜこれを開発の話の最初に書くのかというと、早めに知っておくだけで、作るゲームの見え方が変わるからです。
このゲームのどこがSNSで目を引くだろうか、
初めて見た人にひと目で分かってもらえるだろうか、
という視点を、
作り始める前から持てるようになるんですね。反対に、完成してから「さて、どう宣伝しよう」と考え始めても、人に見せたくなる場面がひとつもないゲームを、あとから見せたくなるゲームに変えるのは、とても難しいんです。
とはいえ、今の時点で具体的なやり方まで分かっている必要はありません。「作るときに、そういうこともうっすら想像しておかないとダメなんだな」というくらいで構わないので、まずは頭の片隅に叩き込んでおいてください。
集客やセールスについてはこの連載の今後の記事でも触れていきますし、お金のかからない発信の始め方は、「【ゲームの売り方・種類】メリット&デメリット〜AIを使ったゲームの作り方 Vol.5〜」の最後の節にも概要をまとめています。またそこは別途記事でも掘り下げていますし、掘り下げても行きます。
では、作るほうの話に入りましょう。今のAIは、どこまでやってくれるのでしょうか。
Ⅰ|AIに任せていいことは大きく3つ
先にひとつ断っておくと、AIは本当に日進月歩で変わっていて、半年前にはできなかったことが今日には当たり前のようにできている、ということが珍しくありません。
ですから、この節に書くのはあくまで2026年10月時点の話です。半年後に読み返したら「もうそこもAIでいけるよ」となっている部分があっても、まったく不思議ではないので、そのつもりで読んでいただければと思います。
そのうえでも、AIが得意なことは大きく3つあります。
1つ目は、動くものをすぐ作れて、動かないときも直してくれることです。vol.2で紹介したように、「ブロック崩しを、1つのHTMLファイルで作ってください」と頼むだけで、少し前ならプログラムを書ける人でも何日かかけて作っていたものが、ブラウザで遊べる形で数分のうちに出てきます。
最初は準備や不具合の直しで時間がかかることもありますが、それでも、手を動かしてから遊べるまでの距離は驚くほど短くなりました。しかも途中で動かなくなったときも、画面に出たエラーの文章や「ここで止まる」という症状をそのまま貼れば、原因を探して直してくれます。
初心者が一番挫折しやすいのはこの不具合の壁なので、そこを一緒に越えてくれるのは本当に心強いところです。
2つ目は、案や素材、文章を一瞬でたくさん出せることです。
アイデアを30個出してほしいと頼めば数秒で並べてくれますし、仮の画像や効果音、画面に出す文章もすぐに用意してくれます。
ただ、仮で使うには便利でも、公開するゲームに入れる素材については、使っていい条件かどうかを必ず確かめてください。さらに、ストアに載せる紹介文やSNSに投稿する文章の下書き、英語など他の言語への翻訳まで任せられるので、はじめにで書いた集客の手間も、ずいぶん軽くしてくれるわけです。
ただ、翻訳の中でもフレーバーテキストの設計は判断が難しいところです。フレーバーテキストというのは、アイテムの説明文やキャラクターのひと言のように、遊び方そのものには関係しないけれど、世界観や雰囲気を伝えるための短い文章のことです。
こうした文章には、言葉遊びや、その国の人にだけ通じる言い回し、キャラクターらしい口調が入っていることが多いので、AIに訳させると、意味は合っていても味わいが抜け落ちてしまうことがあります。
訳したものをそのまま使っていいかどうかは、AIに任せきりにせず、自分の目で、できればその言語が分かる人にも一度見てもらって判断してください。
そして3つ目は、定番のルールや画面を再現できることです。
ブロック崩しやシューティングのような昔からあるルールや、タイトル画面、スコアの表示、一時停止の画面といった「どのゲームにもある形」は、AIがいちばん得意とするところなんですね。世の中にたくさん例があるものほど、正確に再現してくれるわけです。
こうして並べてみると、3つとも「形にする」仕事だということに気づかれたでしょうか。頭の中にあるものを、目に見えて手で触れる形にするところは、もう遠慮なくAIに任せてしまっていいと思います。
では、AIがここまでやってくれるなら、人間には何が残るのでしょうか。

Ⅱ|いつの時代も、人間がやらざるを得ないことが3つある
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